イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第26話「新たなるスタート」

 

 

 飛鳥のコーチは引き続き行われる事になった。

 

飛鳥「さて、今後の方針を伝えるね」

「!」

 

 飛鳥が雷門イレブンを見つめた。

 

飛鳥「雷門イレブンの皆」

「!」

飛鳥「悪いんだけど…。暫くの間、風丸くんと少林寺くんを貸してくれないかな」

「!!?」

 

 飛鳥の発言に皆が驚くが、円堂は冷静だった。

 

円堂「次のステップに進むんですね」

飛鳥「ああ。ジェミニストームにも勝ったしね。それだけの実力があれば大丈夫だと判断した」

栗松「で、でもどうして風丸さんと少林でやんすか?」

 

 栗松が聞くと飛鳥が反応した。

 

飛鳥「北海道にいた時に相談を受けたんだよ。色々考えてみたけど、どうすれば良いか分からなくなったって」

「!」

飛鳥「1回目の白恋の試合を覚えてる? 吹雪くんのポテンシャルに成す術がなかったでしょ」

「あっ…」

飛鳥「そこでスピードに自信があった風丸くんは、吹雪くんのスピードを見て自信を無くして、少林寺くんは焦りからミスを連発したんだ。で、自分で打開策を考えたけど、どうにもできなくなって相談したわけだけど、オレもちょっと二人に対して思う所があったから、貸してほしいんだ。理解してもらえたかな?」

栗松「そ、そうだったでやんすか…」

 

 栗松が困った顔で返事すると、

 

壁山「でも、言ってくれればオレ達も協力したっすよ?」

宍戸「そうだよ」

飛鳥「まあそうなんだけどさ。どうしても言いにくい事ってあるんだよ」

 

 飛鳥が少林寺と風丸を擁護した。

 

飛鳥「それでね。風丸くんと少林寺くんにはちょっとメンタルを鍛えてほしいから、ジェミニストームと一緒に京都の漫遊寺で修業をして貰う」

「!!?」

 

少林寺「漫遊寺って、あの漫遊寺中ですか!!?」

 少林寺が目を輝かせる。

 

円堂「え、知ってるのか少林」

目金「逆に何で円堂くんは知らないんですか…?」

円堂「え?」

 

 円堂の言葉に飛鳥が困惑した。

 

飛鳥「えっとね…。漫遊寺はフットボール・フロンティアに出場していない学校の中では一番強いって言われてる学校なんだよ」

円堂「そうなんですか!?」

少林寺「己の心身を鍛える為にサッカーをしているんですけど、その研ぎ澄まされた精神力は常人以上で、出場していれば優勝間違いなしって言われてる「裏の優勝校」なんですよ!」

 

 少林寺が興奮気味に答えると、横にいた宍戸や半田が苦笑いした。

 

少林寺「そんな所で修業できるなんて夢みたいです…!」

飛鳥「需要と供給が合って良かったよ」

目金「だけど、そんな凄い学校がよくOKしてくれましたね…」

 

 目金の言葉に飛鳥が発言するが、

 

飛鳥「エイリア学園の件を話したらOKしてくれたよ。風丸くん、少林寺くん。やる?」

少林寺「やらせてください!!」

風丸「お願いします!」

飛鳥「分かった」

染岡「それはいいとして、一丈字コーチはどうするんですか?」

飛鳥「オレも京都に行くよ。こいつら鍛え直さないといけないし」

「!!?」

半田「それじゃコーチの意味ないじゃないですか!!」

飛鳥「それが大ありなんだな」

「え?」

 

 飛鳥がその事もちゃんと考えてあると言わんばかりの表情をすると鬼道と豪炎寺が気づいた。

 

豪炎寺「まさかあの時の後半戦…!!」

鬼道「間違いないな…」

飛鳥「その通り。次の試合は徹底的に鍛えたジェミニストーム、風丸くん、少林寺くんと戦って貰う」

「!」

 

