今まで書いた中で一番長いと思います。
自信作? だったり。
それでは本作を待っていた読者のみなさん!
ではどうぞ!
――――――――――――――
――――――――――――――それに激しく同意する
アザゼル様が手を大きく広げ高らかに言った言葉にこの場に入るみんなが納得したようだ。
それはそうだろう。この世界に神は存在しない。
だが、俺達はこのように生きている。それは紛れもない事実だからだ。
流石、堕天使の総督だ。この場に合わせた言葉を選んだと思う。
「ま、こんなもんでいいだろ? それはそうと、言いたい事があるんだが、いいか?」
アザゼル様はルシファー様、天使長に尋ね、了承を経たのを確認して言葉を口にする。
「一週間ほど前の事だ。俺達堕天使組織の中枢データを護るファイアウォールが一部破られデータの上っ面を覗かれた……その件に関して、お前ら。知ってることはあるか?」
……まずい。
このタイミングでこの話を持ち出してくるか……。
かなりまずい。ここで悪魔側の者である俺がやったとなると最悪、この和平条約が水の泡になる可能性がある。
それだけにとどまらず会長にも非難の眼が向けられレヴィアタン様も魔王としての立場が無くなる可能性は無いとは言い言いきれない。
隠し通すか……それとも……。
「ま、重要なデータは覗かれてないから大丈夫だが……ジェムハザの造ったファイアウォールを破るとは、実行した奴はかなりのキレ者か……はたまた偶然なのか……。まぁ、そのへんはおいおい追求するとしてだ。そろそろ別の奴からも意見を聞きたいもんだ。な。ヴァーリ。お前はこの世界で何がしたい?」
アザゼル様の発言の際に若干、ポーカーフェイスが崩れた気もするが大丈夫だろうか?
しかしなにはともあれ話題が移ったことは嬉しいことだ。
これで現段階における最悪の事態は免れるか。
と心の中で胸を撫で下す。
「俺は強い奴と戦えればそれでいい。この世に強い奴がいなくなった時は死ぬ。あの世で強い奴と戦うだけだ」
(「如何にもお前らしい答えだな。それじゃあ、赤龍「ヴリトラ使い。お前はこのつまらない世の中、何がしたい?」っておい、ヴァ―リ。ヴリトラは後でもいいだろ?」)「如何にもお前らしい答えだな。それじゃあ、赤龍『ヴリトラ使い。お前はこのつまらない世の中、何がしたい?」っておい、ヴァ―リ。ヴリトラは後でもいいだろ?」
アザゼル様の発言の最中にヴァ―リが横やりに言葉を発し、その矛先は俺に向けられているのだ。
「少なくともこいつにも話を聞く価値はある。歴代最弱の赤龍帝の話など、聞くに値しないからな」
「んだとぉ! テメェ!」
瞑目しながら言うヴァ―リに対し勢いよく椅子から立ち上がる兵藤。
自らの感情も制御できないのか。しかも今後の未来を話し合う重要な会議であるのにも関わらずにあこまで感情をあらわにするなど……バカと言われても反論できないだろうな。
「言ったはずだ。お前の話など聞くに値しないと」
「お前……! さっきから言わせておけば……!」
「ヴリトラ使い。もう一度聞く。お前はこのつまらない世の中。何がしたい?」
白龍皇は兵藤の言葉を無視して俺に問いかける。
等の兵藤はリアス先輩になだめられて怒りを抑えながら着席している。
そして、全ての視線が俺に向けられる。
俺はポーカーフェイスを崩さないように椅子から立ち上がり語る。
「私、ソーナ・シトリー様の
「その意見に激しく同意だぞ」
俺の発言の場でもあるに関わらずゼノヴィアが手を挙げて言う。
「この世界でか弱い女主に仕えて死ぬこと? バカじゃないのか? ドラゴンと言う異様な生物を身に宿したもの同士、あいつと同じで分かりあえると思っていたが……見当はずれもいいところか」
あいつ……?
白龍皇の指すあいつとは……。まさかと思うが。
「お前の想像通りだ。匙。俺らの組織に居るヴリトラの4種の神器のうちの1つ。
……なるほど。たしかに今の俺とグレゴリのヴリトラ使いとの力量差は天と地の差があるな。
俺は禁手どころかノーマルのパワーアップもしていない。そいつとまともにやりあえば90%の確率でやられる。
残りの10%のうち9%は相討ちで終わり残りの1%はギリギリ勝てる。という計算だ。
しかも1%は
その理由は後ほどと言うこ――――――――――
瞬間的に、身体から何かが抜けていくような感覚に見舞われる。
そして悟った。
///
「はぁ、はぁ、はぁ……」
俺は身体が完全に停止する直前にこの日の為に用意しておいた力の一部を使用して完全的なの停止を免れた。
……危なかった。あとコンマ数秒。いや、数瞬でも遅かったら対処が間に合わなかったら完全に停止していただろう。
その場に片膝をつき呼吸を整える。
現状はどうなっている……?
