前回までのあらすじ
豪炎寺の妹・夕香を守る為に鬼道と夏未が立ち上がると、感動してマスターランク「ガイア」のキャプテン。基山ヒロト(グラン)が現れた。
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「ど、どこから現れたっスか…」
「吉良財閥の科学技術だよ」
壁山塀吾郎の言葉に対して、飛鳥が解説をした。
ヒロト「こんな所にいたんだね。飛鳥さん」
飛鳥「ああ。追い出されたもんでな。それで? ジェミニストームを取り返しに来たのか?」
ヒロト「いいや。ジェミニは用済みだと父さんが言っていたよ」
「!!」
ジェミニストームの面々は青ざめた。
円堂「用済み!?」
染岡「ひでぇじゃねぇか!!」
円堂の言葉に対して染岡も便乗してヒロトを責める。
ヒロト「オレ達にとって父さんこそが全て。そして飛鳥さん。残念だ…」
飛鳥「後悔はしちゃいない。オレはエイリア学園を辞める」
「!」
ヒロト「本当にやめるつもりなの?」
飛鳥「勿論だ。玲名達の事を頼んだぞ」
ヒロト「……」
飛鳥「これからはお前がしっかり、玲名達を」
ヒロト「ごめんなさい。戻ってきてください」
(弱っ!!!)
ヒロトが土下座をしたので、飛鳥以外の全員が驚いた。
飛鳥「…その様子だと、暴れてるのか?」
ヒロト「うん…」
飛鳥「はぁ…本当にしょうがねぇ奴らだなぁ…」
ヒロトは涙目になった。レーゼ達は察しがついたのか、皆苦い顔をしていて、なかでも当事者である飛鳥はあきれ果てていた。
「あのー…さっきから全然話が見えないんですけど…」
と、雷門サッカー部メンバーの半田真一が挙手した。
土門「そもそもマスターランクって何よ」
飛鳥「オレが説明するね。エイリア学園にはランクがあるの」
「!!」
飛鳥「一番下がセカンドランク、その上がファーストランク、そして一番上がマスターランク。で、レーゼ達はセカンドランク」
レーゼ「オレ達控え選手みたいなもんなんだよ…」
レーゼが悔しそうにしていた。
飛鳥「で、ヒロトは一番上のマスターランク」
円堂「もしかして、こいつがジェネシスなのか…?」
飛鳥「ううん。一応マスターランクは3チームあるんだ」
「3チーム!!?」
飛鳥の発言に皆が驚いた。下が1チームずつしかないのに上が3チームあるとはどういう事なんだろうと誰もが思っていた。
栗松「な、何で3チームもあるでやんすか…?」
飛鳥「これは吉良星二郎の方針で、争わせることで3チームとも高めあう事を目的としてるんだ」
土門「一番強いチームが3チームも…」
円堂「……」
土門の言葉に雷門サッカー部は絶望に陥っていた。一番下のジェミニストームでさえ全く歯が立たなかったのに、果たして自分たちは勝てるのかと。
飛鳥「…まあ、理由はどうであれ、エイリア学園の強さは分かって貰えたみたいだね。で、どうする?」
円堂「やる!」
円堂の言葉に迷いはなかった。
円堂「相手がどんなに強くても、特訓すれば同じように強くなれる! だからオレは戦う!」
壁山「キャプテン…」
皆が円堂を見ると、ヒロトは苦笑いした。
ヒロト「君、面白いね」
円堂がヒロトを睨みつける。
円堂「だからお前たちにも負けない!!」
ヒロト「それは楽しみにしてるよ。オレも丁度君の事、気に入っちゃった」
「!」
ヒロト「円堂くんだったね」
「!」
ヒロト「改めて自己紹介しよう。オレは基山ヒロト。けど試合をする時は…エイリア学園のグランだ」
と、ヒロトは真剣な表情で言い放つと、円堂も真剣な顔をした。
円堂「宜しくな。ヒロト」
ヒロト「ああ」
風丸「って、仲良くしてる場合じゃないだろう!」
染岡「そうだぜ!」
飛鳥「安心して。オレの目が黒いうちは、暴れさせないから」
飛鳥が黒い笑みを浮かべると、ジェミニストームの他に、壁山、栗松、宍戸、少林寺といった1年生たちが震えていた。
春奈「そういえば気になったんですけど」
春奈が口を開いた。
春奈「玲名さんって誰なんですか?」
飛鳥「ああ…ヒロトのチームメイトだよ」
ヒロト「…ここだけの話、飛鳥さんはエイリア学園の女子からとても人気があったんだ」
「!!?」
ヒロトの発言に皆が驚いた。中には嫉妬するようなまなざしで飛鳥を睨んでいるメンバーもいた。
飛鳥「ヒロト。やめとけ」
春奈「いえ! 続けてください!!」
夏未「そうね。何があったのか知っておく必要があるわ」
秋「そ、そうですね…」
飛鳥「どこの学校も女の子って恋バナ好きなんだなぁ…」
マネージャーの食い入りっぷりに飛鳥は苦笑いした。
飛鳥「まあ、そんな大した話じゃないんだけどね…」
ヒロト「飛鳥さんはエイリア学園の最強チーム『ザ・ジェネシス』のキャプテンとして内定が決まっていたが、それまではガイア、プロミネンス、ダイヤモンドダストの3チームのうち、どこに行くかで女子達が取り合っていたんだ」
「!!?」
栗松「た、確かに一丈字さん。それなりに顔は整ってる気がするでやんすね…」
壁山「神様は不公平っス…」
飛鳥「そう思うでしょう。でもね、世の中そんなに甘くないよ」
「!!?」
春奈「それはどうしてですか!?」
夏未「同じ女性として聞き捨てならないわね」
と、春奈と夏未が更に食いつくと飛鳥が困ったように空を見た。
飛鳥「普通に慕ってくれる分には問題ないんだけど、関係ない奴を巻き込んだりするからな…」
飛鳥の言葉に全てを察し、ジェミニストームはつらそうにしていた。
飛鳥「ランク分けが決まってからは、マスターランクの女子達がファースト、セカンドの女子に権力を使って牽制したりもしてたからな…」
「うわぁ…」
飛鳥の言葉に雷門イレブン(一部を除く)は察して想像すると、皆ドン引きしていた。
半田「そう考えると…あんたも大変だな」
飛鳥「そうでしょう?」
半田の問いに飛鳥は困惑しながら答えていた。
飛鳥「やっぱりお嫁さんにするんだったら、中身だよ。自分と合わない人と一緒にいてもしんどいだけだし、ましてや人に迷惑をかけるような人がお嫁さんじゃ愛せないしね」
秋・夏未・春奈「……」
飛鳥「まあ、そういうこったヒロト。もし玲名達が暴れてたらそう伝えといてくれ」
ヒロト「ありがとう」
と、ヒロトは一旦退散していった…。
つづく
おまけ ~ 在りし日の飛鳥 ~
「飛鳥はプロミネンスに来るの!」
「ダイヤモンドダストよ」
「ガイア~!!!!」
と、3人の女子が飛鳥を取り合っていて、とても困っていた。
ヒロト「飛鳥さん。相変わらずモテモテだね…」
「仕方ねーよ…。あの人には流石に敵わねぇ…」
「……」
と、マスターランクのキャプテン達は苦笑いしていた。
おしまい