イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第49話「キャプテンとして」

 

 

 

飛鳥「その前に鬼道くん。ちょっと君にお願いしたい事があるんだ」

「!!?」

 

 飛鳥の言葉に皆が反応した。

 

飛鳥「それが出来たら、どんな話をしたか教えてあげる」

鬼道「…何をすればいいんですか」

飛鳥「お父さんにこう伝えて。鬼道重工の湿川さんの息子さんが好き勝手やってるから何とかしてって」

「!!?」

 

 飛鳥の言葉に円堂達が驚いた。

 

円堂「鬼道重工…?」

塔子「確か鬼道の会社のグループ会社だよな?」

鬼道「湿川の息子…?」

飛鳥「その子が、今回の騒動の元凶だよ。お父さんの地位を盾に好き勝手やって、サッカー部を滅茶苦茶にしてるんだ」

 

 飛鳥の言葉に円堂達が反応すると、一部の雷門メンバーが夏未を見た。

 

夏未「…何でこっちを見るわけ?」

染岡「いや、そういう奴昔ここにもいたなーって思って」

夏未「好き勝手やってないわよ! その子と一緒にしないで!」

 

 夏未が悪態をつくと、染岡たちは「同じだバーカ!!」と心の中でそう思っていた。

 

飛鳥「…話、戻してもいいかな?」

夏未「どうぞ」

鬼道「湿川…!!」

飛鳥「その子をどうにかすれば、帝国サッカー部は一先ず何とかなる。お願いできるかい?」

鬼道「……」

 

 飛鳥の言葉に鬼道が俯いた。

 

目金「けど、その湿川って奴を何とか出来ても不動くん達はどうするんですか? 彼らも一緒に追い出した方が…」

飛鳥「不動くん達には一旦残って貰う」

目金「どういう事ですか?」

鬼道「まさか…」

 

 飛鳥の言葉に鬼道が反応した。

 

鬼道「…コーチの指導で強くなって、不動たちにリベンジをするつもりじゃ」

 

 鬼道の言葉に対し、飛鳥は困ったように息を吐いた。

 

飛鳥「目金くん。推理力は中々のものだけど、今回は余計だったね」

目金「な、何でですか!!」

 

 飛鳥の言葉に目金が憤慨すると、栗松がため息をついた。

 

栗松「空気を読めって事でやんすよ」

少林寺「鬼道さんが無茶するって言ったばかりじゃないですか…」

宍戸「そうですよ。興奮させるような事を言ってどうするんですか」

目金「ぐぬぬぬぬ…!!」

半田「まあまあ」

 

 1年生たちにも痛い所を突かれて目金が歯ぎしりすると、半田が宥めた。

 

飛鳥「その通り、昨日佐久間くん達が来たのは、鬼道くんが言ってた通り、自分たちを鍛えてほしいって事だったんだ。皆、湿川くんの言いなりになって、頼れる大人が誰もいなくなっちゃったからね。きっと、あの様子じゃ肩身の狭い思いをしてると思うよ。実力でも負けてるからね」

鬼道「……」

 

 飛鳥の言葉に鬼道が俯いた。

 

飛鳥「で、その事についてなんだけど、オレはこう話したよ」

 

************************

 

飛鳥「鍛えるのはいいけど、それは湿川くんを何とかしてからだ」

「!?」

飛鳥「手っ取り早く、鬼道くんに相談してお父さんに…」

寺門「アンタ、人の話聞いてなかったのか!? オレ達は鬼道に…」

佐久間「やめろ寺門!!」

 

 寺門が突っかかろうとすると佐久間が止めた。

 

佐久間「…申し訳ございません。続けてください」

飛鳥「ありがとう。寺門くん、君の気持ちも分かるよ」

寺門「……」

 

 飛鳥の言葉に寺門は視線を逸らした。

 

飛鳥「でもこれは、君達だけの問題じゃないでしょ?」

「!」

飛鳥「少なくとも佐久間くん。今は君が帝国学園のキャプテンだ。この言葉の意味が分かるかい?」

佐久間「……?」

 

 飛鳥の言葉に佐久間が驚いた。

 

飛鳥「今は分からなくてもいい。でも、キャプテンになったからにはチーム全体の事を見なきゃいけない。今ここにいるメンバー以外の事も。やり方に不満を抱いているメンバーがいるから、その人の話も聞かなきゃいけない筈だ」

 

 飛鳥は更に真剣な顔をして言葉を続ける。

 

飛鳥「それに、親の権力を使ってやりたい放題してるなら、どんな手を使ってでも即刻止めるべきだ。自分たちのプライドなんて後だよ」

辺見「て、てめぇ! 黙って聞いてれば…」

咲山「うちらも負けっぱなしという訳には…」

飛鳥「鬼道くんはどうしてた?」

「!!?」

 

 飛鳥の言葉に佐久間達が反応した。

 

「そうですね…」

 

 帝国DFの五条勝が口を開いた。

 

五条「鬼道さんは我々の為に恥を捨ててまで雷門に転入し、仇を取ってくれました」

佐久間「!!」

 

 五条の言葉に佐久間ははっと気づいた。

 

飛鳥「そうでしょ。40年間無敗だった学校のキャプテンが、他の学校に転入してフットボール・フロンティアを戦い続けるなんて、普通に考えたら批判される事は間違いない。ましてや一生後ろ指をさされるかもしれない状況の中で、君達帝国の為に決断をしたんだ。だったら君達も帝国を守る為に、自分たちの事は後回しをするべきじゃないかな」

五条「そうですね…」

 

 飛鳥の言葉に五条が反応をすると、文句を言っていた辺見や咲山、寺門はばつが悪そうにした。そして佐久間が目を閉じて表情を歪ませた。

 

飛鳥「…君達の気持ちは分かるけど、今は」

佐久間「すみませんでした!!」

 

 佐久間が飛鳥に頭を下げて謝った。

 

佐久間「オレ達は鬼道に頼らずに自分たちの力で何とかしようと思ってたばかりに、周りが見えてませんでした。これじゃ不動たちとやってる事と変わらない…!!」

源田「佐久間…」

 

 佐久間の姿勢を見て飛鳥は苦笑いした。

 

飛鳥「君も結構苦労したんだね」

佐久間「すみません…」

飛鳥「気にしないで。鬼道くんにはオレから話をつけとくから、君達は練習を続けて。多分そうなってるって分かったら、すぐに力を貸してくれるよ」

洞面「貸してくれるどころか、僕たちの所に来ちゃうかもね」

飛鳥「…そうかもね。本当に頑固だよね。鬼道くんって」

寺門「全くだ」

 

 と、そのまま笑い話になって終了した。

 

***********************

 

飛鳥「という訳なので、お願いね」

鬼道「分かりましたが、頑固は余計です」

飛鳥「ごめん」

 

 飛鳥達のジョークに鬼道は元気を取り戻したが、円堂達は帝国イレブンを心配していた。

 

飛鳥「あ、そうそう。帝国イレブンには湿川くんの悪事の証拠を集めて、オレの所に送るように伝えてあるから。君はお父さんと話をするだけでいいよ」

鬼道「ありがとうございます…」

 

 飛鳥の言葉に鬼道が頭を下げると、鬼道はすぐに父親に連絡を取った…。

 

 

つづく

 

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