いくらでも罵って頂いても構いません。
本当に申し訳ありませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!<(_ _)>
レーティングゲーム当日。
シトリ―眷族とグレモリ―眷族のゲーム会場へと転移される。
転移が終わり辺りを見回すとそこは何処かの食品売り場のようだ。
「どうやら、駒王町のデパートのようですね」
副会長が眼鏡を押し上げ辺りを見回して言う。
すると館内放送が流れる。
『このゲームのアビーター務めさせていただきます。ルシファー眷族の女王。グレイフィアです。今回は特別なルールがございます。陣営に資料が送られていますので、ご確認ください。回復品である『フェニックスの涙』は両陣営に一つずつ支給されます。なお、試合においては追加ルールとして制限時間2時間。短期決戦ブリッツとなります。3時間で試合が終わらなければ残る駒の数で勝敗が決まります。作戦を練る時間は30分です。この時間内での相手との接触は禁じられております。ゲーム開始は30分後に予定しております。それでは、作戦時間です』
短期決戦か……。
兵藤は禁手に至ったばかりで鎧を維持する時間も短いと考えると……あいつにとっては好都合ということか。
だが、それは俺にも言えることだな。
俺もあれの継続時間は長くない。
あいつにしろ、俺にしろ。どちらかというと好都合というわけか。
俺の手札は限られている。天羽々斬は、和平会議の時に露見しており、ゲームの中での使用を禁止させられた。
それもそうだ。対象者を封印するのだから。
危険すぎる。と判断したのだろう。賢明といえばそれに尽きるが俺の切り札の1枚が無くなるのは、かなりの痛手だ。
『両陣営、転送された場所が本陣でございます。リアス様は二階の東側、ソーナ様は一階の西側が本陣となります。『兵士』の駒の方はそれぞれ敵陣に入った瞬間から昇格が可能となります』
俺たち、シトリー眷属の目的は勝利するのは勿論のこと、このゲームで見せてやるんだ。
努力というなの蕾は必ず花開くということを。
才能が全てではない。如何に平凡であろうと使い方次第で全てが変わる事を。
会長が眼鏡を押し上げ俺達眷属に檄を飛ばす。
「勝ちますよ。私達は勝ち上がらなければならないのですから。ここで負けては夢は夢のまま終わります……だから。リアス達を此処で下しますよ!」
『『『『はい!』』』』
そして、俺達は会長の作戦をそれぞれ頭に入れゲームが始まるまで各々自分の事をしてる。
我らがキングの会長は作戦が決まった今でもリアス先輩がどのような手で来るかを改めて予想してるようだ。
女王の副会長は薙刀の手入れをしてる。
戦車の由来は軽いフットワークしてる。
僧侶の草下と花戒は魔力の出力の最終調整。
騎士のゼノヴィアと巡で軽く乱打をしてる。
兵士の仁村は何をすればいいのか分からないからかオドオドしてる。
そんな仁村を見かねた俺は仁村を呼ぶ。
「仁村。ついて来い」
短く伝えると俺は歩き始める。
その後ろをしっかりとついてくる仁村。
俺達は雑貨コーナーと食品売り場に行き、俺のお目当ての品を入手する。
そしてほかの眷属達から離れたところで作業をする。
マスクを何重にも重ねてつけさせてある作業を手伝わせる。
俺達ののしてる作業? そんなの決まっている。
勝つための必勝とまでは行かないが手札を増やすことはできる。
臭がキツイからマスクで緩和使用としてるがマスクを何重にしても臭ってくるこれは……効果がありそうだ。
この作業で出来たタネをショッピングモールに置いてあったピンポン玉に小さな穴をあけてその中に入れる。
タネを入れるとその穴を接着剤で蓋をする。
この作業で出来た必勝に繋がる球体は計3個。3個は多い気がするけども無いよりはいい。
臭が漏れてない事を何度も確認する。
流石に臭いでバレたら元も子もないからな。
「仁村。お前も持ってろ」
「えー……これ、臭い移りませんよね? 結構キツイんですけど……」
嫌悪の目を必勝アイテムに向ける仁村。
今どきの女子高生。臭いを気にするのは仕方ない。
「必勝アイテムだ、しっかり持ってろ。それと、これは対塔城さん用の必勝アイテムだ」
塔城と言う言葉を聞くと仁村の体がピクと動く。
「先輩。これ、全部対塔城さん用ですか?」
仁村が真面目な顔で俺に聞いてくる。
さっきの嫌な表情は何処へ消えた。
やっぱり同学年なだけあって何かライバル意識でも持ってるんだろうな。こいつも。
「いや、対塔城さんようのはお前の持ってる分だけだ。あとの二つは……俺の為の切り札だ」
俺の作った切り札は3つ。
一つは仁村に渡すための対塔城さん用の。
あとの二つは……まぁ後後使うからその時に説明しよう。
もう少しでゲームが開始される。
俺達シトリー眷属は各自の持ち場につきグレモリー眷属を迎え撃つ形をとる。
俺と仁村は初めてのレーティングゲームに、少し緊張を覚える。
どうやらこのゲームは冥界全土で放送されるらしいからな。
俺の隣にいる仁村も表情と体がガチガチに緊張してる。
そんな後輩を見た俺は仁村に初代より教えて頂いた秘術を仁村に掛けながら言葉をかける。
「仁村、落ち着け。お前はお前のやってきた事をやればいいだけだ。お前、塔城さんに勝つんだろ? そんなガチガチではいつも出来てる事も出来ないぞ。だから今は力を抜いて勝つイメージを強く持てばいい」
ここは先輩としてフォローする。
仁村は少し緊張が解れたのか表情が軽くなった。
よし。これでいい。
俺と仁村は会長にしてされた場所に移動し待ち伏せを行う。
待ち伏せの基本は音を立てずに行動し敵を発見することと追っ手の不意を狙え。確実なダメージを与えられる
これらが成り立って初めて待ち伏せが成功する。
俺達が今待ち伏せしてるのは本陣めがけてくると予想した兵藤と塔城さん。この2人だ。
会長の読みでは兵藤と塔城さんは陽動として店内から突っ込んでくる。そしておそらく本命を火力にこそかけるがこの制限されたルールの中では木場が1番最適だと。
最悪、女王たる姫島先輩が出張る事も考えられるが、その時には姫島先輩に副会長をぶつければいい。
なぜなら副会長の神器
と言ったところで……来たか!
