超サイヤ人   作:桂ヒナギク

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18.キャルロットよ、死んでしまうとは情けない

 武舞台。

「誰かと思えば貴様か、キャルロット」

「セル、ここがあんたの墓場よ」

「面白い。やってみるか」

 両者の姿が消える。

 目にも留まらぬ速度でお互いの拳がぶつかり合う。

「ぐお!」

 怯むセル。

「もっと本気を出しなさいよ」

「ふん。いいだろう」

 再び二人の姿が消える。

「うが!」

 キャルロットがセルに押され始める。

「どうした? お得意の超サイヤ人にはならないのか?」

「ノーマルで倒そうと思ったけど、無理があったみたいね」

「私も甘く見られたものだな」

「はああああ!」

 気を解放し、超サイヤ人に変身するキャルロット。

「そうでなくちゃな」

 一瞬の出来事だった。

 セルの腹部に、キャルロットの拳が埋まる。

「ぐおえ!」

 セルはくの字に折れ曲がり、よろめく。

「ふん!」

 キャルロットの追撃が、セルを地面に叩きつける。

「ぐは!」

 吐血するセル。

「お、おのれえ!」

 セルは立ち上がり、キャルロットに足払いをかけようとするが、飛び上がってかわされる。

 キャルロットは空へ舞い上がり、光線を撃とうと構えた。

 そこにセルに似た複数の青い小さなソレが現れる。

 セルジュニアだった。

 セルジュニアがキャルロットに飛びついた。

 まとわりつかれ、身動きが取れないキャルロット。

「フハハハハ!」

 セルが笑い声を上げると、セルジュニアたちに異変が起こった。

「な!?」

 次の瞬間、セルジュニアたちが爆発を起こし、気がつくとキャルロットは見知らぬ世界にいた。

 角を生やしたメガネの男が、火の玉のようなものを案内している。

「どこ?」

「来てしまったか、キャルロット」

 赤い顔の大男が、キャルロットに声をかける。

「誰?」

「わしはこのあの世を管理する閻魔大王(えんまだいおう)だ」

「あの世?」

「お前はセルジュニアの爆発に巻き込まれ死んだのだ」

「ちょっと待って。私が死んだ?」

「お前さんは天国行きじゃ」

 そこへ年老いたナメック星人が現れる。

「お待ち下さい、閻魔大王様。彼女には界王の元へ行かせるのが相応しいかと」

「誰だお前は?」

「地球の神です」

「界王の元へか……」

「界王に稽古をつけてもらって、地球へ行かせるのです。セルを倒せるのは最早、キャルロットしかいないかと」

「しかし、そんなことしてる合間に地球は滅びてしまうやもしれんぞ?」

「その場合はナメック星のドラゴンボールで……」

「よしわかった。そこまで言うのであればよかろう」

 キャルロットを見つめる閻魔大王。

「キャルロット、お前の行き先は界王の元に変わった。あの蛇の道の尻尾を目指していくがよい」

「はあ。……?」

「くれぐれも、黄色い雲の下には落ちるなよ」

 キャルロットは蛇の道を進み出した。

(これ、走る必要ないよね)

 キャルロットは舞空術で尻尾に向かってひとっ飛びする。

「お?」

 尻尾はすぐに見えてきた。

「ここが尻尾だけど、こんなとこに界王様がいるのかしら?」

 頭上に界王星があるのに気づく。

「界王星?」

 キャルロットは飛び上がった。

 界王星に着地するキャルロット。

「うん? 誰じゃ?」

 黒服を着た男がキャルロットに訊ねる。

「あなたが、界王様?」

「そうじゃ。いかにもわしが界王じゃ。で? お前さん、何用でここへ来なさった?」

「稽古をつけてほしいんです」

「それは武術の稽古か?」

「よくお分かりで」

「よかろう。お前さんに稽古をつけてやろう」

 かくて、キャルロットの稽古が始まった。

 

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