転生者と妖怪   作:ゾル0306

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ヤンキー登場

HRも終わり自由時間?になったので学校探検に出ることにした。

俺の右腕に組んだモカと左腕に組んだ亞愛。両手に花状態の俺と少し空気になりつつある月音と共にいる。

 

「すごいな、この学園!廊下は広いし、綺麗だ。」

 

「モカ、あまりはしゃぐなよ?」

 

「そんなことはない、次はあっちに行くぞ。」

 

とてもはしゃいでいるモカに引っ張られるように早足で学園内を駆け抜けていく。

楽しそうだから今日は別にいいか。

月音も何かと言って楽しそうにしている。

おそらく・・・『相手にされてるようには見えないけど、こんなに可愛い子たちと一緒に学校を回れるなんて妖怪とか人間とかどーだっていいかもーーーーッ!』とこんなところだろう。

 

教室で受けたプレッシャーを感じてしまった。嫉妬言う名のプレッシャー・・・。

廊下にいるから教室よりも多くの人がいるからその倍・・・いや、3倍もの嫉妬を感じる。

 

「あの女2人ともレベルが高いぞ。」

 

「めっちゃ美人じゃないか。」

 

「付き合ってほしい。」

 

最初はこんな感じだったのだが・・・徐々に・・・

 

「あの男はなんなんだよ、コラッ!」

 

「俺もしらねーよ。チッ!」

 

「どかねぇーと殴るぞ。」

 

「爆発しろリア充!殺す!」

 

危険極まりもないヤジや殺気、怒気まで飛んでくる始末・・・。

当然の如く月音は悪寒を感じ、体をビクビクと震わせていた。

俺はもちろんスルー。モカと亞愛は顔が緩んでおりそこまで気にしてない様子。

これぐらいの殺気は慣れっこですからね。

 

そんな時だ、俺たちの前に髪を染め、耳と唇にピアスを付けた、いかにも不良といった出で立ちの男がいた。

 

「へ~、お前ら可愛いな。」

 

どこかで見た覚えがあると思ったら、その男はクラスメートの・・・

 

「あんたら・・・朱染モカ、朱染亞愛っていうんだろ? オレは同じクラスの小宮砕蔵!よろしく!」

 

周囲の殺気や怒気が収まり、ざわざわと周囲が騒がしくなっていく。さっきとは違う。この小宮砕蔵に怯えているかのようだ。

 

「ところで 何でアンタらみたいな美人がこんな男達と仲良くしてんだ?つりあわねぇだろ?」

 

砕蔵は俺を突き飛ばし、小宮は徐に胸倉を掴むとそのまま片手で月音を持ち上げた。足が宙に浮き、襟が首に絞まっている。俺はもちこたえたが、月音は・・・

 

「うわわっ!!?」

 

月音はまったく手が出ず成すがままの状態になっていた。

すると、砕蔵は乱暴に月音を叩き下ろした。

 

「砕蔵だ!あいつあの小宮砕蔵だよ。」

 

「何でもタチの悪いはぐれ妖らしくて相当女好きで人間の女襲ったりしたらしい・・・」

 

「人間社会(あっち)で問題起こしすぎてムリヤリこの学園にぶち込まれたらしい。」

 

また周囲がざわめきだした。

人間界で俗にいう不良というところだ。ここまで育ての悪い小僧は見たことがないぜ。

 

「こんな男たちよりオレの方がずっとマシだろ?今から3人でどっか遊びに行かない?」

 

さらに一歩近寄り

 

「なあ?ちょっとつきあってよ」

 

顔を近づけてきた。

 

「モカと亞愛は月音を連れてこの場から離れろ。俺が少し話をつける。」

 

小声でモカと亞愛に伝えた。二人は月音を連れ走って離れた。

その姿に苦笑しながら砕蔵の方に向いた。

 

「オレは…にがさねぇぜ… お前みたいないい女…」

 

舌なめずりをしながら呟いていた。

 

「女性はもっと丁寧に扱うもんだぞ?小宮砕蔵?」

 

ため息を吐きながらもっともな事を言った。

 

「へっ…・・・うるせぇよ。エラソーな事言うんじゃねェ!」

 

ちょっと頭に来るね・・・

 

「だまれよ、餓鬼が!」

 

さらにため息を吐き言い返した。本音がでちゃった・・・

 

「んあ!! 何だと!?テメェ!!」

 

この言葉で切れたのか、小物め!

