星空へ架かる橋2   作:真田信之

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第2話・びしょびしょになった

 

 

雷牙「そ、そなたは!」

伊吹「あ、あんたどうして、うちの学校に」

雷牙「なんでと言われましても、転校してきたのですから、当然です」

伊吹「何も、一緒のクラスにならなくたっていいでしょ」

南国原先生「日向、無茶言わないうちの学校は、1学年1クラス、2年に他のクラスはないわよ」

南国原先生が言い終わると、クラスメイトがクスクスと笑った。

伊吹「そりゃそうですけど」

南国原先生「しかし転校生たちと、知り合いなんて」

伊吹「知り合いじゃありません」

南国原先生「じゃ、なんなんだ?」

伊吹「それはその、ん、先生今転校生たちって」

南国原先生「ええ、彼以外にも、あれ? 真田、後の双子は」

雷牙「ああ、危険な場所がないか確かめに行きました」

南国原先生「行きましたって、あなた」

雷牙「大丈夫です、もうそろそろ来ると思います」

南国原先生「そう、ならいいわ、まずはあなたから、自己紹介しなさい」

雷牙「はい」

彼は黒板に、自分の名前を書いた。

雷牙「真田 雷牙です、自分で転校してきました、これからよろしくお願いします」

軽くお辞儀したと同時に。

七海「南国原先生、急にいなくなってしまい」

我夢「申し訳ございませんでした」

と雷牙の後から、瓜二つの双子の男が教室に入ってきた。彼らは雷牙とは別の美形ではなく、超美形であった。それを見た女子たちがまた騒ぎ始めた。

女子たち「キャー」

女子S「超美形、今度は超美形よ」

男子E「ああ」

女子A「しかも、双子で高身長、陽菜先輩よりも大きいわ」

男子A「うん」

女子C「また、また春が来たー、春がー」

大吾「また、またって、春が来たーって、何度も言うけどな、今は夏が来たばかりだぞ」

男子たち「そうだ、そうだー」

女子たち「うるさい、男子」

そう言うと女子たちはまた、男子たちに怖いオーラを送られると、男子たちは縮こまるのだった。

男子たち「あ、はい」

南国原先生「はいはい、騒ぐのはそこまで、2人とも次はないからな」

海野兄弟「はい」

南国原先生「それじゃ、自己紹介して」

2人は黒板に、自分たちの名前を書いた。

我夢「ご紹介に預かりました。私は真田雷牙様にお仕えする、執事の海野我夢でございます、以後お見知りおきを、そしてこちらが私と同じ執事で双子の弟」

七海「七海でございます、以後お見知りおきを」

2人そろって軽くお辞儀した。

女子S「双子そろって執事かー、道理で似ているわけね~」

女子C「しかも、動きも同じだし、口元のほくろの位置も」

南国原先生「はい、そこ静かに、それじゃ、真田、海野の双子の席は」

大吾「ちょっと待ったー! 転校生への嬉し恥ずかし質問コーナーはねーのかよ、お袋」

南国原先生「お袋じゃない、学校では先生と呼びなさい、このバカ息子」

大吾「なんだよ、自分は息子って呼ぶくせに」

南国原先生「口答えするなー」

そう言って南国原先生は、少年に向かってチョークを投げつけた。

大吾「見切った」

少年はチョークが脳天に、当る直後後ろに体重をかけ避けたが、そのまま倒れた。

南国原先生「真田、お前の席はあそこだ」

指をさした席は、さっき倒れた少年の席だった。

大吾「ちょっと待て、それじゃ俺の席は」

南国原先生「心配ない、考えがある」

そう言って南国原先生は、みかんのダンボールを彼の机にして出した。

海野兄弟「我々の席は」

南国原先生「大丈夫だ、今から用意する」

そう言うと席は用意されて、我夢と七海はその用意された席に座った。我夢は雷牙の後ろで、七海は我夢の隣の席、ついでに用意された席にはさっき倒れた少年が座った。

一方その頃

兄・日向も黒板に、自分の名前を書いて自己紹介していた。

日向「弟と共に引っ越してきた、真田 日向です、これからよろしくお願いします」

軽くお辞儀をすると、2年のクラス同様女子たち騒ぎ始めるのだった。

南国原先生「さて、転校生が来たばかりなんだけど、今から国語のテストに入る」

生徒たち「えー」

大吾「転校生が来たばかりなのにテストって、そりゃあまりだぜ、お袋」

生徒たち「そうだー、そうだー」

南国原先生「うるさい、もう一発くらいたいか、ついでに、あんたたちも」

チョークを手に持った南国原先生を見た、生徒たちは黙った。

雷牙「いいじゃないですか、やりましょう」

南国原先生「あら、やけに乗り気じゃないか、嫌いじゃないのか、真田はテスト」

雷牙「ええむしろ、自分の日頃の勉強の成果が分かるいい機会です、そうだろ我夢」

我夢「はい、日頃から私が教えた、勉強の成果を、ここにいる皆さんに見せつけましょう」

南国原先生「ほー、そう言う勉強を教えたお前も自信があるんだな」

我夢「はい、無論」

七海「……」

南国原先生「今回のテストは、私が腕によりをかけて作った、そう簡単には解けないわよー」

生徒たち「そ、そ、そ、そんなー」

南国原先生「それでは、テスト始め」

掛け声と共に、テストが始まった。生徒たちはテスト用紙に目を向けるものの、中々進まず手が止まっていた。

初「……」

伊吹「こ、こ、はー」

大吾(クソー、まったくわからんお袋め、難しすぎるだろこれ)

と1分もたたないうちに。

雷牙「先生できました」

我夢「私も」

七海「同じく」

それを聞いて、生徒たちは驚いた表情を見せ、雷牙達の方に視線を向けると同時に、先生が彼らのテスト用紙を回収して、確認した結果は。

南国原先生「ぜ、ぜ、全問正解!?」

生徒たち「えー!」

それを聞いた、生徒たちは再び驚いた表情を見せ、またまた、雷牙達に視線を向けた。

伊吹(嘘でしょ、まだ1分もたっていないのに、全問題間違えないで答えるなんて、私だって、今、一問回答したばかりなのに、い、いったい何者なのよ、奴ら!?)

