アニメとwikiの知識で書いています。
おかしなところはスルーしてください。
自制大事。
―あれ?
目を覚ますと、そこには見慣れない空間が広がっていた。
―ここ、どこ?私、何して「ねぇ、ちょっと聞いてる?」
急に女性の声がして身体が驚きで跳ねた。滅茶苦茶びっくりした。声の方へ目を向けると、水色の髪が印象的な女性が居た。見た目はどう考えても日本人ではないが、流暢な日本語で聞き取りやすい。
「えっと、初めまして。あの、どちら様でしょうか?」
「やっぱり聞いてなかったのね!まあ、衝撃的な死のせいで魂の再生が遅れたってところかしら?仕方ないわねぇ、サービスよ。もう一度説明してあげるからちゃんと聞きなさい」
「はあ・・?」
―ようこそ、死後の世界へ。私はあなたに新たな道を案内する女神。
無駄にキラキラと後光のようなものが射す女性は女神らしい。とてもきれいな人なので、彼女が女神様ってことは受け入れられた。不細工な神様って聞いたことがない。(見た事ないから知らんけど。)でも発言はちょっと受け入れられない。死んだって何だ。告知すな。
「死んだって、どんな風にです?」
「え、貴女覚えてないの?」
「普通はおぼえてるんです?」
私は此処に来る前に私が何をしてたかさえ思い出せないので無理ゲーである。思案顔の女神様はこちらを見ているが口は開いてくれない。えっと、彼女はさっきなんて言ってたっけ?
「(死の衝撃で記憶も飛んでいるのかしら?)まあ、そんなことはいいじゃない!」
「えー」
良くはない。
急に話したと思ったら、これである。今世の両親に申し訳ないじゃないか。いや、死んでるなら会えないか。
即ち前世(この場合は前々世になるのかな?)は20代後半に差しかかるOLだった。
なんてことはない。年間で約3000名はいるという交通事故の死亡者数に含まれたのだ。
前は3,4歳だったかな?それくらいに唐突に思い出した。もちろん
首を傾げても分からないのでこのまま話している彼女の話を聞くことにして、思考は一度停止させた。
「あなたにはいくつかの選択肢があるの」
「選択肢?」
「ええ」
厳かな雰囲気を醸し出して話し出す女神様。
私はさっきまでのフランクな感じが良いです。
―このまま日本で赤ん坊として生まれるか天国に行っておばあちゃんみたいな暮らしか―
天国とは素敵な場所ではないらしい。
(永遠に意味もなく同じように天国を選んだ魂たちとひなたぼっこでもしながら世間話をするくらいしかやることがないらしい。娯楽不足)
神様たちは現世に行ってその印象を取っ払ってきた方がいいのではないだろうか?天国はあるなんて謳う宗教もあるが、彼らが語る天国とは随分違う。
そんな風に首を傾げると、彼女はニコニコと笑顔を浮かべて頷いた。さっきまでのフランクに戻ってくれたけど、この女神様あまり信用できなさそうである。でも神様って、信仰するものであって頼るものではないもんね。
さて、次はなんだろうか。聞く姿勢は崩さずに彼女を見た。
「うんうん。天国なんて退屈なところは嫌よね?」
そう思うならば環境を改善すべきだと思う。
神様の管轄でしょう?手抜きな態勢はよくないと思います。
「かと言って、今さら記憶を失って赤ちゃんからやり直すって言うのも」
そこまで言われてハッとする。
私は前回、後者つまりは赤ちゃんからのやり直しを選んだのか!
奇跡的に前世のことを思い出してしまったけど、ここでの記憶は引き継がれなかったのかな?
ちょっとスッキリした「いい話があるのよお姉さん!」
え、何?スッキリしたところに話をぶっこまれた。ごめん、途中聞いてなかった。
―実は、今、ある世界でちょっとまずい事になってるの。って言うのも、俗にいう魔王軍ってのがいて、その連中に、その世界の人類みたいなのが随分と数を減らされちゃったのよ。で、その星で死んだ人達って、ほら大抵魔王軍に殺された訳でしょう?なもんで、もう一度あんな死に方するのはヤダって怖がっちゃって、そこで死んだ人達ってほとんどがその星での生まれ変わりを拒否しちゃったの。このままじゃ赤ちゃんも生まれないしその星が滅んじゃう!みたいな状態。で、それなら他の星で死んじゃった人たちをそこに送りこもうってことになってね?で!どうせ送るなら、若くして死んだ人なんかを、肉体と記憶はそのままで送ってあげようって事になったの。それも、送ってすぐに死んじゃうんじゃあ意味が無いから、何か一つだけ。向こうの世界に好きなものを持っていける権利をあげているの。それは固有のスキルだったり、とんでもない才能だったり、神器級の装備を希望した人もいたわ。貴女たちは、異世界とは言え人生をやり直せる。異世界の人たちは即戦力になる人がやってくる。お互いにメリットのある話だわ!
