ノア(主戦力)
ティナ(サポート役)
アクア(武器)
ロック(ネタ)
……結局戦えるのはゲーム同様二人じゃん。
一人バグキャラ混じってるけど。
ガードリーダーを気絶させ、ナルシェの炭鉱から脱出したノア、アクア、ロック、そしてティナの四人。
これからフィガロ王とやらがいるフィガロ城とやらを目指すのだが、多少なりとも準備はしたい。
「……って言ってもなあ」
「どのみちナルシェには入れまい。そのフィガロ城とやらへの道のりに町や村はあるのか?」
「いや、民家一つない」
「えええー!?それじゃあどうするのよ!言っておくけど私とノア様はここらへんの事、全然わからないのに!」
つまり物資の補給もままならぬ状態でフィガロ城まで辿り着く必要があるのだが、ノアは別としてもロックやティナ、アクアまで大丈夫というわけではない。
「ねえ、みんな……ここは?」
「「ん?」」「え?」
ティナが指差したのは目の前の大きな家屋。
ナルシェの門の横に建てられており、看板には『大事な冒険の前に必ず学ぼう!初心者の館』と書かれている。何故か日本語で。
何故日本語なのかはこの際気にしない。気にしたら負けだ。
「初心者の館ねえ……」
「いいじゃない。あんたはどうでもいいかもしれないけどノア様はここいらの、私やティナは旅自体初心者よ!」
「あまり威張れる事でもないがな」
「あの……」
力説しているアクアと呆れ気味なノアにおずおずとティナが声をかける。
「どうしたの?」
「そういえば、ロックの名前は聞いたけど貴方と彼の名前を聞いてなくて……そっちはノア……様?」
「様はいらんぞ。ただしアクアお前は駄目だ」
「ええーっ!?だって結婚したらあなたとかダーリンとか色々呼び方変わるじゃない!」
「色々ぶっ飛んでいる気がするがこの際それはどうでもいい。そもそも私はお前の上司のさらに上司だという事を忘れてないか」
ガチで忘れていた。たぶんさっき武器として使われた時に飛んだのかもしれない。
「それから……貴女がアクア?」
「そう!私が水のスパァン!めぎっ!?」
「メギドフレイムを撃ちたい厨二病娘だ」
「いや、水のメギドフレイムとか打ち消し合ってるし意味不明だろ」
案の定アクアが口走りそうになったところをノアが頭をひっぱたく事で阻止した。相変わらず頭が弱い。物理的には強いかもだけど。
「まあ何にせよ、略式の自己紹介も終わったし中に入ってみるとするか」
「もし何かの罠だったら?」
「家屋ごと消し飛ばす」
一番物騒なのはノアだった。
「行くぞ!」
「おー!」
「お、おー……」
「はぁ……やれやれ」
「「お粗末トレジャーノリが悪い、やり直し」」
「なんでこういう時だけ息ピッタリなんだよ!!」
その後ヤケクソになって気合入れて叫んだロックのスボンのガムテープがド派手に破ける事になったが、知ったこっちゃない。
「「…………」」
「おい、兄さん大丈夫か?」
「あ゛ぁ〜……おいこの回復の泉の水ってのはステータス異常も治すんじゃねーの?全然二日酔い治らねーじゃねェか」
「二日酔いなんてステータス異常ねーよ!」
「あ?何言ってんだ立派なステータス異常だろーが。やべーよこの感覚……身体に毒素回ってる気がする」
「そりゃ飲み過ぎは身体に毒ってだけだろ!?」
「分かってねーな。人間ってのはなァ、日々毒と戦ってんだよ。社会に潜む毒と知らず知らずのうちに戦いながら生きてんだよ」
初心者の館に入って早々ノアとアクアが見た人物。それはノア直属の護神隊、その中心人物の一人。
銀髪の天然パーマに死んだ目をした、和洋折衷の衣装に身を包み木刀を腰に差した男。その名は……
「銀パじゃない!」
「オイ誰だァァァ!?あのダメアマと同じ呼び方した奴はァァァ!!……あ?」
「おお!やはり銀時ではないか!」
「あ、ノア様じゃねーか。うぃーッス」
「なるほど、お前が……いやお前たちが来てくれたのか。心強いし賑やかになるな」
「ま、アンタとの旅は退屈しねーし何だかんだ言って俺も楽しいからな。また一緒にバカ騒ぎといこーや」
嬉しそうに頷くノアと笑みを浮かべながら拳を軽くぶつけ合う銀時。
この二人、相当堅い絆で結ばれているようだ。一体化したらジュネッスシルバーとかになりそうである。……これノアの次に強そうじゃね?