チャイムが鳴り、テストは終了。休み時間に入ると同時に、周りの生徒たちが押し寄せて来て囲まれた。ただし我夢と七海の姿はなかった。

大吾「あれー、あのそっくりの双子は? まあいい、へい! 転校生!お待ちかねの質問コーナーだぜ!」

雷牙「……」

西「真田くん、家はどの辺りなんだい? あ、僕は西だよ、よろしく」

東海林「よろしくなー、俺は東海林だぜ」

女子E「ねえねえ、前はどんな学校だったの?」

女子C「真田くん、真田くん、生年月日と星座と血液型は?」

女子B「どんな勉強していたの、あんな1分もたたないで、全問間違わず答えるなんて」

男子A「すごいぜ、こんど俺にも教えてくれ」

雷牙「ちょっと待ってください、みなさん、そんな急にいっぺんに聞かれても」

女子C「伊吹とは、どんな関係なの知り合いなんでしょ」

伊吹「全然知り合いじゃないわよ、こんな変態と」

雷牙「変態って?」

伊吹「変態に決まってるでしょ、人気のない場所で、女の子を押し倒したんだから」

生徒たち「な、なんだってーーっ!?」

初「い、伊吹ちゃん、だからあれは誤解って」

女子C「えー、もしかして押し倒されたのって、初なの!?」

大吾「くー、さすが天然ぼんやりの中津川初、日頃からその隙の多さからあや初と呼ばれているだけあるぜ」

雷牙「そなたは、中津川初と言うのですか、改めまして、真田雷牙です、これからよろしくお願いします」

初「うん、私こそよろしくね、それとそっちの子が、私の親友で幼なじみの」

伊吹「日向伊吹よ、この変態」

我夢「変態とは、無礼じゃないですかわが主に」

そこにいたのは、手に銀のトレーの上にティーポットとティーカップを乗せて運んで来た。雷牙の執事・海野我夢の姿だった。

女子C「あ、あなたは、双子のどっち?」

我夢「私は、兄の我夢、雷牙様に仕える執事です」

女子C「あ、すみません、弟さんそっくりなものですから」

我夢「いいえ、慣れていますから平気です」

大吾「それで、どこに行ってきたわけなの?」

我夢「見ればお分かりでしょ、お茶の準備をしていたのです」

そう言った後、我夢は左手にティーカップを持ち、右手にティーポットを持ってそのティーポットを高く持ち上げてティーカップにお茶を注ぎ、雷牙にお茶をわたした。

生徒たち「おおー」

我夢「どうぞ、雷牙様」

雷牙「ありがとう、我夢」

彼は飲む前に、お茶の匂いを嗅いだ。

雷牙「この香りは、ハイビスカスティーだな」

我夢「はい、心身ともに疲れた時にぴったりの紅茶ですから」

男子A「それを考えて、だしたのかー」

女子C「さすが執事、その上、超美形だし私も欲しいなー」

と言っている間に雷牙は優雅にお茶を飲んでいた。

雷牙「ふー、我夢の入れたお茶はいつどこで、飲んでも美味しいな」

我夢「もったいなきお言葉いたみ入ります」

軽くお疑似をした。

我夢「さて、お話を戻しますよ、日向伊吹様」

伊吹「話って、なんであたしの名前を知っているの? 誰か教えた」

それを聞かれた、クラスメイト達は全員知らん顔をした。

伊吹「1年生か3年生から聞いて来たのかしら?」

我夢「いいえ」

伊吹「じゃ、誰に」

我夢「私は執事ですから」

伊吹「それ全然、説明になってないじゃない」

大吾「それはそうと、弟のほうはどこに行ったんだ?」

我夢「徘徊しに行きました」

雷牙「徘徊って言い方はないだろ」

我夢「おさげいたします」

雷牙の言葉を無視して、彼はティーカップをさげると同時に、七海が帰ってきた。

大吾「へぇーい、海野七海」

七海「七海でいいです」

大吾「それじゃー、七海さっきまでどこに行ってたんだ?」

七海「……」

大吾「無視かよ」

雷牙「あ、先生が来ました、席に戻りましょう」

男性数学先生「授業を始めるぞ、席につけ」

生徒たちは急いで席について、数学の授業が始まった。

男性数学先生「この問題、分かる人手を上げて」

黒板に書いてある問題は、4題あった。

伊吹「…は」

雷牙と我夢と七海「はい」

伊吹が手を上げようとした矢先に、雷牙、我夢と七海が同時に手を上げた。

伊吹(え、ウソー)

男性数学教師「3人同時かー、じゃー、最初はー」

我夢「先生、最初は、雷牙様にお譲りします七海もいいな」

七海「……」

雷牙「我夢、七海、先生いいですか」

男性数学教師「いいだろ、真田来なさい」

雷牙「はい」

雷牙はそう言って、問題が書いてある黒板に来て、その黒板にチョークで答えを書いた結果。

雷牙「先生できました」

男性数学教師「正解だ」

生徒たち「おおー」

男性数学教師「はい、次」

伊吹(よし)

  「は」

我夢「はい」

伊吹(ま、またー)

男性数学教師「海野我夢」

我夢「我夢でいいです」

男性数学教師「それじゃ、我夢来なさい」

我夢「はい」

我夢はそう言って、問題が書いてある黒板に来て、その黒板にチョークで答えを書いた結果。

我夢「先生できました」

男性数学教師「我夢も正解だ」

生徒たち「また、正解だー」

男性数学教師「そんじゃ、次」

伊吹(三度目の正直)

  「は」

七海「はい」

男性数学教師「えーと、君はー?」

七海「海野我夢の双子の弟、海野七海です、私も、兄同様下の名前で呼んでもらっていいです」

男性数学教師「じゃ、七海来なさい」

七海「はい」

七海はそう言って、2人同様、問題が書いてある黒板に来て、その黒板にチョークで答えを書いた結果。

男性数学教師「七海、お前も正解だ」

生徒たち「また、また、正解だー」

男性数学教師「最後は」

雷牙「先生」

男性数学教師「なんだ、真田」

雷牙「はい、実は日向殿が、手を上げようとしてたのですが、我々三人私、我夢、七海が先に手を上げてたので、彼女に答えさせてください」

伊吹(あいつ)

