超サイヤ人   作:桂ヒナギク

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6.フリーザの行方

 惑星フリーザに到着するキャルロットとベジータ。

「おい、フリーザ様はいるか?」

「フリーザ様なら今さっきナメック星へ向かわれた」

「なにい!?」

 あの話を通信機能で聞いていたのか、フリーザはナメック星へ発ったばかりだった。

「ぐずぐずしてはおれん! 行くぞキャルロット!」

 キャルロットとベジータはフリーザを追うべく、ナメック星へと急いだ。

 一方、一足先に、悟飯とクリリン、ブルマがナメック星に到着していた。

 悟空も後からブリーフ博士の作った宇宙船で向かうということだった。というのも、悟空は重力コントロール装置で修行をしたいからとのことで、三人が邪魔になるからだった。

「ブルマさんはここにいて下さい。洞窟もあるし、ここにいればなんか遭ったときに逃げ込めるので」

「そうね」

「うん?」

 悟飯がなにかに気づく。

「どうした、悟飯?」

「今、気が消えたんです」

「消えた? またまた。こんなところにベジータがいるってのか? ベジータはフリーザを倒すとか言って飛び立っただろ。こんなところにベジータがいるとは思えないけどな」

「違うんです。ベジータより、悪意に満ちた気が別の気を消したんです」

「ベジータよりやばいやつがいるのかよ」

「僕、ちょっと行ってみます」

「俺も行くよ」

 悟飯とクリリンが偵察に出る。

 崖の上から、集落を見下ろす二人。

 そこには、不思議な乗り物に乗った異星人ことフリーザと、側近のドドリアとザーボンがいる。そして、複数のナメック星人の死体の中に取り残されたデンデという少年が一人。

 ドドリアとザーボンに限っては、大きなドラゴンボールを抱えていた。

「大きいですね」

「ああ、あれがナメック星のドラゴンボール……。けど、あいつらはなんなんだ?」

「あいつですよ、クリリンさん。僕が感じた気は」

 二人は一同の様子に集中する。

「さて、ここのドラゴンボールも手に入ったことだし、最後にガキを消しましょうかね」

 デンデは怯えて震えている。

 フリーザが、指先に気を溜める。

「やめろー!」

「悟飯!?」

 悟飯がデンデを庇うように躍り出る。

 クリリンも後を追った。

「おや、なんですか? 君たちは」

「ここの人たちを殺ったのはお前だな?」

「いけすかない子たちですねえ。ドドリアさん、やっておしまいなさい」

 ドドリアが悟飯たちに迫る。

「逃げるぞ!」

 悟飯とクリリンがデンデを連れてその場を離れる。

「追うんですよ!」

 三人をドドリアが追う。

「やばい、追いつかれる!」

「二手に分かれましょう!」

「わかった! 俺はこいつを連れて逃げる!」

 悟飯とクリリンが分かれる。

 ドドリアは立ち止まり、どちらを追っていいかわからずに戸惑っている。

 その頃、悟空はブリーフ博士の宇宙船で修行をしていた。

 重力を少しずつ上げ、体に慣れさせていく。

 一方、キャルロットとベジータは、ナメック星に接近しつつあった。

 


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