「『豊穣の女主人?』止めとけ、止めとけ、あんな酒場に行くのは。」
「確かに酒も料理も美味え、店員も別嬪揃いで文句のつけようがねぇ。
だが、値段は高ぇし・・・・悪酔いして、いちゃもんなんてつけてみろ。
たちまち店の外に殴り飛ばされて、治療院の世話になるだろうぜ。」
「・・・・・ん?誰に殴り飛ばされるか、って?決まってんだろ・・・」
「店で働いてる女どもさ!」
「だが、まぁ・・・もしお前さんが頼る当てもなく、困り果てた時、エールを煽って泣き喚くのもいいかもしれねぇ。」
「あそこにはいるんだよ。困って助けを求める奴はほっとけねぇお人好しなヒューマンがな・・・・」
「『正義の眷属』でもねぇ。どこの
「何か厄介事があるなら、行ってみな。助けてくれるかもしれないぜ?」
「まぁ何だ、しがねえ店主の独り言だ、忘れちまってくれ。」
・・・・
酒場で制服を着た1匹の
「ちょっとアーニャさん!そんなにお皿重ねたら危ないですってば!」
「ふっふっふ、白髪頭はにゃーのバランス感覚を知らないから焦ってるんだにゃ!にゃーにかかればこれくらい・・・ニャァァァァ!!!??」
余裕綽々なアーニャと呼ばれた店員は何かにつまづき、前のめりに倒れそうになるも、何とか踏みとどまり事なきを得た
「あ、危なかったのにゃ。」
「だから言ったじゃないですか。今度からはきちんと無理なく持ってきてくださいよ!あ、ルノアさん!こちらは終わったのでミアお母さんの所へお願いします!」
「はいよー。」
「クロエさん!それはまだ持ってかないで!」
「ほらあんた達!もうすぐ時間だから急ぎな!」
「「はーーい。」」
ここは『豊穣の女主人』。オラリオでも有数である酒場の名店
冒険者の集うこの
「すみません、クラネルさん。」
その扉が1人のエルフによって開かれる
「すみませんリューさん。来て下さるのは嬉しいのですが、まだ開店前なのでもう少し待っていただけると・・・」
「いえ、今日は客としてでは無くクラネルさんに頼みたいことがありまして・・・」
「なんかリューさん達僕のこと便利屋か何かと勘違いしてません?」
「そ、そんなことはない…はずです。」
明らさまに目線を合わそうとしない
「それリューさん達が1番言っちゃいけませんよね!?」
「喋ってる暇があったらこっちを手伝いな!」
ミアの怒号により、2人は肩をすくめる
「・・・仕方ありません。今日はお昼のうちに終われるので
それだけ伝えると、彼は再び皿洗いを続行する
「やはり貴方は____」
これは正義でもなんでもない
単なるどこまでも真っ直ぐなお人好しの
ベルにヒロインは
-
いる
-
いらない