男性数学教師「日向、今の話」

初「先生」

男性数学教師「ん、なんだ、中津川?」

初「はい、先生、真田くんの言いうとおり、伊吹ちゃん、何度も手を上げようとしていたんですけど」

大吾「転校生3人が、先に手を上げてばかりだったから、日向に解答券が回らなかたんす」

男性数学教師「日向、今の話は本当か」

日向「はい、何度も手を上げようとしたんですけど、転校生3人が、先に手を上げたから答えることができませんでした」

男性数学教師「いいだろ、日向来なさい」

伊吹「はい」

伊吹はそう言って、問題が書いてある黒板に来て、その黒板にチョークで答えを書いた結果。

男性数学教師「日向、お前も、って思いたいんだが、不正解だ」

日向「そんなー」

雷牙「先生」

男性数学教師「今度は何だ、真田?」

再び雷牙は黒板まで来た。

雷牙「日向殿」

伊吹「何」

雷牙は黒板消しを持って、伊吹の書いた答えを消した。

伊吹「あ、ちょっと」

雷牙「先生」

黒板消しから、チョークに持ち替えた雷牙は答えを書き直すのだった。

雷牙「これが答えじゃないですか」

男性数学教師「ああ、正解だ」

生徒たち「また、また、また、正解だー」

伊吹「そんなー」

チャイムが鳴った。

男性数学教師「今日の授業は、ここまでー」

数学の授業が終わり今度は、音楽の授業。

女性音楽教師「それではみなさん、この前の続きと言いたいのですが、見てのとおり、先生は昨日骨折してしまいましたので、ラジカセで歌います」

雷牙「ちょっと待ってください、先生」

女性音楽教師「何かしら、真田さん?」

雷牙「よかったら、私がピアノを弾いてもいいですか、先生の代わりに」女性音楽教師「……って、真田さんピアノ弾けるんですか?」

雷牙「はい、楽譜なしでも弾けますよ、曲名さえ、言ってくれれば」

女性音楽教師「そこまで言うのなら、一曲弾いてみなさい」

雷牙「はい、誰かリクエストはありますか?」

西「はい」

雷牙「西殿」

西「それじゃ、ルパン三世で」

雷牙「わかりました」

雷牙はルパン三世のテーマを弾き始めるのだった。

彼のピアノを聞いた、生徒たちは。

男子S「す、すごい!」

男子B「すごすぎる!」

大吾「すげぇー!」

女子E「何これ!」

女子A「すごすぎでしょ、これ!」

初「すごいよ、すごいよ、伊吹ちゃん、まるで、プロの人が弾いてるみたいだよ!」

伊吹「ええ!?」

生徒たちは騒ぎ始めると同時に、雷牙を弾くのをやめると、女性音楽教師が慌てて駆け寄ってきた。

女性音楽教師「さ、さ、真田さん」

雷牙「ん、なんですか、先生?」

女性音楽教師「あなた、どこでピアノを習っていたの、正直言って、先生よりもピアノ弾くのが上手いわよ、真田さん!?」

雷牙「ありがとうございます、ですが、それを言ったら我夢の方が、ピアノを弾くのが上手ですよ、そうだろ我夢」

我夢「それは何とも、言えません」

女性音楽教師「我夢さんも、ピアノを弾けるの?」

我夢「ええ、わ、いえ、雷牙様、私とついでに弟は、ピアノを弾くことができますゆえ」

生徒たち「ええー!?」

東海林「それ、本当なのか、我夢!」

西「七海くんも」

七海「……ええ」

雷牙「口で言うよりも、実際に見せた方がいい、我夢」

我夢「はい、先生よろしいでしょうか?」

女性音楽教師「いいわよ、別に」

雷牙は、ピアノの席を我夢に譲った。

我夢「それでは、どなたかリクエストはありませんか、先ほどの雷牙様同様」

女性音楽教師「それじゃ、私からいいかしら」

我夢「はい」

女性音楽教師「シューベルトで、魔王いいかしら?」

我夢「ええ、構いませんよ」

そう言って彼は、シューベルトの魔王を奏で始めると同時に歌も歌い始めた。

我夢「ヴェィライテト ゾー シュペート ドウルヒ ナハト ウントヴィント」

生徒たちと女性音楽教師「な、何語!?」

その場にいた全員驚いた表情を見せた。

女子B「フランス語?」

初「イギリス語かな?」

男子E「ドイツ語じゃ、ねえか?」

大吾「先生」

女性音楽教師「オペラね、これは」

生徒たち「オペラ?」

伊吹「オペラって」

七海「オペラとは、演劇と音楽によって構成される舞台芸術で、歌劇とも呼ばれています、なお、オペラの起源は十六世紀最末期のフィレンツェで誕生した音楽劇と言われています。 当時のオペラはギリシャ神話を題材として、音楽よりもどちらかというとストーリーに比重を置いたものだったようです。 ... それはやがてオペラ・ブッファと呼ばれ、これに対して伝統的なオペラのことをオペラ・セリア(正歌劇)と呼ばれるようになりました」

伊吹「そ、そうなのね!?」

初「七海くんって、オペラ詳しいんだね」

七海「私は、執事ですから」

言っている間に、我夢はピアノを弾き終わるのだった。

女性音楽教師「我夢くん、あなたもどこでピアノを習っていたの、あとその言葉も!?」

我夢「ええ、まあ、それよりも、次は、七海今度は、お前が弾いてみろ」

七海「ええ、曲は兄同様、魔王でいいですか、シューベルトで」

女性音楽教師「ええ、いいわよ」

そう言って彼は、我夢同様シューベルトの魔王を奏で始めると同時に歌も歌い始めた。

七海「ヴェィライテト ゾー シュペート ドウルヒ ナハト ウントヴィント」

生徒たちと女性音楽教師「お、お、同じだー!?」

さっきと同様その場にいた全員驚いた表情を見せた。

初「すごいよ、すごいよ、伊吹ちゃん、我夢くんも七海くんも、プロの人が弾いてるみたいだよ!」

伊吹「ええ!?」

あっと言う間に音楽の時間が終わり今度は、体育の授業。

2年生は全員。体育着に着替えて体育館に集まり、マットをしいて運動している真っ最中だった。

男性体育教師「次、中津川」

初「はい」

初はマットの上で、前転しようとしたが、失敗した。

男性体育教師「惜しかったな」

初「えへへ」

男性体育教師「次、真田」

雷牙「はい、は」

雷牙は、大きく助走しジャンプしたが、雷牙がやったのは側転ではなかった、雷牙がやったのは。

大吾「おい、今の見たか!?」

伊吹「ええ、今のって!?」

我夢「垂直三回転ひねりです」

その技術を見た生徒たちは騒ぐのだった。

西「ねえ、今の!?」

東海林「ああ!?」

初「伊吹ちゃん!?」

伊吹(あいつ、本当何者なのよ!?)

その後は、我夢と七海も雷牙と同じ、垂直三回転ひねりを見せると、生徒たちは再び騒ぎ始めた。

チャイムが鳴った。

雷牙「はぁ…」

そして、体育も終わり、昼休みに入ると同時に、私はぐったりした。

周囲を見回すと、弁当広げたり廊下に出て行ったりする、クラスメイトたちは思い思いに動いていた。

雷牙(ようやく一息つけるな……)

休み時間になると人に囲まれ、授業中は気の休まることはなかった。

そんな私に、中津川殿がこれまでと変わらない様子で話しかけてきた。

初「ねえねえ、ライくん」

雷牙「何ですか、中津川殿、ん、ライくん?」

初「うん、雷牙くんだから、ライくん、いけなかったかな?」

雷牙「私は、構いませんが」

初「そう、なら私も、初でいいよ」

雷牙「わかりました、では、初殿、私に何かご用でしょうか?」

初「あう、ライくんは、お弁当それとも学食?」

雷牙「お弁当です」

大吾「なんだ、残念だな」

雷牙「そ、そなたは?」

大吾「俺っちは、南国原大吾」

雷牙「南国原って、南国原先生と同じ名字、そう言えば、お袋って」

初「ダイゴンは、南国原先生の息子なんだよ」

雷牙「ああ、それで南国原殿」

大吾「俺っちのことは、大吾でいいぜ、兄弟」

雷牙「兄弟って、何ですか、大吾殿?」

大吾「お前さんの傍に居るといろいろ面白そうだかなら! 

