フリーザが第三形態に変身する。
「フッフッフ、こうなってしまえば、お前はもうおしまいだ。本気を出す前に倒してあげますよ」
「本気?」
「ええ」
「本気のあなたと戦ってみたいわね」
フリーザが猛スピードでキャルロットに迫る。
キャルロットはフリーザの攻撃をいなし、カウンターを浴びせる。
「ぐ!」
怯むフリーザ。
追い討ちの蹴り。
「うおわ!」
フリーザはバランスを崩して倒れる。
キャルロットは地面に伏したフリーザを蹴り転がす。
「あなた、やりますね。少々
フリーザは眉間に青筋を立てながら最終形態に変身する。
「あなたには本気を見せてあげます。後悔しても知りませんからね」
フリーザがキャルロットの懐に潜る。
キャルロットはフリーザに拳を腹部にねじ込まれ、くの字に折れ曲がって吹っ飛ぶ。
岩壁にめり込むキャルロット。
「やっとまともになったわね」
「なんですって?」
キャルロットは一瞬でフリーザの懐に潜り、拳を腹部にお見舞いする。
「ぐおえ!」
吐血するフリーザ。
キャルロットはフリーザを乱打し、遠くへ吹っ飛ばして光線を放った。
フリーザは間一髪のところで光線をかわした。
「貴様、いったい何者だ!?」
「ただのサイヤ人、らしい」
「貴様、
「フリーザ、今のあんたじゃ私には勝てないわ。早々にこの星を去りなさい?」
「うるさい! 黙れ! こんな星、貴様もろとも破壊してやる!」
フリーザが特大の気弾を作り、地面に向かって投げつけた。
気弾は地面にぶつかると、そのままめりめりとめり込んで地上に大穴を開けた。
すると、大地が揺れ、地中からマグマが噴出し始める。
「ベジータ、他の人たちを連れてこの星から逃げて!」
「お前はどうするんだ?」
「私は、フリーザを倒してからなんとかするわ」
「わかった。勝てよ」
ベジータは悟飯たちを見る。
「お前たち、ここはやつに任せて、この星を出るぞ!」
「あ……ああ……」
「だけど、この星の人たち全員を脱出させるのなんて無理ですよ」
「バカが! ドラゴンボールがあるだろう?」
「そうか!
「それじゃあ、僕が神龍を呼びます」
デンデがドラゴンボールの元へ飛び立つ。
「そんなことは許しませんよ!」
フリーザがデンデに気弾を投げようとするが、キャルロットに回り込まれてしまう。
「いいでしょう。あなたを殺して、この星ごとみなさんに消えてもらいましょう」
「死ぬのは、あんただけよ!」
キャルロットはフリーザを下方に叩きつける。
「ぐわ!」
フリーザはマグマに突っ込む直前で急停止した。
そして、キャルロットの懐に潜って拳を乱打する。
キャルロットは涼しい顔をしていた。
「おのれ、おのれ、おのれええええ!」
フリーザの渾身の一撃をキャルロットは右手で掴んで受け止める。
「往生際が悪いぞ」
その時、空が暗くなり、遠くに神龍が現れる。
「しまった!」
フリーザは神龍の元へ向かう。
「行かせない!」
キャルロットはフリーザを追う。
フリーザは神龍の元に辿り着く。
「この私を不老不死にしろ!」
神龍は反応しない。
「なぜだ!?」
「タッカラプトポッポルンガプピリットパロ!」
デンデの呪文のような一言で、キャルロットとフリーザを残した全員が、神龍ごと地球へ瞬間移動してしまう。
「おのれー!」
フリーザはキャルロットの方を振り向く。
「こうなったら、貴様だけでも消してやる! 今見せてやるぞ……一〇〇%の力を!」
フリーザが力を溜め、筋肉を膨張させた。
「いくぞ!」
フリーザの怒涛の攻撃がキャルロットを襲う。
キャルロットは傷つき、ボロボロになりながらもなんとか攻撃を耐えていた。
「はあ……はあ……はあ……はあ……!」
疲弊するフリーザ。
「し、しぶとい奴め……」
フリーザは気円斬を放つ。
キャルロットは気円斬をかわす。
だが気円斬はブーメランのように戻ってきてキャルロットの背後に迫る。
キャルロットはフリーザの背後に一瞬で移動する。
「わかっているさ」
フリーザとキャルロットがジャンプで気円斬をかわす。
キャルロットはフリーザの前方に回り込んだ。
「あんた、もう諦めな」
フリーザの背後に気円斬が迫る。
「伏せて!」
「ふん! その手には……!?」
フリーザの上半身と下半身が気円斬で真っ二つになる。
「ぐお!」
地に伏すフリーザ。
「たす……け……助けて……くれ」
「ふざけないで! あんたはそうやって命乞いしたものを何人殺してきたの!?」
キャルロットはフリーザにエネルギーを分け与えた。
「私のエネルギーを分けてあげたわ。あんたならそれで助かるはず。あとは勝手にしな」
キャルロットはポッドの元へ飛び立つ。
「ゆ……赦さん。お前は、この俺に、殺されるべきなんだああああ!」
フリーザの光線がキャルロットに迫る。
「馬鹿者!」
キャルロットの反撃がフリーザを襲う。
「やばい……!」
キャルロットはポッドに急いだ。