テンプレバスター!ー異世界転生? 悪役令嬢? 聖女召喚? もう慣れた。クラス転移も俺(私)がどうにかして見せます!   作:たっさそ

71 / 83
第71話 由依ー夢幻召喚RTA1

 

 意識が覚醒する。

 目を覚まし、体を起こすと、そこは王座の前。

 なんでこういう召喚って、都合よく目の前に王様とかいるんだろう。

 召喚に関する詳細もあまりないし、経緯を説明することって、あんまりないんだよなぁ

 

 

「ようこそいらっしゃいました! 勇者様方!」

 

「「このパターン(シナリオ)は勇者召喚」」

「状況理解の速さ。さすがにゃ」

 

 周囲を見渡すと、タツルとタナカちゃん、テツタと私。 あとは知らないお兄さんが一人。

 

 召喚パターンはBの高校生くらいの身長。胸も少し成長していた。

 タナカちゃんももともとがスラっとした美人だったのに、モデル体型。ヒロインレベルだ。

 

 テツタはいつもの短髪だけど若干だが身長が伸び、筋肉質になっている。

 タツルは3割増しくらいでイケメンになってた。

 私の色眼鏡かもしれないけれど、一緒の夢にタツルが入る事ってないから、成長したタツルって初めて見る。

 

「す、すげー! 本当に俺もこれ夢の中?」

「は?? なんだよ、これ………まさか異世界召喚???」

 

 

 しらないお兄さんは突然の召喚に大混乱の巻き。しかし、異世界召喚であることはわかっている模様。

 そうだよね。最近は異世界転生も異世界召喚もありふれちゃっているからね。

 

 召喚された本人が自覚しているパターンだってもちろん存在する。

 

 なんなら私たちみんな自覚しているんだ。慣れた。

 

 

 テツタの方は語彙力が低下している。

 

「おちけつ。鉄太。王様のお話を聞かないと始まらないんじゃ」

「お、そうだな」

 

 とはいえ、実験は成功。テツタは私たちに便乗して、タナカちゃんはパジャマで夢の中だ。

 おそらく、手をつないでいたからなのか、タツルの夢現回廊のチカラなのか、みんなで同じ夢を見ることに成功した。

 

 

「やったねタツル!」

 

 私はタツルとハイタッチ。

 

 テツタとしても、異世界召喚に巻き込まれている状態で異世界召喚に巻き込まれている。

 異世界召喚in異世界召喚だ。混乱しそう。

 

「あんたらは、ここがどこか知ってるのか?」

 

 と、謎のお兄さんが聞いてきた。

 

「どこかはわからん。たぶん夢の中なんだろう。」

 

 とタツルが答える。

 混乱している風を装える嘘偽りのない言葉だった。

 

「いやいや、頬つねっても痛いぞ! 何言ってんだ!」

「じゃあ異世界だな。漫画でよくある異世界召喚。俺は鈴木樹(すずきたつる)。鈴の木にうち(たてる)あんたは?」

「俺は黄河仁法(こうがひとのり)。黄色い河で法の仁義。教室で寝てたらいつの間にかここで。」

「佐藤由依」

「田中にゃ!」

「坂之下鉄太です。」

 

 と、とりあえず自己紹介。

 仲良くわちゃわちゃやっていると、確実に知り合いだってばれているだろうから、そこについてはもう隠す必要がないね。

 

「俺らは修学旅行中に同じベッドで寝てたらいつのまにか」

「4人で?………ただれている」

「やらしーことなんて何もないぞ。修学旅行の醍醐味は男女の部屋に突撃だって相場が決まっているんだ。」

 

 ただれてないよ。タツルは健全だよ。

 修学旅行がまさかの異世界なんだけどね。

 

「ごっほん!」

 

 と、王様がわざとらしく咳をして注目させる。

 そういやいたね。ごめんなさい。

 

 

「この度お主たちを呼び出したのは他でもない、どうか、ワシらの為に戦っていただきたいのだ。」

 

 頭を下げる王様。

 

「戦うって、まさか、魔王と!?」

 

 ふーむ、なにやら主人公風を吹かせているなぞの仁法さん。

 

 異世界召喚なんてワクワクしていますよと顔に出ている。

 すでに分かる俺スゲーだろなんて思ってそうだ。

 

「いや、魔王はすでに倒された。」

 

 私とタツルはモブムーブで片膝の力を抜き、コケッとバランスを崩す。

 魔王を倒す系じゃなくて倒された後か。

 

「じゃあ、俺たちは何のために召喚されたんですか?」

 

 仁法さんが王様に質問をしている。

 ふむ。それだな。召喚された目的はおそらく、力関係。

 

 王様の話を要約すると

 

 魔王を倒した勇者が別の国にいて、その国が圧倒的強国になってしまった。

 戦争に使いそうだから抑止力として勇者召喚を行った、と。

 

 なんというか、核抑止力みたいな話。

 私たちが核?

