EP10
少し、昔の話をしよう
15年前、オラリオにとって
次第に
7年前、『大抗争』によって善と悪は完全に決した
2年後、【アストレア・ファミリア】によって壊滅にまで追い込まれる2年間
後に『空白の2年』と揶揄されるほどあまりにも
ただし、それは表向きの誤った認識
6年前、27階層にて
元より
それが全て嘘の情報であると気づくも時すでに遅し
そして、ギルドはこの事件を
その真意は誰も知らず、そして誰も語らず、闇の中に葬り去られてしまった
・・・・
ヘル・ハウンドがその身体を霧散させ、灰と化す
その間にベル・クラネルは見向きもせずただ走り抜ける
魔石は落とさず、破壊される
「(目的は下層での調査・・・出来るだけ身軽にするためにも魔石は持っていけない。リヴィラに滞在できる分はある。)」
兎は止まらない
薄暗いダンジョンの中を脱兎のごとく駆け抜けていく
愚かにも立ち塞がった敵は殲滅され、霧散していく
倒す敵は最低限、とにかく早さだけを重視してひたすらに潜っていく
・・・・
モンスターが跋扈するダンジョンの中にもモンスターの存在しない
その1つがここ
天井はクリスタルで覆われ、森林と湿地で彩られた階層
冒険者が集い、街を創った
街が出来れば人は増え、栄えていく
そして、現在リヴィラとして成り立っている
「よう、ベル・クラネル。」
「お久しぶりです、ボールスさん。」
僕がリヴィラに着くとまずはボールスさんの所を訪れる
「お前が来る時は決まっていいことは起きねぇんだ。今回はどんな要件だ。」
「下層の調査です。ここには1泊だけする予定なのであまり長居もしないかと。」
「お前も色々大変だな。あんなこともあったってのに。」
「せめてもの罪滅ぼし・・・ですかね。僕自身のでもあり僕以外も含めて。」
「・・・やり過ぎるなよ。」
「もちろんです。」
踵を返して振り返ることなくその場を立ち去ることにした
・・・・
「あれ?ハシャーナさん?」
見知った顔を見かけ、声をかけようとするもその口は閉ざされる
「赤い髪にロープ?」
冒険者の街の酒場であるため、情報を求める冒険者も多い。身バレを避けるための格好をする者も少なくはないはずなんだけど・・・
「そんな破廉恥な目で何を見ているのだお前は。」
「フィ、フィルヴィスさん!」
どこか遠目からハシャーナさん達を目で追いかけているとグラスで小突かれる
「久しいな。最近はめっきりダンジョンでも見かけなかったからてっきりオラリオを出たとばかり思っていた。」
「・・・冒険者業は辞めました。今はある目的があってオラリオに留まってるんです。」
「そうか。なに、深い意味はない。私としても礼を返さないままなのは嫌なのでな。」
「冒険者なんだから困った時は助け合って当然です!」
「でもお前は冒険者では無いのだろう。」
「あっ。あぅぅ。」
こ、これは恥ずかしいなぁ・・・
「そ、そういえばディオニソス様はご一緒じゃないんですか?」
「なんだ、それでは私が常に一緒に居るみたいじゃないか。」
「えっ、無自覚だったんですか!?」
「ふっ、冗談だ。今は少し訳あって別行動している。お前の方はどうなんだ?わざわざここまでやっできているのだ。何も無いわけじゃないのだろう?」
ここでようやく本来の目的を思い出す
「そ、そうなんです。色々あって下層の調査を依頼されて・・・」
「なるほどな。丁度いい、その調査同行しても構わないか?私も下層に用がある。何、邪魔はしない。」
「いえ、同行して頂けるのは僕としても願ったり叶ったりです。調査と言っても手がかりが少なすぎて。そんな時、フィルヴィスさん達が下層で動いてると聞いて、何か情報でも得られたらなと思って・・・27階層」
「すまない、力になれそうにない。ただ、同行させて貰うのは可能だろうか?私達も下層に用がある。」
「確かに着いてきてくださるのは嬉しいですけど。良いんですか?」
「ディオニソス様からできる限り協力しろと仰せられてる。私はそれに従うまで。」
「今日はもう時間なので明日また集まりませんか。」
「そうだな。改めて言っておくが、馴れ合うつもりはないからな!」
「分かってますよ。」
ベルにヒロインは
-
いる
-
いらない