今日から親しみを込めてそう呼ばせてもらうぜ!」

雷牙「はぁ?」

伊吹「バカと変態が手を組むなんて最悪ね」

雷牙「それで、何が残念なんですか、大吾殿」

大吾「あああ、一緒に購買行こうと思ってたんだが、お弁当持っていたのならしかたがない、俺っち一人で行くか」

雷牙「待ってますよ、初殿も日向殿もいいですよね」

初「うん、いいよ」

伊吹「初、別にいいわよ」

大吾「おお、ありがとう、兄弟」

大吾はそう言って、雷牙に抱きついた。

雷牙「礼を言われるようなことはしていませんよ、私は」

そう言って雷牙も大吾を抱いた。

初「ふー」

伊吹「気持ち悪い、ほら、さっさと行きなさいよ」

大吾「おおー」

大吾は教室を出てすぐ戻ってきた。

雷牙「初殿のお弁当は、それですか?」

初「うん」

伊吹「あら、驚かないの、あんた?」

雷牙「え?」

大吾「普通は、驚くだろ、あれは」

雷牙「は?」

おかずたっぷりと詰め込まれた弁当箱――重箱はボリューム満点だった。

大吾「……しかもごはん別でドカ弁だぞ、他にも」

伊吹「そもそもこの質量がカバンのどこに入っていたかが謎よ」

初「デザート用のタッパーもあるよ。あ、よかったら、ライくんも食べる?」

雷牙「忝い」

伊吹「ところで、あんたの弁当はどうしたのよ、まさか、忘れたのかしら?」

雷牙「いえ、我夢が今、お弁当を取りに行ってます」

初「それで今、我夢くんいないわけか」

大吾「あと、七海もいないな、どこに行ったんだ?」

我夢「川に洗濯に、行きましたよ」

3人「あ!」

雷牙「我夢」

我夢が教室に戻ってきた。

我夢「雷牙様、お弁当をお持ちいたしました」

雷牙「おお、我夢いつもありがとな」

我夢「もったいなきお言葉否み入ります」

雷牙「机を、くっ付けつますけど、いいですか?」

初「うん、いいよ」

伊吹「ちょっと、初、私も、ちょっと大吾あんたも」

大吾「おお」

3人は自分たちの机を雷牙の机とくっ付けるのだった、我夢も自分の机をくっ付けた七海の机を含めて。

初「それで、ライくんのお弁当は?」

我夢「はい、こちらに」

大吾「おい、それって!?」

伊吹「まさか!」

初「ライくんと我夢くんのお弁当?」

我夢「いえ、このお弁当は、雷牙様の分です」

3人「うそー!」

3人が、驚くのも無理はなかった、雷牙のお弁当は、初と同じ重箱だが、比べると、初は2段に対し、雷牙は8段あり、1段目は初と同じ、ドカ弁で、後の7段はこれも初と同じ、ボリューム満点だった。ちなみに我夢の弁当は普通であった。

