イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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 前回までのあらすじ

 鬼道に事情を説明した飛鳥。予想通り激しく動揺する鬼道に飛鳥は後ろ髪をひかれる思いをしながらも、電話を切った。その後どうするべきか考えていた所を、コンシェルジュに呼び出され、用件を聞くと驚きを隠せなかった。




第47話「帝国が来た!」

 

 

 飛鳥がコンシェルジュに案内されてエントランスホールに向かうと、そこには強制退部になった帝国イレブンの姿があった。

 

飛鳥「君達は…」

「夜分遅くにすみません。雷門サッカー部コーチの一丈字飛鳥さんですね?」

飛鳥「…佐久間次郎くんだね?」

 

 飛鳥は目の前にいた銀髪の少年に話しかけた。彼は佐久間次郎。帝国学園のFWで、鬼道が去った後の帝国学園サッカー部のキャプテンだった。

 

佐久間「先ほど、うちの学園の1年があなたにお話をしたと聞きまして…」

飛鳥「そう…」

佐久間「ご迷惑をおかけして、すみませんでした」

 

 佐久間が頭を下げると、帝国イレブンも続いて頭を下げた。

 

飛鳥「まあ、それは構わないけど…。こんな時間に出歩いてて大丈夫?」

佐久間「ええ。皆で話し合ったので」

飛鳥「そっか。それで、わざわざここに来たって事は…」

 

 飛鳥の言葉に佐久間が真剣な顔をした。

 

飛鳥「談話室があるからさ。そこでゆっくり話をしようよ」

 

 飛鳥は佐久間達を談話室に連れて行くと、パンドラとリームがそれに気づいて、何か慌てていた。

 

********************

 

パンドラ「お茶です」

佐久間「ありがとう」

 

 パンドラとリームはお茶くみに徹していた。もう女性がお茶くみをするという時代ではないが、客が来たときにはおもてなしをするという習性がついていたのだった。パンドラからお茶を受け取った佐久間はお礼を言った。

 

飛鳥「済まないな」

リーム「いえ、また何かあったらお申し付けください」

飛鳥「ありがとう。じゃあそれまでは好きなようにしてて」

 

 と、飛鳥がリームとパンドラを談話室の外に出した。

 

洞面「何か凄いよね~。社長と秘書みたいで」

辺見「そんな事言ってる場合じゃねーだろ」

 

 マイペースな洞面秀一郎に対して、辺見渡がツッコミを入れた。

 

飛鳥「それで用件って言うのは…」

佐久間「はい」

 

 佐久間が飛鳥を見つめた。

 

佐久間「無茶な事を言っているのは承知の上です。ですが、不動たちに勝つ為に、オレ達を強くしてほしいんです」

飛鳥「…オレが雷門のコーチをしていると言う事は承知の上で言ってるのかい?」

源田「練習には参加しなくて大丈夫です」

 

 帝国のGKである源田幸次郎が口を開いた。

 

源田「オレ達が練習している姿を映像に送ります。その中で、どこがおかしいかを見て頂けますか?」

飛鳥「成程。オレが時間を取れない場合の事も考えてるのか」

 

 源田の言葉に飛鳥は帝国イレブンの頭のよさに感心した。

 

飛鳥「そこまで不動くんのチームに勝ちたいって言うのはよく分かったけど…一体何があったの?」

 

 飛鳥の言葉に帝国イレブンが表情を歪ませた。

 

佐久間「不動はFFが終わった直後に帝国に転校してきて、サッカー部に入部したんです。当初は入ったばかりなので雑用をさせていたんですが、人にさせてばかりで、自分では全くしなかったんです」

源田「おまけにオレ達1軍の練習に勝手に入ってきては言いたい放題。チームの士気を下げる奴だったんです」

寺門「おまけに不動の後に入ってきたあの湿川って奴も…。ハァ…」

 

 FWの寺門がため息をつくと、帝国イレブンはどんよりとしていた。

 

佐久間「最初はどんなに言う事を聞かなくても雑用をさせてたんですが、ある日監督がオレ達のチームと不動のチームで練習試合をして、負けた方をサッカー部から追い出すって言ってきたんです」

飛鳥「…それは、湿川くんが監督を脅迫したのかな?」

寺門「それしか考えられません。不動は何とか抑え込めても、湿川は我ら帝国のスポンサーである鬼道重工の重役の息子。下手な事をしたらサッカー部もただじゃすみません。不動は湿川に接触して取り入ったんだと思います」

飛鳥「だろうね…」

 

 寺門の言葉を聞いて、結構厄介な事になってきたなと、飛鳥は困った表情を浮かべていた。

 

佐久間「そして結果はお察しの通り。不動のチームに負けたオレ達はサッカー部を去る事になりました」

 

 佐久間の言葉を聞いて、飛鳥はある事に気づいたが、聞いても無駄かと思い迷った。だが、念のために聞く事にした。

 

飛鳥「他の人たちは何も言わなかったの? 大体察しはつくけど」

寺門「察しの通りですよ。本当は不動や湿川のやり方に不満を抱いてる。だけど、湿川が鬼道重工の重役の息子だからどうにもできないんですよ」

飛鳥「やっぱりか…」

 

 当然だと言わんばかりに飛鳥が苦笑いした。

 

佐久間「それに、もし仮に湿川を何とかできたとしても、オレ達が不動のチームに負けた事は事実。鬼道の力を使って不動達を何とか出来ても…」

飛鳥「結局鬼道くんに頼る事しか出来ないって事だね。そしてそれはこれからの帝国の為にはならないから、鬼道くんには頼らないでオレの所に来た。そうでしょ?」

佐久間「…はい」

 

 飛鳥の言葉に佐久間が頷いた。

 

飛鳥「オレもちょっとしかコーチやってないけど、鬼道くんって結構責任感強いよね」

寺門「ええ…。なので、この事を知ったら絶対無茶すると思うんです」

源田「鬼道にはちゃんとサッカーを楽しんで欲しい。雷門中のサッカーをそう感じました。このメンバーで話し合った結果です」

佐久間「勿論鬼道はこういうでしょう。何で黙ってたんだって。だけど、オレ達もいつまでも鬼道に頼るわけにはいきません」

 

 佐久間は飛鳥を見つめた。

 

佐久間「一丈字さん。恥を承知の上です。どうしても不動たちに勝って、帝国のサッカーを取り戻したいんです。力を貸してください。お願いします!」

「お願いします!!」

 

 と、佐久間達は一斉に飛鳥に頭を下げた。飛鳥は少々困った事になり、どうすればよいか考えていた。そしてその様子をパンドラとリームが心配そうに見つめていた。

 

飛鳥「条件がある」

「!?」

 

飛鳥「この条件をのめるなら、協力しよう」

佐久間「オレ達はもう覚悟が出来てます。何でも言ってください」

源田「ただ、鬼道には…」

飛鳥「オレのやり方に一切口答えしない事」

「!!」

飛鳥「悪いけど、そういう話ならあまり時間はないと思う。だから君達も死ぬ気でやってくれ。あ、ちなみに鬼道くんには何とか誤魔化しとくから。てか、寧ろそうした方が良いかもしれない…」

 

 飛鳥が苦笑いしながらそう言うと、佐久間達は頭を下げた。

 

「ありがとうございます!!」

飛鳥「じゃあこれから作戦を考えようか」

「はい!」

 

 

つづく

 

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