イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第16話「皆で強くなる(後編)」

 

 

「ふー。スノーボードって難しいや…」

「そうだな」

 

 と、円堂と土門が中で休憩しようとしたが、偶然飛鳥達の話を聞いてしまった。

 

土門「…あの部屋から、コーチの声が聞こえねぇか?」

円堂「え…」

 

 そして部屋の中では話が続けられていた。

 

吹雪「…完璧になる事、家族との約束でもあって、かつての僕の全てでした」

飛鳥「……」

 

吹雪「だけどあの日、僕がいなかったせいで試合で負けて皆が酷い目に逢った時、僕は自分を責めて、どんなに無理をしてでも完璧でいる事にこだわっていたんです。そんな時、無理がただって僕は倒れました」

飛鳥「そうか…」

 

 すると今度は目深が口を開いた。

 

目深「吹雪くんが倒れた後、オレ達は監督に集められました。もう吹雪一人に負担をかけるような事はやめろと」

 

 目深の言葉に飛鳥は反応した。

 

紺子「吹雪くんとアツヤくんがとても強くて頼りになるから、私達は頼りきりにしてました。押矢「だけど、それが結果的に吹雪くんに負担をかけてしまってたんです」

 

 飛鳥は吹雪が押矢は頑張り屋だと言っていた事がようやく理解できた。少しでも吹雪の負担を下げようと頑張っていたのだと。

 

吹雪「僕は倒れてたのでその時はいなかったんですけど、押矢が皆を説得してくれたんです」

押矢「吹雪くん…!」

 押矢が吹雪を見た。

 

吹雪「そして監督からはこう言われました。一人で完璧になるのではなく、チーム全員で完璧になれと」

 

 吹雪は目を閉じた。

 

吹雪「僕は白恋中のキャプテンとして、皆を信頼して、自分の役割を果たし、完璧になっていたつもりでした。でも、完璧ではありませんでした。今は…今まで通り楽しいサッカーをやりつつ、チーム皆で完璧になれるように、白恋サッカー部を立て直しています」

円堂「……!!」

 

 吹雪の言葉に円堂ははっとなり、2回目のジェミニストーム戦の事を想いだした。自分も吹雪と同じように仲間を信じ、キャプテンとしての役割を果たしていたつもりだったが、結果としては一部のメンバーに負担をかけていたのだ。

 

 そして円堂は悔やんだ。キャプテンとして間違った判断をしていたと。土門はそれに気づいて複雑な顔で円堂を見ていた。

 

飛鳥「それじゃ…もう二重人格は…」

吹雪「はい。もう今の僕にアツヤの人格はありません」

円堂・土門「!!」

 

 吹雪がいつくしむ顔をした。

 

吹雪「アツヤは…僕の心の中にいるって分かったので」

飛鳥「そうか…」

 

 吹雪の言葉を聞いて、飛鳥は安心した。

 

飛鳥「…それだったら、君の人格に関しては心配する必要はなさそうだな」

「!」

飛鳥「話してくれてありがとう。吹雪くん」

吹雪「いえ、こちらこそ」

 

 と、二人が喋ると紺子たちもとても嬉しそうな顔をしていた。

 

飛鳥「…そういや、話変わるけど」

「?」

飛鳥「ここ最近、白恋中で怪しい奴とか見かけなかった?」

「!?」

飛鳥「例えばゴーグルをかけてるハゲのおっさんとか」

押矢「あ!! そういや見たべ!!」

飛鳥「…やっぱりか」

 

 飛鳥が困惑した。

 

紺子「皆怖いって話をしてたんだけど、あれもエイリア学園だべ!?」

飛鳥「…というより、エイリア学園と関わっていたチンピラとでも言っとこうかな。恐らく吹雪くんをエイリアの仲間にしようとして、白恋中の周辺をウロウロしてたんだと思うよ」

目深「そういや、見た事ないお巡りさんもいっぱいいたっぺ…」

飛鳥「…そのハゲのおっさん達が絡んでるね」

 

 飛鳥は苦笑いするしかなかった。

 

飛鳥「とにかく、一応エイリア学園は無くなって、とってもお偉いさんが見回りに来てるけど、皆も気を付けてね」

「はい!」

飛鳥「それじゃ戻ろうか…」

 

 飛鳥達はその場を後にして、皆と合流した。

 

*****************

 

塔子「いやっほーい!!」

「塔子ちゃん上手~!!!」

 

 塔子がスノーボードで滑走していた。

 

角巣「塔子様! あまり調子に乗らないように!! こないだも…」

塔子「分かってるってばー」

 

 角巣が注意すると、塔子が諫めた。ちなみに角巣は苦手なので不参加だった。

 

壁山「どわああああああああ!!」

栗松「うわああああ!! こっち来るなでやんすー!!」

宍戸「ひえええええええええ!!」

 

 と、壁山たちは相変わらずドタバタしていた。

 

春奈「…あっちはまるでセンスがありませんねぇ」

栗松「グハァ!!!」

壁山「うう…そこまで言わなくても…」

 

 春奈の容赦ない言葉に栗松と壁山は心が折れそうだった。少林寺と宍戸は心の中で流石鬼道の妹と言わんばかりに辟易していた。

 

雪野「そうそう。上手ズラ~」

目金「あ、ありがとうございます…」

 

 鼻水には辟易しているものの、意外に教えるのが上手で目金は上達していた。

 

 そんなこんなで夕方になった。

 

飛鳥「今日はここまで! やってみてどうだった?」

 

 飛鳥が雷門メンバーに聞いてみたが、皆が飛鳥を見た。

 

飛鳥「…どうしたの?」

春奈「いや、最後の最後でコーチがすごい滑りを見せてたから…」

夏未「経験者なんですか?」

飛鳥「数年前に1回やったくらいだよ。結構やりこんでたから、無意識に覚えてたのかもね」

栗松「くぅ~!! 如何にも天才が言うセリフでやんすよ!!」

飛鳥「それはそうと、明日は練習試合組んだから」

「え?」

 

飛鳥「やっぱり練習前と練習後で試してもらおうと思って」

 

 翌日白恋サッカー部と練習試合をした。グラウンドは旅館の敷地内にあるサッカーグラウンド。

 

飛鳥「今回のテーマは初心に帰る」

「!?」

飛鳥「雷門も白恋もまたゼロからのスタートだ。そういう訳だからスタメンはこれね」

 

FW:目金、染岡

MF:半田、少林寺、宍戸、マックス

DF:風丸、壁山、影野、栗松

GK:円堂

 

「!?」

飛鳥「豪炎寺くん、鬼道くん、土門くん、一之瀬くんは必要に応じて投下する。準備してね」

土門「はい!」

 土門が返事をした。

 

円堂「さあ皆! サッカーやろうぜ!」

 皆が円堂を見た。

 

染岡「どうしたんだよ円堂…」

半田「今日はやけに張り切ってるな」

 

 染岡と半田の問いに飛鳥が苦笑いした。

 

円堂「白恋から凄くやる気が伝わってきてるんだ。早くサッカーがしたいよ」

秋「円堂くん…」

円堂「さて! 皆で勝つぞ!」

「おー!!!」

 

 そう言って雷門中はそのまま白恋中との試合に臨んだ。

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

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