やはり俺のスターウォーズはまちがっている。   作:伊勢村誠三

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蛇足 ルーク・スカイウォーカーの告白

惑星ナブー。

アウターリム近くのコメル宙域の宙域首都。

手つかずの自然とプラズマエネルギーの産地で知られるこの星は今日も穏やかな時間が流れていた。

 

「わぁ!ここすっごく素敵!」

 

「君なら気に入ってくれると思ってたよ。」

 

そこにそろそろ成人するぐらいの男女が歩いて来た。

1人は動き易そうな上下白の道着のような服をきたさわやかな青年。

もう一人は快活そうな茶色い服の美しい女性だ。

 

「今度は誰から聞いたデートスポット?

レックス?アソーカお姉ちゃん?それともパドメママ?」

 

お弁当の入ったバスケットを後ろ手に持ちながらくるりと振り返りのはユキノ・ヒキガヤ。

八幡と結衣の娘で、名前はジェダイ時代の結衣の友人の雪ノ下雪乃から取られた。

名は体を表すというか、年々美しさに磨きがかかり、父譲りの(アホ毛付き)黒髪を長くしているのと高いフォース感度も相まって段々と雪乃に似て来てるとはアナキンの弁だ。

時折すごく黒い事を口走るのも似て来た。

 

「俺の父さんから。母さんとこの星で初めてピクニックデートしたのがここなんだって。」

 

そう言って笑う少年はルーク・スカイウォーカー。

アナキンとパドメの息子で、幼少のアナキンと同じ金髪。

目も青と父親に似た風貌だ。

 

「そっか…しばらく会えないし、ピクニックもこれが最後?」

 

「ああ。当分は。共和国アカデミーに行っても連絡寄こすよ。」

 

天性のパイロットセンスも父譲り。

この若さでコメル宙域一のパイロット。

入隊どころか訓練も終えていないのに共和国軍でもエースしか乗れないTIEファイターとXウイングと今からどっちに乗ろうか迷ってると豪語するほどだ。

実際父に教えられてそれだけの実力を身に着けてるからから恐ろしい。

 

「さみしいなぁ…レイアも武者修行とか言って家出したっきりじゃん。」

 

レイア・スカイウォーカー。ルークの双子の妹で母譲りの政治手腕を幼いころから発揮していたが、独立心の高さから闇市に流れていた青い刃のライトセーバーを入手してR2-D2を連れて家出してしまったのだ。

 

「まあレイアの事だから平気だと思うけど。

………ねえユキノ。お弁当食べる前にいいかな?」

 

「なに?」

 

「今の所僕と君のセーバーデュエルの戦績って同じだよね?」

 

「ええ。」

 

「この勝負で勝ち越した方がなんでも一つ相手にお願いできるってのは?」

 

「……いいじゃん。有終の美を飾りたい?」

 

バスケットを木の下に置くと、ユキノはベルトに下げたライトセーバーに手を伸ばす。

 

「まあ、君ほどじゃないけど負けず嫌いなんだ。」

 

ルークもグリーンのライトセーバーを、ユキノは父と同じマゼンタのライトセーバーを構える。

ルークはシエン、ユキノはマカシの構えを取る。

 

いつも通りの両者のにらみ合い。

幼いころから何度も戦い何度も勝って負けて引き分けてを繰り返してきた。

因みにその勝負は毎回ほぼ数秒で決着していた。

最初こそ長引いたりしていたがお互いの手の内が殆ど暴かれてからは両者せっかちの上手が出るのが早い為、1日1回決着がどんなに早くても遅くても言いっこなしの暗黙のルールが有った。

それは今回も…

 

(ルークの型はアナキンパパのドジェム=ソとは違って正統派のシエン。

だからセーバーを振るえる範囲を狭めてカウンターを撃たせにくくすればスタミナ切れを待って倒せる。)

 

(と、ユキノは考える筈だ。だから…)

 

ルークが先に動いた。

vサインを作った片手を前に、セーバーを持った片手を弓を引くように下げる。

フォーム3ソレス。

ユキノが何度となく打ち負かしてる父と同じ構え。

 

(面白いじゃない。その挑発、乗った!)

