ポテチをパリパリ食いながらズズッとお茶を飲む榛名に聞いてみた。
「そーいえばプラモデルってどうやって作られるんだ?」
「ふふふっ。それならこれを見るといいわ!」
そう言いながらどこからともなくDVDを取り出しDVDデッキに差し込んだ。
「なんのビデオだ?」
「これはね、私が作ったプラモデルに関する教材向けDVDよ」
再生が始まった。画面に3の数字が表示されたかと思うと榛名の声で
『3!2!1!どっかーーん!!』
テッテレレー テッテレレー テッテレレテッテテー♪
『よいこのみんなー、なぜなにプラモデルの時間だよー!』
軽快な音楽とともにタイトルが表示され画面にはウサギの耳をつけた榛名が写し出された。
「なんだこのマルパクリ動画は、、」
「ぱ、パクリじゃないわ!オマージュよ、オマージュ」
「この元ネタ知ってるやつ今時いないぞ」
「でも長門はわかったじゃん。とりあえず見よ見よ」
『これからみんなにプラモデルはどうやって作られていくのか教えるね!今回は戦車のプラモデルについて紹介するよ!』
すると映像が切り替わった。いろいろな戦車が並んでいるのをみるとどうやら外国の戦車博物館のようだ。
『まず本物があるなら取材をするよ!やっぱりまずは実物。設計図があるならなおよし!』
また画面が変わった。今度は大人達が会議をしている場面のようだ。どうやって撮ったんだこれ、、
『資料が集まったらつぎはどんなスケールにするかなどどんなキットにするか話合うよ。そしたらいよいよモックアップ作り!昔は木を掘っていたけど今は3Dプリンターとかあるから楽になったねーホント』
今度はどこかの工場の映像だ。なにやら作業員が溝が入った金属の板をいじっている。
『そしたら一番重要な金型作り!金型っていうのは材料のプラスチックを設計図通りのプラモデルの部品にするときに使うよ。まず金型には凸型と凹型があって230℃の粘土ほど固くないくらいに溶かしたポリスチレンをものすごい圧力で合体させた凸凹金型の間に溶かしたポリスチレンを流し込む。これで完成だよ!基本的には凹型がプラモデルの表面の形にほられているよ。だからこの金型にすこしでもズレがあるとうまく部品にならなかったりするんだ。あとは絵師さん達がキットの箱絵を書いていくよ。この絵もお客を引き寄せる大事なキットの顔だからとても重要だよ!こうしてさまざまな人の努力や苦労があってプラモデルは作られていくんだよ。みんなわかったかな~?それじゃまったねー。ばいばーい!』
そこで映像は終わった。
「わかった?」
「おう。すげーわかりやすかった。これからはこーゆー努力があったんだな、って噛み締めてからキットを作っていくよ。それで、さっきの映像はどうやって撮ったんだ?」
「え、あ、あれはー、そのー、、」
目をそらす榛名。
「おい、まさか不法侵入して撮影したんじゃ、、」
「そ、それはないわ!自分で作ったプラモデルにカメラつけて工場の中撮影したのよ。」
「問題多ありじゃねーか」
「いっ、痛い!ほっぺつねらないで~。ちゃんと分かりにくいように工場の壁とかと似たようなグレーで迷彩したし使ったのも小さいHGのボールとアパッチとかのヘリコプターだから~!」
「そーゆー問題じゃねぇー!!!」
とりあえずひたすらほっぺを引っ張った。しかしこいつめちゃほっぺ柔らかいな。女の子ってみんなこんな感じなのだろうか。
「ふぉ、ふぉおふぉおふぁはいふぇ~(そ、そろそろはなして~)」
めちゃやわらかいからもう少し引っ張っていよう。
「ふえぇぇぇ、、、( ;∀;)」
「あ、明日は私ちょっと用事あるからこれないわ」
「お、そうなのか?でも今日中に墨入れまでできたし良かったわ」
あれからしばらくほっぺをつねった後作業を再開した。それは完成したキットに黒いペンで線を入れる、いわゆる「墨入れ」というやつだ。パーツに掘られている線(モールドというらしい)に墨入れペンという道具で黒をひいていく。はみ出したものはティッシュで拭き取ったり、修正ペンというのを使ってキレイにしていく。そうすることでパーツを組み合わせた状態である素組みよりも線が(^o^ゞよりかっこよくみえるようになった。
「じゃあ次会えるのは来週の土曜かな。平日は学校終わった後毎日部活あるから」
「大丈夫、安心して!またすぐに会えるから!」
「え?どういうこと?別にすぐに会いたいわけではないんだけど、、」
「え、それ酷くない?とりあえず月曜日になればわかるわ。じゃまたね!」
そう言い残し彼女は消えた。どういうことだ?とりあえず今日の晩飯何作るかな。