憤怒しながら、手の形状を妖怪の腕に変え殴りかかってきた。

 

「よっと!」

 

その拳をサラッとかわし、

 

「俺は弱いもの虐めはしたくないんで。じゃあな連れを待たしてるからな。」

 

「なんだ!逃げんのかコラァ!!」

 

砕蔵が振り返った先には…

もう辰弥の姿はなかった。

 

「っけ・・・覚えてやがれ あの二人を手に入れた後はテメェを潰してやる。」

 

悔しそうに砕蔵は廊下から姿を消した。獲物を探すかのように・・・

 

~月音side~

 

「へ~、お前ら可愛いな。」

 

一人の男子生徒が俺たちの目の前に現れた。確かこの人は俺の席の横で『人間なんて皆食っちまえばいいだろ。いい女なら襲えばいいんだしよ。』って言ってた人だ。

 

「あんたら・・・朱染モカ、朱染亞愛っていうんだろ? オレは同じクラスの小宮砕蔵!よろしく!」

 

周囲の殺気や怒気が収まり、ざわざわと周囲が騒がしくなっていく。さっきも騒がしかったけど、その騒がしさは違う。この小宮砕蔵っていうやつに怯えてるみたいだ。

 

「ところで 何でアンタらみたいな美人がこんな男達と仲良くしてんだ?つりあわねぇだろ?」

 

砕蔵は辰弥を突き飛ばし、小宮は徐に俺の胸倉を掴むとそのまま片手で持ち上げてた。足が宙に浮き、襟が首を圧迫して痛む。なんて怪力だ・・・っ!これが妖怪の力・・・

 

「うわわっ!!?」

 

パッと手を離す小宮。うまく着地ができずにしりもちをついてしまった。少し離れたところで見ていた生徒たちの声が耳に飛び込んだ。

 

「砕蔵だ!あいつあの小宮砕蔵だよ。」

 

「何でもタチの悪いはぐれ妖らしくて相当女好きで人間の女襲ったりしたらしい・・・」

 

「人間社会(あっち)で問題起こしすぎてムリヤリこの学園にぶち込まれたらしい。」

 

また周囲がざわめきだした。

ようするに不良っていうことか。不良って人間にも妖怪にもいるんだ・・・

 

「こんな男たちよりオレの方がずっとマシだろ?今から3人でどっか遊びに行かない?」

 

さらに一歩モカさんたちに近寄り・・・

 

「なあ?ちょっとつきあってよ」

 

顔を近づけてきた。

 

「モカと亞愛は月音を連れてこの場から離れろ。俺が少し話をつける。」

 

小声で辰弥がモカさんと亞愛さんと何か話している。

その内容は『この場から離れろ!』とのことだったらしく、モカさんたちに手を引っ張られその場から離れた。

 

「オレは…にがさねぇぜ… お前みたいないい女…」

 

という声が聞こえた。

その後、騒がしくなっていく。大丈夫かな、辰弥。

モカさんたちは何も心配してないようだけど。

 

しばらく走って自動販売機の前まで来た。

トマトジュースを買って飲んでいる二人に思っていることを聞いてみる。

 

「なんでこんな俺と一緒にいてくれるの?それはもちろん辰弥が俺と一緒にいるからだとは思うんだけど・・・」

 

ゴミ箱にトマトジュースの缶を捨てる。

 

「・・・強いて言うなら。」

 

「言うなら?」

 

「お前の血が美味しいからな。

私の飲んできた輸血用の血、トマトジュースの中でも上位に匹敵する。」

 

何でもないように答えるモカさん。俺は食料ですかッ!?

 

「私は辰弥とモカがあなたと一緒にいるからよ。」

 

俺はおまけですかッ!?

分かってはいたけど、男として見られないのか。いや、分かってはいたけどね。こんな美人な人に気に入られるとは自分でも思わないし。現に二人とも辰弥のことに好意を抱いてそうだし。

今は少しずつ信頼を得て仲良くなるしかないのかな。

 

「そろそろ行くか。そういえば、まだ寮を見ていなかったからな。」

 

「あれ?辰弥わ?」

 

「もう来てるぞ。ほら、そこ。」

 

指をさしている先を見ると、辰弥がいた。

ヤンキー妖怪の小宮砕蔵と残してきちゃったから心配してたけど、無事でよかった。

 

「じゃあ、みんなでこれから俺たちが3年間暮らす寮を見に行こう。」

 

 寮はどんな所なんだなろう。寮生活だなんて生まれて初めてだから、今からドキドキするな。

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★

 

