PhantasyStarOnline2-IF-「暴走する死神」 作:あるふぃ@ship10
アークスシップ10番艦「ナウシズ」の艦橋に集められた7人のアークス
まリス、ろん、蝉時雨、アリシア、ALiCiA、クオン、セラフィム
彼らを集めたシャオは、簡潔に、今起きている状況を伝えた。
『あるふぃがダーカー化した』
突然の事態に、一同は驚愕した。
終の女神シバを倒し、時空の狭間で【原初の闇】を消滅させたあの時、【原初の闇】の一部は、未だに、あるふぃを依り代として生きていた。
その後原初の闇は、あるふぃの体内で身を潜め、ゆっくりと力を蓄えていた。
そして、先刻のナベリウスの遺跡調査の際、悲劇は起こった。
調査のために、中央の墓標に触れたあるふぃの身を、突如膨大なダーカー因子が取り囲んだ。
竜巻のごとく巻き上がったダーカー因子は、徐々にあるふぃの体内へと吸い込まれ、全ての因子を取り込んだ彼女の見た目は、大きく変貌していた。
「ダーカー化した彼女は、同行していたアークス2名を殺害。その後モニターから姿を消したが、底知れないダーカー反応は確実に、まっすぐこちらへと向かっている。」
一同は、シャオの説明を聞きながら、モニターの映像を険しい顔つきで見ていた。
同行していた1人のアークスの首を、右手に持っていた"光纏杖クラースステッキ"で軽々と跳ね飛ばす。
目の前の状況に膝を崩しながらも、必死に救援要請を送ろうとするもう1人のアークスの心臓を、左手に出した"光纏銃クラースアサルト"で素早く撃ち抜く。
モニター越しからでも伝わってくる、無慈悲で冷徹な、容赦のない殺戮。
地面に転がるアークスの遺体に目もくれず、彼女は闇へと消えた。
「もう彼女は、今までの彼女ではない。言ってしまえば、彼女自身が新たなる【原初の闇】だ。彼女が生きている限り、相対するアークスが生きている保証はない。」
シャオは神妙な面持ちで、これから起きるであろう事態を説明していく。
「これから起こるであろう戦いは、間違いなく"殺し合い"だ。彼女は、容赦なく君たちを殺しに来る。きっと、その身を犠牲にしても。彼女の友である君たちに頼むことが、どれだけ残酷かは百も承知だ。それでも、君たちの力でなければ、彼女を止められない。」
シャオははっきりとは言わなかったが、この場にいる全員が理解していた。
あるふぃを止めるにはただ一つ、『殺すしかない』
ダーカー化したアークスの対処は、アークスになった者なら誰しもが理解している。
以前、ダーカー化したマトイを元に戻したことがあったが、あれは意識が残っていたからこそ戻せたものであって、言ってしまえば"奇跡"だ。
しかし、今回の場合は違う。
アークスに対する明らかな殺意、殺すことを厭わない無慈悲な殺戮。
彼女にはもう、本来の意識などない。
あの映像を見た者なら誰だろうと間違いなく思うだろう。
"殺す以外に、彼女を止める術はない"
「それ以外に道はないんでしょ。なら、あたし達に任せて。これ以上、被害を出すわけにはいかない。」
ナウシズのもう一人の守護輝士、まリスの悲壮な決意に応えるように、一同は大きくうなずく。
暴走した友を止めるため、アークスの未来のため、7人のアークスは、再び【原初の闇】と対峙する。