ノアが行く!FF6   作:ハジケハムスター・ポッポ

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今回はモグたちモーグリとティナ初登場。
そしてやはりロックとアクアはろくな目に合わなかった……
やっぱこっちは本家と違ってギャグが大半を締めそうです。


たまには武器ではなく素手でいけ

 ナルシェの炭鉱。そこで崩落が起こった場所に三人は急行し、見つけた穴から下へと飛び降りる。

 その際ノアはアクアを抱えながらだったが、例の如くアクアが叫び声を上げた。蹴落とされなかっただけいいと思うのだが。

 

 

「毎度毎度叫び過ぎだ。少しは度胸を付けろ」

「度胸を付けろったってやらされる事がハード過ぎて無理だってば!!」

「おいおい、この程度で喚くなよ」

「うるさいわね!このお粗末トレジャー!」

 

 

 再びロックが瀕死状態に陥った。精神的に脆すぎないか、このお粗ま……トレジャーハンター。

目の前で件の少女が倒れているというのに自分まで倒れそうになっている。何しに来たんだお前。

 

 

「この娘が例の少女か。しかしまあ年頃の娘がこんな格好で外を彷徨くと危険だと分からぬものか……」

「ノア様ー私も年頃の女の子なんで守ってください♪」

「女神だろう、自分の身は自分で守れ」

「この()チートラマンんんん!!」

「それはキチガイをかけているのか鬼畜をかけているのかどっちだ?」

 

 

 倒れている少女の近くで漫才じみた事をやっている光神と女神。ロックはこの際無視する事にしたらしい。未だに復活していないし。

 

 

「いたぞ!帝国の女兵士だ!」

「む?」

「げ!見つかった!っていうか入り組んでるのによく見つけられるわね、あの連中。ガードという名のストーカー予備軍じゃない」

「誰がストーカー予備軍だ頭の弱そうな女!!」

「なぁぁぁんですってぇぇぇ!?」

「事実だな」

 

 

 だいぶ距離があるのに互いが互いに火に油を注ぐような発言をしまくっているアクアとナルシェのガードリーダー。

 ノアはさり気なくガードリーダーの発言に同意しているがアクアの怒りはガードリーダーに向いているため気付いていない。

 

 

「戦力を回せ!とりあえずあの頭の弱そうな女から捕獲する!」

「そこはこの娘じゃないの!?あんた仕事する気無いでしょ!」

「お前が言うな」

「ふぐっ……」

 

 

 何故かアクアが最優先ターゲットにされた。

 確かにアクアの言う通りなのだが、そもそもアクアも仕事をいい加減にやっていた結果こういう旅をするハメになっているのでノアから手痛い一言が放たれた。

 ……と、その時「クポー……」という声とともにノアたちの背後から可愛らしい足音がしたと思えば、これまた可愛らしい外見の生き物たちがやってきた。

 

 

「クポ!!」

「おっふゥ!?」

 

 

 いつまでへこたれてんだと言わんばかりの蹴りを背後からロックの股間に叩き込むふかふかな生き物。

 予想以上に効いたのか白目を剥いて涙を流しつつ悶絶しているロック。いやホントお前何しに来たの?

 

 

「わぁ!可愛いし度胸あるわね!」

「手助けしてくれるようだな。よし、この娘の護衛は任せて私達は青い変態を仕留めに行くぞ!……そういえばお前と粗末なトレジャーも青かったか」

「私は変態じゃないわよ!そこで倒れてるのは変態だけど!」

 

 

 もはや反論する気力さえロックには無い。アクアに粗末呼ばわりされ、ふかふか生命体モーグリに股間を攻撃された彼はもうどうでもいいやみたいに考えている。

 しかし……

 

 

「クポー!!」

「アァァァウチッ!?」

 

 

 モーグリの一匹……おそらくリーダー格のモーグリが手にしていた槍でブッスリとロックの尻を突き刺した。

 喝を入れたつもりだろうが別のものが失われた気がする。というかこれから先の旅路、ズボンの尻の部分に穴が空いたまま旅をするのだろうか……

 