 

 

辰弥side

 

 

 

そして、学園を出た先・・・。

次はこれから俺たちが暮らす寮を見に行こうということで見ることにした。

 

「見てみろ!ここがこれから生活する学生寮だそうだ。」

 

モカの指をさしている方を見てみると・・・そこには寮があった。

マンションのように大きく素晴らしい建物、付近には墓地や不気味な鴉や爬虫類がそこらかしこに生息している。そして骸骨も落ちていて雰囲気がとてもいい。

御子神め・・・いいセンスしているじゃないか。

 

「・・・なかなか味のある校舎だな。この寮は本当に素晴らしい。」

 

「ほぅ、威厳ある風格の建物だな。悪くない。」

 

「私はモカと辰弥と一緒に入れればそれでいいわ。」

 

「ええっ!? ちょ、趣味変わってない!?」

 

月音だけが横でプルプル震えていた。

人間界はこんなところなんてないしな。あればニュースになって廃墟処分になるし。始めてみたらこんな反応が当たり前なのか?いいところだと思うのに。

 

「こ、こんなところで3年間も生活をするの?」

 

月音が訪ねてくるが・・・

 

「いいな、威厳と風格のある建物・・・」

 

モカはうっとりと見とれていて、話を聞いてはいなかった。

もちろん亞愛も・・・

 

『私もここが気に入った。』

 

同意して建物に見とれていて月音の話を聞いてない。

俺は月音の反応が面白いから無視してる。

 

「えええ!うそ! みんな趣味変わってない!?」

 

まさかの発言に月音が驚きながら話すと・・・

 

「なんだ?お前はこういうの苦手なのか?そういえば、 月音は何の妖怪なんだ?」

 

一気に血の気が引いたみたいに顔白くなってる!会心の一言だな。汗も滝のように流れ出てくる。

月音はそんな顔をしていた。

 

「え・・・いやそれは・・・」

 

さすがに人間だから正体は言えないよな。フォローを入れるか。

 

「自分の正体を教えるのは校則で禁止されてるから話さない方がいいだろ?」

 

「あ、そういえばそんな校則もあったな。今の質問ナシにしといてくれ。」

 

月音も『あはははっ』と笑いながら話していた。一応ピンチはすぎたな。

 

「月音、俺はサイヤ人という妖怪だ。」

 

「サイヤ人って?」

 

月音は首を捻りながら訪ねてくる。そんな月音に亞愛が補足する。

 

「サイヤ人は上位の妖怪。戦闘民族と言われる種族で戦えば戦うほど強くなるの。戦闘民族ってのは私たちバンパイアも同じだけれども。サイヤ人は伝説の戦士と言われているが、昔は存在を確認されていたようだが、現在はいないらしいんだ。だから辰弥以外にサイヤ人はいないと思う。」

 

神様からもらった特典だから他には出現はしないだろう。昔にいたというのはそういう設定なのだと思う。そうしないと俺という存在がいないことになってしまうかもしれないから。

 

「えぇぇぇえええええ・・・・。そ…そんなにすごいの??」

 

しゃべった感じは普通の感じがしていた為、つくねは驚いたように話した。

一番最初に会ったのがバスの中だから人間だと思っていたのかな。

 

「3人ともスッゴい存在なんだ・・・。モカさんと亞愛さんはバンパイアで辰弥は伝説の戦士と言われるサイヤ人で初対面の俺に対してやさしいくて学園唯一の男子だし。こんな俺が一緒にいていいのかな?迷惑になるんじゃ・・・(ボソッ)」

 

月音は誰にも聞こえないように小声でつぶやいたのだろうが、俺には聞こえてしまった。

 

「月音、別にいいじゃないか。俺は種族なんて気にしないぜ。どんな種族でも俺は受け入れるさ。

だから、俺と仲良くしようぜ。もう友達だろう?」

 

放心中の月音にそう話しかけると

 

「え・・・う、うん。そうだね、これからよろしくね。」

 

反応は遅れたが答えてくれた。

 

「モカも亞愛も月音と仲良くしてくれよ?」

 

モカと亞愛にも聞いてみる。

 

「「もちろん」」

 

二人も月音のことを認めてくれたのかな?そうだと嬉しいんだけど。

少しずつでいいからいい関係になれるといいな。

それが俺たちの目標だもんな。

『妖と人間の共存のできる世界』・・・実現できそうだな、アカーシャ、御子神、不敗よ。

 

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