バンドリ世界で女だけど閣下になったよ。   作:のうち

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第二章 5節 ミサの準備とアルバイト

 どうも、小暮マミです。

 

現在私たちは、私の家の庭にて、5人揃ってステージで使う大道具のセットを組み立てているところです。

 

まずは《ギロチン》と《十字架》、それに《棺桶》。

――って、文字にするとすごく物騒だけど、演出用の造作物です。悪魔のバンドだからね。

 

……まあ、そんなに大掛かりなものは作れないし、当日ちゃんと運べるかも怪しいから、出番は少ないかもしれないけど。

学生のうちは何でもやってみなきゃ、って精神よ。

 

「ふぅ〜、なんとか一個できたね」

 

「棺桶って、作るのこんなに大変だったのね……」

 

「いやー、やっぱり女子5人で舞台装置つくるの、普通にキツイわ」

 

なんだかんだ楽しみつつも、時間はかかる。けど、きっと完成する。

そういう確信が、今の私たちにはある。

 

場面は変わって、いつもの住宅街のスタジオ。

 

「――お金がない。」

 

「はあ!? どうしたの、マミ?」

 

「これ……センチュリーの活動資金を管理してる通帳なんだけど……」

 

私は通帳を広げて見せた。

 

「……えっと、ゼロ?」

 

「うん、残高ゼロ。

初代センチュリー時代から少しずつ貯めてた活動資金が、

大道具の材料費や、衣装の新調、その他もろもろで……底をついちゃったの」

 

「なるほど……どおりで色々と潤沢だったわけだ」

 

「弦もスティックも、シールド類も消耗品だしね……」

 

「まあ、それならバイトして稼ぐしかないな」

 

「うん。私たちでもできそうなバイトを見つけて、少しずつやっていこう」

 

◆メンバーのバイト事情(短期集中モード):

• 私(マミ):ライブハウスのスタッフ補助。

→……のはずだったが、悪ノリで応募したゴ●ラの鳴きマネ大会で優勝してしまい、想定の倍以上の報酬をゲット。

 

「まさか、あんなので勝っちゃうとは……世の中わかんないね」

• ゼノン:英会話教室の講師(英語ガチ勢)

• 涼子:ピアノのある喫茶店で接客(たまにピアノ演奏も)

• かおり&塔子:篁楽器店でそれぞれバイト(制服が似合ってて評判)

 

とりあえず、一人5万円を目標に短期集中で働いた結果、全員無事に達成!

これでまた、練習に本腰を入れることができる。

 

そして――

• 新曲の練習

• ステージパフォーマンスの構成

• セットリスト調整

• 他出演者・ライブハウスとの打ち合わせ etc…

 

やることは山積み。でも、どれも苦じゃない。全部が楽しい。

 

■そして迎えた、10月31日。

――ハロウィン当日。

私たちは、トリ(ラスト出演枠)をくじ引きで引き当てた。くじ運もバンド運も良いみたい。

 

ステージ上、場内が暗転――

 

『やあやあ、諸君ッ!

我らはジ・エンド・オブ・センチュリー。

地獄より悪魔教を広めるために降臨した、五人の悪魔たちだ!』

 

『今宵は、我らの黒ミサを――

思いっきり楽しんでいってくれたまえ!』

 

(観客:ウォォォォー!!)

 

『では早速、メンバー紹介といこうか!』

 

私はまず、ジェイルにスポットを向ける。

 

『ギターッ! ジェイル大橋!』

 

ジェイルがギターをかき鳴らし、客席が湧く。

 

『同じくギター、ルーク篁!』

 

ルークも息ぴったりにギターを響かせる。

 

『ベース! ゼノン若宮!』

 

『ドラム! 雷電丸山!』

 

二人同時に指名し、ベースとドラムの重厚なリズムが会場を震わせる。

 

そして――ゼノンがマイクを握る。

 

『そして……我らがヴォーカルッ! デーモン小暮!』

 

『ご紹介ありがとう。

さあ、今宵も“黒ミサ”の始まりだ――

 

“Fire after Fire”!』

 

――演奏開始。

 

あっという間のステージだった。

全力でぶつけた30分。けれど、苦しさも疲れもなく、ただただ――楽しかった。

 

終演後、関係者への挨拶を済ませると、主催側のライブハウスのスタッフさんから思わぬ一言が。

 

「今度、ウチで主催ライブやってみない? 出演してほしいな」

 

――社交辞令、かもしれない。

でも、私たちはちゃんと“見つけてもらえた”。それだけで大収穫だ。

 

さあ、次はいよいよ――

年末の主催ライブ。

 

告知も済んだ。あとは、準備あるのみ。

 




  今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。

メジャーデビューの時期

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