停止を免れているのはトップ陣のメンバーと白龍皇。シトリー眷族では俺とゼノヴィア。グレモリー眷族ではリアス先輩と木場と最近、グレモリー眷属になった騎士の荒波忍だけだ。
会長、副会長は停止させられている。
それだけの力量を持つ何者かがこの場を停止させる――――――。
……!
いるじゃないか。将来が恐ろしいと感じるほどの潜在能力を持ちこの場一体を停止させることができる人材が。
グレモリ―眷族の封印されし
能力が暴走するとは聞いていたがここまでとは……。
「匙、大丈夫か?」
ゼノヴィアが近寄り手を貸してくれる。
「大丈夫だ」
そう言ってゼノヴィアの手を取り立ち上がる。
ふと、疑問に思った事を言おうとしたがその疑問はすぐに解消された。
(逆の手には主を護らんばかりに静かな波動を放っているデュランダルが握られているからだ。)逆に手には主を護らんばかりに静かな波動を放っているデュランダルが握られているからだ。
どうやら、ゼノヴィアはデュランダルを盾に停止を乗り切ったようだ。
さすがは《不滅の剣》と称されるだけはある。
と不意にアザゼルが口を開く。
「お、赤龍帝の復活だ」
と兵藤のほうを見ると状況を飲み込めていないようできょろきょろとあたりを見回している。
「あ、あの……これは一体何のアトラクションで?」
駄目だ。この状況を何かのドッキリだと思っている。
こいつは論外だ。
不意に外に目をやる。
「……
口から自然とそのような言葉が漏れた。
どうやら、いつの世でもどこかが和平を結ぼうとするとそれを阻止せんばかりに嫌がらせをすることは人間もその他の種族も同じか。
外には黒いローブを身にまとった集団がこの校舎を目指して前進してくる。
身体から発せられるオーラからすれば1人あたり中級悪魔クラスだろう。
しかしこれは魔法使いがおこしたテロ? それにしてはあまりにも貧相だ。
この三大勢力のトップが集まっているのに中級悪魔クラスの魔法使いをいくら寄越しても殲滅されるのが落ちだ。
つまり、魔法使いのほかに何者かがこのテロに加担した。と考えるのが妥当だ。
「このタイミングといいテロの方法といい、こちらの内情に詳しい奴がいるのかもしれないな。案外ここに裏切り者がいるのか?」
アザゼル様が窓の外を見てそう言うと手を掲げる。
すると無数の光の槍を一瞬で形成し外にいる魔法使いに投げつける。
魔法使い達は防御の魔法陣を展開するが堕天使の総督の光の槍はそれを無視して無情にも魔法使い達の身体を貫いていく。
「うへぇ、なんてグロテスクな光景なんだ! これはR―15制限かかるのがよーく分かる気がする!」
窓に張り付いてこの光景に感想を述べる兵藤。
やはり阿保だ。今更ではあるが。
すると禁手化した白龍皇が魔法使いを殲滅せんばかりの攻撃を行っている。
……兵藤。お前はあんな奴と戦う運命にあるとはな……他人事とは思えないな。
すると天使長が窓に近寄り苦渋の言葉を漏らす。
「やはり来ましたか……
禍の団……? 初めて聞く単語だな。
天使長の隣に並ぶアザゼル様が言う。
「ああ。これからの敵は悪魔、堕天使じゃないってことだ」
「……私達は最強のドラゴン――――――オーフィスの組織を相手にしなければならないのか。神をも恐れさせたドラゴンですか……」
……分からない。全く分からない。初めて聞く単語が頭に浮かんでは消えていく。
テロ、魔法使い、禍の団、そしてオーフィス。
この単語が指す先にあるのは一体……。
カッ!
いきなり部屋の中心に浮かび出る魔法陣。
この魔法陣の文様は……ッ!
