男は考えていた。
いや、正確には人ではないのだが…
「やっ…野郎!!!」
「…」
承太郎は怒り、DIOは至って冷静だった。
そう、彼が冷静なのはジョースター家の”キレると何をするか分からない“という性格を知っているからである。
「…(ジョセフの血を奪うという目的は達した。ここで承太郎のやつを刺激しても底知れぬパワーを発揮するかもしれん。)」
「聞いてんのか!てめぇは俺がぶっ潰す!」
「上等だ!このDIOの相手になるかは別の話だがなぁ!」
一方の承太郎は怒りより動揺の方が勝っていた。DIOが更にパワーアップしてしまったからだ。
「なんだ?来ないのか?ならこちらから行かせてもらうぞー!!スタンドのパワーを全開だ!!今度こそ貴様を始末してやる!!」
「…!?(スピードが上がった!?いや、こいつは…)」
もちろん、DIOのスタンドのスピードが上がったのもあるが
”ザ・ワールド”の能力の継続時間が増えたことがそのような感じる大きな要因であった。
「ほう…貴様は本当に勘がいいようだなぁ!!しかーし!!」
ドォオオオン!!
「ウォォ…」
DIOの強烈な右ストレートが承太郎の脇腹に炸裂した。
「…(肋骨の骨が一本逝っちまった…どうやらDIOは思った以上にパワーアップしちまったらしい…)」
「どうした承太郎?まだまだこんなもんじゃあないぞ?」
「やれやれ…どうやら俺に勝ち目はないみてぇだな。」
承太郎は考えていた。
このままではまず勝機はない。
しかし、自分が動ける2秒の間に出来ることをやるしかないと!
「…(ジジィ…すまねぇな。俺もすぐそっちに逝っまいそうだ。)」
「どうやら諦めたようだな。」
ーザ・ワールド(世界)ー
DIOの宣言と共にスタンド能力が発動する。
承太郎の考えは決まっていた。
やつが正面に現れた瞬間にスタープラチナをぶちかますだけだと。
「…(考えが決まったような顔をしているな。)まずは様子見のナイフだぁ!」
「オラァ!!」
承太郎は動ける時間の1秒を使ってしまった。
一方のDIOは慎重であった。
承太郎が止まった”時“の中で順応しつつあることを踏まえると、多く見積もって動ける時間は5秒だと考えていた。
「更に追加のナイフだぁ!」
「オラオラオラオラ!!」
承太郎は動ける時間をすべて使いきってしまった。
「…どうやら動ける時間はここまでのようだな。念のために更に追加のナイフだぁ!」
承太郎の目の前で大量のナイフが止まっている。
承太郎は認識は出来てはいるが、体が動かない。
「更に!とどめだぁ!承太郎!!」
ー7秒経過ー
…
ピクッ…
「ほう…更に動ける時間が少しだけ増えたようだな…しかーし!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!」
「終わった…なかなか楽しめたぞ承太郎!!」
「まだまだ止めていられるがこれ以上止める意味もない。」
ー時は動き出すー
ブスブスブスグチャア…
「…まだ…だぜ…DIO…」
「何?!?ナイフは確かに心臓を貫き、我が全身全霊のラッシュを受けたはず…」
「……」
「…?!?」
……
「立ったまま死んでいる…だと?!?」
「…やはりジョースターの血は底知れんパワーがあるようだ。」
「いや…人間には底知れぬパワーがあるのかもしれんな…」
「では、ジョセフと承太郎の血をいただくとするか!!最高にハイってやつだ!!」
かくして宿敵である承太郎を倒したDIOであった。
…がしかし、数年後に彼に思わぬ強敵が現れることとなる。
その話はまた後日。
ここまで読んでいただきありがとうございましたm(__)m
少しずつではありますが投稿していきたいと思っておりますので期待せずお待ちください。
ではまた。