前回までのあらすじ
白恋中との試合で吹雪の圧倒的な力を思い知り、自信を無くした風丸と少林寺。少林寺は自分はサッカーには向いてないと飛鳥に伝えるが…。
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少林寺「オレ、サッカーには向いてない気がするんです…」
飛鳥「……」
すると円堂が入ってきた。
円堂「そんな事ないぞ少林寺!」
風丸「円堂…」
円堂が入ってきたことで風丸や少林寺が円堂を見るが、少林寺はばつが悪そうにする。
円堂「お前はいつも頑張ってるじゃないか!」
飛鳥「円堂くん。気持ちは分かるけど少し静かにしてくれるかな」
円堂「でも!」
飛鳥「今は少林寺くんが話してるんだ」
円堂「!」
円堂が反応をすると、飛鳥が少林寺を見た。
飛鳥「少林寺くん。どうしてサッカーに向いてないって思うのか、教えてくれるかい?」
少林寺「だ、だってオレ…体は小さいし、壁山みたいなディフェンスが出来るわけでもないし、鬼道さんみたいに作戦の指示出せないし、豪炎寺さんみたいなシュートだって打てない。ジェミニストームの試合で豪炎寺さん達に頼り過ぎだって、コーチも言ってたじゃないですか!」
飛鳥「言ったね」
飛鳥はあっさり認めたが、不思議そうにしていた。
飛鳥「…それで、少林寺くんはどうしたいのかな?」
「!」
飛鳥「言ってごらん。サッカー、上手くなりたくないの?」
少林寺「そ、そりゃあ上手くなりたいですよ!」
飛鳥「それが答えだよ」
「!!」
円堂、風丸、少林寺が驚いた様子で飛鳥を見た。
飛鳥「ほんの少しでもサッカーが上手になりたいっていう気持ちがある限りは、サッカーを続けなさい」
少林寺「!」
飛鳥「…けど、どうすればいいか分かんないでしょ? 色々考えてみたけど」
少林寺「う…」
少林寺が俯いた。
円堂「少林。そう言う事なら何で言ってくれないんだよ!!」
飛鳥「君とかに頼ると、また人に頼ってるって言われるからだよ」
円堂「!」
少林寺「…コーチ」
飛鳥「ああ。君が一人でスノーボードの特訓をしていて、色々考えてる所を見せて貰ったよ。そこまで考えてるなら、助言をしてもいいかな」
飛鳥の言葉に少林寺ははっとして飛鳥を見つめた。
少林寺「教えてください! オレは…どうしたらいいんですか!?」
飛鳥「ジャンプ力を鍛えて」
少林寺「え?」
少林寺の言葉に円堂と風丸も困惑した。
飛鳥「体が小さいからって言ってたけど、君、身軽でもあるよね」
風丸「た、確かに少林はそうですね…」
飛鳥「だったら今以上にジャンプ力を上げて」
少林寺「それで…どうするんですか?」
飛鳥「まあ、これ言っちゃうと完全に答えになるけど、必殺技を考えたから、そのためにジャンプ力を鍛えて」
「必殺技!!?」
飛鳥「少林寺くん。君のフットワークの軽さなら出来る技だ」
少林寺「必殺技…」
円堂「どんな技なんですか!?」
飛鳥「そうだね…」
と、飛鳥が持っていた紙に絵を描いて3人に説明した。
飛鳥「この技はブロック技で、まず少林寺くんと相手のプレイヤーがいます。少林寺くんが高く飛んでそこから急降下して、地面に衝撃波を与えて、ボールを奪う技だね」
少林寺「か、かっこいい!!」
風丸「FF地区予選で戦った野生中にもジャンプ力が凄い奴がいたから、可能か…」
