星空へ架かる橋2   作:真田信之

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第20話・兄弟愛後編

昼休みに入り生徒達は、昼食をする準備を終え、食べ始めるのだった。

初は相変わらず、おかずがたっぷりと詰め込まれた弁当箱――重箱はボリューム満点だった。

大吾「初、相変わらず、よく食べるな、兄弟には劣るがな」

初「えへへへ」

雷牙「……」

伊吹「そ言う、あんたは、今日も、パンなわけ」

大吾「いいだろ、別に」

我夢「野菜も食べないとだめですよ、筑前煮に食べますか?」

我夢は自分の弁当を大吾に差し向けて、大吾は我夢の筑前煮を親指と人差し指で挟み食べた。

大吾「うま」

クラスメイト達が食事を進める中、雷牙はおかずを唇に触れたまま箸が止まっていた。

雷牙「……」

初「ライくん、どうかしたの、箸が止まったまんまだよ?」

雷牙「なんか、私、食欲ないです」

初「ん……」

伊吹「は……」

大吾「う……」

我夢「……」

…。

……。

………。

クラスメイト達「えーー!?」

大吾「いつも、初よりもたくさん食べる、兄弟が!?」

初「珍しいね、ライくんが食欲がないなんて」

雷牙「今日は、我夢の弁当なのにな、すまない、我夢」

我夢「いえ、お気になさらず、また作りますから」

初「ライくん、食べないなら、私が食べていいかな?」

雷牙「ええ、いいですとも、いいよな、我夢」

我夢「はい、雷牙様がいいのであれば」

雷牙は、自分の弁当を初に渡し、初はそれを食べるのだった。

伊吹「珍しいことも、あるものね?」

雷牙「あれ、伊吹殿って、よく見ると、マツゲ長いんですねー」

雷牙はそう言って、顔を伊吹に近づけた。

伊吹「大吾、なんか変よ?」

大吾「ああ、変だな?」

クラスメイト達が困惑する中、雷牙がふらふらと倒れてゆく、しかし、我夢が受け止めた。

我夢「危ない!」

雷牙「我夢?」

我夢「雷牙様、顔が赤いですよ?」

初「そう言えば!?」

大吾「兄弟、風邪じゃないか?」

雷牙「え、しかし、私、風邪などひいたことがない」

我夢「熱を測ってみましょう、はい、こちら、体温計はこちらに」

我夢は懐から、体温計を出して、雷牙のわきに入れた。

伊吹「体温計も持っているなんて!」

初「さすがー」

我夢「私は、執事ですから」

と言っている間に、体温計が鳴り、脇から取って見てみると。

我夢「37℃ですかって、えー!?」

雷牙「えー!」

