獅子王アルトリア・ペンドラゴンが行く異世界転移   作:アルトリア・ブラック(Main)

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前半はビーストマンの青年の話です。

そろそろビーストマン編終えたい…

後、今回も少し残酷な描写があります。

ビーストマンについての捏造がありますので悪しからず。


人間を喰らう者達・Ⅳ『生きること』

ーアベリオン丘稜付近ー

 

ディル達ビーストマン一行は竜王国に進軍している本体に戻る為に進軍していたが、王国の村を襲ってから数時間足らずで王国の軍が進軍して来たという情報が入る。

 

「たかが人間の軍勢だろ?食糧が向こうから来てくれるなんて嬉しいじゃねぇか」

 

上官は檻から出した食糧を調理しながら言う

 

盛り上がる上官達から離れて食事をとっていた。

 

「…ディル、本体に戻ったら家族に食料を渡すんだろ?これくらいで足りるか?」

 

仲間の一人であるディーンの言葉に首を振り『足りないんだこれじゃ』と言う。

 

ディル達ビーストマンは大陸中央にあるビーストマン連邦から独立した組織になっている。

 

理由は主食である人間の激減や意見の相違から連邦から独立した。

 

結果的に連邦の支援を受けれなくなった彼らは竜王国に攻め入っているものの、戦争では少数の食料しか獲得出来ていないのだ。

 

「にしても、王国の外れにある村だと言ってもブリテン王国の進軍は避けられないだろ」

 

ディルの言葉にディーンは『だろうな』と呟くが、大して危険視していないのか欠伸をしながら言う。

 

「どんな国なのかは分からないが、少なくとも以前の国と大して変わりないだろ」

 

ブリテン王国になる前のリ・エスティーゼ王国の時に帝国との戦いで大規模な犠牲者を出す戦争が起こったと耳にした。

 

故に国民から兵を集めている王国にしてみれば、すぐにこちらに対応できないだろうし、出来たとしても寄せ集めの軍でしかない王国兵は人間とは違い、硬い外装で守られているビーストマンにしてみればありにも等しい存在であるのに変わりない。

 

すると…

 

「上官殿!!敵襲です!!」

 

兵士の一人が走って来て上官の前に立つ

 

「敵襲?アベリオン丘稜にいる部族民か?それともつい最近にエ・ランテルにできたアンデットの国のやつか?」

 

「いえ…それが、ブリテン王国の国旗です!後方にいた兵士達が破れました!!」

 

「何?!」

 

後方で念のために周囲を確認していた軍の一部がやられたと聞き、流石の上官も反応して立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

 

ー先鋒・ランスロットー

 

キャメロットの兵および青の薔薇の面々と共にビーストマンのいる場所に向かうと、進軍を予期していなかったのか彼らはのんびりしていた。

 

しかし、彼らの食べる物はおぞましいものであり、ランスロットは思わず嫌な顔をしてしまったのは悪くない。

 

(…レベルは30以下…決して強いわけじゃないが強いのは外装が人間の武器では太刀打ちできないようになっているからか…)

 

人間は異形種と違い、硬い体を持つ訳でも鋭利な爪があるわけでもない。

 

「くっ!相変わらず硬ぇ!!」

 

ガガーランが武器を振り回しながらビーストマンと戦っていた。

 

青の薔薇の面々はビーストマンとやりあってはいるが、苦戦を強いられていた。

 

イビルアイという少女?は彼女達と違い、少し押してはいるが時間がかかり過ぎれば負けてしまうだろう。

 

「ランスロット様、敵の総大将が見つかりました。ここから数メートル先にいるようです」

 

部下の報告にランスロットは『そうか』というと馬から降りて武器を構える

 

構えるとビーストマン達が警戒心を露わにしてこちらを向く

 

「王国の民に手を出した愚行、命を持って償わさせてもらう」

 

静かな声にビーストマン達は長い鋭利な爪を構え、ランスロットに向けて放つ

 

「ランスロット様!!」

 

