銀時とアクアが酔い潰れた。
翌日、サウスフィガロを出発した一行はやはり苦戦していた。
銀時とアクアの二日酔いに。
途中、エドガーの弟がいたのかもしれないポツンと一軒家で休憩するも、この世界で初めて飲んだ酒がかなり効いたらしい。
「やべーよ視界がウルトラプロペラで安定しねーよ虹の向こう側行く前に虹作りそうだよ」
「もう駄目〜……動けば動くほどせり上がってくる感じが……感じが……」
――デーデッデデーデッデ――
「「……」」
――デーデッデデーデッデ――
「「…………」」
――デーデッデデーデッデデーデッデデーデッデ――
「……オイ」
「……ちょっと」
「デーデーデーデーデッデレデレデレデーデーデーデーデッデレデレデレ!!」
「うるせェェェェェ!!!」
「アンタもねェェェ!!!」
「いやお前ら二人揃って煩いんだけど」
「「黙れお粗末トレジャー(小)」」
「なんでそこだけ息ピッタリなんだよォォォ!!」
何やら神楽がBGMを声に出して流していたのが二日酔いの頭に響いたらしい銀時とアクアはツッコミを入れたロックに反撃したあと、我慢出来なくなって銀時の言葉通り崖下へ虹を作り出した。
「何やってんですか二人とも。まだ登山始めたばかりですよ。このコルツ山を越えないとリターナー本部に辿り着けないんですからね、しっかりして下さい」
「新八ィ、オメーしっかりしろとか言ってるけど思っくそ俺らを冷めた目で見てるよな?見てるだろチクショー」
未だ酔いが抜けず青い顔をしながら新八に文句を言う銀時だが、真に文句を言いたい相手は別にいる。
そう、神楽である。
「つーかテメーデーデッデうるせーんだよ。二日酔いの頭に響くんだからんな大音量サラウンドで喚くな今度はその能天気な頭に吐くぞコルァ」
「でもこんな何もない山を越えるのに無言無音なんて嫌アル!テンションだだ下がりで来た道リターンしそうネ」
「リターナー本部行く前にリターンしてどうすんだよ。無言じゃねーし無音でもねーだろ。ほらエドガーの奴がモンスターをボウガンで串刺しにしてる音が……」
「頼むから戦ってくんない!?さっきから俺しか戦ってないんですけどォォォ!!」
銀時・アクア→二日酔い
神楽→音楽係
新八→ツッコミ
ロック→凹み中
ティナ→アイテム整理
ノア→なんかポーズとってる
「オイ最後ォォォォォ!?」
「心配するなモルボル。これはとある世界にて『カッコいいポーズ』という歴とした光魔法なのだ」
「魔法!?それ魔法なの!?」
「他にも『もんちゃらへっぴーもけもけさー』と踊る闇魔法もある」
「何それどんな世界ィィィィィ!?」
モルボル呼びにはツッコまないのかエドガー。
つーかまともなのはティナだけか。いや、仲間が戦闘している最中にアイテム整理するのもアレだけど。
そんなこんなで洞窟内で神楽が見つけたセーブポイントなる所で休憩する一行。
「つかよォ、セーブポイントはマジであったけどメニュー画面て何よ?何そのRPG的な説明」
「出せたぞ」
「「「「「「「えええええ!?」」」」」」」
ティナ レベル11
ロック レベル12
エドガー レベル13
銀時 レベル108
神楽 レベル100
メガネ レベル88
アクア レベル駄目
ノア レベル114514
「馬鹿な、お粗末とモルボルがちゃんと名前で表示されるだと!?」
「「そこかよォォォォォ!!」」
「銀さんたちって凄いのね」
「いや〜それほどでもないっていうかね、これでも俺ら経験豊富なワケよ」
「ていうか銀ちゃんレベルがそのまま煩悩の数アル。もしくは
「うるせーよ!俺よりレベル低いくせによォォォ!!」
「なんで僕だけ名前メガネになってんだァァァ!!」
「私一人だけレベル『駄目』って何よ!?ちゃんと数字で表示しなさいよォォォ!!」
メニュー画面で名前とレベル確認しただけでこの騒ぎ。
開かない方が良かったんじゃないかと思ったが、一番の問題は別のところにある。それは……