 

「頼んだぞ、ふかふかの可愛い勇士たちよ!」

『クポー!』

「頑張ってねノア様!無事戻ってきたらナデナデしてあげガシッ!!……え?」

「万が一、武器が必要になったら困るのでな。こいつは『持っていく』ぞ」

「え?ちょっ、武器?持っていく?」

 

 

 理解が追いつかないアクアを脇に抱えてガードリーダーへ突撃していくノア。

 あり得ない速度で迫りくる謎の男女(片方は抱えられてるだけ)に謎の恐怖を感じたガードリーダーは急いで指令を出す。

 

 

「そ、総員!あの男女を狙え!」

「甘いな、指示に本当の意味で気合が入っていない。勲や十四郎ならばもっと的確かつ鼓舞しつつ指揮が出来る。半端だな、お前は」

「な……何だと!?」

「ふんっ!!」

 

 

 アクアを抱えているため片手しか使えなかったが、その片手で繰り出したパンチ一発の衝撃波でマンモスらしきモンスターが数匹消し飛んだ。

 

 

「「「はァ!?」」」

 

 

 先程までダウンしていたロック、抱えられてるアクア、そしてガードリーダーまでもが驚愕する。

 

 

「半端ならそれを補うべく自分でかかってこい!」

「くっ……仕方ない!全員私を援護……」

 

 

 しろ、と続けたかったが部下のガードはおろか護衛の犬か狼か判断に困る生物も一緒に逃げ出していた。

 

 

「うおぉい!?待てお前らァァァ!?」

「無理ですリーダー!倒されるならまだしも消されるとか保険意味を成さないじゃないですか!」

「クゥゥゥン!ガルルバウバウ!」

「オメーは何言ってるかわかんねーよ!!」

 

 

 部下にも見捨てられたガードリーダーは覚悟を決めた。……しかし、目の前には何故か固まったアクアを思いっきり振りかぶるノアが。

 

 

「……え?」

「いぃぃやぁぁぁあああ!?」

「食らうがいい!奥義!アクアインパルス!!」

 

 

ドゴシャァッ!!!

 

 

「「  」」チーン

 

 

 ガードリーダーにアクアがクリティカルヒットし、両者共に気を失った。ノア様マジ鬼畜。

 これにはさすがのモーグリたちも冷や汗を垂らしている。よもやアクアを武器として使うなど……実は薄々勘づいていた。

 そこでロックはようやくチャンスと気付く。

 

 

「恩に切るぜ!モーグリたち!」

 

 

 いや、自分ら何もしてないんですけど。

 ついでにオメーも何もしてないだろ。

 

 そんな言葉をモーグリ一同全員が思いつつ、本気で何しに来たのか分からないまま撤収して行った。

 オイシイところだけ持っていこうとしたロックであったが、そうは問屋が卸さない。気絶したアクアを抱えている反対の方向にノアが少女を抱えたのである。

 

 

「道案内は頼むぞお粗末」

「いや、その子は俺が……」

「いいから走れェェェ!!」

「はいぃぃぃっ!?」

 

 

 ノアに怒鳴られてロックはすたこらと先行するがノアも離れず付いていく。

 炭鉱を進んで行き、出口近辺で一休みすると同時に少女とアクアが意識を取り戻した。

 

 

「う……ううん……ここは……?」

「おっ?目が覚めたかい?」

「うぅ……まだ頭が痛い……まさか本気で武器にするなんて……」

「戦う気がないお前が悪い」

 

 

 これまた凄い差である。片や心配され片や心配どころかキッパリ言い捨てられるという正反対の事態がすぐ近くで起きていた。

 

 

「あなたが助けてくれたの?」

「モーグリたちに感謝するんだな」

「あんたはそのモーグリとやらに股間を蹴られた挙げ句尻を槍でぶっ刺されて悶絶してただけだもんね、ぶふっ!」

「……え?」

「うわあああっ!?なんでそれを初対面の子に言うんだよっ!!」

 

 