 飛鳥が不敵な笑みを浮かべた。

 

飛鳥「あの後半戦でまた課題が出来たはずだ。雷門イレブンの皆はそれをクリアするためにどうすれば良いか考えてプレーで示してもらう」

「はいっ!!」

 

飛鳥「話はこれで以上だ。さて…」

 

 飛鳥が気を抜いたかのようにジェミニストームを見た。

 

飛鳥「話変わるけどお前達」

レーゼ「はいっ!」

飛鳥「今日から宿舎に住めるらしいから、これ終わったら荷物を持って移動だ」

「はっ!!」

 

 すると雷門イレブンが反応した。

 

円堂「まだ住んでなかったのか?」

夏未「ええ。色々あってね…」

春奈「私達もついていって良いですか!?」

飛鳥「勿論。寧ろ今夜はそこで打ち上げでもしようかなって思ってたんだ」

「!」

飛鳥「たまにはこういうレクリエーションもないとね」

 

*******************

 

 雷門中から歩いて5分のマンションについた。

 

春奈「お、思った他立派なマンションですね…」

栗松「オレんちよりもピカピカでやんす…」

飛鳥「本当に背中を向けて寝られないな…」

夏未「ええ。これからも雷門イレブンの為に、一生懸命働いてください」

飛鳥「勿論。受けた恩はキッチリ返すよ」

 

 と、部屋を紹介した。

 

飛鳥「一応オレ以外は皆相部屋ね。本当は一人一部屋にしてやりたいけど、そこまで贅沢は言えないから」

「いや、滅相もございません!!」

「こんな立派なお部屋に住めるなら、文句のつけようがございません!!」

 

 ちなみに部屋割り

201号室:飛鳥

202号室:レーゼ、ティアム

203号室:パンドラ、リーム

204号室:ゴルレオ、イオ、グリンゴ

205号室:カロン、ギグ、ガニメテ、コラル

 

飛鳥「何かあったらオレに連絡して。大体いるから」

「はーい」

飛鳥「それじゃ鍵を置いて荷物置いてきな」

 

 と、皆が荷物を置きにいくと、雷門イレブンも部屋を見せて貰った。

 

 そして夜…。

 

目金「それでは皆さん。この目金欠流が乾杯の音頭を取らせて貰います! かんぱ」

「かんぱーい!!!」

目金「って、聞いてくださいよ!!」

 

 マンションのパーティールームで、関係者達が食事をしていた。目金が乾杯の音頭を取ったが、フライングをしていた。

 

飛鳥「あ、そうだ」

 

 飛鳥もジェミニストームの選手たちとご飯を食べていたが、ある事を想いだした。

 

飛鳥「皆、ちょっといいかな」

「?」

 

 円堂達は飛鳥を見た。

 

円堂「どうしたんですか。一丈字コーチ」

飛鳥「突然なんだけど、ジェミニ以外のエイリア学園の皆と顔合わせしようかなって思ってるんだ」

「えええええええええええええ!!?」

 

 皆が驚いていた。

 

レーゼ「デザーム様たちが来てるんですか!?」

飛鳥「いや、テレビ中継。引っ越しですっかり忘れてたぜ」

 

 飛鳥がリモコンを操作してモニターの電源をONにすると…。

 

『あ、映った!!』

『飛鳥はどこ!?』

『おーい!!』

 

 と、エイリア学園のメンバーが映し出されていたが、彼らも宴会場でご飯を食べていた。

 

円堂「あれが…」

鬼道「エイリア学園の全選手か…」

 

『ちょっと飛鳥!!!』

 と、マキがドアップで映っていた。

 

「こらマキ!!」

「飛鳥が見えないでしょうが!!」

 

 そう言って皆がもめ始めた。

 

栗松「コーチ…本当にモテモテでやんすね」

飛鳥「いい事ばかりじゃないけどね…」

 

 栗松の言葉に飛鳥が困惑した。

 