驚いた表情をする我夢に対し、雷牙は嬉しい表情をしていた。

我夢「まさか!?」

雷牙「私、37℃出たの初めてです、道理で、頭が、ボーっとするわけだ」

伊吹「ボーっとしているのね、頭?」

雷牙「はい、しかも、ずきずきしていて、痛いです」

初「やっぱり、風邪みたいだね?」

大吾「ってか、風邪ひいて、こんなに嬉しそうにしている奴、初めて見たわ」

初達が話している中、雷牙はまた、嬉しそうな表情をしていた。

雷牙「えへへへ」

伊吹「ねぇ、大吾、雷牙、変よね?」

大吾「ああ、変だな?」

我夢「雷牙様、早退しますか? 今日はゆっくり、寝たほうがいいです」

雷牙「わかった、我夢が言うなら」

我夢は雷牙を背中に背負ったまま、日向にこのことを伝えに、3年生の教室に向かった、初達もついてきた。日向たちは丁度お昼を食べ終わったところだった。

初「と言うわけで、風邪をひいたっぽい、ライくんを送って来たよ」

日向「何、雷牙が風邪!?」

伊吹「ええ、熱が、37℃あります」

日向「熱だと! 湯を沸かせ、沸かせ!」

つむぎ「いや、沸いているわよ、よろづよは温泉旅館だし」

日向「氷だ、雪山に氷を取りに、取りに!」

七海「冷凍庫にあります、日向様、落ち着いてください」

大吾「ってか、雪山って?」

日向「……、あ、そうだ、ネギだ、風邪には、ネギだ、焼いたネギをー!」

日向はそう言って、我夢から雷牙を受け取り、おんぶしてすごい勢いで、廊下を走って下駄箱で靴を履き替え、学校を後にした。

それを、窓から見上げていた生徒達は驚いていた。

初「行っちゃった?」

伊吹「よく、分からないわね?」

陽菜「なぜ…ネギ…?」

七海「日向様は、いつも言っています、熱にはネギがよくきくと」

初「そうなの?」

伊吹「民間療法か、何かしら?」

七海「ともかく」

つむぎ「……!」

七海「つむぎ様、日向様は、間違いなくあのまま、よろづよに戻り、雷牙様の看病に当たりますので、先生に早退したとお伝えください、私も、後を追い早退します、兄もそうでしょう」

我夢「ええ、ですから、大吾殿、南国原先生に早退したとお伝えください、お願い致します」

海野兄弟は軽く頭を下げた。

大吾「おお、任せとけ」

海野兄弟も、日向同様、学校を後にするのだった。

それからしばらくして、学校が終わり、初、伊吹、大吾、つむぎ、かさねの5人は、なでしこ、走、楓、グレンの5人は、共に雷牙のお見舞いでよろづよに行った。つむぎはバイトの仲居見習い先に行っていた。