「んで、ノア様がいるっつー事は……」
「フフン!私がいるって事よ銀パ!」
「だから銀パって言うなァァァ!前々から聞いてんだろーが!何だその銀髪にも天然パーマにもなれない中途半端な表現!!」
「『銀髪で頭クルクルパーな天然パーマ』略して銀パよ!」
「どっちも混ざってるどころか間にスゲー腹立つ言葉挟まってんだけど!少なくともその真ん中の部分はテメーにだけは言われたくねーんだよォォォ!!」
ギャーギャー罵り合うその男――坂田銀時とアクアをポカンと見ているロックとティナ。
ノアはこのままだといかんと思い二人を諌める。
「二人とも落ち着け。まずはお互い紹介し合わねばならんだろう」
「チッ……ノア様に言われちゃ仕方ねー。大串くんとかだったら聞く必要なかったけどな」
「マヨ方と比べないでよ小豆丼パーマ」
「また名前変わってんだよコノヤロー!それから小豆丼じゃねェ!宇治銀時丼だ!それぐらい覚えとけパープリン女!」
「なぁぁんですってぇ!?」
今回はアクアが悪い。銀時はなんとか引き下がったのに変に突いてまた銀時の神経を逆撫でしているし。
そうすると今度はバタバタと足音が二つ分追加で聞こえてきた。
「あー!新八ぃ、ノア様とアクアがいたアル!」
「やっぱり銀さんとアクアちゃんの言い争いか!奥の部屋まで聞こえてきてましたよ!?」
「おーうオメーら仕事だ。ノア様の足枷になってるこの自意識過剰な駄目女をシバくぞ」
「オイィィィ!?再会早々何やらかそうとしてんだアンタは!?」
「銀ちゃん、アクア倒しても経験値どころか1ギルも手に入らなさそうアル。ここは別の町で売りさばいた方が良い値で売れる可能性があるネ!」
「こっちはこっちで何人身売買しようとしてんだァァァ!?」
奥から新たに二人が合流して騒がしさが増していく。もうロックとティナは情報処理が追いついていかない。
とりあえず、三人ともノアやアクアの知り合いだというのは見てわかった。何故かアクアとは犬猿の仲っぽいけど。
「いや、そろそろ紹介してほしいんだけど……」
「あ、すいません!こっちばっか騒いでて……」
「……なんかお前小さそうアル。脱いでみろよ」
「初対面の人に何セクハラ発言かましてんだァァァ!スイマセン青い人!謝るんでその orz 体勢止めてください!!」
見せた事もないのに小さいとか言われてロックはまたも大ダメージ。いや親しくもない異性に堂々と見せた事があるのも問題だけどさ。
「そこのお粗末トレジャーはどうでもいいわ!ティナに紹介すれば後で自分から聞いてくるでしょ」
「では前置きがやたら長くなったが、紹介させてもらおう。まず、こちら……私が絶大な信頼を置く男、坂田銀時」
「よろしくなーミステリアス少女。俺の事は親しみを込めて銀さんと呼びなさい」
「えっと……銀さん?」
「そーそー、素直で良い子じゃない。どっかの暴食娘や飲んだくれより全然可愛げあるぜ」
「「ちょっと表出ろコルァ」」
自覚あるんじゃねーか、と銀時は思ったがこれ以上ノアに手間をかけさせるのも悪いと思い受け流す。
「それからこちらは志村新八。この銀時の秘書的な立場だ」
「志村新八です。……なんか他の小説と比べてマシな紹介された気がする……!」
「ノア様、そんな持ち上げる事ないアル。いつも通りアイドルヲタのダメガネで十分ネ」
「おいおい、そこはせめて地味なツッコミダメガネにしとこーや」
「ふざけんなテメーらァァァ!どっちに転んでもダメガネから離れられないだろーが!」
結局、ノアによるまともな紹介も他の二人によって塗り潰されてしまう。哀れ新八。
「そして最後が紅一点の神楽。戦闘民族である夜兎族の出身でな、見た目はこの通り愛らしいが強さは桁違いだぞ」
「ノア様から紅一点言われたアル!キャッホォォウ!!」
「ちょっと!?私は違うの!?」
「神楽も紅一点っつーかマスコットだけどよォ、オメーはステータスを下げる呪いの装備じゃねーか」
「解ける事ない呪いの装備を頭に永続させてる奴に言われたくないわよ!」
「天然パーマのどこが呪いの装備だコルァ!」
まあ、マスコット扱いでも呪いの装備扱いされるより全然マシである。というかこの理論だとこのパーティ、序盤にも関わらず呪いの装備を二つも装備したままエンディングまで行かなければならない事になる。
ハードモード確定。
「「どういう意味だ地の文んんん!!」」
それはさておき、今度はティナとお粗ま……ロックを紹介する必要がある。
「して、こっちがティナ。記憶を失っているようでな、そこにはあまり触れずフォローしてやってくれ」
「わかったアル!同じ美少女同士よろしくお願いするネ!」
「あ……ええ、よろしくね」
「ちゃんと笑えてるアル。それなら大丈夫ネ。あ、でもノア様はいいけどこっちの二人は駄目アル。甲斐性無しだからな」
「……え?」
「「誰が甲斐性無しだァァァ!!」」
「趣味が酒とパチンコの奴とアイドルの追っかけしてる奴に決まってんだろ」
なんか最後は標準語になってる神楽。間違っていないのが悔しい二人であった。