飛鳥「あー…久しぶりだなマキ。元気にしてた?」

マキュア「元気にしてたじゃないわよ!! 突然いなくなって!!」

飛鳥「父さんに追い出されて連絡が取れなかったんだよ。ごめん」

 

 飛鳥が謝ると、マキが泣き始めた。

 

マキュア「飛鳥がいなくなってどんだけ寂しい思いをしたと思ってるのよー!!」

 

 と、マキュアが泣き出すと一部のメンバーも泣き出した。

 

飛鳥「みんな…」

 

 飛鳥がそう呟くと、皆が飛鳥を見た。

 

瞳子「この通り元気にしてるわよ」

飛鳥「姉さん!」

 

 瞳子がモニターに表示すると、飛鳥が驚いた。

 

瞳子「全く。貴方という子は本当に罪…」

マキュア「それはそうとあんた達!! ジェミニストーム!!」

 

 マキュアが瞳子を押しのけて叫んだ。

 

マキュア「雷門なんかに負けてんじゃないわよ!!」

飛鳥「マキ。あんまり変な事言うと通信切るぞ」

マキュア「……!!」

秋「コ、コーチ!!」

春奈「私達は大丈夫ですから!」

 

 飛鳥の言葉にマキュアが涙ぐむと、秋と春奈が慌てて止めた。

 

飛鳥「あ、皆は引き続き飯食ってて」

 

 飛鳥が苦笑いすると、ずいっとデザームが前に出てきた。

 

デザーム「飛鳥。ジェミニストーム。試合を見せて貰ったぞ」

飛鳥「ファーストランクのキャプテンが面白い登場の仕方してるんじゃないよ」

「ええっ!!?」

栗松「この癖が強いのがファーストランクのキャプテンでやんすか!?」

飛鳥「…君も結構言うね」

 

 飛鳥が苦笑いしながら栗松を見ると、夏未に諫められた。

 

デザーム「紹介しよう。私は砂木沼治。エイリア学園ファーストランクチーム『イプシロン』のキャプテンだ」

円堂「砂木沼…」

飛鳥「ちなみにエイリアネームは『デザーム』」

 

 デザームが不敵な笑みを浮かべた。

 

デザーム「雷門イレブンよ。ジェミニストームを倒したその実力、素直に認めてやる。今度は我々イプシロンが相手だ!」

「……!」

飛鳥「その事なんだけど、お前らが雷門イレブンと戦うのは当分先だよ」

デザーム「な、何!?」

飛鳥「何じゃないでしょ。お前ら保護観察受けてるのに…」

デザーム「そ、それじゃこれからどうするのだ!」

飛鳥「ジェミニストームをもう一度鍛え直して、雷門イレブンにリベンジするから」

マキュア「何で?」

 

 マキュアが嫌そうな顔をした。

 

飛鳥「雷門イレブンに負けたし、いつまでもセカンドランクのままでいるわけにはいかないでしょ。成長させるためだよ」

 

 飛鳥があっけらかんと言い放った。

 

マキュア「そんなの納得できない!! ジェミニが負けたら普通イプシロンに交代でしょ!!」

飛鳥「お前達を外に出せないし、ジェミニもこのままじゃダメだからだよ」

クィール「ジェミニばっかり可愛がってずるいっポ~!」

 

 クィールの言葉に女子メンバーの殆どが良く言った!! という顔をしていて、マネージャー達は飛鳥が本当にモテているという事を確信した。

 

マキュア「そうよそうよ!!」

アイシー「平等に面倒を見るべきだと思うわ」

飛鳥「ごめんな愛。お前に関してはお兄ちゃんに釘刺されてたから無理だわ…」

「えっ!!?」

 

 ダイヤモンドダストのメンバー・凍池修児が慌てると、愛が怒りの炎を燃やした。

 

アイシー「お兄ちゃん…」

アイキュー「いや、僕は妹の事を想ってだな!!」

飛鳥「風介。助けてやれ。キャプテンだろ」

ガゼル「何で私が。兄弟間の問題でしょう」

飛鳥「…そうか。これでダイヤモンドダストは候補から外れたな」

「何の!!?」

 

 するとガゼルが露骨に慌てだして、ライバルのレアンが笑みを浮かべていた。

 

ガゼル「一体何の話をされてらっしゃるんですか?」

 

(女こっわ!!!)

