貞操逆転世界に男が転生したらしいです   作:銀のイルカ

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主人公くんのウワサ①
前世は陰キャラらしい。


1(プロローグ?)

 吾輩は転生者である、名前は..ある。

 

 気付いたらよくわからない世界で新たな命を授かり第二の人生を歩むことになった。前世は華の大学生(笑)だった私ではあるが、生粋の根暗インキャだった私の人生など読者の皆もお察しの通りだろう。万年ぼっちとして生きてきた幾ばくかの人生に対しても何の未練も思い入れもなく、なんだかよくわからないままなるようになれやとなげやりに生きようと決めた私の出鼻を挫くような、前世とはまるで違った事実が、常識が、この世界にはあった。

 

「昨日深夜、足立区在住の独身男性宅に忍び寄り、下着など衣類数点を盗もうとしたとして、37歳の無職の女が逮捕されました。女は「下着が私を呼んだのだ」などと供述しており、精神鑑定を受けるかどうか現在医者の判断を仰いでいてーーーーー」「今朝、東京メトロ丸ノ内線を走る電車内で、通勤中の男性会社員に対し臀部など触ったとして、痴漢の容疑で33歳女性会社員の女が逮捕されました。女は「美しい尻を前に何もしないのはその男性に対して失礼だ」などと供述しておりーーーーー」「あの人気男性アイドルがついにグラビアデビュー!!!!!彼が掲載される予定の雑誌には既に予約が殺到しておりーーーーー」「男性の社会進出を目標に活動している男性社会参画推進委員会は今日、衆参両院の女性の占める割合が大きいことを嘆き、男性議員の増加を狙った新たな対抗策をーーーー」

 

ーーーーーーーーー貞操逆転ktkr、、

 

 

 

 

 

 いや待て、変態が多くないか?大丈夫なのかこの国は?いったいどこの世紀末なのだ。というより、これはどうやって生きていけば良いのだ。前世において大学生だった私の周囲にいた、常に女のケツを追いかけているような脳直結下半身野郎どもはこうした状況に直面したらどうするのだろうか。1に女、2に女、3、4も女、トドメの5に女の彼らは喜んで痴漢されに行くのではないだろうか。もしくはパパ活ならぬママ活なるもので荒稼ぎでもするのだろうか。

 

 ここで再び強調しておくが、前世において私はクソ陰キャ野郎である。男女交際など夢のまた夢であったのだ。それどころか女性との会話もまともにした覚えはない。大学特有の山ほど行われるグループワークでの女子を前にした私の情けない姿がふと頭によぎり、自己嫌悪にやられ頭を抱えてしばし部屋でゴロゴロ転がり回っていると、いきなり部屋に飛び込んできた姉にかなり心配された。いや姉よ、ノックくらいしてくれ。自家発電中だったらどうするのだ。いや、今のは私が悪いか。

 

 ちなみに姉は死ぬほど美人である。おそらく私と姉を構成しているDNAは1%たりとて一致していないのだろう。兄弟だけど。そうに違いない。そうに決まっているんだ。ぐすん。

 

 そんなことはさておき、超絶美人な姉ゆえに家族ながら会話をするにも一苦労だ。そんな私とは裏腹に超が三つも四つもつくほどのブラコンである我が姉は、何か理由をつけては私に接触しようとしてくるものだから困る。朝起きたら隣で姉がすやすやと寝息を立てていたり、いきなり風呂に突入してきたり、私の外出時にはこっそりと後ろからついてくるというストーカー紛いなことをしていたり(見守っているだけらしい)と、色々とぶっ飛んでいる。本人曰く「何か危険なことがあってはいけない」とのことだが、今現在一番危険な香りがするのが姉というのは何の皮肉だろう。兎にも角にも、高校生の姉と中学生の私の距離感ではない。

 

 話が大きく外れてしまったが、兎にも角にも女に不慣れな私にとっては、この男女比2:8とかいうぶっ壊れた世界では無難な毎日を送るのは難しそうだ。現在進行形でこちらをじっと見つめる姉を横目に見つつ、そう確信した。

 

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 ところで私は現在中学2年という、ちょうど猿のように盛って部屋のゴミ箱に丸めたティッシュを量産し始める頃の年齢なのだが、この世界においては学校の様子も当然前世のそれとは大きく様子が違っていた。まず一クラス40人程度の中に男子が5人もいないのだ。つい最近まで女子高ならぬ女子中だった学校が今年からいきなり共学になりましたと言わんばかりのシチュエーションである。

 

 男子達の間では、どのクラスにおいても彼らの中での男子コミュニティが出来上がっていて、例外はない。ないはずなのだ。私を除けば、という文言がつくが。ええ、やはり私はここでも根暗陰キャラボッチです。いやはや、どうやら私はそういう負の宿命から逃れられないらしい。

 

 いや、実を言うと私が悔しくもクラスの男コミュニティからハブられてしまったのは、私が根暗陰キャだからということではなく、私のクラスにおける振る舞い方に問題があった。この世界では女は山ほどいて、男はほんの一握りしかいない。男はステータスだ、希少価値だと言わんばかりのこの世界において、女は必然男を性のはけ口にするし、男は当然そんな女を蔑視し、忌避する。これはこの世界の常識であり、誰も違和感など持つ事はないだろう。

