第四章 1節 栄光のロード
どうも、小暮マミです。
あのイベントでのゲスト出演、そしてその後の単独ライブも大成功に終わりました。
私たちのCDも、高校1年の頃にライブハウスで自費販売していた頃と比べれば、雲泥の差。まだまだメジャーの壁は厚いけど、それでも「そこそこ売れてる」という話です。
1枚目のシングルは、バンド名と同じ『ジ・エンド・オブ・センチュリー』。
他にも『蝋人形の館』などのシングルもリリースされていて、正直……そっちの方が売れてるっぽいのが、ちょっと癪。でもありがたい話ではあります。
そんな中、またしても私たちにビッグニュースが舞い込んできました。
――なんと、歌番組に出演が決定!
さすがに一発目から金曜ゴールデン帯……なんてうまい話はないけれど。
いや、と思っていたんだけど、まさか松原さん、年末特番の出演を取ってきてくれたんだって!
その間も、私たちはバンド活動をこなしながら、雑誌の取材を受けたり、CDの宣伝に奔走したり。もちろん、学業との両立もしっかり意識しています。
やっぱりね、前世では大学まできっちり卒業してた身としては、学生の本分はおろそかにできないわけで。
さて、じゃあ今日も課題、やりますか!
バンドも勉強も、どちらも真剣に取り組む。
大変なことも多いけど、その分、やりがいもあって――私はすごく充実した時間を過ごせてると思う。
……他の皆がどうかまではわからないけど、かおりやゼノンも、なんだかんだ楽しそうにやってるみたい。
ちなみに松原さんはというと、たまに私たちのライブで“怪人松原様”という名義でサポートキーボードを担当したりする。
……どこかで聞いたことある名前だなぁ。
とにもかくにも、私たちは今、本気で芸能活動に取り組んでる。
年末に向けて、全力で駆け抜けるつもり!
とはいえ、松原さんから「もしものときの代理メンバーも決めておいた方がいい」と提案されて、私はまりなを推薦しました。
かつての仲間であり、今でもその腕前はまったく衰えていない。
ただ、まりなもこっちで別のバンドを組んでるらしく、あまり頻繁に呼ぶのは難しそう。
ドラムの代役については、涼子が東京に来てから通い詰めてる、ジャズの流れる喫茶店にいるドラマーに頼んでみるつもりらしい。なんでも「いざというときはお願いできるかも」とか。
ゼノンのバックアップには、エミを想定中。そろそろ留学期間が終わって、大学は東京の学校に進学予定らしい。再来年以降になるけど、心強い存在がまた一人。
……あーあ、あとは“陛下”さえ。イサミさえ戻ってくれたらな――。
今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。