野球が女子のスポーツと呼ばれる世界でただ一人、野球をし続ける男がいた。名前を藤原晃佑といい、男というだけでひたすら差別的な扱いも多かった。そんな中彼は、実力で黙らせると言わんばかりの活躍を見せた。彼の中学通算打率は.369、通算本塁打数は13本、通算盗塁数は48盗塁。中学三年生の一年間の通算打率に関しては脅威の.432と打棒と自慢の脚力で猛威を振るった。全国高校野球連盟はこの逸材を逃すまいと即座に男子選手の大会参加を許可した。いつしか彼は数いる女子の有力選手を押しのけて世代最高外野手とまで評されるようになった。そして彼の進学先は大いに注目された。しかし、3月の春の甲子園が始まると同じ時期ぐらいに突如、彼の進学先に関する情報がパッと止んだ。しかし、彼のことを快く思っていなかった選手も多く一部のプロ野球選手が注目選手に挙げる程度でそれ以降彼の情報はほとんど出回らなくなった。
野球から離れた学校生活を送るために地元の高校に進学して今日は入学式だ。
「晃佑、おはよう」
「おはよう姉さん。今日は入学式だから姉さん達は登校するのもう少し遅くなかったか?」
「新入生が少し早いだけで私たちの学年はいつも通りよ。それにしても晃佑が野球部のない私たちの高校を選ぶとはね、ちなみに怜も喜んでたわよ」
俺の姉、藤原理沙には同じ野球部(停部中)の岡田怜という親友がいるが俺とも何度も面識があり一年前からよく気にかけて貰っている見た目は威圧感を感じるがとても優しい先輩だ。
「活動停止処分はもうすぐ終わるんだろ?新入生に入部希望がいたら復活するかもしれないぞ?姉さんは戻らないのか?」
「怜はもういいって言ってるし、それに晃佑ももう野球はやらないんでしょ?」
「・・・・・・そうだな、野球はもういいな・・・・・・」
姉との会話の間に少し沈黙が走る。
「そろそろ時間じゃない?ガールフレンドの一人でも作って来なさい!」
「ちょ、ちょっと姉さん!」
そうやって俺は家を追い出されて学校に向かい入学式に参加し、クラス分けを終えHR教師で少し話したあと解散となって各々が目的を持って散っていく。俺も自分の荷物を片付けていると後ろの席の二人の会話に耳がいった。
「ヨミちゃんは、ピッチャー!すごいね!」
「でも全部一回戦負けだったよ」
「でも野球部はないから、もう野球はやらないの?」
「それは・・・・・・」
そこまで言って片方の女子が口を止める。おそらくこの女子もおそらく何かしらのトラウマ持ちだろう。
「こらっ!芳乃!また見知らぬ野球経験者に迷惑かけてるじゃない」
そこで第三者が乱入してきたところで俺は席を立ち教室を出た。その後、忘れ物を取りに帰るとグラウンドにキャッチボールしている先程の三人ともう一人の姿を見たのは別の話。
元ネタはロッテの期待の逸材の藤原恭大選手です。能力値は早いこと公表したいと思います。