 

 ここでしゃしゃり出てきてしまったのが私である。この世界の男のように、女に対して忌避感を持たぬ私にとって、また前世において非モテ!!圧倒的非モテ!!だった私にとっては、女は歓迎する事はあっても決して避けるような存在ではなかった。問題があったとすれば私が女とろくすっぽ会話もできないどころか目を合わせることもできないコミュニケーション機能に障害を持った人間であるという事だが、しかし数人の女を前にしてオドオドと情けなくも動転してしまった私という存在は、ここの女どもに好意的に映ったようである。要は、「あ、こいつ童貞じゃね?チョロそうじゃね?」ということだ。

 

 前世において処女の価値がストップ高であるように、今世においては童貞の価値がストップ高なのだ。えーマジ処女!?キモーイ!処女が許されるのは小学生までだよねーキャハハハハハ! 

 

 え?女に囲まれているのならぼっちじゃないだろうって?いや、絶対距離感おかしいしなんか時々ボディタッチしながらはあはあ息荒げてるしどうしたらいいか分からないんだよ。ボクこんな友達いらない。。

 

 閑話休題

 

 さてさてそんな私が、クラスの男子にどう見られているのかというのはもうお察しだろう。死ねビッチ、と言わんばかりの目線で私を時折見てくる彼らとは、そんなこんなで関係の修復は難しそうだ。身の振り方を考え直し、それとなく女子との距離をとった後でも、彼らは私に対する見方を変えることはなかった。ぴえん。

 

 と、そういうわけで私にはまともに友人と呼べる人はいなかったのだが、まあいい。なぜなら私にはつい最近、超絶可愛い天使のような友達ができたのだ。それで十分ではないか。泣いてなどいない。いないったらいない!我、齢14にして既に勝ち組ではないか!!ワハハハハ!!!

 

 「どうしたのー、優君??変な顔して」

 

 「いけません、はーちゃん。きっと優君もこの歳になってようやく精通でもしたのでしょう。わーお、これはとうとう私たち双子の出番なのでは?つまり、私たちはただの姉妹ではなく、竿姉妹になるのですね。やったぜ」

 

 「ちょっ!何言ってるの、なー!こんな人のいるところでそんなこと言わないでよ!」

 

 「ふふっ、しかしそんなこと言っても身体は正直ですよ、はーちゃん。さっきから優君のどこを見ているのでしょうか?」

 

 「そ、そんな事は...」

 

 ふむ、君たち、教室で一体何の話をしているんだ。精通くらいとっくにしていると、脳内ピンク姉妹のポエマー気質な方に言ってやりたいところだが、まあいいだろう。これくらいの戯れはいつものことなのだ。

 

 そう、ここで私の唯一無二の友達を紹介しよう。

 今絶賛猥談をし顔を真っ赤にしているのが、久川颯。多分むっつりスケベだ。可愛い。

 今絶賛猥談をしつつ、よくわからない構えをとりながら(本人曰く凪ポーズというらしい)こちらをチラチラ見てくるのが、久川凪。多分、いや確実にド変態だ。だが可愛い。

 

 この二人は何でも双子らしく、アイドルになるために徳島から上京してきたとのことだった。二人とも私のクラスに転校してきて、そしていきなり私に「凪は凪です。ネギではありません。」と話しかけてきたのだ。ちなみに颯は顔を赤くしつつ、凪の後ろに隠れていた。あざといしあざとい、だが可愛い。あと、凪、その挨拶は斬新すぎる。

 

 これをきっかけに、私は二人と一緒にいることに決めた。時々訳のわからないことを言うがユニークであるなーちゃんと、それを諫めるはーちゃん、私がこの姉妹を好きになるのに時間はかからなかった。今では放課後のレッスンのない日など3人で遊びに行くような間柄ではある。前世では考えられないリア充ライフと言えよう

 

 ...え?彼女達も十分危険そうじゃないかって?阿呆め、可愛ければよかろうなのだ。

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 「じゃ、はー達はレッスンあるから、また明日ねー!優君!!」

 

 「優君、寂しくなったらなーのとっておき、はーちゃんの寝顔写真を送ってあげます。え?凪の写真も欲しいって?やれやれ、さすがは中学生、きっとそのうち写真だけでは飽き足らずなーに直接乱暴する気なのでしょう?エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!!あ、大事なことなので2回言いました」

 

 放課後になり、レッスンがあるらしい二人と別れる。何か言っているなーちゃんは放置安定で、一方で顔を赤くして慌ててふためいているはーちゃんにくすっとしつつ、また明日と声をかけ、帰路に着き、家に帰れば過保護な姉に振り回される。

 

 これが、何の因果か転生してしまった私、渋谷優の日常である。

 

 ...オチはないよ、うん。オレ達の戦いはこれからだ!渋谷先生の次回作にご期待ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書き終わって一言 凪のセリフ、考えるのめんどくせえ。。。。

好評、酷評、いずれもいただけるだけで幸いです。
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