ハイスクールD×D 【現れし最古の吸血鬼】   作:黒紙 優紫

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パーティー

「────という訳で。リアスお嬢様は投了(リザイン)されました。」

 

「なるほどな。」

 

リアス・グレモリーとライザー・フェニックスのレーティングゲームから2日。

零は自宅のソファーにて、グレイフィアからゲーム終了までの流れを聞いていた。

ライザー眷属の最強戦力と思われる女王を封殺していたにも関わらず、なぜ投了(リザイン)したのか。

それが零には疑問で仕方がなかった。

 

「しかし、眷属1人が嬲られたから投了(リザイン)とは。愛が深いのも考えものだな。」

 

ライザー・フェニックスに兵藤一誠が嬲られ、ボロボロになった姿を見て投了(リザイン)

そこにどんな会話がなされていたとか、どのような状況であったかは一切分からないが、それでも早計な判断だったと言わざるを得ないだろう。

そんな事を思ったところで今という現状が変わるわけでも、過去が変わるわけでも無いから何も言わぬが。

 

「まぁ、なんにせよ俺には関係のない事だし、俺は寝るとするかね。お休みグレイフィア。」

 

「はい、お休みなさい。と、言いたいところなのですが、レイ様はまだお休みになる事は出来ません。」

 

気になることも聞けたし、寝るかと意気込んだのもつかの間。

グレイフィアから返されたのは、就寝への挨拶では無く、まだ寝ることは出来ない、いや、させないと言うような目と、少し責めるような口調だった。

そんな彼女へと小首を傾げれば、なぜ寝れないかの理由を教えてくれる。

 

「今夜、リアスお嬢様とライザー様の婚約発表がございます。」

 

「それこそ俺には関係ないだろ?俺は眷属でも無ければ、悪魔でもないぞ。」

 

「はい。しかし、レイ様にも招待状が届いておいでですよ。」

 

その深い谷間から、スっと出てきたのはグレモリー家の紋章が入った封筒。

何故そこに入れている。

グレイフィアの手から受け取ると、ほんのりと暖かくグレイフィアの熱を感じることが出来た。

あと、ふんわりと凄まじくいい匂いがする。

最近はよくベットの上で香る匂いだ。

いや、そんな事を言いたかったのではない。

封を切り、内容を読めば確かにそれは招待状である。

招待状ではあるのだが。

 

「なぁ。確かに招待状だ。でも、これは明らかに脅迫とも捉えることが出来る一文があるんだが?それにサーゼクス・ルシファーと書かれているが?ルシファーってことは、魔王だよな?」

 

「そうですね。内容は分かりませんが、サーゼクス様から、レイ様にその招待状を渡すようにと、手渡されました。」

 

サーゼクス・ルシファー。

リアス・グレモリーの兄にして、現魔王。

重度のシスコン。

超越者と呼ばれているらしい。

それ以外は知らん。

あ、後あれか、グレイフィアたち姉妹を保護してくれたんだっけか。

 

さて、俺と特に個人的な付き合いがある訳でもない魔王様が、何故わざわざ俺に招待状を寄越すのか。

全くわからんが、招待状に記載されている文面を読むに、行く以外の選択肢が思い浮かばない。

 

『是非お越しいただけますと、覇王様の平和な生活が保たれます。』

 

すごく嫌だ。

何がやだって、昔の呼び名まで出して、暗に来なければ平和な生活が出来なくなるよ?って言ってくるあたりがすごいヤダ。

なんなの?陰湿すぎない?

女性の嫌がらせとどっこいだぜ?

俺になにか恨みでもあります?

心当たりは多いので言わなくても大丈夫ですけども。

そんな文を読んでしまったからには、こちらから言えることはひとつしかない。

 

「何時からだ?」

 

「あと30分といったところでしょうか。」

 

すごいっ!

逃げる暇も与えないとは、この事か。

絶対わかっててこのタイミングで出してきたな。

よろしい。グレイフィア、そっちがそのつもりならこっちにも考えがある。

 

「わかった。伺うことにする。」

 

そう言うと、ひとつ指をならし、自分の服装をスーツへと変化させた。

 

「それと、グレイフィア。今日はそのメイドはお休みだ。」

 

「はい?」

 

ニヤリと笑い、もうひとつ指を鳴らす零であった。

 

 

 

 

 

ガヤガヤと少し騒がしいパーティ会場。

多くの悪魔たちが、各々挨拶周りや、食事を楽しんでいる。

そんな会場の扉が開くと、スーツを身に纏った零がエスコートする様に胸元と、背中が大胆に開いた蒼いマーメイドドレスを纏うグレイフィアと共に入ってきた。

 