雷牙「よし、いただきます」

そう言って、雷牙はあっと言う間に弁当を完食したと同時に、我夢も自分の弁当を食べ終わした。

雷牙「はー、食った、食った、ごちそうさまでした」

3人「は、早や!」

我夢「はい、おそまつさまでした」

3人「こっちも、早や!」

我夢そう言い、お茶を雷牙に渡し、雷牙もそのお茶を飲み一息つくのであった。

大吾「す、す、すごいな、兄弟!」

雷牙「何が、ですか?」

大吾「あんなに大量の、弁当をあっと言う間に食べるなんて、本当驚きだぜ!」

雷牙「はー?」

初「私でも、そんなに早くは食べられないよ」

我夢「それはそうですよね」

初「それはそうと、ライくんのお弁当のおかずどれも美味しそうだったね」

雷牙「ああ、それは、我夢が作ったものなのだから当然美味しいに決まっている」

伊吹「えー、こいつの弁当、あんたが作ったの!」

我夢「はい」

大吾「す、すごいぜ、我夢、勉強や運動だけじゃなく、料理もできるなんて」

我夢「私は、執事ですから」

雷牙「いい感じに、腹も膨れたところだ、はぁー、昼寝でもするか、我夢」

我夢「はい」

雷牙「それじゃ、みなさん、また後ほど」

我夢「失礼します」

2人は教室を後にした。

初「そう言えば、七海くんはどうしたんだろ?」

七海「ハ、ハクション」

日向「どうした、七海、風邪か?」

七海「はー、誰かが、私を噂していたような気が」

つむぎ「あら、それって誰かしら?」

七海「さあ、それはそうと、日向様、つむぎ様、私の作った、おかずはいかがでしたか?」

日向「ああ、今日も美味しかったぞ、七海」

つむぎ「ええ、見た目もそうだけど、味もすごくよかったわ」

七海「もったいなきお言葉否み入ります」

つむぎ「あら」

日向と七海「どうしましたか?」

つむぎ「あれ」

日向と七海「ん?」

つむぎが窓の外を指したそこにいたのは。

雷牙「ひゅー」

我夢「……」

我夢の膝枕に頭を寝せて、気持ちのいい寝顔している雷牙と我夢だった。

つむぎ「気持ちよさそうに、眠っていますね」

日向「ええ」

七海「……」

雷牙「ハ、ハクション、ん?」

我夢「お目覚めになりましたか、雷牙様」

雷牙「我夢?」

くしゃみして雷牙が目を覚ました。

我夢「もう、そろそろ、授業が始まりますよ、雷牙様」

雷牙「そうか、よし、もどるか」

我夢「はい」

2人は教室に戻るのだった。そして。

午後の授業が終わり、雷牙は帰る準備をしていた。

雷牙「町の案内ですか?」

初「うん、ライくんと我夢くん、引っ越してきたばかで、山比古町の事よくわからないでしょ、もしよかったら案内しようかなって」

雷牙「それは助かります」

伊吹「なら、私も行くわ、初をあんたと二人っきりさせたら、何されるか知れたものじゃないかららね」

大吾「もちろん、俺っちも、付いて行くぜ」

初「よーし、それじゃー、みんな、一緒に」

雷牙「あ、それなら、兄も一緒に連れて行って、よろしいでしょうか」

大吾「あたぼうよ、兄弟の兄弟となれば、俺っちとっても兄弟同然だ」

雷牙「ライくん、兄さん居るの?」

雷牙「はい、私と一緒に引っ越してきて、私と同じで今日から、ここ山比古南学園に通っているのですけど」

そう言いつつ雷牙はスマホをポケットから取り出して電話をかけた。

雷牙「あー、兄さん」

大吾「兄貴どんな奴なんだろうな?」

伊吹「変態野郎の兄なんだから、どうせろくなもんじゃないわよ」

初「ライくんと同じで、イケメンだよ、きっと」

雷牙「わかりました、では、校門前で、後は」

雷牙は再び電話をかけた後、スマホをポケットにしまった。

初「あれ?」

伊吹「どうしたの、初?」

初「そう言えば、七海君の姿が見えないね?」

大吾「あ、確かに、全然姿を見ていないな、ん?」

雷牙「どうかしましたか?」

大吾が指を指した所は校門だった。どうゆうことか、校門は女が騒いでいた。

伊吹「何かしら、騒がしいわね?」

初「何だろ?」

校門のところにいたのは、美形だった。それを見た、初たちは。

大吾「わおー!」

初「美形、それに」

伊吹「高身長、真田よりも身長あるわ、あの人って、その隣にいるのって!?」

初「七海くん!?」

大吾「兄弟、あの人って?」

雷牙「兄さーん」

3人「兄さん!?」

3人は驚きつつも、雷牙は走って、兄・日向の元へ向かった、我夢も一緒だった。

雷牙「兄さん」

日向「雷牙」

初「ライくん、その人って?」

雷牙「ああ、紹介します、本日、私と一緒に転校してきた」

日向「兄の真田 日向です、弟がお世話になります」

軽くお疑した日向に対し、3人も日向に軽くお疑似するのだった。

3人「あ、こちらこそ」

大吾「って、ことは」

七海「はい、私は、真田 雷牙様の兄真田日向様にお仕えする、海野 我夢の双子の弟・七海でございます、改めて以後お見知りおきを」

初「ちなみに、お兄さんの身長は、何㎝ですか?」

日向「私か、188㎝だ」

それを聞くと周りの女子達は騒いだ。

周りの女子達「きゃー」

女子P「兄弟そろって、高身長の上美形!」

女子B「しかも、執事は双子で高身長の超美形だし!」

女子J「どうして、この学校に来たんですか?」

日向「ああ、それなんだが」

雷牙「さて、そろそろ行きますか」

日向「ちょっと、待ってくれ」

雷牙「どうかしましたか、兄さん?」

日向「ああ、実は」

とそこに

つむぎ「雷牙さーん、日向さーん」

日向「あ、来た、こっちでーす」

つむぎが来た。

雷牙「むぎ姉さーん」

3人「姉さん!?」

驚きつつも雷牙たちは、歩き始める3人に姉さんと呼ぶ理由を話した。

雷牙「そうですか、わざわざ」

つむぎ「ええ、雷牙さん、日向さん我夢さんと七海さんもこっちに慣れていないから、帰り道わからないと困ると思って」

日向「すみません、気使わせちゃって」

大吾「くー、男子生徒の憧れつむぎ先輩に構われるなんて」

伊吹「しかも、雷牙は、幼なじみなんて、雷牙のくせに生意気よ」

雷牙「あ、それだと、なでしこが」

つむぎ「それなら、心配ないわよ、手なら打ってあるわよ」

雷牙「そうですか?」

大吾「兄弟、なでしこって、さっき電話で話してた?」

雷牙「私と兄さん、そして、我夢と七海と一緒に来た」

かさね「むぎ姉」

中等部と繋がっている小さな橋から一人の女の子が渡ってきた。

つむぎ「かさね」

雷牙「むぎ姉さん、この子は?」

つむぎ「ああ、紹介するわね、この子は私の妹の」

かさね「藤堂 かさねです、これからよろしくおねがいしますね、お兄さん」

雷牙「お兄さん?」

かさね「それにしても、転校生の皆さんって、ビックリするほどルックスがいいです」

真田兄弟「え?」

海野兄弟「……」

かさね「顔立ち、容姿、外見おまけに高身長、メチャクチャハイスペックですよ」

真田兄弟「……」

海野兄弟「……」

かさね「えーと、ポニーテイルの人が、お兄さんのお兄さん?」

日向「雷牙の兄真田 日向です、こちらこそこれからよろしく」

軽くお疑似をした。

かさね「弟さん、そろってイケメンですね」

真田兄弟「はー?」

かさね「で、そちらの超美形で瓜二つの双子が」

我夢「真田 雷牙様にお仕えする、執事の海野 我夢です、以後お見知りおきを」

七海「私は、真田 日向様にお仕えする執事の、海野 我夢の双子の弟海野 七海です、こちらこそ、以後お見知りおきを」

海野兄弟はそろって軽くお疑似をした。

かさね「あー、こちらこそよろしくおねがいします」

かさねも軽くお疑似をした。

つむぎ「それで、かさねちゃん、なでしこちゃんはどこかしら?」

かさね「それが、さっきまで一緒だったんだけど、姿を消しちゃって」

つむぎ「それじゃ、なでしこちゃんは?」

なでしこ「呼ばれて、飛び出たッス」

つむぎの背後に突然現れたなでしこは、つむぎの胸を揉むのだった。

すると彼女は。

つむぎ「△XX――ッ!?!?」

「ひゃあわぁ!!!!」と叫んだ

しばらくして、つむぎは頬は赤く自分の胸を抱えそっぽを向いて、黙っていた。

なでしこ「ってことで、はじめまして、雷牙様にお仕えする忍びの、春野 なでしこッス、これからよろしくッス」

なでしこは軽くお疑似した。

初「ちなみに、なでしこちゃんって、中学年生だよね?」

なでしこ「はい、中学3年生ッス」

伊吹「身長は?」

なでしこ「175㎝ッス」

大吾「モデル体型の上、高身長、ちなみにバストは?」

なでしこ「バストッスか? えー」

伊吹「何聞いているのよ、この変態」

大吾「ぎぁぁぁぁぁぁぁ」

伊吹「春野も、真面目に答えなくていい」

バストを聞いた大吾に対し、伊吹は大吾を殴った。

なでしこ「それと」

赤丸「き、きー」

なでしこの頭に赤丸が着地した、それを見た、初たちは。

初たち「モ、モモンガ―!?」

驚いた表情を見せた。

なでしこ「あたしの相棒、フクロモモンガの赤丸です、ほら、赤丸も皆さんに挨拶して」

そうなでしこが言うと、赤丸はぺこりと頭を下げた、それを見た、初たちは再び驚いた表情を見せ拍手をした。

初たち「おおー!」

初「ねえ、なでしこちゃん、触ってもいいかな」

伊吹「あ、私も」

かさね「私も―」

なでしこ「はい、はい、押さない、押さない、順番、順番」

言われたとうり、初、伊吹、かさねの3人は、順番で赤丸をモフモフした。つむぎも3人の後に、モフモフして再び歩くのだった。

かさね「いやー、転校して来た、なでしこには、驚かされましたよ」

大吾「どんな?」

かさね「えーと、それは体育のマット運動で、垂直三回転ひねりを見せた時です」

初「え! なでしこちゃんも、垂直三回転ひねりをやったの!」

かさね「もって、どうゆうことですか?」

大吾「こちらの転校生も、垂直三回転ひねりをやったんだぜ」

かさね「えーそれ本当ですか!?」

伊吹「ええ、こいつの兄は知らないけど、そこの三人がやったのは見たわよ」

かさね「くー、山比古町の早耳少女たるあたしが、一生の不覚です」

雷牙(早耳少女?)

なでしこ「とりあえず、町案内よろしくッス、みなさん、つむぎさんもそろそろ、きげん直してくださいよー」

伊吹「直すも何も、あんたが悪いんじゃないのよ、後ろから近付いて、胸を触って揉むなんて、主人が主人なら、あんたも、あんたね」

なでしこ「ちょっと、それどうゆう意味よ、それ」

伊吹「そのままの意味よ、昨日だって、初がこいつに押し倒した時に、あんたも、そこのあんたも、何もしなかったじゃないのよ」

みんな「襲った!?」

雷牙「だから、誤解だって何度も言っているではありませんか」

初「そうだよ、伊吹ちゃん、あれは誤解だって」

伊吹「初も、こいつの肩持ちすぎよ」

初「肩を持つ何も、ライくんの言っていること本当だから」

伊吹「初は甘すぎよ」

日向「雷牙!?」

つむぎ「雷牙さん!?」

かさね「お兄さん、来た初日から、初先輩をナンパするなんてやりますね~」

雷牙「私は、ナンパなどしていない生まれてこの方、一度も」

かさね「ウソーだー! そんな美形なのに?」

雷牙「ああ」

かさね「お兄さんのお兄さんも?」

日向「ええ、私も」

(お兄さんのお兄さんって?)

