翌日
飛鳥「さて、皆朝ごはんを食べたら、イナズマキャラバンで移動するからな」
朝食の会場で飛鳥がスケジュールについて説明していたが…。
壁山「もぐもぐもぐもぐ!!」
壁山は相変わらず食べる事に集中していた。周りで食べていた栗松たちは呆れていた。
飛鳥「まあ、食べた分動いて貰うとして…」
円堂「とにかく楽しみだ!」
朝食も食べ終えた後、円堂達はイナズマキャラバンでとある場所に移動していた。そこはウインタースポーツが楽しめるスキー場だった。
壁山「ス、スキー場…?」
飛鳥「まあ、折角北海道まで来たんだし、ウインタースポーツでスピードを養ってもらおうかな」
「!?」
飛鳥の発言に皆が反応した。
染岡「一丈字さん! ウインタースポーツって、オレ達は遊びに来た訳じゃないんですよ!?」
飛鳥「そうだよ?」
染岡「え?」
飛鳥「これは遊びじゃない。スノーボードやスキーを使ってトレーニングをするんだよ。まあ、ジムにあるトレーニング器具だと思って」
「!?」
飛鳥の言葉に豪炎寺と鬼道が察した。
鬼道「確かにスキーやスノーボードのスピードであれば、エイリアのスピードを体感する事が出来る」
豪炎寺「ああ。やってみる価値はあるな」
円堂「よーし! それじゃ早速挑戦だ!」
「おおー!!」
と、その時だった。
「もしかしてあの人たち、フットボール・フロンティアで優勝した雷門イレブン!?」
「え?」
円堂達が声がした方を見ると、そこには地元の中学生らしき少年少女がいた。
「ホントだ!!」
「テレビで見た事ある人達ばっかりだよ!!」
と、少年少女たちははしゃいでいた。
円堂「えっと…」
飛鳥「……」
円堂達が不思議そうに見ていると、
飛鳥「何か御用でしょうか」
「あっ…」
飛鳥が話しかけると少年少女たちが緊張した。
円堂「もしかして、君達もサッカーやるの?」
と、円堂が気さくに話しかけると、少年少女たちは表情を明るくした。
「うん!!」
「私達もサッカーやるんだよ!」
そう話しかけた。
円堂「どこの中学校?」
「えっとね。白恋中っていう学校だよ!」
飛鳥「白恋中!?」
飛鳥が驚いた表情を見せると、皆が飛鳥を見た。
円堂「し、知ってるんですか!?」
飛鳥「ああ…」
飛鳥が白恋中の生徒を見つめた。白恋中の生徒は飛鳥を見て緊張していた。
飛鳥「ちょっと聞きたい事があるんですが、良いですか?」
「は、はい…」
すると飛鳥はこう言った。
飛鳥「吹雪士郎って子、サッカー部にいませんか?」
「!!?」
「吹雪くん?」
「吹雪くんがどうかしたの?」
白恋中の生徒達は不安そうにしていた。
円堂「コーチ…。誰なんですか? 吹雪士郎って」
飛鳥「北海道でかなり有名なエースストライカーだよ。通称『熊殺しの吹雪』と言われてて…」
飛鳥が冷や汗をかいた。
飛鳥「…エイリア学園が狙ってた子でもあったんだ。リストには載っててね」
「!!?」
飛鳥の発言に皆が驚いた。
円堂「えっ!?」
「嘘!?」
「エイリア学園って確か学校を壊した悪い奴だべ!?」
飛鳥「ま、まあ…そうね…」
白恋中の生徒の言葉に飛鳥は返事に困った。
「吹雪くんが連れてかれるなんて嫌だべ!」
「どうしよう~!!」
飛鳥「ああ、一先ずは大丈夫。エイリア学園の親玉は捕まったから」
パニックになる白恋中の生徒に対して、飛鳥が苦笑いしながら宥めた。
***************
レストラン
「本当にうちの者が怖がらせて悪かったね」
飛鳥は吹雪を除く白恋中メンバーに謝罪をした。雷門イレブンはそんな様子を近くのテーブルで見ていた。
飛鳥「それからありがとう。吹雪くんを呼んでくれて」
「うん。だって大事な話だべ。吹雪くんも一緒にいた方が良いよ」
「もうすぐ来るって言ってたから待ってて!」
栗松「熊殺しの吹雪ってどんな感じでやんすかね」
少林寺「熊殺しって言うから、やっぱり体が大きいのかな…」
壁山「そ、そうに違いないっす…」
と、雷門中の1年生たちが吹雪について話をして、壁山が震えていると、
「あー。皆そう言うんだよ」
宍戸「え?」
「吹雪くんは僕たちと同じくらいだよ?」
「しいて言うなら、イケメンで運動神経が抜群なんだ!」
「学校の女の子たちからモテモテなんだべー」
栗松「はぁあああああああ!!?」
栗松が絶叫した。とても大きい声だったので一緒のテーブルだった壁山、少林寺、宍戸は耳をふさいでいた。
夏未「ちょっと栗松くん。他の人に迷惑でしょ」
春奈「…まあ、叫びたくなる気持ちも分からなくはないですけどね」
ちなみに他のお客さんは誰もいない。精々お店の人がいるくらいである。
染岡「だけど、そんなに凄いプレイヤーならどうしてFFに出なかったんだよ」
「オラたち、そういうの興味ないから」
「うんうん。楽しくサッカー出来ればそれで良いんだべ」
染岡「…なに?」
鬼道「価値観の違いだ。それは仕方あるまい」
飛鳥「まあ、どっちみち影山零治に出場資格を剥奪されてるからね…」
鬼道「…え?」
皆が飛鳥の方を見た。
鬼道「今、何て言いました…?」
飛鳥「白恋中はね。FFの出場資格を剥奪されてたんだよ。吹雪くんが強すぎるから…」
「ええっ!!? そうだったの!!?」
「てっきりオラ達が弱いから、出場させて貰えないと思ってたべ!」
出場資格が剥奪されていた事自体知らなかった白恋メンバーは驚いていた。
飛鳥「まあ、影山零治も捕まったし、来年から出れると思うから、気が向いたら参加してみてね」
「ん、んだ…」
その時だった。
「あ、吹雪くんだ!」
「どうしたの? 僕にお客さんって…」
と、いかにも爽やかなイケメンが現れた。まあ、どちらかといえば優男だった。
飛鳥(間違いない。リストに載っていた顔と同じだ…)
春奈「あー。確かに女子達がメロメロになるだけの事はありますね」
塔子「そうか? 何かナヨナヨしてて、頼りなさ…」
角巣が塔子の口をふさいだ。
吹雪「ああ、いいよ。気にしないで。よく言われるんだ…」
吹雪が苦笑いした。
「最初は皆そう言うけど、プレーを見たら気が変わると思うよ!」
「プレー?」
「聞いて驚くなよ。吹雪くんはストライカーとしてもディフェンダーとしても天下一品なんだべ!」
「!!?」
白恋中のDF、押矢 万部の発言に雷門イレブンは驚いた。
つづく