「陛下はその男に騙されております!!どうか民の声に耳をお傾けください!!」
「こんなことが・・・・・まがり通ってもいいのか!!!!」
「罪には罰が必要なんだ・・・・・誰でもいい・・・・頼む!!!この悪魔に然るべき報いをー!!!!」
女王の命令により平民たちは毎日、朝から晩まで働き続けた。彼らは処分を恐れ、過労で動けない身体に鞭を打ち、必死に働いた。勿論、中にはそんな扱いに耐えきれず、国から逃げ出す者たちもいた。だが、そういう者は『なぜか』事故に遭ったりと悲惨な末路を辿っていた。
「税金で飲むワインは格別だ・・・・・・・・・・」
「愉快、愉快、愉快。」
そんな平民たちを見ながら貴族や王族はワインを片手に、悪魔の笑みを浮かべていた。
「働け、働け、鬼畜ども!この世界は魔法が全て。魔法が使えない平民は無力。魔法こそ力。我らが正義!」
「『「『「『「アハハッハハハハハハハハハハハ!!!!」』」』」』」
「いいか?お前たちは家畜だ。家畜が貴族に仕えるのは当然の事だ!!」
「『「『「『「アハハッハハハハハハハハハハハ!!!!」』」』」』」
平民たちは口を揃えてこう言った。
「君たち、もしかしてトリステイン王国に行くつもりなのか?」
「やめたほうがいい・・・・・あそこは賑わってはいるが、このオークよりもタチの悪い化物が一杯いるんだ・・・・。」
「人だよ・・・・・人だけど心は化物・・・・。そんな連中ばかりなんだ・・・・・」
「少し違う、女王はいるが今は子供だ。その女王を影で動かす人物こそがこの国を腐らせる元凶だ。」
「女王に逆らった人間の公開処刑でしょ?トリステイン王国ではよくあることよ。」
わずか数か月の内に、100人を超える平民がアンリエッタの独断で処分された。
「私の悪評が?」
「はい。このところ姫様の評判は悪くなっていると言わざる負えません。」
「そうですか・・・・・・」
独裁者に近い悪政はわずか数か月でアンリエッタへの支持は激しく落ち込んでいた。100人もの人間を独断で処罰すれば無理もない。
「やはり所詮は愚家畜ばかりということでしょうか。女王として神の啓示に従い政治をしている私の考えなど、理解できるわけがないのかもしれませんね・・・・・・・・」
アンリエッタはウェールズの首に腕を回し、唇を重ねた。
(そう。私にはウェールズ様がいる。ウェールズ様だけいればいい。ウェールズ様のおっしゃることは全て正しい。
ウェールズ様のおっしゃることは絶対。)