かさね「それじゃ」

我夢「我ら兄弟も」

七海「当然」

大吾「なでしこちゃんもか?」

なでしこ「ええ、もちのろん」

かさね「へー、いがいですね~、みなさん、絶対モテそうなのにナンパしないなんて」

大吾「そうだぜ、兄弟の兄弟は美形の無駄遣い、双子の執事は超美形の無駄遣い、なでしこちゃんはモデル体型の無駄遣い、無駄遣いばかりしているじぇねえか転校生たちは」

かさね「そうですよ、大吾先輩の言うとおりですよ、みなさん」

日向「そう言われても、雷牙」

雷牙「はい、兄さん、私も兄さんも興味ありませんから」

七海「我ら兄弟も」

我夢「同じく」

なでしこ「私も」

かさね「そうですか、質問を変えますね、ナンパされたことはありますか」

雷牙「ありますね」

日向「あるな」

我夢「あります」

七海「……(コクッ)」

なでしこ「あるッス」

大吾「それで返事は?」

雷牙「ことわりました」

日向「私も」

七海「同じく」

我夢「……(コクッ)」

かさねと大吾「えええー!」

大吾「なでしこちゃんも」

なでしこ「当然ッス」

大吾「はぁー、本当に無駄遣い、勿体無いぜ~」

かさね「そうですね~」

つむぎ「2人とも、そのへんにしておきない」

大吾「つむぎ先輩」

かさね「むぎ姉」

伊吹「そうね、見てて面白かったけど、つむぎ先輩の言うとおり、そのへんにしておきなさい」

大吾「へ~い」

かさね「は~い」

雷牙「ありがとうございます、むぎ姉さん、伊吹殿」

伊吹「別に~」

つむぎ「いいわよ、お礼なんて」

なでしこ「あれ、もういいッスか?」

つむぎ「ええ、でも、つぎ胸を揉んだら、許さないわよ」

なでしこ「いや~、すみません、初めて会った時から、柔らかそうだな~、触ってみたいな~つい」

伊吹「ついじゃない」

なでしこ「いた」

伊吹はなでしこの頭をはたいた。

つむぎ「とにかく、行きましょう」

そう言って一同は歩き始めた。

雷牙「それで、初殿町を案内と言っていましたが、どこに連れて行ってくれるんですか?」

初「えーとね、まずは、ここからかな?」

たどり着いた場所は。

雷牙「コ!?」

日向「コンビニだな!?」

七海「ええ、コンビニですね!?」

我夢「……(コクッ)」

なでしこ「どう見ても、コンビニッスね!?」

大吾「通学路の途中だから、ヒコナンの生徒がよく使っている所だな」

雷牙たち「ヒコナン?」

かさね「山比古南学園、略してヒコナン、あたしたちが通う中等部も含めてそう呼ばれているの」

伊吹「このコンビニはなんと、朝の7時から夜の11時まで、空いているのよ」

初「暗くなっても、お菓子が買えちゃうなんて、すごいよね~」

大吾「っても、そうなったのは最近だけどな」

雷牙「って?」

なでしこ「珍しいッス、そんなコンビニ」

初「え!?」

七海「本来のコンビニエンスストアは、24時何営業なのですがね」

我夢「……(コクッ)」

みんな「えー!?」

伊吹「そうなの!?」

雷牙「はい」

それを聞いた、初たちは驚いた表情を見せるのだった。

日向「どうしますか、何か買っていきますか?」

初「う~ん、おやつ買うなら、やっほーにしようよ」

雷牙たち「やっほー?」

コンビニの次に向かった場所は。

日向「ここは?」

そこは、矢方商店と書かれたお店だった。

雷牙「ここが、やっほーですか?」

つむぎ「正しくは、矢方商店でも、みんな小さいころから、やっほーって呼んでいるのよ」

そう言いつつ、なでしこが矢方商店に入って行った。

なでしこ「うわぁ~!」

お店の中には、色々のお菓子がたくさん売られており、初はたくさんのお菓子を買って、なでしことかさねはペロペロキャンディー買って、その他の人は買わず、矢方商店を出た後、公園の屋根のあるテーブルそしてベンチに座り、初は買ったお菓子の入ったレジ袋をテーブルに置いた。

雷牙「一体何を買い込んできたんですか?」

初「えーとまず、うまい棒のチーズ味、それとうまい棒のチーズ味、でうまい棒のチーズ味、チーズ味、チーズ味、チーズ味、チーズ味」

なでしこ「って、チーズ味ばかりじゃなッスか」

初「だって好きなんだもん」

雷牙「ああ、それで、妙にチーズの臭いがしたわけですね」

初「え!?」

そう聞かれた、初はふと昨日のことを思い出した。

それは、道に迷った雷牙達を案内して、川を飛び越えた雷牙に押し倒され初の顔に雷牙のお尻で踏んでしまったことである。

初「チーズの臭いなんてしてないよ」

雷牙「え、そうですか、今日のお昼の時に分けてもらった、マフィン何と言いますか、一味違うと思ったんですが、てっきりチーズが混ぜてあるのかと思ったのですが?」

それを聞いた初頬を赤くして、慌てて弁解した。

初「はぁっはぁっはぁっ、そうなの生地にクリームチーズが混ぜてあって」

雷牙「?」

初はお菓子を食べ終わり、一同は公園を後にした。

そして、一同が次に向かったのは。

つむぎ「あれは、杉玉、杉の葉で作ってあって、新酒を仕込んだ時にそれを知らせるために、軒下につるすのよ」

七海「ええ、確かに他にも茶色のイメージが強いかもしれませんが、実は杉玉の色から旬の日本酒が何なのかを知ることができるのです」

我夢「緑色(2月~6月ごろ)は新酒の季節、薄い緑(初夏~夏ごろ)は夏酒、枯れた茶色(秋ごろ)はひやおろしの季節というように、日本酒造りの時期と杉玉の色は同調しているといえます」

かさね「我夢さん、杉玉に詳しいですね、七海さんも」

海野兄弟「我々兄弟は、執事ですから」

なでしこ「つむぎさんも、詳しいッスね」

つむぎ「人からのうけうりだけどね」

我夢「それでも、そのうけうりは、正しい情報です」

七海「……(コクッ)」

つむぎ「ここのお店の子が私の友達で、その子から教えてもらったの、よろづよで出しているお酒もここから仕入れているのよ」

と一同の目の前に広がっていたのは、様々なお店が立ち並んでいた、そう商店街である。

なでしこ「お店増えてきましたね」

雷牙「ここが、商店街みたいですね兄さん」

日向「ああ、そうらしいな」

かさね「はい、まず、こっちの花屋さんは新婚さんで超アツアツ、その先の自転車屋さんは赤ちゃんが生まれたばかり、で、あっちのそば屋さんは旦那さんが捻挫して、休業中、その角のラーメン屋は主人が頑固で有名」

初「けど、あそこのラーメン屋さんすごくおすすめなんだよ」

雷牙「そうなんですか、今度行ってみましょう、兄さん」

日向「ああ」

かさね「それから、そっちの定食屋は一人息子が受験で、向こうの本屋さんは子猫が5匹生まれて、貰い手を探してて、あそこの八百屋さんはただいま絶賛、夫婦喧嘩中」

なでしこ「かさねちん、そうゆうの詳しいんッスね」

かさね「まあ、伊達に山比古町の誇る早耳少女と呼ばれてないって」

つむぎ「もおー、かさねったら、本当噂話が好きなんだから」

かさね「てへ」

こうして一同は、商店街を後にして橋を渡りそこで止まるのだった。

伊吹「次どこ行く?」

初「双子山」

大吾「おい、今から山登りかよ」

初「えー、ライくんに展望台見せたかったのにー」

雷牙「展望台、それじゃ、双子山って、昨日私たちが迷い込んだ」

伊吹「あんた達がうろうろしていたのは、全然ふもとの方だけどね」

初「双子山って、こんなふうになっていて、二つくっつけた、みたいだから、双子山って言うだよ」

つむぎ「あの山には伝説があって、昔、山の上に男女一対の神様が住んでいたんだけど、中むつまじく過ごすあまり日々の仕事をおろそかにするようになって、それで怒った天の神様が、山の頂を二つにさいて、2人を別れ別れにしてしまったの」

