どうも、小暮マミです。
現在私たちは、私の家の庭にて、5人揃ってステージで使う大道具のセットを組み立てているところです。
まずは《ギロチン》と《十字架》、それに《棺桶》。
――って、文字にするとすごく物騒だけど、演出用の造作物です。悪魔のバンドだからね。
……まあ、そんなに大掛かりなものは作れないし、当日ちゃんと運べるかも怪しいから、出番は少ないかもしれないけど。
学生のうちは何でもやってみなきゃ、って精神よ。
「ふぅ〜、なんとか一個できたね」
「棺桶って、作るのこんなに大変だったのね……」
「いやー、やっぱり女子5人で舞台装置つくるの、普通にキツイわ」
なんだかんだ楽しみつつも、時間はかかる。けど、きっと完成する。
そういう確信が、今の私たちにはある。
場面は変わって、いつもの住宅街のスタジオ。
「――お金がない。」
「はあ!? どうしたの、マミ?」
「これ……センチュリーの活動資金を管理してる通帳なんだけど……」
私は通帳を広げて見せた。
「……えっと、ゼロ?」
「うん、残高ゼロ。
初代センチュリー時代から少しずつ貯めてた活動資金が、
大道具の材料費や、衣装の新調、その他もろもろで……底をついちゃったの」
「なるほど……どおりで色々と潤沢だったわけだ」
「弦もスティックも、シールド類も消耗品だしね……」
「まあ、それならバイトして稼ぐしかないな」
「うん。私たちでもできそうなバイトを見つけて、少しずつやっていこう」
◆メンバーのバイト事情(短期集中モード):
• 私(マミ):ライブハウスのスタッフ補助。
→……のはずだったが、悪ノリで応募したゴ●ラの鳴きマネ大会で優勝してしまい、想定の倍以上の報酬をゲット。
「まさか、あんなので勝っちゃうとは……世の中わかんないね」
• ゼノン:英会話教室の講師(英語ガチ勢)
• 涼子:ピアノのある喫茶店で接客(たまにピアノ演奏も)
• かおり&塔子:篁楽器店でそれぞれバイト(制服が似合ってて評判)
とりあえず、一人5万円を目標に短期集中で働いた結果、全員無事に達成!
これでまた、練習に本腰を入れることができる。
そして――
• 新曲の練習
• ステージパフォーマンスの構成
• セットリスト調整
• 他出演者・ライブハウスとの打ち合わせ etc…
やることは山積み。でも、どれも苦じゃない。全部が楽しい。
■そして迎えた、10月31日。
――ハロウィン当日。
私たちは、トリ(ラスト出演枠)をくじ引きで引き当てた。くじ運もバンド運も良いみたい。
ステージ上、場内が暗転――
『やあやあ、諸君ッ!
我らはジ・エンド・オブ・センチュリー。
地獄より悪魔教を広めるために降臨した、五人の悪魔たちだ!』
『今宵は、我らの黒ミサを――
思いっきり楽しんでいってくれたまえ!』
(観客:ウォォォォー!!)
『では早速、メンバー紹介といこうか!』
私はまず、ジェイルにスポットを向ける。
『ギターッ! ジェイル大橋!』
ジェイルがギターをかき鳴らし、客席が湧く。
『同じくギター、ルーク篁!』
ルークも息ぴったりにギターを響かせる。
『ベース! ゼノン若宮!』
『ドラム! 雷電丸山!』
二人同時に指名し、ベースとドラムの重厚なリズムが会場を震わせる。
そして――ゼノンがマイクを握る。
『そして……我らがヴォーカルッ! デーモン小暮!』
『ご紹介ありがとう。
さあ、今宵も“黒ミサ”の始まりだ――
“Fire after Fire”!』
――演奏開始。
あっという間のステージだった。
全力でぶつけた30分。けれど、苦しさも疲れもなく、ただただ――楽しかった。
終演後、関係者への挨拶を済ませると、主催側のライブハウスのスタッフさんから思わぬ一言が。
「今度、ウチで主催ライブやってみない? 出演してほしいな」
――社交辞令、かもしれない。
でも、私たちはちゃんと“見つけてもらえた”。それだけで大収穫だ。
さあ、次はいよいよ――
年末の主催ライブ。
告知も済んだ。あとは、準備あるのみ。
今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。
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