獅子王アルトリア・ペンドラゴンが行く異世界転移 作:アルトリア・ブラック(Main)
聖王国編に入りますが、少しだけ展開が違うので悪しからず
やっと本編に入りますがifストーリーも続けて書いていくとは思いますので悪しからず
人間を喰らう者たち・Ⅰ『序章』
ーブリテン王国・アルトリアの自室ー
(…今日も山のように積み重なる書類を片付ける日か…)
ブリテン王国の王となったアルトリア・ペンドラゴンは聖槍による聖伐によって悪意のある人間と悪意のない人間を捌けているが故に王国の問題は少ないものの、まだ聖伐には穴がある。
故にアルトリアやアグラヴェインが有能貴族から上がって来る書類を見て内政管理もしないといけないのだ。
(…国のトップはこんなにも疲れるのか)
内心、アグラヴェインやトリスタンに仕事を押し付けたくなる気持ちもあるが、こんな所で投げ出すわけには行かない。
起き上がりボサボサ頭の自分が鏡に映り、ある程度整えていると…
「王、失礼します。ガレスですっ!」
元気な声が外から聞こえてくる。
「…ん、入れ」
そう言うと元気な声が聞こえてくる。
「失礼します!」
ガレスは衣類を持ってくるといろいろやってくる
メイド達が髪を梳かしてくれる。
「本日のご予定ですが、市民達に顔を見せた後に内政管理、各所から上がって来た書類の整理があります」
「あぁ(全体的に事務仕事だな…)」
ガレスは緊張しながらも笑顔で話す
「それと、ランスロット卿が青の薔薇様と共に謁見をしたいと言って参りました」
「ランスロットと青の薔薇のチームがか?…珍しい組み合わせだな…」
今までは青の薔薇のみ、ランスロットのみということが多かった。
この組み合わせで謁見に来るのは珍しい
「…そういえば、大事なことを聞き忘れていたな…」
「はい、何なりと!」
ガレスの期待の眼差しに「うっ…」となる。
「最近、アグラヴェイン達の近状を聞いていないと思ったな」
その言葉にガレスはみるみる内に顔色が悪くなり、ぺたりと跪く
「…!申し訳ありませんっ!何か報告に問題がございましたか…?!」
アグラヴェイン達から政治関係のことはいろいろ聞いているし、報告に一切の不備はない。
「違う違う。今のは私が悪かったな、すまない」
「!陛下が謝る必要など…!」
このままでは埒があかないと思い、本題を切り出すことにした。
「ランスロットやガウェイン達は市民達と関わって上手くやれているか?」
「はい、ランスロット様は冒険者話の方々や孤児院の方々と連絡を取り合い、よく話しているのが見受けられます。トリスタン卿も同じく孤児院や街の方に足を運び街を見回っておられます。モードレッド卿は獅子劫界離さんと一緒に居酒屋や建築の手伝いなどをしております。以上ですね」
「…ん?」
「?陛下?」
ガレスの話にはランスロット、トリスタン、モードレッド等は出てきたが、ガウェイン、アグラヴェイン、モルガンが何処で何をしたかがなかった。
「アグラヴェインやガウェイン、モルガンはないのか?」
「アグラヴェイン卿はキャメロットや王国の宮殿を行き来したり、キャメロット内部の管理を見直したりなどしております。ガウェインお兄様は陛下と常におりますし、モルガンは基本的にブリテン王国宮殿内におりますので市民と関わっているところは特に見られません」
「…あぁ、そうか、アグラヴェイン達には悪いことをしたな」
アルトリアの言葉にガレスが『陛下のためならばキャメロットの者達は全力を尽くすと思います』と言う。
アルトリアは立ち上がり、通常衣装に着替えた後、ランスロット達が待機しているであろう場所に向けて歩いて行く。
ーランスロットと青の薔薇ー
ブリテン王国になってから冒険者組合は変わらない。
ブリテン王国の官僚・ランスロットが冒険者組合長達と連携を取り、凶暴なモンスターを狩る役目を担っていた。
冒険者は国とは関係ない者達ということになっているので、彼らはブリテン王国の市民と同等の扱いになる。
そんな彼らが苦戦を強いられるモンスターならば、ブリテンの兵士が出張り、助けることをする。
「人を喰らう種族ですか…」
青の薔薇はランスロットと対面し、北上してきた異形種についての相談をしていた。
「竜王国近隣から王国に向けて上昇して来たビーストマンの異形種が王国の市民達の村を襲う事件が多発しております。我々冒険者も手を尽くしているのですが…」