なでしこ「なんか、七夕みたいなお話ですね」

つむぎ「それ以来、2人は山の頂から、恋しいよ、会いたいよ、互いに呼び交わすようになり」

日向「それって、つまり」

つむぎ「ええ、山彦のことね、山頂から呼び交わす言霊は、野山に満ち互いを愛しく思う気持ちが里へと伝わって、大きな実りをもたらした、それが、このあたりを山比古と呼ぶようになった、由来と言われているわ」

かさね「秋には、その伝説にちなんだお祭りがあるんですよ」

つむぎ「この橋の両端に、山車を一台ずつ出して、それを双子山の頂になぞられ神事を行うの、その時は木霊神社から」

初「そうだ」

みんな「?」

初「次は、木霊神社に行こうよ、あそこにはね、とても長い~い石段があるんだよ」

雷牙「え?」

一同は、初のすすめで木霊神社に向かった、すると、彼女の言うとうり木霊神社にはとっても長い、石段があったのだった。

日向「これは確かに」

雷牙「長いですね、兄さん」

初「ライくん、競争だよ」

そう言って、初は石段を走って上るのだったそれを見た、雷牙は。

雷牙「我夢、頼む」

我夢「かしこまりました」

我夢に自分のカバンを預けて石段を駆け上がった。

雷牙(競争、やるからには、勝つ)

雷牙は、目にも止まらぬ早さで、石段を飛んだ、それを見た石段を上り続けている初と下にいた伊吹、大吾、つむぎ、かさねの4人は、驚いた表情を見せたが、日向、我夢、七海、なでしこ

の4人は驚いた表情を出さず平然としていた。

かさね「今の見ました!?」

大吾「ああ、今!?」

つむぎ「のって!?」

伊吹「一体、って、あれ?」

そんな彼らの驚きもせず、日向たちは石段を普通に上るのだった。

大吾「あんなすごいもの、見といて」

かさね「スルーですか!?」

なでしこ「どうしたんですか?」

日向「早くしないと」

七海「おいて行きますよ」

我夢「……(コクッ)」

つむぎ「ああ、今行くわ、行きましょう、みんな」

そう言って、下にいた残りの4人、も石段を上った。

そのころ、競争している、雷牙と初は。

初「全然追いつかないでも、最後までやるぞ~」

石段を走って上るのだった。雷牙はあっと言う間に、木霊神社の上へとたどり着いた次に初もたどり着くのだった。

雷牙「ふぃー」

初「ゴール、ライくん、足ものすごく速いんだね~、私全然追いつかなかったよ」

雷牙「ええ、まあ」

初「あれ、円佳ちゃん」

雷牙「ん?」

2人の目の前にいたのは、箒を持った1人の巫女だった。

円佳「?」

初「この子、うちの学校の1年生、円佳ちゃんって言うんだよ」

円佳「……」

初「でね、こっちが今日転校して来た」

雷牙「真田 雷牙です」

円佳「さなだ、らいが」

と雷牙の名前を聞いた円佳は、逃げて行った。

雷牙「?」

初「円佳ちゃん?」

その後、日向たちもたどり着くのだった。

大吾「これで、回るところも回ったから、バク・パイプでしめってところか」

雷牙「バク・パイプ?」

猫「にゃー」

何かに気づいたなでしこ、我夢と七海は、社の屋根を見た。

なでしこ「あ!」

我夢「……」

七海「……」

なでしこが社の屋根に指を指し、その指の先を一同は見るとそこにいたのは、降りられなくなった猫だった。

初「あれ、なんであんなところに?」

伊吹「猫が?」

つむぎ「うーん、あの様子だと、降りられなくなったみたいね」

大吾「どうする、はしごを借りに行くか?」

雷牙「いや、はしごは不要です、なでしこ」

なでしこ「お任せ」

そう言ってなでしこは、大きくジャンプ、社の屋根へと上がった。それを見た、初たちはまたまた驚いた表情を見せるのだった。そしてあっと言う間になでしこは猫を抱いて、屋根から降り着地し猫を放した。

猫「にゃー」

なでしこ「もう、登っちゃダメッスよー」

猫はその場を去った後、大吾、かさね、伊吹がなでしこに駆け寄って来た。

伊吹「あ、あんた一体!?」

大吾「何者なんだよ!?」

初「好きな食べ物は何?」

かさね「初先輩、それ今関係ない質問です」

なでしこ「ですから、先ほど言ったじゃないですか、あたしは、雷牙様の忍びッスよ」

4人「忍び?」

大吾「忍びって、忍者か?」

我夢「ええ、その証拠に、皆様も見ていただきましたでしょう、彼女の動きを」

伊吹「確かに」

なでしこ「動きだけじゃないですよ」

そう言って彼女は懐から何かを取出し投げ、一本の木に刺さった、それは。

みんな「手裏剣!?」

なでしこ「上から投げる本打ち、横打ち、逆打ち」

と計、3発木に刺さった。それ見た初たちは、拍手をするのだった。

かさね「すごいよ、なでしこ」

大吾「ああ、なでしこちゃんって、本物の忍びいや、くノ一だったんだね」

初「すごい、すごいよー」

なでしこ「いやそれほどでも~」

つむぎ「さて、みんな行きましょう、バク・パイプに」

雷牙「その、バク・パイプとは?」

日向「なんですか?」

伊吹「あたしたちがよくよる、喫茶店よ」

初「そこの、ジャンボパフェ美味しいんだよ」

そう言って一同は、喫茶バク・パイプへと向かい、中に入ってそれぞれ注文した、ただし、海野兄弟は注文せず、それぞれの主の横に立っていた。そんな中、初の注文したジャンボパフェは、注文したメニューの中で一番、大きくてボリュームがあった。