飛鳥「まあ、どうしても高く飛ぶのが無理なら、イナズマ落としの要領で誰かに踏み台になって貰って高さを稼ぐってのもあるけど、スキルアップの為に1人でやるパターンで行こうか」
少林寺「はい!」
光明が見えて少林寺の表情に輝きが戻った。それを見て円堂は飛鳥の凄さを感じた。
飛鳥(まあ、後もう一つ必殺技考えたけど、あれはシュート技だし、ディフェンスがちょっと弱いから、黙っとくか…)
飛鳥「さて、話は戻すけど3人とも。世の中にはまだまだ強いプレイヤーが沢山いる」
円堂・風丸・少林寺「!」
飛鳥「君達がこの先どんな道に進むかはわからないけど、サッカーを続けるのであれば、強い心を持って精進する事を心がけてくれ」
風丸「強い心…」
風丸が俯いた。
風丸「コーチ」
飛鳥「ああ。少林寺くんだけ答えを教えるのも不公平だね。君も結構色々考えてたね。白恋の試合が終わってからずっと」
円堂「そうだったのか!?」
風丸「……」
すると飛鳥はある事を言いだした。
飛鳥「君はスピードよりも、メンタルを鍛えた方が良いね」
「!!」
飛鳥が風丸を見た。
飛鳥「少林寺くんもそうだけど、君達結構真面目でしょ」
風丸「!」
飛鳥「だから何かあると何とかしなきゃって気持ちが強くなり過ぎて、どうしたらいいか分からなくなるんだ。違う?」
少林寺「は、はい…」
風丸「すみません…」
と、風丸が飛鳥に謝った。
飛鳥「まあ、悩むのはいい事だけど、エイリアの件があるから冗談抜きで直してほしいな」
風丸「エイリアの件?」
飛鳥「ああ。前に全国各地から才能のあるサッカー少年少女を仲間にしようって話をしたでしょ?」
円堂「はい…」
飛鳥「奴らは言葉巧みに仲間に引き入れるからね。風丸くんみたいな真面目な子が一番危ないんだよ」
「!?」
円堂と少林寺が衝撃を受けながら風丸の方を見た。風丸もショックを受けて飛鳥を見ていた。
飛鳥「人の心の傷につけこむようなやり方をするからな…。あのハゲ共は」
少林寺「ハゲ共って…」
飛鳥のとっさの毒舌に少林寺は困惑した。
円堂「そんな事絶対にさせません! 風丸も少林も守ります!」
飛鳥「そりゃあ頼もしいけど、あまり無茶をさせないようにね」
円堂「はい!」
飛鳥「何だかんだ言って人間、どうしても無理なときは無理だからね」
円堂「そんなのやってみなきゃわからないじゃないですか!」
飛鳥「OK。それじゃ明日楽しみにしてな」
「え?」
翌朝
円堂「……」
飛鳥「ピーマン多めにしておいてやったぜ」
朝食は生野菜サラダもあったが、円堂だけピーマンが入っていた。他はにんじんとかキャベツである。
半田「円堂。お前ピーマン嫌いなのか?」
円堂「そ、そんな訳ないだろ~?」
夏未「幼稚園生じゃないんだから…」
春奈「いやー。うちのクラスにもピーマン苦手な人いますよ…」
鬼道「春奈も昔は苦手だったな」
春奈「お兄ちゃん!!//////」
飛鳥「ちなみに残してもいいぜ」
「え?」
皆が飛鳥を見ると、飛鳥は円堂にサインを送った。
円堂「食う!!」
半田「いや、ドレッシングはかけていいんだぞ…」
円堂「やっぱり苦い…」
染岡「偉いぞ円堂―」
円堂「子ども扱いするなよ!!」
それを見た風丸と少林寺は少し唖然としていたが、いつもの円堂に思わずクスッと笑った。
円堂「そ、それじゃ今度のジェミニストーム戦まで、みっちり特訓だー!!」
「おー!!」
夏未「ただし円堂くんはピーマンを全部食べてからです!!」
円堂「」
おしまい