『そのレベル何ィィィィィ!?』
「わからん」
ぶっちぎりカンストどころかバグなレベルのノア。明らかに変である。
まあ、宇宙と一体化したりする奴や究極生命体が即座に逃げ出すような奴と同格だから仕方ない。
何故かテントを張るとモンスターが寄ってこなくなったので、セーブポイントでとりあえず仮眠を取る事にした一行。
気のせいだと思うが、寝ようとした時に遠くから「レッドフォール!」という声と何かが岩にぶつかりながら落ちていく音がしたという。
☆☆☆
一眠りした一行は大きく螺旋状になっている道を歩いていき、再び洞窟に入ろうというところでその入り口に誰かが立っている事に気づく。
その人物はノアたちを見るなり変な因縁をつけてきた。
「貴様ら、マッシュの手のものか」
「あ?マッチョ?んなのスピンオフ元の方にいんだろーが。何だっけ?タイタン?」
「タイタスだ」
「メタ発言してる場合かァァァ!!何かヤバい人がこっち見てるんですけど!?」
「黙って退けヨ。このレベル12のお粗末と同じレベルのくせに」
「えええええ!?なんでわかるの神楽ちゃん!?」
どうやらティナがライブラ使って調べてみたらしい。
しかし、その人物はレベルがノアや銀時らよりレベルが低い事よりも別の事にショックを受けていた。
「お、俺が……そこのピーがお粗末なヤツと同じレベルだと……!?ありえん!俺はここも鍛えているッ!!」
そういうと己の拳法着のズボンを掴み……
「「キャアアアアアッ!?」」
「「何してんだお前ェェェェェ!?」」
「「バカですかお前はァァァァァ!!」」
「どんぐりの背比べアルな」
「貴様のレベルは12。そして貴様のソレのレベルは8か。ついでにお粗末のソレのレベルは5だ」
「よーし勝ったァ!!」
「何の話してんだオメーらァァァ!!つーかノア様なんでそんなの分析してんですか!?神楽ちゃんもガン見して辛辣なこと言わない!!」
何このコルツ山。こんな変態が生息してんの?
それから、ティナは目を覆いながら後ろを向いたがアクアはやはり手で隠したようにしつつも指の隙間からしっかり見て「ちっさ」とか呟いている。やめてやれ。
そしてロックはやはり凹んでいる。
「なんで……変態な赤の他人にお粗末呼ばわりされなきゃいけないんだよォォォ!!」
「いやあんたズボンと下着まで穴が開いた状態であいつに尻向けて『掘ってください』みたいなポーズしてる時点で同じ穴のムジナでしょ。穴だけに」
「上手い事言ってんじゃねーよ!!」
アクアに言われて涙目でツッコミ返すロック。
そろそろ本格的に修繕した方がいいと思う。ってかそれであのサウスフィガロの町を歩き回ったのか……?
「ふっ……満足したし俺はここで捕まるわけにはいかん!貴様ら全員始末してやる!」
ズボンを履かずそのまま戦闘に突入。
イプーという熊を2匹呼び出し、マッパのままファイティングポーズを取るその人物に、呼び出された熊2匹は尻を押さえている。
「オイオイやべーよ何なのあのチンピラ警察24時のゴリラみたいな羞恥心ないヤローは」
「冥土の土産に教えてやろう!俺の名はバルガス!」
「自分が最強などとマッパのままブラブラさせてるお前の姿はお笑いだったぜ」
「それパラガスじゃねーかァァァ!!しかも台詞が嫌な改変されてるし!!」
意地でも履く気がないのかコイツ。
そのせいでティナが戦闘に参戦出来ない&後ろ向きの無防備状態。
だからといって容赦するようなバルガスではない。
「戦いの最中に敵に背後を晒すとは!死ねいっ!」
「ティナ!」
プラプラさせつつティナに迫る
エドガーが叫ぶもバルガスの姿を直視できない(したくない)ティナは身動きが取れない。
万事休すかと思われた時、そこに割って入る影があった。
「ほあちゃあァァァァァ!!」
神楽である。
夜兎族である彼女の重く鋭い蹴りはバルガスに突き刺さる。
そう、アレに。
グシャアァァァッ!!
