取調室。
「金もないのになぜ店に入った?」
「腹が減ってたから」
「金がないなら食うんじゃない。それとも、無銭飲食が目的なのか?」
「いや、決してそんなことは。ていうか、那由他って高すぎだと思うわよ?」
「反省の色が見えないな。お前たちにはお仕置きをしてやる」
ベジータが取調官に気弾をぶつけて消し炭に変えた。
「ちょっと何やってんのよ!?」
そこへ、大勢の警察官が集まってくる。
「貴様、よくも!」
「捕らえろ!」
「あーあ、知らない」
二人は目にも留まらぬ速度で警察官を薙ぎ倒し、署から脱出する。
そしてその足でポッドの着地点まで向かうが。
「あれ?」
「ポッドはどこに行ったんだ?」
「あ!」
キャルロットがポッドを乗せて移動するトラックを見つけた。
「追うぞ!」
ベジータが飛び立つ。
キャルロットもポッドを追い、どこかの宮殿へと辿り着く。
宮殿の王室で、ゴウ・キヤーがお金を数えている。
そこに慌てた様子の兵隊。
「キヤー様、大変です! 我が警察隊が壊滅しました!」
「なんですって?」
「警察隊が押さえた賊の写真です!」
兵隊がキャルロットとベジータの写真を見せる。
「総力を上げて捕まえるんだ!」
「その必要はないわ!」
と、そこにキャルロットとベジータが現れる。
「衛兵は何をしてるんだ!?」
「衛兵は全員殺させてもらった」
「なんですって!?」
「命が惜しくば俺たちの宇宙船を返すんだな」
ゴウが逃げ出す。
「待て!」
二人が追おうとすると、迷彩模様の体を持った男が現れた。
「なによあんた?」
「ゴウの用心棒をしているレジックだ」
「レジック先生、そんなやつやっつけておしまい!」
「ふん」
レジックがキャルロットに襲いかかる。
キャルロットはレジックの乱打を全てかわし、カウンターで怯ませる。
「貴様、サイヤ人か?」
「ご名答」
「貴様のパワーはその程度か? まだ力を隠しているのだろう? 本気でかかってこい」
「いいわ。見せてあげる」
キャルロットは超サイヤ人に変身する。
それを見ていたベジータは、ショックを受けていた。
自分がエリートサイヤ人のはずが、何処の馬の骨とも知らぬ下級のサイヤ人が、超サイヤ人になってみせるのだから。
自然と怒りが込み上げてくるベジータ。
自分がナンバーワンだとばかり思っていたのに、一気にその座から引きずり下ろされたような気分だった。
そうこうしているうちに、キャルロットの勝利で戦闘は終わっていた。
「大したことないわね。それでよく用心棒を買って出れたものね」
「くっ……!」
レジックは去っていった。
「さて、ゴウとやら」
「ひえ!?」
怯えて震えるゴウ・キヤー。
「宇宙船、返してくれるよね? それから、お金にがめついのも控えてほしいわね」
「はいいいい!」
宇宙船を取り返した二人は、惑星フリーザを目指すのだった。