「・・・・・・・・・・・・・・。」
ジャイアンたちが魔法学園に行っている間、シエスタは空を見上げていた。真っ暗な空に光輝く星たち。シエスタはそれらを見つめながら、左手の薬指に嵌めている指輪を硬く握りしめる。
「・・・・・サイト・・・・・さん・・・。」
すると彼女の頭にある記憶が蘇ってきた。それはジャイアンとスネ夫がトリステインに召喚される少し前の記憶。
「俺はお前の側にいたかった!!お前と同じ時を過ごしたかった!!!」
少年は泣きながら墓の前に蹲っている。季節が冬なのか、辺り一面、雪が積もっていた。
「あの・・・・・・・」
そんな彼を心配してか、シエスタがやってくる。声を掛けようとするも、すぐに押し止まる。何て声をかけていいか分からないからだ。
「何泣いてるのよ。」
ルイズが呆れた顔でやってきた。
「『「『・・・・・・・・・・』」』」
彼女の後ろにはアンリエッタ、キュルケ、タバサ、コルベール、そしてルクシャナもいる。
「返せ!俺たちの時間を!!!!」
少年はルイズに掴みかかる。
「お前がサモン・サーヴァントなんてしなければ、俺たちはこんな事にはならなかった!!返せ!!!返せーーー!!!!!!」
憎しみと殺意に満ち溢れた視線をルイズに向ける。だが
「何が悪いって言うのよ!」
「『「『えっ?』」』」
パチン!!
ルイズは少年の手を力一杯振り払う。
「アンタたち、平民はなんの役にも立てないただのゴミクズでしょ!?家畜と同じ!!それをどう扱おうがアタシの勝手じゃない!!だいたいアンタ、家畜のクセに貴族になんて口を聞くのよ!!アンタが私に尽くのは当たり前でしょう!!ゴミ屑はゴミ屑らしく私たちの言うことだけ聞いていればいいのよ!!」
「『「『・・・・・・・・・・・・・・。』」』」
桃色髪の少女、ルイズの言い分に周りにいた者たちは唖然とする。
「それにアンタが召喚されたのが悪いんでしょ!私は頼んでない!だから謝罪なんてしないから!」
「・・・ミス・ヴァリエール、あなたって人は・・・・」
あまりの言いようにシエスタがワナワナと口を開く。
「何よ?文句あるの?言いたいことがあるなら言いなさいよ!!そいつが死んだのはアンタのせいなんだからね!私は一切悪くない!」
周りの人間は険しい顔でルイズを睨みつける。
「とにかく、私は悪くない!だって、姫様が言ったのよ。そうよ、姫様がやれって!」
とうとう親友であるはずのアンリエッタに罪をなすり付けるルイズ。
「許さない・・・・・・・・お前たち・・・・絶対に許さないからな!!!!」
後に、この騒動がハルケギニアに起こる歴史的な大騒乱の幕開けとはその時には誰も知り得なかった。
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