女将の千歌が一同を案内して、雷牙の部屋に来て、入るところだった。

千歌「雷牙くん、日向くん、入るはよー」

そう言って部屋に入り、一同が目にしたのは。

雷牙「ん……」

日向「ん……」

日向が膝に雷牙の頭をのせて、お互いの唇を触れさせていた。それを見た、なでしこ、走、楓、グレンの5人以外は大騒ぎ。

一同「キャー!!」

それからしばらくして、騒ぎは収まり、一同は正座をして、しんみりした顔をしていた、その中には、真田兄弟と一緒に先に帰った海野兄弟もいた。

雷牙は横になり、額には冷えピタが貼ってあり、さらに首には焼いたネギが巻いてあって、目を閉じていた。

雷牙「……」

大吾「いやー、まさか!」

かさね「自力で飲めないとはいえ!」

伊吹「口移しするなんて、しかも!」

つむぎ「男同士だなんて!」

千歌「ホント、私、驚いたわ、つむぎから話を聞かなければ、私、信じかけたわよ!?」

一同は雷牙に差し支えないように、小さな声で話す中、日向が新しい冷えピタを手に戻ってきて、雷牙の布団の横に座り、新しいものと張り替えるのだった。

日向「どうだ、雷牙?」

雷牙「ちょっと、ネギ臭いです」

日向「それでいい」

雷牙「ええ、眠くなってきました」

日向「眠れ」

雷牙「はい…」

一同「……」

一同が見つめる中そう言って、雷牙は眠りについた。

初「なんか、不思議な光景だね、伊吹ちゃん?」

伊吹「言いたいことは分かる」

日向「弟は」

一同「?…」

日向「雷牙は、これまで一度も風邪を引いたことなど無かった」

かさね「生まれてから、一度もですか?」

日向「ああ」

伊吹「何それ!?」

初「すごーい!?」

日向「何か無理を、してるんじゃ?」

ちなみに、三好兄妹はまた、真昼間から酒を飲んで、よだれをたらしながら寝ていた。

不二子「ハクション!」

日向「だからって、こんな高熱を出すとは!」

グレン「いや、微熱」

つむぎ「ただの、風邪だとおもうわ」

千歌「つむぎの言うとおりよ、日向くん」

日向「風邪は、万病の元だ、私がついていながら、く」

我夢「それを言うのであれば、私もです」

日向と我夢、2人は悔しそうにして拳を畳にたたいた。

かさね「大丈夫ですよ、お兄さんのお兄さん、熱もそんなに高くないですし」

つむぎ「まあ、でも、心配よね、雷牙さんが寝こむなんて」

大吾「馬鹿は、風邪ひかないって言うけどな」

伊吹「馬鹿は、あんたでしょ、バカ大吾!」

大吾「誰が、馬鹿大吾だ、誰が!」

一同が色々と話す中、日向は右手を、我夢が左手をそれぞれ握りしめ、雷牙に話しかけた。

日向「雷牙、必ず、兄さんが助けるからな」

我夢「……」

一同「あーー!?」

夕日が沈み始め、初たちは玄関に出て帰ろうとしていた、それを見送ろうと、日向と海野兄弟も一緒だった。

日向「みな、今日は、ありがとう」

我夢「皆様、今日はお忙しい中、雷牙様のお見舞い、真にありがとうございました、心から感謝いたします」

七海「……」

日向と海野兄弟は軽くお辞儀をした。

初「う、う、別に忙しくないよ、今日は」

伊吹「ええ、今日は部活お休みだったから、来れただけ」

初「ライくん、お大事にね」

かさね「お休みなさーい」

こうして一同は、よろづよを後にして歩き始めた。

初「なんか、改めて、ライくんと日向くんって、すごい兄弟愛だね!」

伊吹「あの兄にして」

大吾「弟ありって」

かさね「感じでしたね」

初(…ライくん……)

(そういえば…私…ライくんと…)

(…キス……しちゃったんだよね…)

(やだ…っ、今まで、考えないように、してたのに…っ)

(何で今頃、思い出しちゃうんだろ…)

初はあの日、雷牙と初めて出会い、ファーストキスをした日のとことを思い出して、頬を少し赤くした。

伊吹「初―! どうしたのー?」

伊吹に声を掛けられて、我に返った。

初「あ…何でもないよ、今行くねー!」

次の日、初たちは高等部の校門に入って行った。

大吾「ちーす」

初「おはよー、よ、大吾」

伊吹「おはよう」

そんな、いつもどおり登校していた、その時。

キュ

登校中の生徒たち「……?」

一台の車・リムジンが校門前で止まった。そこから出てきたのは、

初「あ、ライくんだ!」

大吾「おっす、兄弟~…」

雷牙「よ…」

目つきが鋭くなった雷牙が手を振ると、彼の周りから黒い羽が舞ったようように見えた。

それを見た、登校中の生徒たちは、

大吾「ん…」

初「えっ」

伊吹「ひぇえ?」

ドッキとして、中には頬を赤くする生徒もいた。

そして、後ろには雷牙のカバンを持って歩く、我夢、それに、走、グレンといつもの面々も一緒だった。ただし、日向と七海を除いて、

初「なんで?」

伊吹「なんで?」

大吾「いつもの兄弟なら、おはようございますって、元気よく、さわやかに言うのに?」

雷牙「そうか、まあ、どっちでもいいけどな、俺的には」

3人(俺?)

