テンプレバスター!ー異世界転生? 悪役令嬢? 聖女召喚? もう慣れた。クラス転移も俺(私)がどうにかして見せます!   作:たっさそ

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第67話 樹ー勘違いと答え合わせ

 

 

「ところで気になっているんだけどにゃ」

 

 と、田中が切り出す。

 

「俊平にゃんがなんかうまいこと融合したのはわかったにゃ。それで、ここで何をしていたのか、田中に経緯を教えて欲しいにゃ」

 

 ほむ、田中がズバッ!! と切り込んできた。

 たしかに、どういう経緯で勘違いになったのか、気になるところだ。

 

「それについては、わたくしからお話いたしますね」

 

 俊平が指輪を持っていなかったころを説明できるのは、ここの領主の娘さんであるジャニスだけだ。

 

「まず、前提条件として、この地には、白の神子と呼ばれる伝説が残っています。」

「なんかみんな言ってましたね。白の神子様がうんちゃらかんちゃらと。」

 

 由依がうんうんと腕を組んで相槌をうつ。

 

「この地に白の神子様が現れたのは2度。最初に異界から現れた群青竜(ブルードラゴン)を封印するために現れた白の神子様が、エデン湖の湖底へ群青竜(ブルードラゴン)を封印しました。」

 

「ほむ。」

 

 と由依が頷く。

 俺がほむほむ言うのって、由依から伝染っているからだろうか。

 

 

「封印も完ぺきではなく、群青竜(ブルードラゴン)は10年に一度、復活して、コーデの街に白羽の矢が刺さるようになりました。その家の子供を双子月が満月の晩、生贄として差し出すと、また10年の眠りにつくことになりました」

 

 ふむ。十年に一度復活ね。

 

「結界の設定ガバなんとちゃうか?」

「本当に結界なのかもわからんにゃ!」

「俺も俺も、俺もそう思う!」

 

 消吾と田中と鉄太が考察(ガヤ)を飛ばす。

 

「年月はながれ、再び白の神子様が現れました。白の神子様は様々な色の炎を使い、群青竜(ブルードラゴン)を倒しました」

 

「む? 様々な色の炎、じゃと?」

 

 そこでなぜか妙子が反応した。

 うーん?

 

「二回現れたってことはさ、一回目と二回目の神子は別人なんじゃないの? 倒し方別だし」

 

 と、鉄太が考察。

 便乗するだけかと思ったが、ちゃんと頭使って考えているようだ。

 

「せやな。二回目の神子さんは一人目の尻拭いっちゅうことやな」

 

 消吾もふんふんとうなづく。

 

 

「そんで、3人目が俊平ってわけだっぜぃ。まあ、今の俊平の格好を見たら、まあ、白い神聖な感じってのはまあわかる。そりゃあ勘違いもするっぜぃ。」

 

「ええ………。なので、伝承で現れた白の神子様がシュンペイさまだと、わたしはてっきり………」

 

「そんで、もう群青竜(ブルードラゴン)は退治されてすでにいないのに、何がどうして白の神子様が祭り上げられているの? 群青竜を倒したって噂も聞いたけど………」

 

 由依が首を傾げながらジャニスに問う。

 確かに。群青竜(ブルードラゴン)はもうすでにいない。退治されている。

 なのに、なんでだ??

 

「わたくしの屋敷に、白羽の矢が立ったからです。どこからともなくやってきた白羽の矢。なので、わたくしと妹のカリンが生贄に選ばれました。」

 

「でも、群青竜(ブルードラゴン)はいないのでは………?」

 

 俺が再度突っ込むと

 

「ええ………。ですが、群青竜(ブルードラゴン)の子供が成長するには十分な期間がありました。なにせ、100年以上昔の話なので。」

「あ、子供がいたんだ。」

 

 なら納得だ。

 

「とはいえ、わたくしたちも、その姿は見たことないのですが………」

 

「おいーー!! それまた俊平の時と同じく勘違いの匂いがするぞ!! そもそも、白羽の矢を、群青竜(ブルードラゴン)がどうやって放つってんだよ。何者かが屋敷を狙って正確に誤射したんじゃないの?」

 

 流石に調査しようよ! あの透明度の湖だ。でかい竜がいれば一発でわかるもんだぞ!