 

 ガゼルの慌てぶりから相当女子メンバーから酷い目に遭わされている事を察知した雷門イレブンのメンバーは、心の底からガゼルに同情した。

 

 そしてガゼルを押しのけてアイシー、リオーネ、クララも露骨に慌てた。

 

アイシー「こ、候補って何の!?」

リオーネ「サッカー関係ですよね!? サッカー関係ですよね!?」

クララ「お願い。見捨てないで…」

 

 クララが青ざめて涙目になって懇願しているのを見て、ジェミニストームのメンバーが驚いていた。

 

栗松「どうしたでやんすか…?」

イオ「あの人はクララって言って、マスターランクなんだけど、いつも笑いながらきつい事を言うんだ…」

コラル「でも、そこがいいんだ…」

栗松「まあ、あんなかわいこちゃんに言われるのは悪い気がしないでやんすね…」

 

 いつの間にか仲良くなっていた。

 

飛鳥「うん。サッカー関係だよ」

「良かった…」

「って、ちっとも良くない!!」

 

 レアンは完全に勝ちが確定したと思ったのか、めっちゃ笑っていた。

 

飛鳥「まあ、それはそうと。皆元気そうで何よりだよ」

「!」

 

 飛鳥が笑みを浮かべてそう言うと、エイリアの生徒達は反応した。

 

飛鳥「じゃあ、そろそろ切るね。あんまり長くなると皆飯食べないから」

「ちょ、ちょっと待って!! 通信は切らないで!!」

デザーム「それはそうと飛鳥」

飛鳥「?」

 飛鳥がデザームを見ると、デザームは指をさした。

 

デザーム「貴様との決着はまだついていない! 近いうちにまた果たそう!」

クィール「ついてないもなにも、飛鳥の全戦全勝だっポ」

デザーム「はぐ!!」

ガゼル「すみません! ダイヤモンドダストはどうなるんですか!!」

マキュア「そんな事より、イプシロンと試合しようよ!!」

クリプト「ぶっ潰す…」

モール「あの…。そろそろ限界なので助けてください…」

「何か一人本当に死にかけてる子がいるんだけど!!」

「大丈夫!?」

 

 皆モールを心配していた。確かにもうマキュアとクリプトの暴走ぶりに目が死んでいた。

 

飛鳥「留美」

モール「!?」

 

 飛鳥がふっと笑った。

 

飛鳥「お前は本当に良い子だ。いつも皆の面倒を見てくれてありがとな」

パンドラ・リーム「お疲れ様です!!」

 

モール「くすっ…ううっ…」

 

 モールは3人の言葉に救われたのか、大粒の涙を流した。それを見た一部のメンバーは「本当に苦労してるんだなぁ…」と思わず貰い泣きした。

 

舞「とってもわかり過ぎる…!!」

角巣「……」

 

マキュア「ちょっと!! 留美だけずるい!!」

ガゼル「ちょっと!! 私を見捨てないで!!」

デザーム「再戦するのだ!!」

瞳子「ちょっと私にも喋らせt」

飛鳥「じゃ、またねー」

「あああああああああああああああああ」

 

 と、通信を切ると、しーんとした。

 

飛鳥「えー。そういう訳なので雷門イレブン、ジェミニストーム」

「は、はい…」

 

 飛鳥が静かに目を閉じた。

 

飛鳥「また明日から、一緒に頑張ろうや…」

「はい…」

 

 いろんな思いが交錯しながら、飛鳥と雷門イレブン、そしてジェミニストームの新しい戦いが始まるのだった。

 

 ちなみにあの後ガゼルはしばかれた。

 

 

第一部 完

 

 

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