そして残るは未だに凹み続けている最後の一人。
「ここで凹んでいるのがトレジャー(小)ハンターのロックだ」
「トレジャー(小)ハンターって何ィィィ!?」
「どーせさっき神楽が言ってた通り小さいだけだろ?脇差みたくよォ。ま、俺のはエクスカリバーだけどね。伝説の装備だから」
「ならば私のはラグナロクだな」
「アンタら何の話してんだ!!」
確かに一般的なダガーに対してエクスカリバーとかラグナロクとかとは勝負にならないだろう。
いや、マジで何の話だコレ。
「とりあえず紹介としてはこんなところか。しかし三人は何故ここに?」
「いやよォ、一応護神隊で俺らか元チンピラ警察のトップ三馬鹿かで話し合ってたんだが……」
「ギンちゃんから呼ばれてあのゴリラ一味が途中退室したからなし崩しに決まったアル」
「神楽ちゃん、ギンガビクトリーさんはちゃんと言わないと銀さんと混同しちゃうってば。まあ、そういう事であまり時間もないって事で早く準備して僕らがこっちに来たんですよ」
そして、丁度タイミング良くノアらが炭鉱を脱出した時に転移成功し、辿り着いたのが偶然にもこの初心者の館だったというわけである。
それはそれとして、いきなり転移してきてもアッサリ対応している初心者の館の面々はメンタル強いな。
「ふむ、説明御苦労。何にせよ一気に戦力増強出来たのは嬉しい誤算だな。ちなみにこの初心者の館では何か得られたか?」
「駄目アル。メニュー画面どうこうとかセーブポイントがどうとかしか教えてくれないヨ」
「しかもさァ、宝箱開けたらなんかバトるハメになったしよ。腹が立ったから『このように宝箱にモンスターが潜んでいる事があるから気をつけろ』とか言ってた殺人未遂ヤローから有り金ぶんどってきたわ」
「オイィィィ!?そっちの方がよっぽど強盗してんじゃねーか!!返してきてください!今すぐ!」
「何バカな事言ってんだ新八ィ!こちとら開けるように誘導されて開けたらこんな感じのお陀仏必至案件だぞ!?有り金程度で済んでるだけマシだろーが!」
ぶんどる。これ、ロックがあるアクセサリーを装備する事でぬすむから変化するコマンドである。
銀時はアクセサリー未装備でも普通に使えるようだ。普通に使ったらマズい気がするんだけどさ、コレは。
アイデンティティーがどんどん奪われているロックが名誉挽回するためには、フィガロ王と知り合いであることを現地で証明するしかない。
「いずれにせよ、我々にとって有益な情報はなかったな。道具の類の補充も出来んようだし……こうなったら爆速でフィガロ城とやらに向かうとしよう」
「最初からそうしようぜ……向こうには俺が入れば顔パスで入れるから」
これで少しは尊敬されるかも、と甘い考えをしていたロック。しかし彼らの反応は……
「あ、そうなの?んじゃあ別に門前払いとかはねーな」
「もしそんな事されたらその粗末なモン引き千切るアル」
「というわけだ。嘘だったらその命、私に返すがいい」
「神楽ちゃんとノア様物騒過ぎなんだけど!!」
……あれ……?
予想していたのと全く違う反応の銀時、神楽、ノア、新八。
ついでにアクアとティナは、アクアがティナに泣きついていた。何気に呪いの装備扱いは傷ついたようだ。女の子だもん。
「よし……いざ行かん!フィガロ城へ!」
「「オォォォ!!」」
「いやホント毎度おなじみだけど大丈夫かな……」
「ちゃんと私とティナを守ってよね!」
「え?私はそれなりに戦えるけど……」
「俺、もう心折れそう……」
とにもかくにも一行は初心者の館を後にして一路フィガロ城へと歩を向けた。
この凸凹癖強パーティは後にこの世界の歴史に名を残す事になる。
手始めに、この先のフィガロ城で出会う連中が敵味方関係なくその踏み台にされる事はなんとなく予想出来た。
「そういやよォ、こっちで売ってるポーションとかいう回復薬っていろんな味があるらしいぜ。いちご牛乳味とかねーかな」
「酢昆布味が欲しいアル!」
「何その珍味!?」
改めて思う。大丈夫かこのメンツで。
万事屋メンバー加入でさらに混沌としてくるこのパーティ。
今後の加入メンバーが悲惨な目に合いそうだけど気にせず突っ走ります。
次回『国王だろうが浮気症な奴はそれだけでアウト』
ハーレムってのはそう簡単なモンじゃない。
もし本作で、無理のない範囲でキャラ追加するなら?
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定春(マスコット枠)
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桂&エリザベス(ボケ加速)
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高杉(シリアス枠)
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お妙(ある意味女性キャラ最強)