「レイ様…あの。流石に恥ずかしいと言いますか…。」

 

顔を赤らめたグレイフィアが、潤む瞳で零を見上げる。

そんなグレイフィアを見ながら、耳元へと顔を寄せる。

 

「小さなお返し(仕返し)だ。せっかくならお前のドレス姿が見たいからな。」

 

そう呟くと、ふわりと微笑みかけ、またエスコートしながらざわめく悪魔たちの中へと入っていく。

 

さて、サーゼクス・ルシファーからの招待状に覇王(・・)と書かれていた訳だが、これは昔の名残と、悪魔たちが呼び始めた名前である。

零がまだ王として君臨していたころ、周りの諸国に畏怖と驚異を込められた呼び名。

戦場にただ一人で現れ、まるで御話の中の存在のような圧倒的な武で戦場を駆け巡り、その姿はまるで己が覇を驚かさん勢いであったと。

覇者が君臨したかと思わせるような圧倒的な存在感。

一度戦場に現れれば、誰もがその姿に目を向ける。

そんな話が出回り。気がつけば皆が呼んでいた。

 

『白銀の覇王』

 

と。

髪の色と出回った話しから付けられた名である。

と、言っても、呼び名は他にも沢山あるのだが一番有名だったのはこの名であろう。

今だに悪魔の子供たちを寝かしつける際に、「早く寝ないと白銀の覇王が来て怖い目にあう」という話をされている。

日本で言う所の、ナマハゲやお化けと同等の扱いである。

 

しかし、零の姿を見てその覇王と思うものは、この会場では当時の戦場にいたサーゼクスと、フェニックス卿、それと数名の最上級悪魔程度であろう。

零が和やかにグレイフィアと会場入りしたと共に、緊張で体を固くするフェニックス卿と、笑顔が少し引きつったサーゼクス。

気配は人間レベルまで落としてある零を見て、疑問符を浮かべるほかの悪魔や人間風情が何故ここにと、見下すような目をする悪魔。

悪魔の方たちは様々な思いを零へと向けていた。

そんなことは知らんとばかりに、グレイフィアを愛でながら、会場の端から端まで見渡す零。

そんな二人へと、近づいてきたのはもちろんグレモリー眷属だった。

 

「零くんに、グレイフィアさん。お疲れ様です。」

 

「木場祐斗か。そちらもお疲れ様だ。」

 

「零さん、ごめんなさいね…。」

 

「姫島先輩が気にすることじゃないさ。」

 

姫島朱乃の言葉に返答を返すと、優しく頭を撫でる。

少し驚いた顔をした後、ふと何かを考えるような素振りを見せる姫島朱乃。

そんなことは露知らず、そっと視線を今回の主催者へと目を向ける零。

その瞳は、どこか恨みがましい目をしていた。

その目を向けられているサーゼクスは苦笑いを、カイザーに関しては引きつった笑を浮かべた。

 

「さてと、グレイフィア。主催者へと挨拶にでも行こうか?」

 

「かしこまりました、レイ様。」

 

そう言うと、零はグレイフィアと腕を組みながら、真っ直ぐにサーゼクス達へと歩みを進める。

そんなサーゼクス達は、己へと歩を進める零を目に、僅かに顔を強ばらせた。

サーゼクスはもちろん、己が出した手紙。

要らない一言を入れてしまったかな。と、数日前の自分を殴りたくなる気持ちを胸に、こちらへと向かってくる2人を、僅かに引きつった笑顔を添えて見守る。

 

「今宵はこのような、おめでたい場へのご招待、誠にありがとうございます。ルシファー様とフェニックス様にとっても、とても良い縁談となったのではないかと思います。」

 

目の前に来た零は、そう言うと朗らかな笑顔をうかべた。

朗らかな笑顔とは裏腹に、その瞳は全く笑ってはいないが。

要は「よくもあんな面倒な手紙寄こしやがったなぁ?あぁん?」

と、言うことなのだろう。

 

「いえいえ、かの覇王殿下にお越し頂けるとは思いもしませんでしたよ」

 

しれっと惚けて、サーゼクスはそう返す以外に方法はなかった。

だって目が言っているのだもの。

「今度はお遊び(レーティングゲーム)じゃなくて、悪魔と俺で戦争(本物)しようか?」と。

そんな目で見られたら、とぼける以外に方法はない。

来たのは向こうなのだ、こちらの知ったことではない!と、いうことである。

そんなサーゼクスを、目だけで威圧しつつ話していると、なにやら会場内が騒がしくなり始めた。

 

 

 






もう原作何も覚えてないよ……。
誰か助けてよ…
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