 アクアから暴露されたロックの情けない状態を聞いた少女はそっとロックから距離を置いて近くにいたノアに聞いてみる。

 

 

「もしかして、助けてくれたのはあなたの方?」

「いや何、お前の護衛をモーグリに託して相手の親玉を叩きのめしただけだ。そう大それた事をしたわけではないぞ」

 

 

 確かに文字通り叩きのめした。アクアで。

 とりあえず汚名返上すべくロックは話題を切り替えるように自己紹介する。

 

 

「俺はロック。君は?」

「私は……ティナ。帝国の兵士……だった」

「だった、とは?」

「……わからない。どうして帝国の兵士だったのかも」

「記憶がないのか!?」

 

 

 あたふたするロックの頭を容赦なくひっぱたくアクア。ノアは腕組みしつつ目を伏せて黙って聞いている。

 

 

「あんた何初対面でそんな事を突っ込んで聞くのよ!デリカシー無いわね!」

「いきなり叩くなよチキン女!」

「何よ穴空きズボン男!」

「ファッ!?」

 

 

 早速指摘されてズボンの後ろを触ってみると妙にスースーする……つまり下着まで貫通していたようだ。

 

 

「ウッソだろおい!?この状態で行けってのか!?」

「町歩く度にクスクスされるわねープププ」

「ふざけんなァァァ!!」

「ガムテープでも貼って誤魔化しておけ」

「あるわけないだろそんなもん!」

 

 

 しかしノアは無造作に空間に手を突っ込んでそこからガムテープを取り出した。ついでに青マーカーも。

 

 

「ここにある」

「「「何今の!?」」」

 

 

 三人の驚きには応えず、ノアは容赦なくガムテープをロックのズボンに貼り青マーカーで着色する。微妙に頬を染めてるロックだが現在の絵面としては果てしなく情けない。もしくはキモい。

 

 

「別の町で買い換えるまでこれで我慢しろ」

「し、仕方ないよな、うん」

「……ティナ。こっちにいましょ」

「……ええ」

「おォい!?二人して何か汚いものを見る目で見ないでくれ!?」

 

 

 ススス……とロックから離れるアクアとティナに彼は涙目で懇願した。

 

 

「どうせこの後『俺が守ってみせる』『決して見捨てたりしない』とか歯の浮くような台詞を言う気だったんだろうが、今の状態では逆効果だな。諦めて今のお前のキャラを大事にしろ」

「逆効果って言った次の瞬間に今の自分を大事にとか意味が分かんねーんだけど!?ダメ人間な自分でいろってか!?」

 

 

 キリッと言い切ったノアだがロックの言う通り支離滅裂というかダメ人間でいろというのは少々酷だろう。

 何はともあれ、ロックの男として大事な何かと引き換えに無事ナルシェは脱出出来そうだ。

 

 

「それで、ここを出てそのフィガロ王とかやつの言うところに行くんでしょ?」

「ああ」

「王って言ったら金持ちよね……懐柔したらいいパトロンになりそう」

「ぱとろん……?」

「ティナ、お前はそのままでいい。アクア、せめて誰もいないところで呟け。何ならナルシェに投げ入れてやろう」

「ゴメンナサイ捨てないで」

 

 

 意地の悪そうな笑みから一転して見事なDO☆GE☆ZAを披露するアクア。こいつ、ヒロインだよな?

 

 その後、ナルシェを出る直前に入った『初心者の館』でようやく護神隊の面々と珍妙な再会というか、合流する事になるのだが……コレ小説なのにセーブポイントとか教えんのかあそこで。




この量だとやっぱりサクサク丁度良く書けますね。
オリジナルありでもノアとアクアが動かしやすくて、原作もゲームだからイメージしやすいですし。

次回、『銀髪天然パーマは血糖値に気をつけろ』

あの世界のポーションやエーテルはアルコール入りなのか糖分入りなのか。

もし本作で、無理のない範囲でキャラ追加するなら?

  • 定春(マスコット枠)
  • 桂&エリザベス(ボケ加速)
  • 高杉(シリアス枠)
  • お妙(ある意味女性キャラ最強)
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