「平気ですよ」

 

「!!!」

 

ランスロットはラキュースを安心させるように言う

 

ビーストマンの鋭利な爪をアロンダイトで防ぐ

 

「ふむ、確かにその爪でやられれば人間はひとたまりもないな」

 

「ば、バカな…!貴様は…人間では…?それは、魔法の武器か?!」

 

人間だと思って攻撃したビーストマンの兵士は体勢を立て直す為に離れようとするが、ランスロットに腕を掴まれる

 

「ギャァァアアアア!!!!」

 

バキッ!とビーストマンの腕がヒビ割れる

 

「お前達を指揮している者はどこにいる?」

 

「くっ!うぉぉおおお!!」

 

ガガーランと戦闘をしていたビーストマンが拳を振り上げ迫ってくる

 

「しまった…!」

 

イビルアイが攻撃を放とうとすると、その横を物凄い勢いで矢が飛んで行き、兵士の頭を貫く

 

「あそこの山の中腹にいる…!」

 

口を割ったビーストマンを見ると部下に引き渡し『捕虜としてキャメロットに連行しろ』と言う

 

「はっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ーディルー

 

こんなことになるなんて思わなかった。

 

家族を満足に食べさせてあげたかったから今回の進軍に参加した。

 

どこで間違えたのだろう、連邦から抜けてこんな一軍に加わったから?

 

否、大陸にいても結局は変わらなかったはずだ。

 

仲間達が人間の剣士達にやられて行く、あの人間達には長い鋭利な爪も硬い外装で守られているわけでもないはずなのに

 

(…こんなところで…終わりたくない)

 

帰りたい

 

母に会いたい、妹に会いたい

 

そう思っても戦争というものは強者がそれを選択するものだ。

 

食糧を保管していた檻が壊され、剣士達が中にいた食糧を解放する。

 

「青の薔薇様…!ありがとうございます…!剣士様!ありがとうございます…!」

 

震えながら保護されて行く食糧、代わりに斬られる仲間達

 

無慈悲に殺される仲間のディーンは物言わぬ死骸に成り果てる。

 

「な、なんで…!」

 

上官は震えながら命乞いを始めようとする

 

しかし、剣士達は眉ひとつ動かさずに無慈悲に殺戮する

 

「くっ!!」

 

ディルは飛んできた矢を必死で弾き飛ばす

 

「助けてくれ!!私達…いや!私だけでも!!ブリテンの王よ!」

 

馬に騎乗しているブリテンの王は助命嘆願をする上官にディルは自分だけでも助かろうとする言葉に拳を握り締める。

 

「そういった村人達を殺して行ったのはお前達だろう」

 

ブリテンの王の冷たい瞳は上官から目を離さない

 

「私は己の民を殺した者は許さない。何があろうと」

 

そう言うブリテン王の目には迷いがなかった

 

ただ冷たく、無感動に上官の命を奪う

 

(…どうせ勝てないのなら…!)

 

ディルはブリテンの王に向けて持っていた槍を放とうとすると…

 

目の前に、ブリテンの王の目の前に巨体な男がいつのまにかいた。

 

「神託は下った。聴くがよい、晩鐘は汝の名を指し示した。 告死の羽首を断つか死告天使(アズライール)

 

大剣が振り下ろされ、一瞬のうちに目の前が真っ暗になる。

 

「かあ…さん」

 

最後の最後まで家族のことを思いながら絶命するディル

 

それを黙って見つめるブリテンの王・アルトリア




【ビーストマンについて】
まだ原作の方で明らかになっていないので別物と考えてください。

【レベル】
ガセフや青の薔薇の面々と同程度のレベル。

【特徴】
人間の武器では倒せないほど硬い身体(外装)で出来ている。再生能力が高く切ってもすぐに再生してしまう。長い爪がありその爪で人間を刺したり等をする。
リザードマンに近い見た目をしている。
聴覚・嗅覚が鋭く隠れていても獲物が見つけやすいようになっている。
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