会長の予想通りに来た兵藤と塔城さん目掛けて仁村を背中にしがみつかせ天井にラインをつなげ兵藤めがけて飛び出す!
///
オッス! 俺、一誠。
俺は今、猫又の力をほんの少し開放してシッポ生やして猫耳生えた状態のとっても愛くるしい小猫ちゃんと一緒に部長の作戦……俺を囮とした陽動作戦を実行している。
部長の作戦の詳しい所はこうだ。
相手はこちらの動きをこう読んでいると推測する。
俺はなるべく戦闘を避けながら本陣へ突入。目的は俺の
動きが俊敏な
2人が立体駐車場から裏手に周り本陣へ。
そこで相手の陣形を乱して敵を引きつける。俺を女王にする為、敵を素早く本陣から陽動させ、俺が女王になったら、一旦全員引き改めて攻め込む。部長はこの時にアーシアと小猫ちゃんと対極のおっぱいを保有する忍ちゃんを連れて動き出す。
「フンッ!」
「ゴフ!」
小猫ちゃんのフルスイングのパンチが脇腹に炸裂するぅぅぅ!
「何か無性に腹が立ったので殴りました。問題はありません」
うぅ…味方のパンチでリタイアしそうだ…。
俺の心が読まれるとは……仙術恐るべし。
何はともあれ赤龍帝である俺を女王とする事を再重要視していると。
部長は会長がこう読んでくるだろうと踏んで逆のことをする。
俺は会長の読み通りに進む。勿論攻撃は受けるだろう。
だが、俺達の本当のオフェンスは木場と朱乃さん。陽動ではなく本格的に攻め込む。逆に俺が陽動となる!
相手は俺を狙って幾つか刺客を送り込んでくるだろうから
そのまま王たる会長を撃破!
と言う算段だ。赤龍帝の力を違う意味で利用した戦術だ。
今回はショッピングモールという事もあってパワー重視の俺はあまり活躍しない。あくまで部長の眷属のいちメンバーだ。皆で勝利を収めるんだ!
「小猫ちゃん。敵の様子はどう?」
小猫ちゃんは目を閉じ猫耳をピコピコと動かしている。
可愛いなぁ、ほんとに愛くるしいよ!
「仙術の一部を開放してますが……それといって気の流れがありません。問題ないと思います」
なるほど、その耳はセンサーなってるのかな?
そんな事を考えながら小猫ちゃんと共に警戒しながら本陣へ向かう。
本陣へ向かう道中なのに何も無いのは有難いけども…逆に何かありそうだな。
警戒しながらも俺達は確実に本陣へと近づいていく。
ゾワッ!
急に体に走る悪寒。
これはタンニーンのおっさんのと似ている相手に向ける気。
おっさんとの鬼ごっこでなんども味わったあの悪寒!
殺気だ。
俺が上を見ると同時に小猫ちゃんが立ち止まり上を見上げ叫ぶ。
「っ! 上です!」
「遅い。まずは一撃目だ」
小猫ちゃんが叫ぶと天井から匙がターザンロープの要領で蹴りを放つがそれを辛うじて腕をクロスしてガードする。
ドゴン!