 

 やばたんかよー。

 

 つまりそんな話。

 

「なるほど………ほかの勇者の抑止力の為に………」

 

 これは、私はあまり体験したことないタイプ。「勇者バトルロイヤル」系だ。

 殺伐シナリオのパターンだね。

 

 そして、知らないお兄さんを入れて5人。

 主人公候補は最有力がお兄さんだね。

 

 

「では皆さん、『ステータスオープン』と唱えてください」

 

 ほいでたステータスオープン。

 プレートタイプではなく、本人に唱えさせるタイプね。

 神官風の男が私たちの前に立って

 

 言語も自動翻訳入っている。指輪は不要だ。

 

「「「「「 ステータスオープン 」」」」」

 

 みんなでステータスを確認する。

 

 ふむ………レベル制じゃなくて、ジョブをよこしたうえで、スキルを増やしていくタイプだ。

 ってことは、追放される人がいるな。絶対素敵なユニークスキル持ちだ。

 

 

「称号はなんと書いてありますか?」

 

 神官風の男がメモを片手に私たちに聞いてきたので、正直に答えますとも。

 

「勇者。」

「私も勇者」

「田中も勇者にゃ」

「俺も俺も。俺も勇者だった!」

 

 私たちは当然のように勇者で………。 

 

 

「俺は………迷い人」

 

 

 勇者バトルロイヤルで追放1名。

 なんだこの設定。勇者ロイヤル全然関係ないじゃん。

 

 主人公は迷い人。黄河仁法さん。

 

 勇者バトルロイヤルに横やり入れるのかな。

 いや、この世界でやっていることは政治。勇者による抑制力。

 追い出された復讐に燃える彼は魔王を倒した勇者と手を組んでこの国を蹂躙とか

 

 

「なんだと!? 勇者ではない者は出ていけ!!」

 

 

「は? なんで! これから俺、どうすれば!」

 

「ぶっくく」

「にゃはは」

「ふっはー!」

 

 着の身着のまま放り出されるテンプレ主人公を見て、タツルと私とタナカちゃんは、笑いをこらえることができずに爆笑してしまった。

 

 

「なに笑ってんだお前ら!」

 

「そうだぞお前ら、流石に便乗できないぞ!」

 

 

 

 お兄さんがこちらを睨みつけるが、あまりのスピード追放で笑いが止まらないの、ゴメンナサイ!

 

「馬鹿だなぁ鉄太。こういう時、勇者の行動は追放者を可能な限り馬鹿にして罵倒して追放するもんなんだよ。その復讐心を糧になんやかんやでハーレムができる」

「は?」

 

 あんぐり口をあける鉄太と仁法。

 

「大丈夫。仁法のコミュ力ならどこでもやっていけるよ。間違いない。まずは冒険者ギルドに登録だ!」

「まずは服を売って新しい服と武器を手に入れるんだよ!」

「冒険者ギルドに行ったら「ママのおっぱいでもしゃぶってな!」なんて言われたらユニークスキルをぶっ放すにゃ!」

「あととりあえずリバーシ! リバーシリバーシ!」

「それな!」

「にゃはははー!」

 

 置き土産にアドバイスを忘れない!

 

「異世界にいきなり連れてこられて、こんな! くそっ てめえらぜってえ許さねえからな!!」

 

 なのにめちゃくちゃ睨まれた。

 うん。まあこれは笑っていた私たちがわるい。

 

 バタン! と締められたドア。

 かわいそうに。でも大丈夫。これからはチーレム生活が待っているはずだよ。

 なろうで見た。たぶん『ハーレム・異世界』や『追放・ハーレム』で検索したら腐るほど出てくるやつ。

 

「あの仁法、確実に忍術系のスキル持ってるぞ」

 

 なんてタツルが言ってきた。

 

「なんでわかるの?」

 

「名前。ちょっと特徴的な名前の場合、アナグラムとか、読み方を変えたりすると、その人物の特徴が見て取れる。」

 

「たしか黄河仁法(こうがひとのり)だったにゃ。ぜんぶ音読みすると甲賀忍法にゃ!」

 

 

「あ、たしかに!!」

 

 なろうあるある。

 

 

 

 

 

 




あとがき

次回予告
【 夢幻召喚RTA2 】

お楽しみに


読んでみて続きが気になる、気にならないけどとりあえず最後まで読める程度には面白かった

と思ってくださる方は
ブクマと
☆☆☆☆☆ → ★★★★☆(謙虚かよ)をお願いします。(できれば星5ほしいよ)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。