「ん? 見慣れぬ格好だな・・・・。 まあ、良い。ここはたった今から、我らの貸切りなのだ。そして、そこは我らの特等席。すぐに退け!」
「いや、俺の肉54個。」
「パイ55個。」
「肉60個。」
「パイ70個!」
「80個!」
「100個!」
べシッ
「『なんだ、お前やるのか!?』」
当然のように命令するチュレンヌを無視してジャイアンと少女はにらみ合う。
「おい!聞いているのか!」
やかましい金切り声を上げるチュレンヌ。取り巻きの貴族達が一斉にジャイアンたちに杖を突きつけてくるが、まるで聞いていない。店の隅ではスネ夫やジェシカ、給仕の少女たちが緊張した様子で見つめていた。
「私は宮廷の徴税官である「『うるせえ!黙ってろ!!』」バコン・・ギャアアア!」
突然二人に殴られチュレンヌは尻餅をつく。
「ええい! 貴様ら! 宮廷の徴税官にこんなことをして、ただで済むとは思っていないだろうな!?」
取り巻き達が一斉に杖を突きつけ、暴言を発した二人目掛けて魔法を放ってきた。ジャイアンと少女はすかさず自分が座っていた椅子とテーブルを蹴り上げると飛んでくる攻撃を防いだ。さらに少女は、別の椅子を魔法で打ち飛ばすと、一人にぶつけて昏倒させる。
「貴様ら、ここまでするとはな! 縛り首は間逃れんぞ!」
「『ゴチャゴチャ、うるせんだよ!』」
ジャイアンと少女の怒りの一言にチュレンヌは顔を顰める。
「『喧嘩の邪魔だ!!』」
数分後、冷静さを取り戻したジャイアンと少女は、店の中を見渡す。
「『・・・・・・・・・・。』」
先ほどまで自分たちが座っていた椅子とテーブルはバラバラに壊れてしまい、壁にはアチコチ穴が空いている。店の隅では怯えるように震えているスカロンや給仕の少女たちがいた。
(やりすぎたかな・・・・・)
床には失神した下級貴族が転がっている。いくらこいつらが原因とはいえ、暴れすぎたかと少し反省する。それからしばらくして、衛兵がやってきた。衛兵達は店主であるスカロンから簡潔に事情を聞かされると、チュレンヌの一群を縄で縛り上げ、うなだれたままの彼らをそのまま連行していった。
「やったあっ!!」
「あのチュレンヌの顔ったら無かったわ!」
「胸がすっとしたわね、最高っ!」
妖精亭の給仕達や見物人から歓声が上がる。
「もうっ! あなたたち素敵よおっ!」
スカロンがジャイアンと少女に抱きつこうとしたが、二人はヒラリとそれをかわす。それ故、スカロンは勢いあまって壁にぶつかってしまった。
フッ
スカロンを避けた拍子に少女のマントキャップが少し浮き上がり、彼女の尖った耳が露わになる。
この小説の結末は
-
鬱エンド
-
バウムクーヘンエンド
-
デッドエンド
-
メリーバッドエンド
-
修羅エンド
-
グッドエンド
-
その他