EP5 脈動
「アーディさんですか?」
「ええ。別に深い意味はございません。あるかないかだけ答えていただければ。」
「はい。名前くらいは・・・」
「そうですか・・・つかぬ事をお聞きしましたね。では失礼します。」
立ち去る彼女の後ろ姿はどこか儚げだった
「いつまでそこにいるんだい!早く戻りな!」
「は、はい!」
・・・・
「
「はい。明日開催されるんです。」
「そうか、もうこんな年ですか・・・」
「ベルさん、一緒に回りませんか?」
「えっ…それは別に構いませんけど良いんですか?仕事とか。」
「ミアお母さんから許可は貰ったので大丈夫です。ベルさんは元々お休みでしたよね?」
「そうですね。
「やった!約束ですからね。」
ルンルンと厨房に戻っていくシルさんを見送って、再び作業に没頭する
その日は久しぶりにダンジョン潜りたかったけど…たまにはいっか
・・・・
「ベル君!この通りだ!頼む!」
お昼前の客足もまばらでアーニャさん達も各々休憩を挟んできた頃、ヘルメス様がやってきた
「事情は分かりましたがなぜ僕なんですか?ヘルメス様の所の団員でも十分では?」
「勿論俺のとこからも出すつもりだけど、君には別行動で調査をお願いしたいんだ。ミアさんに俺から頼んどくからさ!」
「はぁ…」
ヘルメス様には色々とお世話になったりしたりしてはいるものの、このような曖昧すぎる依頼は初めてだなぁ
元々何を考えているか掴めそうで掴めない雲のような胡散臭い神とはいえ、意味もないことで彼は動かない
そんな神なのだヘルメス様は
「アスフィ達にも僕から伝えておく。情報交換は積極的にして欲しい。」
ミアお母さんの方を振り向けばやれやれと言った顔でこちらを見てる
「分かりました、引き受けましょう。でも具体的に何をすれば良いんですか?18階層以降の調査と言っても宛もなく探す訳にもいかないし・・・」
「具体的に調べて欲しいのは27階層なんだ。最近不穏な動きが目立ってきてるらしくてね。ギルドの方でも大きな動きは無くても目を向けてるらしいんだ。」
27階層と言ったら
「流石に【ロキ・ファミリア】や【フレイヤ・ファミリア】に頼めないんだ!頼めるかい?」
「一応ミアお母さんには話しますけどちゃんとヘルメス様からもお願いしますね?」
「さすが持つべきものは親友だ!」
やっぱりこの男神苦手です・・・
・・・・
「・・・・」
普段ベルがダンジョンに潜る時に限らず、外出する際は基本ナイフを装備してる
昔所属していたファミリアにいた時、打ってもらった
当時からのベルの得物の一つ
「べるさん、ミアお母さんから呼ばれてますよ。」
「あ、ごめんなさい。今行きます!」
・・・・
オラリオ全体を眺めることが出来るバベルの頂上にその女神は見下ろしていた
「ふふっ、面白いことになりそうね。ねぇオッタル?」
ベルにヒロインは
-
いる
-
いらない