大吾「ってか!?」

初「ライくんだよね?」

雷牙「ああ」

我夢「この方は、まぎれもなく」

走「…真田…雷牙…」

3人「……」

初「そう言えば、ライくん?」

雷牙「……」

初「熱は下がったの?」

雷牙「ああ、それが、まだあるんだけどな、兄貴が薬草を煎じて、飲ませてくれたんだ。そしたら、とってもいい気分になったから、来た」

初「でも」

伊吹「まだ、熱があるのなら、休みなさいよ」

大吾「兄弟の兄弟も心配してただろ」

雷牙「黙って来たから、分からないと思うぜ、こんないい日に寝てられないぜ」

雷牙「行くぞ、お前たち」

雷牙がそう言うと、走たちはその後に続き校舎の中に入って行った。

それを見ていた初達は呆然としていた。

初「何かが引っ掛かっているのって、私だけ、伊吹ちゃん?」

伊吹「いや、全員、引っ掛かっているはずよ」

大吾「ああ、兄弟、キャラ変わっていたよな」

初「熱で、おかしくなったのかな?」

その頃、よろづよでは、日向が雷牙の為に焼いたネギを持って、雷牙の部屋にやって来た。しかし。

日向「雷牙、ネギ持ってきた、ぞ?」

そこには、誰もおらず、蒲団だけが綺麗に畳んであった。

日向「雷…牙?」

雷牙たちは、校長室を通り過ぎようとしたさなか、校長室では何やら、何かをヒソヒソと話していた。

校長「そうですか」

中年男性「ええ、残念ながら」

校長「……」

そして、2年生の教室では、2年生全員ざわめいていた。

それもそのはず、雷牙が自分の足を机に乗せ、我夢に肩もみさせ、偉そうに椅子に座っているのだから。

雷牙「……」

我夢「加減は、いかがでしょうか、雷牙様」

雷牙「ああ、丁度いいぞ、我夢」

東海林「どうなってんだよ、あれ? 真田…だよな?」

西「いつもと様子が違うね…」

雷牙「我夢―お茶をくれー」

我夢「かしこまりました」

東海林「どういう、ことなんだ、中津川?」

初「えーと…」

東海林に質問されているさなか。

雷牙「初」

雷牙が、手招きしながら、初を招きだし、そして。

雷牙「寒い」

初「れっ、うっ」

伊吹「初って、今!?」

大吾「呼び捨て、したよな!?」

左手で膝をたたいて、初を誘うかのように膝に乗せて、我夢が持ってきたお茶を飲みながら、初の頭を撫でた。すると、初は口を閉じたまま頬を赤くするのだった。

初「……」

伊吹「ちょっと、あんた!」

雷牙「なんだよ、見せもん、じゃねーぞ」

3人「いや」

東海林「どうみても」

西「見せ」

大吾「もんだろ、兄弟」

初「……」

大吾「それにしても、いつもの兄弟は、花が飛んでいるけど、今日の兄弟は、黒い羽が舞っている感じだぜ?」

西「大吾!」

大吾「ん?」

東海林と西「そのたとえ、合ってる!」

伊吹「ともかく、初から離れなさい」

と言って伊吹は、初の手をつかみ、引っ張り突き放した。

初「伊吹ちゃん」!

伊吹「は、は、は」

雷牙「なんだよ、伊吹、やきもちか?」

伊吹「だ、誰が、あんたなんにやきもちやくのよ、馬鹿じゃないの」

そう言って、伊吹は初の手を引いて、教室を出て行った。

あっという間に、時が過ぎ、昼休み、生徒達は昼食を済ませて、自由に過ごしていた。

初はデザートを食べ、伊吹は読書、大吾はと言うと、雷牙に。

大吾「頼む、兄弟」

雷牙「……」

何やら頼み込んでいた。

大吾「お金を貸してくれ」

雷牙「いくらだ?」

大吾「五千円」

雷牙は、懐から財布を出し、五千円札を渡した。

雷牙「ちゃんと返せよ」

大吾「分かってるって、兄弟」

女子K「ねぇ」

雷牙「……?」

クラスメイトの女子たちが、群れを成して、雷牙の前に現れた。

女子K「真田くん?」

雷牙「なんだよ?」

女子K「私たちも」

女子G「南国原と同じで」

女子F「お願いがあるんだけど」

女子D「いいかな、お願いが」

女子たちからのお願いとは?

