深夜、一台の車が、山比古町に向かって走っていた。
車内に乗っていたのは、耕蔵一人だった。
耕蔵「もうすぐ、山比古町か」
そして、山比古町についた、耕蔵は外に出て周りを見渡してみた。
耕蔵「ここが、山比古町か」
すー
耕蔵「空気が澄んでいて、いい場所だ」
そう言って、耕蔵は車に乗りその場を去るのだった。
次の日の午後。雷牙たちは帰り、バク・パイプによろうと、商店街にやって来た。
ちなみに、グレンはオペ、走と楓は動物園の診察とそれぞれいなかった。
なでしこ「初ちゃんは、何にするんっすか?」
初「勿論、ジャンボパフェ!」
大吾「初が、それ以外頼むと思うか、兄弟?」
なでしこ「それもそうッスね」
と言っている間に、バク・パイプに着いた一同は、店中に入った、店内にはカウンターに座っている、男性とバク・パイプのマスターだけだった。
初「マスター、いつものー」
マスター「はいよ、ジャンボパフェね」
雷牙「店主、私も、ジャンボパフェを」
マスター「ジャンボパフェ、二つね」
一同もマスターに注文した。
耕蔵「マスター、俺は、コーヒー」
マスター「ただいま」
雷牙「!」
初「ライくん?」
大吾「兄弟?」
雷牙は、カウンターに座っている、男性の方に近づき、声を掛けた。
雷牙「耕蔵じゃないか」
一同「?」
日向と海野兄弟、なでしこ、楓以外は呆然とした。
大吾「兄弟、そのおっさんと知り合いなのか?」
雷牙「はい」
我夢「ええ、皆様に、紹介いたします、こちらは、十勇士の一人、筧耕蔵」
一同「こうぞう?」
雷牙と我夢に言われ、耕蔵は席を立ち、一同の方に体を向けた。
耕蔵「筧耕蔵だ、よろしく頼む」
後姿だけではなく、キリッとした顔
かさね(うわ、この人、後姿だけじゃない、キリッとした顔が、カッコイイ)
雷牙「それより」
一同「……」
雷牙「なぜ、来ると連絡しなかったんだ、してくれたら、歓迎会の準備を」
耕蔵「それは」
マスター「ちょっと」
一同「……」
マスター「これ」
マスターは、一同がそれぞれ頼んだものを、トレーに乗せて持ってきた、耕蔵のコーヒーも一緒に。
雷牙「ああ、ありがとうございます、耕蔵も一緒にどうだ?」
耕蔵「え! いいんですか?」
雷牙「いいですよね、兄さん、みなさん?」
日向「私は、構わないが、いいか、みんな?」
海野兄弟「……」
なでしこ「もちろん」
初「いいよ」
伊吹「私は別に」
大吾「おれっちも、いいぜ」
つむぎ「私も、構わないわよ」
かさね「私も、それに、おじさんにはいろいろと聞きたいことがあるんで」
耕蔵「俺に?」
と言うわけで、一同は耕蔵と一緒にティータイムを過ごすのだった。
初「へー」
耕蔵「……」
初「耕蔵さんって、何でも屋なんだ!」
耕蔵「昨日の夜、依頼が来た、山比古町で」
伊吹「山比古町で、ですか?」
つむぎ「一体どんな?」
一同「ドン・ジニス?」
耕蔵「アメリカ系マフィアのボスだ」
一同「マフィア!?」
耕蔵「偽札作りに関して、高い技術を持っている、ただ、アメリカ通貨が変わって以来、動きはなく組織は壊滅したかと思われていたが、まさか、日本に来ていたとは、しかも、ここ山比古町に」
大吾「まじかよ!」
耕蔵は懐から札一枚を出して、一同に見せた。
つむぎ「これは?」
見せた札は、1万円札だった。ただし、偽物、本来福沢諭吉が描かれている場所には、ゴルゴ13が精密に描かれていた。
耕蔵「諭吉以外は、完璧にコピーされている」
初「見分ける方法がないね、諭吉以外は」
伊吹「諭吉じゃないんだから、一目瞭然でしょ!!」
耕蔵「敵ながら素晴らしい出来だ、俺も娘の札を作ってもらいたい、桜子は五千円札にしてもらおう」
雷牙「桜子殿もきっと、喜ぶでしょうね、きっと」
日向「2人とも!」
2人「?」
日向「話を戻してもいいか?」
伊吹「って!」
かさね「いったいその情報をどこで!?」
日向「しかし、これでは、偽札と言えないのではないか…?」
日向「ええ、この偽札は、自分たちの印刷技術の誇示と、金さえ積めば、いかなる依頼も引き受ける宣伝の意味があるのだと、ICPOは分析している」
一同「ICPO!?」
初「って何?」
我夢「国際刑事警察機構の略です、初様」
初「へ~、そうなんだ?」
我夢「国際犯罪の防止を目的として世界各国の警察機関により組織された国際組織です」
七海「日本国内では頭文字「ICPO」の略称で呼ばれることが多いが、海外ではインターポールの名称で呼ばれることが多いです」
かさね「確かにそうですね、じゃなくて、いったいどこで、その情報を!?」
耕蔵「ともかく、俺はその、マフィアを、ころ、いや、捕まえるのが、今回の依頼だ、走とグレン、それに、太郎入道と不二子は、どこです、先に着いているはずですが」
我夢「走とグレンもいない、走は楓と一緒に動物園の診察、グレンもオペで不在、あの2人も、今頃、二日酔いになっています」
耕蔵「ならしかたがない、雷牙様、協力してくれませんか? 日向様、我夢、七海、なでしこも」
そして、雷牙はなぜかついてきたかさねや初達と共に、ドン・ジニスが潜伏している、場所にやって来た、そこは、ごく普通の木造平屋の一軒家だった。
伊吹「木造平屋?」
雷牙「確かに、ファミリー感、漂う家だな」
伊吹「いいの、ジニスが木造平屋で」
耕蔵がドアをノックした。
耕蔵「ジニス、いるんだろ、逃げたか」
なでしこ「いや、沢山の人の気配っす」
ドン・ジニス「本当にしつこいな、あそこの新聞」
手下G「ドン、断ってきてくださいよ」
ドン・ジニス「警察呼ぶぞ!!」
耕蔵「スイーパーだ、ジニス」
懐から拳銃を出し、ドン・ジニスに向けられた瞬間、
ガチャガチャ。
所かしこから、マシンガンを持った手下たちが、現れて打ちまくった。
ド、ド、ド、ド、ド、ド。
一同「ギャー!」
急いで、一同は茂みに隠れた。
雷牙「だから言ったではないですか、危ないから、来ないでくださいって」
かさね「せっかくの、スクープを逃がすわけ、ないでしょ」
耕蔵「スクープ?」
雷牙「今は、ともかく、耕蔵、みな!」
耕蔵「雷牙様、みなさん、ここは俺一人に任せてくれ」
雷牙「耕蔵、わかった」
そう言って、耕蔵は茂みから出て懐から銃を持って、敵めがけて走った。
そして
ドン・ジニス「……」
手下たち「……」
瞬殺、ドン・ジニスとその手下たちは全員ロープでぐるぐる巻きにされ動けなくなっていた。
つづく