星獣絶唱 シンフォギンガ 作:ロヒシ&かづ えい子しょうゆ味
今日は初回なので、昼と夜と合わせて3話投稿させていただきます。
拙い作品だとは思いますが、少しでも楽しんでいただけたらなと思います。
ザーザーと雨が降りしきる中、彼女達はバスにゆられてとある場所へと向かっていた。
バスの中から見えるのは傷ついた町の風景。建物は崩れ、道路は所々隆起し、まるで天変地異でも起きたかのような光景だった。復興作業は行われているが、回復の兆しはまだ見えない。
その光景を目にして彼女達はひと月前に起きた惨劇を思い出していた。
彼女達がたどり着いたのは丘の上にある墓地だった。
悲しげな表情で花を手にする彼女達の目の前にあるのは5つの墓石。
頬を伝うのは雨なのかそれとも涙なのか…もうそれすらも彼女達は分からなくなってしまっていた。
それ程までに彼女達が失ったモノは大きかった。
「
凛とした雰囲気の少女が愛しい人を思うような声で墓石に刻まれた名を呟く。そこには優しい眼差しを浮かべる青年の写真が置かれていた。
「ゴウちゃん…」
「
悲しみに暮れる年配の女性を金色の髪をした女性が支えられながら墓石に花を添える。顔に影を落とす2人の視線の先には、爽やかな笑顔を浮かべる大柄な青年が写った写真があった。
「
屈託のない笑顔を浮かべる少年の写真を前に、髪をツインテールにした少女が声を荒らげながら墓石に縋りつく。それを2人の友人が少女を宥めようとしていた。
「さやちゃん……私もまたさやちゃんに会いたいよ……!」
「私も…もうさやに会えないなんて…そんなのヤダよ……!」
花のような微笑みを浮かべた少女の写真が飾られた墓石に2人の少女が手を合わせる。
言葉にならない想いが溢れてきたのか、2人はお互いの手を取りながら涙を流してその場に崩れた。
「リョーマ……帰ってこいよ……あたしをひとりぼっちにしないって、言ったじゃねぇかよ!リョーマ…リョーマ‼︎」
美しい銀色の髪をした少女が泣き崩れる。彼女の前にある墓石にだけは何の写真も飾られてはいなかった。
ただ『ヒノ・リョウマ』という名が無機質に刻まれているだけだった。
建てられた墓石に眠る5人の少年少女。彼らは人々を、そして星を守る為にその命を燃やした。
伝説のチカラをその身に宿し、時にはぶつかり合いながらも心を通わせ、団結し、人々の平和を守り抜いた。
これは、歌を紡ぐ少女達と星を守る伝説のチカラをその身に宿した少年少女達の心の交流と葛藤、そして星を守る為の戦いを描いた伝説の物語である。
次回予告
「生きるのを諦めるなっ!」
少女は歌う。人々を守る為に…
「お願い……誰か響を守って……!」
少女は祈る。大切な家族を守る為に…
その想いが少女の眠っていた力を呼び覚ます。
次回、星獣絶唱 シンフォギンガ
第一章 『
今、新たなる伝説が刻まれる。
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