獅子王アルトリア・ペンドラゴンが行く異世界転移 作:アルトリア・ブラック(Main)
皆さんの感想コメントありがとうございます。
王国の兵7万がキャメロットに進軍したとデミウルゴスからの報告を受けたアインズは急いで戦友・アルトリアに連絡を入れたのだが、出た声は実に落ち着いた声で『あぁ、大丈夫ですよ』と一言で済ませていた。
キャメロットの様子を鏡で見ていたのだが、その対処の仕方に驚く反面、彼らとは絶対に敵対関係になりたくないと思っていた。
キャメロットのNPCであり、たっち・みーさんからは『ゴリラ』と呼ばれているガウェインがいとも容易く7万人中4万人を一瞬にして殺戮、残る3万人はモードレッドが打ち倒していた。
その光景に一緒に見ていた支配者達はより一層、キャメロットに対して警戒心をむき出しにするし、あの王国での悪魔騒動の際にデミウルゴスからの情報では『すでに王国にはキャメロットの手が伸びております。取って変わるのもそう遠くはないでしょう』と憎々しげに言っていた。
(…やっぱり、アルトリアさんの戦術は凄いなぁ…リアルではなんだっけ?なんとかの野望が大好きだったって言ってたし、そういうのは転移した先でも活かせるのか…)
アインズはふと考えに至る。
アルトリアと真正面から戦って勝てるかと言えば分からない。
あちらのギルドは全体的に火力に重点を置いている。ガウェイン対デミウルゴスになってはこちらが不利になるが、ガウェイン対アルベド、あるいはコキュートスなら有利に持ち越せる可能性がある。
それに、夜間帯での戦闘ならガラティーンは最大出力には出来ないだろう。逆にアルトリアの持つ技である《ロンゴミニアド》は一撃で全てが決まる攻撃技であり、一撃を逃せば次の発動までに軽く二日は要する。
(…て、俺は何を考えてるんだ?アルトリアさんと敵対なんて…)
この世界にいるかもしれないナザリックの仲間が第一優先だ。
アルトリアは確かに戦友ではあるが、リアルではほとんど会ったことのない赤の他人なのだ。
(…それでも、みんなを優先したいけど、アルトリアさんを殺したいわけじゃない)
複雑な思いを抱えたまま守護者達の話を聞いていた。
デミウルゴスは計画を前倒しにするために動くといっていた。
王国にはキャメロットの手が伸びている。ならば、こちらは帝国に手を出そうとデミウルゴスは口にする。
王国から帰還したアルトリアは玉座に座り、アグラヴェイン達から今後の王国のことについて話し合っていた。
「ところでトリスタン、バルブロ王子についてはどうなっている?」
「はい、第二地下階層にてエミヤ殿達の尋問を受けています。あの王子バカなのか未だにくだらないことをほざいていますが、最近は落ち着いてきているようなので第一地下階層領域守護者のアナスタシア殿に引き渡される予定です」
「そうか、殺さずに喋れる程度にするように伝えておいてくれ」
「かしこまりました」
バルブロ王子を殺すことは出来なくもないが、王国側に『まだ生きている』と伝える方が今後のことを考えれば良いだろう。
《陛下失礼致します。モルガンです》
『どうした?モルガン』
伝言にて表門にいたモルガンが言ってくる
《表門に王国の一行が、今回は国王自らやって来たようです》
アルトリアはモルガンからのメッセージをアグラヴェイン達に伝えると『では、用意致しましょう』と言って準備を始める
王国をあのままにしていれば市民は苦しい生活を余儀なくされ続ける
人身売買で人が売り買いされるのは異形種になっている今でも良しと出来ない。
上層部が貴族派閥だの王派閥だの分裂して政争に明け暮れている場合ではない。
玉座に座り、待っていると王国一行が入ってくる
ランポッサ三世、次男ザナック王子、ガセフ戦士長と後方には貴族達がいた。
長子・バルブロと貴族のボウロロープ公が7万の大軍を率いて同盟者であるキャメロットに攻め入り、6万人の死者を出した事を謝罪に来たランポッサ三世は憔悴しきっていた
長男であるバルブロが生きている可能性なんて限りなく低い
ガセフは王に付き従い、キャメロット城内に入る
(…なんだこれは…!)
