やはり俺のスターウォーズはまちがっている。   作:伊勢村誠三

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遠い昔、遥か彼方の銀河系で……

『やはり俺のスターウォーズはまちがっている。』

第二話 やはり俺がアナキンに好かれるのはまちがっている。


晴れてマスターをあてがわれ名実ともにジェダイ・パダワンとなった八幡。
来る日も来る日もフォースとライトセーバーに明け暮れる彼の前に思わぬ人物が現れる。

アナキン・スカイウォーカーである。
彼はどうゆう訳か八幡を気に入り、毎日のようにセーバーデュエルを挑んで来るようになった…。


やはり俺がアナキンに好かれるのはまちがっている。

公文書館の奥。その日の鍛錬を終えた八幡はぼっちを貫くべく大いなるフォースの技『ステルスヒッキー』で隠れていた。

同い年のジェダイ・パダワン、アナキン・スカイウォーカーから逃れるためだ。

 

(頼むから勘弁だよ。てかなんで予言にある選ばれし者とかいう陽キャ街道約束された奴が俺みたいなぼっちにかまうんだよ!

別にセーバーの試合なら由比ヶ浜でも…いや、あいつはよく部屋にセーバー忘れてくるし、持って来てもシリンダーとセーバーを間違えて持ってくるし駄目だな。)

 

そんなふうに考えているとそこに何人かの幼いそろそろパダワンに昇格するかな?ぐらいの子たちが走って来た。

ラサット、ウーキー、ダソミリアン、ムウンの4人だ。

 

「そっちにはいた?」

 

「ううん。見つかんない。」

 

「やっぱり瞑想室のほうじゃない?」

 

「(唸り声、ウーキー語の為八幡には分からない。)」

 

「え!?じゃあやっぱりパダワン・ヒキガヤはパダワン・ユイガハマの事好きなの!?」

 

おい待てそこのウーキー。その短い叫びで何をそんな誤解しかない情報を伝えた?

とツッコミたいのをぐっとこらえる。

 

「噂じゃ夜な夜な通信してるし…。」

 

「同じ星の出身って話だよ。」

 

知らなかったのは自分だけのようで驚くダソミリアンの少年。

知らなくてよかったのに。と苦虫をかみつぶす八幡。

 

「じゃあパダワン・スカイウォーカーは2人をくっつけようとしてるってこと?」

 

「そんなの掟に反するよ?」

 

「そう?噂じゃジョカスタ・ヌーはドゥークー伯爵と恋仲だったらしいよ?」

 

「じゃあ2人も!?」

 

「駄目だよ掟に反する!」

 

「あなた達?ここは公文書館よ?」

 

煩くし過ぎたのか、司書のジョカスタ・ヌーが来てしまったイニシエイト達はそそくさと撤収していく。

ジョカスタ・ヌーも居なくなると

 

「ふう…やっと行ったか。」

 

「イニシエイト達やジョカスタ・ヌーがいると何か不都合がったのかな?ハチマン。」

 

ステルスヒッキーを解除した八幡の後ろから声がする。

振り返ると茶髪の白人のパダワンが立っていた。

 

「や、やあスカイウォーカー。どうした?

こんなところに来るなんて珍しいじゃないか。」

 

「君こそ。鍛錬が終われば真っ先にマスターセイシー・ティンの秘密のパーツ保管庫に向かうのに。」

 

マスターセイシ―・ティン。

ジェダイ・スター・ファイターの改善を訴え続ける変わり者のマスターはアナキンをはじめとした乗り物好きのジェダイを集めて近く大きな動きを見せるらしい。

そんな困ったさんの彼だが、八幡的には都合よく一人になれるベストプレイスを用意してくれる恩師だった。

それに八幡とは違うベクトルの高性能ぼっちである彼にはシンパシーが沸かないでもない。

テレパシーを使える彼も八幡を気に入ったのか良くフォースでぼったくり価格でパーツを売る店からパーツをパクる方法を教えてくれる。

そんな事を出来る度胸は八幡にないのだが。

因みにクワイ=ガンは平気でやった事があり、オビ=ワンに咎められる事もあったとか。

 

「そ、それは…ホロクロンを探してて…」

 

「ほう?君が自分から勉強するような殊勝な思考回路の持ち主には見えないが?」

 

「サラッと失礼な事言うなお前。」

 

「事実、セーバーデュエルを『余分な感情とやりたくもないアクロバットの複合』とか言って珍しくマスターアリスに切れられたのは誰だ?」

 

それを言われると何も反論できない八幡だった。

 

「と、兎に角ホロクロンを探してたのは本当だ!ほらこれを…」

 

と言ってたまたまホロクロンを手に取る。

それはなんだか見覚えのある形をしてて…

 

「な!?それはマスターアリスの手榴弾ッ!」

 

パーーーーン!と派手な爆発音がして草色の泥が飛び散る。

アナキンは辛うじて防いだが、八幡はそれをもろに浴びてしまった。

ただの泥ならまだいい。

だがそれはジェダイ・パダワンの洗礼の一つ。

グランドマスターヨーダの大好物。ジェダイ聖堂一のゲテモノ料理、草の根のシチュー!