日向「これはまた!」

なでしこ「大きいッスね!」

七海「……」

我夢「……」

雷牙「美味しそうですね」

初「でしょ」

初はスプーンを手に取り、ジャンボパフェをあっという間に食べた。

初「美味しかった」

雷牙「亭主、私も初殿と同じ物を」

マスター「て、亭主って、あ、あ、あ、でも君、初ちゃんとおんなじ量を食べられるのかい?」

雷牙「はい」

言われたとうり、バク・パイプのマスターは初と同じ物を雷牙の前に出すのだった。

雷牙「うわぁー、ありがとうございます、では、いただきます」

スプーンを手に取り、ジャンボパフェをあっという間に食べた。

雷牙「ふー、ごちそうさまでした、とてもおいしかったです、亭主」

マスター「ああ、ありがとう」

つむぎ「すごいわね、雷牙さん」

かさね「初先輩とおんなじ量を、間食するなんて! それなに、初先輩や伊吹先輩、ついでに、大吾先輩も驚かないんですね」

大吾「ついでってなんだよ、かさねっち、まあ、昼休みに、初の弁当の重箱と比べ物にならないぐらいの量の弁当を兄弟は食べたからな」

かさね「比べ物にならないって、どれくらいですか?」

伊吹「初の重箱は2段だけど、こいつの弁当も重箱、しかも8段」

かさね「は、は、8段、す、すごい!?」

伊吹「あ、ちょっと、初、口にクリームがついているわよ」

そう言って、初の口についていたクリームを伊吹が拭き取った。

雷牙「あ、は、は、は、は」

日向「って、雷牙お前も、口にクリームがついているぞ」

つい笑った、雷牙の口についていたクリームを日向が拭き取った。

雷牙「ありがとう、兄さん」

それを見た初は、幼少期の記憶を思い出す。

回想

初幼少期「もぐ、もぐ、もぐ」

初の兄「初は、本当に美味しそうに食べるな」

初幼少期「うん、初ケーキ大好き、そして、お兄ちゃんはもっと大好き」

初の兄「ふ、ふ、ふ、ありがとう、初、あ、初、口にクリームがついているぞ」

そう言って、初の口についていたクリームを初の兄が拭き取った。

回想終わり

初「お、お兄ちゃん」

雷牙「ん?」

日向「は?」

我夢「……」

七海「……」

その初の台詞を聞いた、一同は、シーンと静まり返るのだった。

かさね「あ、これは、幼稚園の先生をママと呼ぶ、現象の亜種ですね」

大吾「俺っちが、教室でお袋をそう呼んじゃうもんか」

伊吹「あんたの場合は、違うでしょ」

初「ごめんなさい、ライくんが日向くんの事、兄さんって呼んでいるから、その、つられちゃって」

それからしばらくして、一同はバク・パイプを後にして、再び歩くのだった。

大吾「さて、このへんで解散ってところだな」

伊吹「そうね」

とそこへ、1人の女性の叫び声が聞こえてきた。

お母さん「きゃー」

それを聞いた、一同はその女性への元へと駆けつけた。

つむぎ「どうしましたか!?」

お母さん「こ、子供が、うちの子供が、川に落ちて」

女性は指を指した、川に流されていたのは、少年だった。

初「い、急いで助けないと」

伊吹「助けるって、言ったって」

とそこへ。

雷牙「……」

雷牙は川へと飛び込み、泳ぎ、少年を抱き寄せ、そして。

雷牙「なでしこ、頼んだ」

雷牙はそう言って、抱き寄せた少年を両腕で上に上げ、日向たちがいる橋の方へと少年を投げそれを、なでしこがジャンプ、少年をチャッチ橋へと着地した。

少年「げほ、げほ」

なでしこ「もう、大丈夫よ」

なでしこは、少年の頭を優しくなでるのだった。

お母さん「あ、ありがとうございました」

母親は、少年を思いっきり抱きしめた。

つむぎ「あ、雷牙さん」

その、雷牙はまだ川にいた。

雷牙「よし」

再び泳ごうとした次の瞬間。

雷牙「ん!(あ、足つった)」

足がつり、動けなくなってしまいそのまま川に流され沈んでしまった。

初と伊吹「あ!」

日向「雷牙!」

つむぎ「雷牙さん!」

大吾「兄弟!」

それぞれ叫んだ、次の瞬間

我夢「雷牙様」

我夢は先ほどの雷牙同様川へと飛び込み、泳ぎ、雷牙を抱き寄せ、そして。抱き寄せた雷牙を抱え、陸のある方へと泳ぎ陸へと上がった。それを見た橋にいた日向たちは、急いで駆けつけた、さっき助けた少年とその母親も共に。

雷牙「…………」

我夢「……」

日向「雷牙は!」

つむぎ「雷牙さんは!」

伊吹「ちょっと、雷牙は!」

初「ライくんは!」

大吾「兄弟!」

大吾以外の女子達は、びしょ濡れになった、雷牙、我夢の姿を見て興奮するも、それぞれ呼びかけるも、雷牙は反応しなかった。

かさね「これってまさか」

一同(息をしてない!)

つむぎ「どうすれば」

我夢「失礼」

そう言って、我夢は雷牙に心臓マッサージをした後、自分の顔を雷牙の顔に近づけた。

伊吹「あ、あんた!」

初「まさか!」

かさね「そのまさか!」

そのまさかだった、我夢は自分の唇と雷牙の唇を付けた、そう人工呼吸である。

それを見た、一同は混博した、母親は少年の目を両手で塞いで隠した。

そして。

雷牙「げほ、げほ、げほ、げほ」

雷牙が目を覚ました。

我夢「雷牙様」

雷牙「我夢」

日向「よかった無事で」

雷牙「ええ、あの時、足がつってしまいそれで」

大吾「ああ、それで、じゃなくて、兄弟さっき、兄弟の執事が、人工呼吸してたけど、大丈夫か、執事の方も」

我夢「それでしたら、ご心配なく、私は平気です、執事ですから」

雷牙「それよりも、さっきの子は」

つむぎ「それならほら」

つむぎが指を指した場所にいたのはその例の親子だった。

雷牙「はー、よかった」

母親「本当にありがとうございました」

少年「ありがとう」

親子は深々と頭を下げて、その場を去るのだった。

雷牙達はと言うと、解散、それぞれ家に帰った。

我夢「ただいま」

雷牙「……」

七海「戻りました」

日向「……」

なでしこ「ただいまッス」

千歌「お帰りって、ええー、どうしたの、雷牙くんも我夢くんも!?」

千歌が驚くのもむりはなかった、雷牙と我夢は、びしょびしょに濡れて帰って来たのだから。

なでしこ「ええ、実は」

なでしこは、千歌に二人に何があったのかを詳しく話した。

千歌「えー、うそー、それ本当!?」

なでしこ「本当ッスよ」

日向「ええ、彼女の言うとうりです」

千歌「そう、なら、2人とも風呂に入りなさい、風邪ひく前に」

我夢「いえ、私は」

雷牙「我夢行くぞ」

雷牙は、我夢の腕を引っ張り、風呂場へと向かった後、千歌は左手で、出てきた鼻血を隠した。

千歌(はー、ビックリした、まさか、びしょびしょで帰って来るなんて、水も滴るいい男って、まさにさっきの2人よね)

その頃、雷牙の部屋にいた、白炎とその子虎たいは、ぐっすり寝ていた。

二人は濡れた制服を脱ぎ、そして、湯につかるのだった。最初のうちは、我夢は拒んでいたがしかたなく湯につかった。

我夢「……」

雷牙「ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ」

気分よく鼻歌を歌っていると。

日向「ごきげんだな、雷牙」

七海「……」

日向、七海も浴場へと入ってきて、湯につかった。

雷牙「はい、私、山比古町すごく気に入りました、そなたたちもそうだろ」

そう聞かれた、我夢は首を下に振り、女湯にいる、なでしこは。

なでしこ「はい、自分もッス」

と答えるのだった。

雷牙「兄さんは?」

日向「ああ、私もだ」

七海「……」

日向「雷牙、これからも共に、真田を守って、行こう」

雷牙「はい、兄さん、どこまでも共に」

一方その頃、初も風呂に入っていた。

初「ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ライくんの兄ちゃんが、日向くんで、日向くんの弟がライくん、ふ、ふ、ふ、そおか、ライくんって、弟だったんだ」

            つづく

 

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