「アァァァァァオォウッ!?」
聞こえてはいけない音と、バルガスの絶叫が木霊する。
よりによって最強の戦闘民族夜兎族の一撃が丸出しのアレに炸裂した。
音からして、おそらく潰れた。
「お……オウッ……!」
股を押さえながら内股になって血涙流しつつ倒れ込み、イモムシのようにのたうち回るバルガス。
頼みの綱のイプー二体は……
「今夜は熊鍋だ!!」
ノアに仕留められ晩飯のメインディッシュにされようとしている。
そもそもレベルでも数でも負けているバルガスにハナっから勝機などあるわけなかった。
そんな時、何者かがやってくる。
誰かと思い全員がそちらを向くと……
「「「「「「「「誰!?」」」」」」」」
凄まじく劇画タッチなムキムキマッチョのモンク。
例えて言うなら髪型と服が変わり、金髪になったケン○ロウ。
バックの挿入歌に『愛をとりもどせ』が流れ始め、なんかもう雰囲気まさに世紀末。
「オイィィィィィ!?なんか違くね!?出る作品間違ってるだろォォォォォ!?」
「マ……マッシュ……!」
「「「「え゛え゛え゛え゛え゛!?」」」」
バルガスの一言にエドガーとティナ、神楽、そしてアクアが本気で驚いている。
そりゃそうだ、エドガーはしばらく見ないうちに弟が全く別人と化しているし、女性陣は聞いていた話と全然違う雰囲気だったんだもん。
「バルガスよ……何故あなたはそこまで堕ちてしまったのか……」
ツゥ……と涙を流すマッシュ(?)。外見通りというか声が神○明なんですが。
「しっ……知れた事……!実の息子の俺ではなくお前を後継者に選んだからだ……!」
股を押さえたまま内股で立ち上がっているからか全然締まらない。
だが、今度容赦がないのはマッシュの方だった。
「もはや道を外れ、外道へとその身を落としたまま進むというのなら、例え業を背負おうともそれを止めるのがダンカン流の同門として学んだ者の使命……!」
「え……」
「ぬああああ……!!」
マッシュの手に凄まじい気が集約される。
「
「ぐあああああ!!」
「なんかルビは合ってるけど文字がおかしい技出たァァァァァ!?」
「かめはめ波じゃねーかアレ!やっぱり修行すれば出せんじゃねーか!」
「違うだろォォォォォ!!問題はそこじゃねーよ!!」
マッシュの放った一撃でもはやバルガスは虫の息だ。
しかし彼は攻撃の手を緩めない。
「ダンカン流武術奥義!
「……!!」
「ホゥゥゥアタタタタタタ!!」
「ゴバァァァァ!?」
「ホアタァ!!」
一迅の風が吹く。
バルガスが動こうとした時、マッシュは告げる。
「お前は、もう死んでいる」
「何……!?ぶべらあ!!」
その言葉を聞いた瞬間、バルガスは全身から血を噴き出して絶命した。
「俺には貴方が……最高の
そこには、ただ哀愁だけが漂っていた。
「いやこれ作品違くね?」
変な方向に進化(魔改造)してしまったマッシュ。
果たしてガストラ帝国は壊滅しないで済むのだろうか。
次回『組織の本部ってカッコいいか地味かで両極端』。
秘密基地も大体似たようなもんだよね。
もし本作で、無理のない範囲でキャラ追加するなら?
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定春(マスコット枠)
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桂&エリザベス(ボケ加速)
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高杉(シリアス枠)
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お妙(ある意味女性キャラ最強)