ラキュースのつらそうな表情にランスロットは慰めつつ、被害に遭った村の位置について少しだけ考えていた。
被害に遭った村はローブル聖王国の東に位置するアベリオン丘陵と法国、王国の県境にある村だ。
一応領土としては王国に属しているものの、周辺に法国、魔導国、王国が隣接していることからそこに王国の兵士を派遣することになればそれら周辺諸国といざこざになる可能性が高いのだ。
「一度陛下に相談してからまた改めて話をしたいと思う。今回は流石に急を要すると思うからな、近日中に答えを出せるようにしよう」
その言葉にラキュースは『お願いします』と返して来る
「といってもな…私はその村の惨状を知らないから王に事細かに説明することは出来ない。陛下は現状を正確に知ることを求めているしな」
ラキュース達はその言葉にドキリとする。
「大丈夫、陛下は市民をむやみに殺す行為なんてしない」
ランスロットの笑顔にラキュースは『はい』と頷く
青の薔薇の面々はキャメロット城に向かい、獅子王・アルトリアに謁見するために玉座の間に来ていた。
「…相変わらず凄い城だな…」
ガガーランの小さな声にティアとティナが小さく頷き
「…豪華絢爛だけど、みんな魔力がある程度込められてて凄い…」
「…迫力がすごい」
前の方ではランスロットがブリテン王国宰相のアグラヴェインといろいろ話して打ち合わせをしていた。
すると…
「青薔薇の皆さん、陛下が来るまでまだ時間はありますから、待合室にお通しいたします」
そう言って来た少女騎士にラキュースは『お願いします』と言う
少女騎士に通されて部屋に入ると、そこも相変わらず白銀で統一された部屋にティナはガガーランに『調度品壊さないように動いて』と言いガガーランが『壊さねぇよ』と返す
ラキュースは仲間の言葉に少しだけ安心する。
アダマンタイト級冒険者チームのリーダーとして情けない姿を見せられないと昨日からかなり緊張した状態でここに来た。
いくら貴族の娘だと言ってもこんな豪華絢爛で一つ一つの装飾に魔法が込められていそうな物は見たことがなかった。
「あ!申し訳ありません。自己紹介が遅れました。キャメロットの第一領階層の管理をしておりますガレスと申します」
ぺこりと頭を下げるガレスに対してラキュース達は慌てて頭を下げる
「青薔薇様方は何かお嫌いな物ありますか?食べれないものは?遠慮なく言ってください!陛下の準備が終わり次第お伺いにまた来るのでどうぞ召し上がっていてください!」
ガレスは笑顔で料理を並べて誇らしげに去って行った。
「…ラキュース、ビーストマンについてだが、本当に我々だけでは勝てない奴らなのか?」
イビルアイは評議国に出かけていたこともあり、ビーストマン達が人間の村を襲撃した日はチームにいなかったため、ビーストマン達の強さがどの程度のものなのか知らなかった。
「…ええ、魔剣キリネイラムの攻撃があまり効かなかったのもあるわ…それに、かなりの数がいてそれらを相手にするのは大変なの…」
ラキュースの脳裏には市民達が泣き叫びながらラキュースに手を伸ばす光景が思い起こされる。
助けられなかったことにラキュースは拳を握り締める。
「…最後の頼みなの」
その言葉にイビルアイは「…そうか」と呟く
すると…
「青薔薇様、玉座の間にお願いします」
そう言ってやってきたガレスに続いて玉座の間に進む。
玉座の間に着くとアグラヴェインの指示の元、ランスロットの後ろに跪いて待つことになった。
数分遅れで入ってきた獅子王の威圧感にイビルアイは震えそうになる足を必死で止める。
「我がキャメロット並びにブリテン王国の王の御成です」
ガレスの言葉にランスロットが深々と頭を下げ、それに吊られるように青薔薇も頭を下げる。
獅子王の鎧の音が響き渡り、静かに玉座に座ったアルトリアが青の薔薇の面々に向けて口を開く
ラキュースは深呼吸をしてビーストマンの襲撃に遭った村についての説明をし始める。
そろそろ聖王国編に入りますが、ナザリック面々がドワーフの国に向かっている最中の話です。
次はランスロットかトリスタンかアグラヴェイン出そうと思うんだけど、誰だそうか悩み中。とりあえず、アサシン軍団のリーダーがついに出ます。
【人間の村を襲ったビーストマン】
人間を食料にしている。近年は人間の国である竜王国に大軍で攻め入っている。
その大軍から分裂したビーストマン達が北上してきている