落下の勢いと蹴り、の衝撃が俺の体に伝わる。
この一撃で体勢がぐらつくが持ち直して前方にいる匙ともう一人いた少女ーーーおそらく生徒会メンバーがいる方に向かって構えた。
///
奇襲はやや失敗に終わったが別段、作戦に支障をきたした訳じゃない。
俺が兵藤に蹴りを放ったと同時に射出した2本のラインは兵藤の腕にしっかりと繋がっている。
布石は打った。
ここからだ。本番は。
「禁手に至ったそうだな。兵藤」
「ああ。龍王とひたすら鬼ごっこしたからな」
兵藤が篭手を構える。
その時、アナウスが入る。
『リアス・グレモリー様の僧侶、1名、リタイアです』
「なぁっ!?」
そのアナウンスに兵藤は驚きの表情を見せる。
「取られたのは、お前の予想通りヴラディ君だ。彼は神器がうまく制御できない以上、使えるのはヴァンパイア固有の能力だけ。実に読みやすい展開だったよ」
手を腰に当て、大袈裟に振る舞う。
「ギャスパーの奴、後でニンニクトレーニング決定だな! 行くぜ! 匙!」
『count start』
篭手から発せられる音声に、俺は察した。
こいつが鎧を纏うまで時間がある。と。
それならば好都合だ。
拳を振りかざしこちらに接近してくる。
「こい。兵藤」
蜷局を巻いていたライン一本に連結させ、棍を形成。
兵藤向けて、棍を繰り出す。
兵藤はその攻撃を、ステップを踏んで回避する。
「…その避け方は正解だな。だが」
躱されたらどうするか?
簡単だ。当たるようにすればいい。
「裂けろ! ラインよ!」
棍が幾重にも枝分かれし、兵藤に向かって行く。
「んな!? そんなのありかよ!」
叫びながらも兵藤は、魔力で覆った拳で床を強く殴り、衝撃波を発生させ、ラインの奇襲を防ぐ。
「タンニーンのおっさんとの修行の賜物だぜ!」
「ふっ、悪知恵だけは健在のようだな」
互いの顔から笑が零れる。
互いに敵同士。踏み台にしていかねばならない相手。
それでも、全力を尽くして戦いたい。
そんな矛盾を抱える俺も、中々に壊れてきたな。
「行くぜ匙! これが俺の得た力だ! 輝きやがれ! 赤龍帝の篭手ァァァァ!」
赤龍帝の篭手の宝玉から一層の輝きを見せる。
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』
「赤龍帝の鎧、覚悟しろよ、匙! ぜってぇーに負けねぇ!」
拳を突き出して宣言する兵藤。
「その宣言はもう聞き飽きた。かかってこい」
それに答えるように、俺も棍を構える。
「うぉぉぉおおおお!」
兵藤が背部のスラスターを噴射させ、高速攻撃を仕掛けてくる。
ちぃ! 予想よりも速い!
回避が間に合わないと判断する。
棍をラインに戻し、ラインで即席の盾を形成する。
「ッ! ラインの盾か! でも!」
ラインの盾に一瞬、戸惑った兵藤だがそれを振り払い。
拳を繰り出す。
ドスン!!
ラインの盾からも伝わるその衝撃。
重い。
こいつもただ、龍王と修行していた訳じゃないか。
足に力を入れ、踏ん張るが相手の力が上回り俺は後退する。
「禁手に至っただけ、パワーの出力も段違いだな」
「当たり前だろ! 部長のおっぱいパワーを舐めるな!」
……は?
こいつ、今なんて言った?
部長のおっぱいパワーを舐めるな? と。
まさか、こいつ。
いや、そんな筈はない。
禁手に至るには、劇的な変化が求められる。
まさか、こいつは本当に……。
ここまで考えたところで俺は思考を停止させた。
辞めておこう。こいつなら本当に至りかねん。
と言うよりも、もう遅いが。
……どうやら、俺の方も丁度いい頃合だ。
「兵藤。お前は禁手に至った。それは素直に賞賛に値する」
「お前からお褒めの言葉を貰っても、ちっーとも嬉しく無いけどな!」
やはり阿呆か。
今更ではあるが。
「お前が禁手に至ったように、俺もある種の頂きにたどり着いたのさ」
今までの溜め込んでいたエネルギーを少しずつ解放していく。
その変化に真っ先に気づいたのは、塔城さんだった。
「まさか……」
その顔から驚きと、有り得ない。と言わんばかりの表情がこぼれる。
兵藤も、直感からか警戒度をかなり上げてきた。
体から零れるオーラ。
そして静かに現れる黒い隈取り。
「俺は至った……仙術を操る。仙人にな」
蜷局を巻いていたラインを錫杖に型どる。
「これからお前が相手をするのは、紛うことなき仙人だ。臆せずにかかって来い。赤龍帝」
最後までお読みいただきありがとうございました。
前回のサンプルボイスまで行くと、かなりの量になってしまうことに気づいてしまったので、区切って執筆させて頂きます。
本当に申し訳ありません。
それでは次回 5 仙人と赤龍
そしてサンプルボイスです!
「俺は、俺はお前には勝つ! 絶対に!」
「あいつの本領はこっからだ。目ぇしっかり開いて見てろ」
「俺のスタイルは変わらない。俺にはそれしかないからな」