キャメロットの城内は明らかに王国の城を上回る宝石類で飾られていた。
玉座に座る獅子王に、恐怖心が沸き起こりそうになるが、グッと堪える
貴族達は獅子王の纏う殺気に耐えかねて震えている者もいる。
「遠路はるばるご苦労だ、ランポッサ三世」
獅子王を見上げるランポッサ三世は深々と頭を下げる
「今回の件は私達の責任だ、誠に申し訳ない」
あの王子が後先考えずに行動するタイプだというのは知っていたが、王が留守の時を狙っての進軍など許されるべき行為ではない。
ガセフも引き続き頭を下げる
「悪魔騒動で王子のことにまで気が回らなかったのだろう。それは致し方ない、今回のことは大目に見よう」
「!!」
獅子王の両サイドに立っていた騎士達が驚く
「だが、それはそれ、これはこれだ。ランスロット卿」
「は」
そう言ってランスロットと呼ばれた騎士は何十枚もある書類を玉座から降り、ザナック王子に渡す
「…!これは…!」
ザナック王子の持っていた書類には山のように書かれた八本指の協力者、貴族達の汚職、派閥争いに紛れ込んだ人身売買の情報が山のように乗っていた。
「なぜ、赤の他人である私がここまで調査出来て、貴公らは自分の国内のことを調べられない?挙げ句の果てには大量の汚職、市民達は犯罪に苦しみ悲しみ、生活も満足に出来てはいない。冒険者組合は帝国より花形だが、帝国よりも魔法への教育は遅れている。こんなんではいつまでも変わらない」
獅子王の言葉の一つ一つに棘がある
強大な力を持っている上に政治にも博識、このような存在に我々が人の身で勝てるとは思えない。
「だが、私は人間は好きだ、市民は好きだ、私はあの王国の民が幸せになるのならなんでもしよう」
そう言って微笑む獅子王には慈愛が感じられる。
「だが、今の情勢では"上層部のみ"破壊しても構わない」
"王侯貴族なんて居なくたって誰も困らないのだから"という獅子王にガセフが覚悟の上で声を出そうとすると…
「お待ちください。獅子王陛下」
そう言ってくるのはザナック王子であり、彼は覚悟を決めた顔で前に出る。
「どうした?ザナック王子」
「私の願いとしては是非ともキャメロットに属国を申し入れたい」
「…ほう」
ザナック王子の言葉に貴族達はバッとザナックを見るが、レエブン公だけはザナック王子が言おうとしていたことが分かったのか、黙って獅子王を見ていた。
「しかし、属国の準備を少しばかりもらっても構いませんか?」
「…私は別に構わないが、貴公らのことを考えればこちらから使者を出した方が早いだろう」
そう言って『モルガン』と呼ぶ
「彼女は魔法詠唱者であるが、私の信頼厚き部下だ、彼女と擦り合わせをすれば上手くいくだろう」
悪魔だ
周りの騎士は皆、人間なのに彼女だけは悪魔だった。
「よろしくお願いします」
そう言って微笑んでくる彼女からは邪悪なものしか感じない
ザナック王子も『信頼厚き部下』と言われてしまった手前、他の人間にしてほしいとは言えなそうだった。
「第一王子であるバルブロ王子は属国の草案が決まった日に返還するとしよう」
「!!」
黙っていた王がその言葉で反応する。
キャメロットから王国一行が去って行ったのを見ていたアルトリアは門の上から彼らを見ながら小さなため息をもらす。
「おやおや、属国までの時間をあげるなんてお優しいじゃないか」
「マーリン」
「そう睨まないでおくれ、私だって大変だったんだよ?後始末」
マーリンは花を舞わせながら歩く
「…私は、あまり人を殺したくない…それは出来ないことなのだろうか」
王国の兵士といえど6万人も大量に殺してしまった上に、王国に避難した残りの1万人には多大なる恐怖を植え付けてしまった。
「王である限り無理な話だろうねぇ」
「…そうか、やはりか」
「そして、王である以上争いも向こうから追ってくるだろうさ」
マーリンは杖をタンッ!と地面を叩きキャメロット周辺に結界を張る
アルトリアは上を見上げるとそこにいたのは白銀の鎧を着た何かがいた。
はい、ツアーさんの出落ち、ツアーさんの登場は本格的に次でございます。
アルトリアとモモンガを絡ませたいけどなかなか出来ない…。次はアニメでいう第3期に入ります。
仕事のある日は多分、こんなに投稿出来ないと思いますのでお許しを