「藤原晃佑くんだよね?さっきはありがとね」
試合後、朝倉さんが帰る前に話かけてきた。
「どうでした?釣れましたかあそこ?」
「結構釣れたよ、釣りしてるの?」
「いえ、数える程しかないですね。父親がよくあそこで釣りをしているので、あっでも海魚なら一応、捌けますよ」
「そうなんだ、埼玉って海無し県だから海釣りは数回しかしたことないんだよね。それにしても意外だね、魚を捌けるなんて。予定が合ったら今度一緒に釣りしない?初心者なら色々教えてあげれるけど」
「それいいですね、魚を捌く技術も必要なら教えますよ?」
「じゃあ決まりだね。連絡先教えてくれる?」
「分かりました。えっと・・・・・・」
「あと私のことは智景でいいよ。名字で呼ばれるの慣れないから、私も君のことは晃佑くんって呼ぶね。こうしないとお姉さんと混ざるでしょ?」
「分かりました、智景さん」
そう言って朝倉さんと連絡先を交換していると先発の大野が叫ぶ。
「朝倉ー!男とイチャついてないで、さっさと帰るわよ!」
「分かりました!大野さん少し待ってください!」
「晃佑ー!私たちもキャッチボールするわよー!」
「わかったー!すぐ戻る!」
姉さんに呼ばれて連絡先の交換を終えて朝倉さんに別れを告げる。
「じゃあまたいつか!」
「そっちも頑張ってね」
朝倉さんと別れると新越谷ベンチ前で整理体操のキャッチボールを姉さんとする。
「晃佑、まさか朝倉さんに惚れちゃた?まあ、あの人美人だからねー」
「ね、姉さん!別に釣りの話をしていただけだよ!」
「女の子と仲良くなるのはいいことだけど、二股は感心しないわよ」
「俺と誰が二股するんだよ!?」
「菫ちゃんと付き合ってないの?結構最近仲良いじゃない」
「なんでそうなるんだよ!別に菫とも智景さんとも付き合ってない!智景さんに関しては今日知り合ったんだからな!そんなことばっかり言ってるなら彼氏ぐらい作ったらいいだろ!」
そう言ってボールを投げると顔面を狙った豪速球が返される。とっさの判断でグラブで防ぐが、恐る恐る姉さんの方を見ると青筋を浮かべて怒りを露わにしている。
「私はね・・・・・・彼氏は作らないつもりなのよ・・・・・・それと・・・・・・私が言いたいこと分かるよね?」
「すいませんでしたーーー!」
この声に全員がビクつき、柳大川越ベンチも驚いていた。
「あの藤原?だったかしら、何やってんのよ」
「大野さんあの二人両方とも藤原っス」
「弟の方よ、なんかどこかで見たことあるのよね」
「確か、今年の一年生の世代最高外野手だったはずっスよ。だとしたら朝倉さんすごいッスね、野球も上手いし、デリカシーなさそうッスけど中々のイケメンじゃないッスか」
「別に晃佑くんとは釣りの話をしてただけだよ、留々ちゃん」
「ねえ晃佑くん、さっき朝倉さんのこと下の名前で呼んでたよね?」
「まあそうだな」
試合後、学校から近いということで川口家にお邪魔することになった。正直、男の俺が入るのがまずいのでは思ったが姉さんに押し切られてしまい、今に至る。その道中、武田に謎の質問をされる。
「じゃあさ、これから私たち全員下の名前で呼んでよ」
「え!」
「だってさー、菫ちゃんとキャプテンと理沙先輩以外、全員名字でしょ?でも相手チームの今日会った朝倉さんとは名前呼びしてるから、クラスメイトになのに呼んで貰えないのはなーって思ったからさ」
「あ、それいいわね!私なんて芳乃と区別するためフルネームで呼ばれてたんだから」
「わ、分かった!名前で呼ぶように善処する!だからもうやめてくれ!羞恥心で死にそうだ!」
「ならよろしい!」
この後、川口家で川口姉妹による激痛マッサージ(主に芳乃)が行われ絶叫をあげていたのは別の話。
入浴シーンはキャラの性別の都合でカット(の予定)!(球詠にラッキースケベは多分需要ない)