どうも、小暮マミです。
パスパレがうちの事務所に移籍してから、早くも2週間が経ちました。
パスパレの面々は、現在さまざまなライブハウスのミニライブイベントに出演し、頑張っています。この2週間の間、放課後や土日は一日に2ステージの演奏をこなすなど、非常にタフな日々を送っている様子です。
そんな中、私は松原さんと相談してスケジュールに少し余裕を持たせ、センチュリーの皆で練習をする時間を確保しました。
もうすぐ、ライブハウスspaceでのラストライブが迫っているからです。
高校時代、私たちが躍進するきっかけを掴んだこの場所。オーナーへの恩返しの意味も込めて、今回のラストライブは、センチュリーとして演奏したかったのです。
その話をメンバーに相談すると、満場一致で「出たい」と決まりました。
しかし、それをオーナーに伝えると──
『ここでライブしたけりゃ、オーディションを受けな。』
……と言われてしまいました。どうやら昔の合格は無効らしいです。なんて厳しい……。
それでも、私たちはそのオーディションに無事合格し、晴れて出演が決定。
今回は松原さんや陛下(ダミアン浜田)、そしてセンチュリーメンバーが総出で出演します。まるで、かつてのオールサタン感謝祭を彷彿とさせる顔ぶれです。
とはいえ、現実的に見れば、私たちジ・エンド・オブ・センチュリーは近年こそ活躍していたものの、すでに「過去の人」という印象が強い存在でもあります。
それでも私たちは──いや、私はもっと音楽を楽しみたい。
あの多感な時期に出会った、ライブハウスspaceのオーナー・詩船さんに恩返しがしたい。
音楽が「楽しい」と心から思えた、その瞬間を与えてくれたのは彼女だった。
その詩船さんのもとで演奏できるのは、もうこれが最後かもしれない。
だから私は、私たちは、全力で。そして心から楽しむために、この日のために練習を重ねてきました。
──そして、ラストライブ当日。
私たちの出番は、トリです。
他のガールズバンドの演奏が終わり、ついにセンチュリーの出番。私はMCから入ります。
『やあやあ、諸君。我々のことを覚えているかな?』
会場からは驚きと歓声が上がります。
『我々は──ジ・エンド・オブ・センチュリー! 今回はその全メンバーでこのステージに立っている!
さあ、メンバー紹介だ! オン・ドラムス! ミス・ライデン丸山!
続いてオン・ギターズ! ミス・ダミアン浜田陛下!
オン・ベース! ゼノン若宮! そして、オン・ベース! ゾット星島!
オン・ギター! エース月島! オン・ギター! ジェイル大橋!
オン・ギター! ルーク篁! サポート・キーボードは、ミス・怪人松原様!』
……と、ここで。
『おっと、まだノリの悪い奴がいるな! そんな奴はどうしたらいい!?』
『殺せ!!』
懐かしいコールアンドレスポンス。昔を覚えてくれているファンたちが即座に応じてくれる。
『どうしたらいい!?』
『殺せ!!』
その熱気に他の観客たちも引き込まれていく。
私はステージ上から観客を指差しながら言う。
『お前を殺す! お前も殺す! お前も殺す!』
そして、静かに──
『I am Jack the Ripper.』
その名乗りとともに、曲が始まる。
……そして、すべての楽曲を終えて、最後のMC。
『諸君、ここまでありがとう!
ここで、我々センチュリーが羽ばたくきっかけをくれた最高のライブハウスのオーナーを紹介しよう。ミス・詩船!』
ステージ後方に立っていた詩船さんに、スポットライトが当たる。
『オーナー詩船さん、今日まで本当にありがとうございました。
我々がメジャーを駆け抜けられたのも、若かりし頃、貴女に見初められたおかげです!』
『諸君、ここまでライブハウスspaceを──ガールズバンドを、音楽を、心から応援し続けてくれた彼女に、盛大な拍手を!』
こうして、我々センチュリーによるライブハウスspaceでの最後のライブは、大成功に終わりました。
翌日、このライブは長年にわたってガールズバンドを支え続けたspaceの閉店と共に、ニュースの一面を飾ることになるのでした。
今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。
感想などをいただけるとモチベーションが上がると思うのでよろしければお願いします。
次回、外伝、パスパレのバンド研究、センチュリーを知る。