・・・前回、この選択肢がなかったのは、そういうことか。25歳て、まだ若いと思ってたんだけど、神様からしたらそうでもなかったのね。ちょっと悲しくなった。良い話でしょ!と笑う女神。うん、確かに。前と同じ(?)ように赤ん坊に転生しても、また思い出してしまったら純粋な子供の時間を楽しめないし、そんな子を産んでしまった両親に悪い。でも色々と聞かないと異世界生活が手放しでは良いと言えない。オタク、知ってる。考えている時間が長かったためか、女神様は焦ったように声を掛けてきた。
「何?まだ不安かしら?魔王が怖いの?」
「え、いえそういう訳では」
「うーん、仕方ないわねぇ。私の権限で本来は権利一つだけのところを二つにしてあげるわ」
「え、いいんですか?」
「うんうん!だからこっから選んでね。スキルとか武器とか能力のリストよ」
かなりの紙が渡される。A4サイズだがラノベくらいあるんじゃない?(境ホラは除く)
「色んな能力があるんですね」
「まあ、神が貸与するものだしね。多いわよ」
「そっか。でも本人の適性に合わないものとかを選んじゃったらどうするんですか?」
「私たちは神様だもの。その人間に適性をつけるわよ」
「力技・・」
「何よ、文句ある訳?」
「いえ」
完全に素となった女神。うん、でもこの方がらしいな。違和感がない。なんでか分からんけど。
目を彼女からリストに向ける。そこで見つけた『英霊召喚(三騎まで)』。
心が惹かれた。何を隠そう無(理のない)課金者。課金は家賃までという声優さんのご助言を守って誕生日以外は過ごしていた人理修復者だ。
車に轢かれた時だけどね。でもその際にこれを見せられていたら私は絶対に異世界を選んでいただろう。こんな素敵な権利を見せられて心が躍らないファンはいない。
誰だって、自分のサーヴァントは誰だろう?と思いを馳せた事があるはずだ。
あると言って、お願い。オタクだもん。
「何、決めたの?」
「はい。この英霊召喚で」
「ふーん、了解よ。もう一つは?」
「ここにある能力ではないんですが私の魔力量をあげてもらえませんか?世界一とかじゃなく、常識的範囲でいいので」
「ん?いいけど、それでいいわけ?神様からもらえる権利よ?」
もちろんである。私にそもそも魔力がない可能性が高い。そんなことになればサーヴァントたちを召喚出来ても、戦ってもらえないどころか、すぐ魔力枯渇で死ぬわ。
「ええ。あとはいくつか質問とお願いが」
「お願いって、私が出来る範囲にしなさいよ」
どうだろうか。私は彼女にできる事が多くないと思っている。
まず、言葉や通貨。言葉や文字なんかは神様が都合の良い超パワーで解決してくれる。送る際にそういう風な状態にするそうだ。
通貨も日本円に換算してくれるので問題がない。1エリス=1円。
ふむふむ。ポケットに入っていた財布の中身はお年玉やお小遣いと思われるお金がたっぷり10万ちかくはいっていた。
・・・おい、私、不用心だぞ。まあいい。
「これ両替してもらえません?」
「ああ、日本のお金ね。うわ、高校生の癖に金持ち・・ってそうか。少し待ってなさい」
「あ、はい」
「あ、ついでに『ヒール』」
「!?」
何やら魔法をかけた彼女は電話のようなものを取り出してどこかにかける。
私、何された?ヒールってことはたぶん治療系の魔法だよね?怪我でもしてた?死んだばっかなんだから怪我はしていて当然かもしれないけど、痛みが無かったからなぁ。
―もしもしエリス?あんた、あっちのお金持ってたでしょ。10万くらいちょうだい。え、先輩の言う事が聞けない訳?なんでって、そっちに転生する子が両替してほしいって言ってんだからけちけちしないでよ。ほら早く持ってきてってば。はーやーくーっ!