 

斬り込んできたユキノの攻撃をルークは何とフォースを使った白刃取りで応えた。

そしてそのままバク宙の要領で両手持ちにしていたユキノのセーバーを蹴り上げ、着地と同時にキャッチし、彼女の首に突き付ける。

 

「ま、負けた……。」

 

「プライドが仇になったね。」

 

そう言って彼女にセーバーを返却した。

彼女はむくれ顔になりながら弁当を広げ始める。

 

「で、私に何を命令するつもり?

胸?生憎ママ程は無いわ。

お尻?生憎ママ程は無いわ。

唇?残念ながら品切れよ、13年前に結婚ごっこであなたにもうあげてる。」

 

「そっちじゃないよ。もちろん僕も健全な青少年なわけだから興味あるけど…」

 

そう言ってルークは黒い小さな箱を渡した。

中には銀色の指輪が入っている。

 

「これは?」

 

「婚約指輪。好きな人の右手の薬指にはめるんだって。ユイ母さんが教えてくれた。」

 

「へぇ………え?ちょっとまってそれ、え?」

 

ルークを見つめるユキノの顔がかぁあああああと赤くなっていき、それを見ていたルークも頬を赤くする。

 

「その…ユキノ。僕はすぐ銀河1のパイロットになって帰って来るから、それまで僕以外の男の子を見ないでくれるかい?それが、お願い…。

14年も足踏みして、今更だけどやっぱ伝えたくて…。」

 

「「……………。」」

 

気恥ずかしさとか諸々の感情で不器用に視線を逸らしたまま固まる二人。

 

「えー…あー…あっはっはっ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………いいよ。」

 

「え?」

 

「だから………………うぅ…………………………………………………………………………………………………………………………いいよ。」

 

それがユキノの精一杯だった。

あの父の娘にしては頑張った方だろう。問題は

 

「ルーク。」

 

いつの間にか地獄の底から帰ってきたような形相の八幡が最近闇市から回収した師匠のアリスのクロスガードセーバーを起動させて立っていた。

 

「は、ハチマン父さん!」

 

「2度と父さんと呼ぶな親友の息子でも許さんこのxxxxxxxxxxxxxxxx。」

 

「ぱ、パパ!?どうしたの!?大丈夫!?」

 

「テメェの女を今まさに目の前で取られて大丈夫なわけねぇだろ。」

 

この場に結衣が居たら間違いなく『いや、自分の娘をテメェの女とかヒッキーキモイよ。』とか言われそうなものだと本来の八幡なら気付けるが、生憎完全に冷静さを失い覚醒した暗黒面の戦士Dark HACHIMANはそこまで思考が回らない。

どれくらいかって言うとはるか昔。タイムワープでさかのぼったある時代の極道者の住む惑星の寸胴のデカいヘルメット頭ぐらいの阿保になっている。

そんな彼にジェダイお得意の話し合いの解決なんて望める筈もなく…。

 

「覚悟しろォオオオ!」

 

「ま、まずい逃げようユキノ!」

 

ルークはすかさずユキノをお姫様抱っこして走り出す。

 

「きゃあ!ちょ、ちょっとルーク!?」

 

「貴様ぁ!俺の女からその汚い手を離せぇえええええええ!!!」

 

その後、鬼ごっこは丸1日、双方の体力が尽きるまで続いたとか。




オリキャラ解説

ユキノ・ヒキガヤ・スカイウォーカー

比企谷八幡と比企谷結衣(旧姓由比ヶ浜)の娘。
人間種の女性でフォース・センシティブ。
一人称は私。ルーク、レイアらスカイウォーカーの双子とは兄妹同然の幼馴染である。
それゆえ、スカイウォーカー夫妻の事もアナキンパパ、パドメママと呼ぶ。
剣術は基礎を母の結衣から、その他の型はアナキン、八幡、アソーカらから、フォースの扱いはもっぱらアナキンから教わっている。
ルークとの婚約を(2人がかりで肉体的に)八幡を説得し、納得させた為、名前の最後にスカイウォーカーと付いた。
セーバーの色は父と同じマゼンタ。タイプはノーマルヒルト。
結衣からナイト昇格に合わせて誕生日プレゼントとして贈られグリーンのセーバーも所持してる。
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