女子K「キャー❤」

女子D「キャー❤」

お姫様抱っこだった。

それを横目で見ていた、初達は小声で話していた。

東海林「なぁ、あいつどうしたんだ?」

西「僕に聞かれても?」

伊吹「って言うか、完全にキャラ変わっているし?」

大吾「てか、兄弟の兄弟、言っていたよな、風邪は万病の元だって」

初「それがどうか、したの、大吾?」

大吾「もしかしたら、兄弟の奴、あれなんじゃないのか?」

4人「……」

初「……?」

大吾「生まれて初めて、熱を出したから、頭がオーバーロードしてるとか!?」

伊吹「そんな馬鹿な、たかが、37℃で!?」

我夢「でも、ありえなくはないですね、日向様はこうなることを恐れていたのかもしれませんね?」

西「海野くんが、そこまで言うって!」

東海林「どんだけ!」

小声で、話しをしつつも、雷牙は女子達にお姫様抱っこを、続けていたのだった。

雷牙「さぁ…」

伊吹「このまま、あの調子だったら、どうするのよ!?」

西と東海林「こえー!」

初「それはそうだけど、元のライくんに戻れるのかな?」

我夢「私にも、わかりません」

キコーン、カーン、コーン

南国原先生「チャイムが鳴ったぞ、席に就け」

こうして、昼休みが終わり、そして、午後の授業もあっという間に過ぎ、放課後、雷牙たち校門を出ようとしていた。

初「ねぇ、いいの、ライくん?」

雷牙「何が?」

初「今日、おごってくれるって?」

雷牙「ああ」

初「やったー」

初が飛び跳ねた次の瞬間。

雷牙「ハ」

一同「?」

雷牙「ハ、ハクション」

一同「!」

大きなくしゃみをした。

雷牙「あれ?」

一同「?」

雷牙「私は?」

初「ライくん?」

雷牙「初殿?」

伊吹「雷牙! さっき、殿って!」

大吾「兄弟?」

つむぎ「雷牙さん?」

我夢「雷牙様?」

走「…雷…牙…様…?」

グレン(雷牙様?)

一同が注目する中、雷牙は、

雷牙「?」

一体何がどうなって、いるんだど、言う顔をしていた。

雷牙「我夢、私は一体?」

大吾「兄弟、お前!」

我夢「元に戻られたのですね、雷牙様」

雷牙「何が一体どうなっているんだ、誰か説明を!?」

と思ったその時。

日向「雷牙!」

七海「……」

校門の外側から、日向と七海が走ってやって来た。

日向「雷牙!」

七海「……」

雷牙「兄さん!」

我夢「……」

日向は雷牙に駆け寄って来た。

日向「ダメではないか、まだ、熱があると言うのに!」

雷牙「すみません、勝手に学校に来てしまい」

そう言いつつ。

日向「心配したぞ」

雷牙「……」

日向と雷牙・真田兄弟は、互いに抱きしめあった。

それを、初達はなかばあきれ顔で横目で見ていた。

 

そして、次の日の朝5時、真田兄弟は毎朝の日課で、ジャージに着替え、体を鍛えた後、汗まみれの2人は、

木製武器、雷牙は十文字槍型で、日向は双刃刀型をそれぞれ手にして

手合わせしている。

雷牙「やー」

日向「は」

やり合う中結果は。

雷牙「たぁー」

日向「あー」

勝者は弟・雷牙。日向は負けた拍子に、尻餅をついた。

日向「昨日、熱を出したと言うのに、絶好調だな、また、お前の勝ちだ、雷牙」

そんな、尻餅をついた日向を、雷牙は手を差出、日向を立たせた。

日向「さて、今日の所はこの辺にしておくか、雷牙」

雷牙「はい、兄さん」

そして、2人はそのまま風呂まで直行、湯につかるのだった。海野兄弟は端で控えていた。

雷牙「ふー、やはり、一番風呂は良いですね、兄さん」

日向「……」

雷牙「兄さん?」

日向「あのな、聞きたいことが、あるんだが」

雷牙「なんですか?」

日向「お前、昨日」

雷牙「昨日って、人生初風邪大事件の事ですか?」

日向「ああ、そうだ」

雷牙「うーん、私、よく覚えていません」

日向「そうか、別にいいんだが」

          つづく

 

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