 

 

「うむ、あの思い込みの強さじゃ。一族揃って思い込みが強そうじゃのう。俊平のことを盛大に勘違いしたとの同じく。すでにいない群青竜(ブルードラゴン)に、白羽の矢が立ったことで幻の群青竜を生んでしまったのじゃな。」

 

「そ、そうなのですか………!」

 

「なんで俺たちが伝承聞いてるだけで推理できることを本人たちが全然わかってねえんだよ。その件の白羽の矢はどこに?」

 

 

 呆れながら白羽の矢の所在を聞くと

 

 

「あ、それたぶんリリが持ってるよ。」

 

 と、俊平が手を上げた。おや、目が黒に戻った。

 俊平が制御権を戻したみたいだな。

 

「リリ? 誰?」

 

「こっちの天使ちゃん。」

 

 俊平が指差したのは、部屋の隅でカーテンと戯れている無邪気な子供。

 そういや、俊平はなんかクリーム色の髪の羽生えた子供つれてきてたな。

 

 

「何この子。俊平ちゃんが産んだの?」

 

 由依が天使を指差しながらシュンペイを見る

 

「いやいや。ちがうから。この子については僕もよくわからないんだけど、なんか懐かれたから、一緒にいるんだ。」

 

「ぬーん。」

 

「僕もね、この子についてはよくわからないんだけど、僕、お酒の湖で溺れたせいで二日酔いで昨日ベッドから1日動けなかったから、そこで話を聞いてみたんだ。迷子なんだって。僕も昨日初めて指輪を嵌めてリリとお話しできるようになったんだけど、リリはたぶん、空中大陸の出身で、落っこちてきちゃったんだって言ってた」

 

「ふーん………。すごいな、俊平の主人公補整。物語の核心である空中大陸の手がかりの方からやってきたぞ」

「それな。私もそのご都合主義にはドン引きとともに大爆笑」

「たしかににゃ。ここまでくるとヤラセなんじゃないかって疑わしくなるにゃ」

 

「僕としてはたまったものではないよぉ!」

 

 俊平からすれば、トラブルの方が向こうからやってくるんだから、たしかにたまったものではないよな。

 

 

「リリ。リリー。こっちきて」

 

 俊平が天使に向かってちょいちょいと手をこまねきすると

 

「はいなのです!」

 

 元気な返事と共にトテチテとやってきた。

 

「お? なのですロリだ」

「のじゃロリの親戚だね」

「のだロリもいるにゃ」

「なんじゃお主らワシに喧嘩売っておるのか?」

「ひえ、おばあちゃん! なんでもないです!」

 

 

 なのですロリとは、語尾が「なのです」のロリである。

 なろうにおけるなのですロリの特徴としては、背伸びしたいお年頃なのですよ。

 

 ちなみにだが、幼さを強調したいロリのときは「なのロリ」なの

 無邪気さを強調したいときは「のだロリ」なのだ

 大物感をだしたいときは「のじゃロリ」なのじゃ

 ちょっと利発なときは「だよロリ」だよ

 内気で天然の幼さを演じたいなら「だよぉロリ」だよぉ。

 

 ちなみに俊平に当て嵌めるなら「だよぉロリ」だよぉ!

 

「リリ。この前渡した矢、見せてもらえる?」

 

 俊平がそう言うと、天使は服の内側をゴソゴソとまさぐり、スッポンと矢尻がハート型の矢を取り出した。

 

「なんだこれ、先端が空気抵抗めっちゃ受ける形じゃんか。こんなん飛ばしたら絶対曲がるぞ」

「しかも矢羽が2枚。漫画じゃあるまいし、3枚にして欲しいね」

 

「しまった! 弓道警察にゃ! 樹にゃんと由依にゃんは弓道部にゃ! うんちく垂れ流す前に二人を押さえつけるにゃ!」

 

 ガタタッ!! と妙子と田中と消吾と便乗した鉄太に取り押さえられた俺と由依。

 

 何をする! こんな! こんなもので弓矢を語ろうなどと! ぐわー!

 

 

 

 




あとがき


次回予告
【 ごめんなさいには勇気が必要 】

お楽しみに


読んでみて続きが気になる、気にならないけどとりあえず最後まで読める程度には面白かった

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