通称泥!あまりの不味さに食堂の調理ドロイドが食べ物と認識できず廃棄しようとする代物。

勿論これのせいでジェダイを辞めようとした者までいる呪物だ!

 

「………アリスはどこだぁあああああああ!

あの盆暗馬鹿マスターは!どぉおおおおこだぁああああああああ!!!」

 

叩きつける様にセーバーを起動させると八幡は走り出す。

先ほどのイニシエイト4人組に追いつく。

 

「ついてこい!掟を破る不届き者を粛清だぁあああ!」

 

何やら面白そうだとラサットの少女が訓練用のダブルブレードセーバーを起動させたのを皮切りに残り3人もセーバーを起動する。

 

「続けぇえええええええ!!!」

 

「「「「おーーー!!!」」」」

 

それを見た一同は咎めるでもなく、またか。と半ばあきらめに似た感情を向ける。

マスターアリスが悪戯を仕掛ける。

それにたいてい八幡かアナキン、ごくまれに結衣やオビ=ワンが引っ掛かり八幡が切れて彼女にセーバーを振るう。

 

もう繰り返され過ぎて青いノーマルヒルトと緑色のクロスガードセーバーが切り結んでいても聖堂の番人さえ何も言わなくなってしまった。

 

「何回言ったら分かるんですか!

公文書館にはやめようってこの前も言いましたよね!?

耳ある!?ビス族に無いのは鼻だけでしょ!?

ジョカスタ・ヌーを怒らせたらどうなるかマスターディアスの弟子だったあなたならわかりますよね!?」

 

「だって…」

 

「だってもタコもない!」

 

そんなもう二人が師弟になって八万回は繰り返した光景をアナキンは見ていた。

 

「やっはろーアニー!うわぁ…またやってる。」

 

「やあユイ。まただよ。今度は公文書館のホロクロンをマスターヨーダの泥の入った手榴弾と入れ替えたんだ。」

 

「ええぇ…ヨーダおじいちゃんの泥って…あの不味いしキモいしグロいやつ?」

 

「ああ。君の焼くクッキーより不味いやつだ。」

 

「それどうゆう意味!?」

 

「この前それを食べてトグルータ人のイニシエイトの子が気絶したって噂がもう聖堂中に広まってるって意味だ。」

 

それは完全に余談だが、そのトグルーダ人の少女は後にアナキンの元で学ぶ事になるアソーカ・タノだった。

縁とは思わぬとこで繋がっているものである。

 

説教が終わったのかトボトボと去って行くマスターアリス。

 

「ハチマン!説教も終わったようだし、そろそろいいかな?」

 

「はぁ……模擬戦だろ?いいぜ。相手になってやる。」

 

訓練場に移動し、2人はセーバーを起動させる。

ノーマルヒルとの青いセーバーに二人とも型はフォーム3。

アナキンがライバル意識を燃やす理由がそこにあった。

 

「今日こそ負けない!」

 

「それはどうかな?」

 

アナキンのアミダラ議員護衛任務の、そして結衣のマスターがオビ=ワンの兄弟子フィーモアに決まる一日前、ジェダイ聖堂の片隅で起きた珍事件の顛末である。




ガイルキャラ解説

比企谷八幡

人間種の男性ジェダイパダワン。
ナイトアリス・アマリリスの弟子。
自身のぼっちスキル『ステルスヒッキー』を自身のフォースすら隠せる領域まで高めており、ジェダイよりシス・アサシンの方が適性が高い。

結衣を庇う為に咄嗟に言った『ジェダイは掟に執着している』という発言をしてからドゥークーやサイフォをはじめ多くの変わり者連中に気に入られ、可愛がられている。

使うセーバーのタイプはノーマルヒルト、色はマゼンタ(サイフォから贈られたもう一本は彼と同じ青)、型はソレス。
対ブラスターに特化してるという理由で好んで使うが、本来はマカシの方が適性が高い。

趣味は読書。
たまに街に出て地球で言う所のラノベとか買いに行くが、たまに他のマスターに見つかって怒られる。
キット・フィストーやセイシー・ティン辺りはは見逃してくれた事があって彼らには頭が上がらない。

地球に残してきた家族に関しては妹の小町の成人を見れなかったことは残念だが、あんまりない。
まあ、彼の小、中学時代を思えば当然っちゃ当然だが。
しかし妹を残してきた後悔はまあまあ大きく、無意識に発動するお兄ちゃんスキルが原作以上にノーブレーキ。
故にイニシエイトの一部の子達から男女問わず猛烈に慕われている。
逆にちょっとませた子達や先輩たちからはあまり好かれていない。
やはり絶妙に同世代の普通の奴らと嚙み合いの悪い男である。
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