あまあまジャン・バール   作:斗掻き星

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2話

「…結構並ぶもんだな」

「ここ人気だからねぇ…」

 

行列に並ぶこと十数分、流行りのスイーツにありつけるのはまだ先になりそうだった。

 

「ジャン・バール、大丈夫?並ぶの好きじゃないでしょ」

「確かに好きではないな」

 

私とジャン・バールは、母港近くのショッピングモールに来ていた。

せっかくなので、前から気になっていたお店のパフェを食べたい、と並んでいるのだが。

 

「…他のお店行く?」

 

正直こういう場を好まないジャン・バールを付き合わせているのが申し訳ない。

せっかくのデートなのにつまらない思いさせるのは嫌なので、そんな提案をした。

 

「ここのが食べたいんじゃなかったのか?」

「そうだけど…」

 

ジャン・バールは私の頭にポンと手を置いて言った。

 

「あんまり気を遣わなくてもいい。今日誘ったのはオレだしな」

「いいの?」

「ああ。こういうのも、お前となら別にいい」

 

ゆっくり、私の髪を撫でてくれる。

 

「あ、ありがとう…」

 

人前というのもあって、照れくさくなって俯いてしまった。

そんな私を面白がって、ジャン・バールは暫く私の頭を撫で続けた。

 

 

 

「お次のお客様どうぞー」

 

 

 

でん、と私達の前にそびえ立つパフェ。

 

「でかいな…」

「おお、おいしそー」

 

フルーツが盛り沢山で、座った私達の顔の高さぐらいあった。

 

「いただきます!」

 

崩れないように気をつけながらスプーンを入れ、口に運ぶ。

 

「んー、おいしい!」

「ああ、これはうまいな」

 

パクパクと食べ進める。

フルーツがあるおかげで食べやすい甘さだ。

 

ふと、悪戯心が沸き上がった。

私はパフェを一口すくって、ジャン・バールの前に差し出した。

 

「はいジャン・バール、あーん」

「…やらんぞ」

 

ジャン・バールがジト目で睨み付けてくる。

だがここで引いてはいけない。

 

「あーん」

 

笑顔でスプーンを差し出し続ける。

ちょっとすると、観念したかのように目を閉じた。

 

「ちっ…、あー」

 

ジャン・バールの開いた口に、スプーンを運ぶ。

 

「ん」

 

口を閉じるのに合わせて、スプーンを引き抜いた。

 

「どう?おいしい?」

「ったく、ああ、うまいよ」

 

ジャン・バールは優しい。

なんだかんだ、こういうコトにも付き合ってくれる。

 

「次はお前の番だぞ。ほら、あーん」

「えっ、え」

 

今度はジャン・バールが、私にスプーンを差し出していた。

 

「やられっぱなしは性に合わないからな。ほらさっさと口を開けろ」

「うぅ、あ、あーん」

 

は、恥ずかしいっ…。

やる時はそんなでもなかったのに、いざ自分がされると、すごく恥ずかしい。

 

「どうだ?美味しいか?」

「うぅ、味なんて分かんない…」

「ふふ」

 

ジャン・バールは至極満足そうに微笑んだ。

私は恥ずかしさを紛らわそうと、せっせとパフェを口に運んだ。

 

するとジャン・バールは何かに気付いたようで、私の顔に手をのばした。

 

「ついてるぞ」

 

ジャン・バールは親指で、私の口の端に付いていたクリームを拭った。

それを口に持っていき、私に見せつけながら、ペロ、と舐める。

 

「甘いな」

「うぅぅ…」

 

恥ずかしいし、ドキドキするし。

私の顔は多分真っ赤だった。




現状ここまで。
何かネタが浮かべば続くかもしれない。
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