「グレイフィア! リアスとイッセーくんを飛ばすんだ!」
兵藤とリアス先輩が転移魔術でどこかへ転移していく。
おそらく旧校舎に残されたギャスパ―くんを救出しに行くのだろう。
俺の記憶が正しければこの文様は……
「レヴィアタンの魔法陣……」
レヴィアタン様が口から漏らした言葉に驚愕する。
やはり……今回のテロの首謀者は――――――――――――
「あれはヴァチカンの書物で見たことがある……旧魔王の魔法陣だ!」
ゼノヴィアがデュランダルを構えそういう。
すると魔法陣がはじけ飛び中から一人の女性が姿を現す。
「はじめまして、偽りの魔王・・・そして各勢力のトップの皆様」
胸元を強調するように深いスリットの入ったドレスを着こむ女性……。身体からはただモノならぬオーラが噴出している。
「……どういうことだ? カテレア」
ルシファー様が旧レヴィアタン様―――――――カテレア様に問う。
この女性は旧四大魔王の一角。カテレア・レヴィアタン様だ。
この場でこのタイミングでここに来たという事はやはり……。
「サーゼクス。我々、旧魔王派は禍の団への参加することに決めました」
「クーデターってやつか。こりゃ本格的に新旧の悪魔の確執が本格的になった訳か。悪魔もいろいろと大変だな」
カテレア様とルシファー様をしり目に可笑しそうに笑っている。
「か、カテレアちゃん! な、なんで!?」
酷く狼狽するレヴィアタン様に対しカテレア様は憤怒の形相を浮かべる。
「黙れ! 私からレヴィアタンの名を奪っておきながらよくもそのような言葉を……!」
「わ、私はただ……」
「ただ、なんだというんです? あなた達、現魔王に魔王の名を奪われてから私達がどのような環境で生きてきたか……! まぁ、セラフォルー、安心なさい。今日、この場であなたを殺して、私が魔王レヴィアタンを名乗ります。そして、オーフィスには新世界の神となってもらいます。彼は象徴であればいいだけ。あとの『システム』と法、理念は私たちが構築します。ミカエル、アザゼル、そして、サーゼクス・ルシファー、あなたたちの時代は終えています」
「まさに年寄りの私怨話でございますね。」
この言葉を発した者に視線が集まる。
この言葉を発したのは誰でもない。この俺だ。
「私怨話。ですって?」
カテレア様が俺に視線を向ける。
「はい。さっきから話をうかがってみればどこからどう聞いても、我らが魔王。セラフォルー・レヴィアタン様に嫉妬しているだけではございませんか? そう言えば、初代レヴィアタンがつかさどっていた感情は……《嫉妬》でございましたね? 流石はレヴィアタンを名乗るだけはあります」
ドゥゥン!
カテレア様が高出力の魔力弾を放たれる。
ただ単にやられる訳もないので俺は瞬間的に右手を突き出すと次元が歪む。
そしてぽっかりと空いた穴に魔力弾は吸いこまれていく。
「……貴様、何をした」
「特に何もしておりませんよ。したとするのであれば我が主を守っただけですよ」
そう。俺の後ろには停止したままの会長がいるのだ。
避けることは出来ない。防御魔法陣を展開してもやられる。
なら俺に出来ることはただ一つ。
あの時間停止をも乗り切った力の断片を使う事だ。
そのおかげでカテレア様の魔力弾を防ぐことが出来たのだ。
ピリピリと周囲を漂う重い空気。
それをブチ壊すが如くアザゼルが言う。
「おいおい、なにガキの戯言にマジになってるんだ? それでも魔王か? なんて器の小さい魔王なんだろうか」
と笑いながら言うアザゼル様に激怒するカテレア様。
さっきの俺のこともあり怒りのボルテージが上がりっぱなしなのだろう。
「実際にそうだろ? ガキの戯言にマジになってるしさっきの魔力弾もかなりのものだぞ? あ、それとよ、お前。新しい世界を造るとか言ったよな? 今時そんな思想は流行らないぜ? (それに、現魔王派との争いに敗れた時点でお前らの時代はすでに終わってるんだよ。)それに、現魔王派との争いに敗れあ時点でお前らの時代はすでに終わってるんだよ。俺から言わせてみればカビの生えた化石と同じなんだよ」
「アザゼル! あなたはどこまで私達を愚弄するかッ!」
「実際にそうだろ!? 年より臭いんだよ。お前は」
「アザゼルッッ!」
カテレア様から発せられるプレッシャー。
なんてプレッシャーだ……! 流石は元魔王なだけはある。
「お? それなら俺といっちょ、ハルマゲドンでもするか? カビ臭いレヴィアタン」
バッ! と背中から12枚もの堕天使の翼を展開させるアザゼル様。
そして窓から勢いよく飛び出していくアザゼル様。
「黙れ! 腐れカラスの分際で!」
それを追いかけるように悪魔の翼を展開し部屋を飛び出すカテレア様。
……ありがとうございます。アザゼル様。
この恩は忘れません(多分)
///
駒王学園の結界の外で一人の少女がいる。
「むー! アザゼルのバカ! なんで結界なんかはってあるのよ!」
ポカポカと結界を殴る少女。
「えーい! こうなったら……!」
少女が手を掲げるとその可憐な手中に黒煙で形成された槍が収まる。
「てぇぇぇええええやッ!」
勢いよく槍を突き刺し一点に集中した攻撃に結界は儚い音を立てて敗れる。
「いぇーい!」
一度その場で飛び跳ねてから結界の中へ入る少女。
彼女が最も望むものは何か?
それは……戦闘以外。なんでもなかった。
如何でしょうか?
え? 匙の持っていた力。ですか?
それは因みに固形物です。その固形物の名は***とも呼びますし****とも呼ばれるものです。
答えが分かったら感想へGO!
次回! 9 和平会談 後篇
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次回を御期待下さい!