・・・私、カツアゲの現場に出くわしてる?しかもそのお金を渡されるの?私?
出会う前からそのエリス様?に同情してしまったし、言わなきゃ良かったと若干後悔している。でもお金がないと生活するのは難しいし、両替なんだからいいよね?
少ししてこの空間にこれまた綺麗な女性が現れた。エリス様?なんか覚えがある気がするな。
「え、女性の方ですか?」
「そーよ!転生してうれるってんだから逃がすわけにはいかないでしょ?」
「まあ、そうですが。あ、初めまして!私はエリスです」
「あ、どうもです」
「少し気は早いですが転生を決めて下さってありがとうございます」
「?」
私はとんでもないことを決めてしまったのだろうか?首を傾げると、女性で転生する人は少ないんですとエリス様が告げた。
なるほど。まあ、異世界っていう言葉にロマンを感じるのは確かに女性向きではないのだろう。
私も一度赤ん坊転生をしたんだろう事実が無ければ選ぼうと思わなかったし。(先に手渡された能力などのリストを見せてくれて
「ではこちらを」
「わっ、これがエリス・・・。多くないです?」
「サービスです」
ウインクを決める女神様。心に突き刺さった。水色女神様には何も思わなかったのに!
「じゃあ、いいかしら?」
「あと、もう一つ質問が・・」
「もう!多いわね!」
先輩!とエリス様に窘められる水色女神様。面倒でごめんなさい。
「あと、私が今から行く世界で死んだらどうなりますか?」
「ああ、それは簡単。エリスの管轄だけど、私がここで出迎えたようにエリスが居るわ」
「あまり早くにお会いしたくないですね」
「死んだら今回の能力も持ち越せないから気をつけて。あくまで今からの人生でのみの権利よ」
「分かりました。ご丁寧な対応、ありがとうございます」
悲しそうな顔をする水色女神様に対照的な笑顔を見せてくれるエリス様。
「ふふ、貴女に幸運がありますように」
「では、柊唯花さん。新たな人生を」
もう一度彼女らに礼を言ってから、私は現れた扉のようなものをくぐった。
@
次の瞬間、目の前に広がったのは中世風の街並みだった。正しくゲーム再現されたような異世界におおっ!とテンションが上がった。
―くしゅん!
でも身体の冷えを感じて現実に戻った。
四季があるのか、日本と同じ冬らしい。コートにマフラー、中身はブレザーの制服。うん、コートとマフラーのおかげでマシだな。
早く何処かの建物に入ろう。食堂的なものかギルド的なものがいいな。情報が集まる。
この寒さのせいか、人はあまり居なかった。大通りだと思う道も少数だ。話しかけやすそうな人が居れば声を掛けられるんだけど、見るからに荒くれ者って感じの人しかいない。
「おい、嬢ちゃん」
なんて思っていたらモヒカンに髭を生やした男性に話しかけられた。・・・この道を見渡してもダントツで話しにくそうな人だから素通りしようと思ったのに!!
「見ねえ顔だな?しかも妙な格好だ」
「ええと、」
「そういうヤツはみんな冒険者ギルドを探してる。嬢ちゃんもその口かい?」
「・・・」
そうだけど、普通に肯定は出来ない。異世界第一村人だけど、どんな人か知らない。
どんな世界にも悪い人は居る。その判断が出来るほど、こちらの人間と接触していない。
困った顔のまま話すこともできずに黙ってしまった。
「ここの通りをまっすぐ、んで右に曲がればギルドの看板が見えてくる」
「え?」
「初対面の大男の言葉なんて信用できんだろうが、嘘じゃねえよ。ようこそ、駆け出し冒険者の街、アクセルへ」
男は私に背を向け去っていった。慌てて感謝の言葉を口にして頭を下げる。彼は手だけで返事をした。
「・・・ん?」
となった。
駆け出し冒険者の街アクセル?
・・・「このすばかよ!!」
私の異世界生活はここから始まってしまった。
次回があればギルドと英霊召喚です。
何かコメントあればよろしくお願いします。