不動率いる「クーデター軍」との戦いに敗れ、帝国サッカー部を追い出されてしまった佐久間達帝国イレブン。リベンジをする為に飛鳥に稽古をつけて貰うように依頼するが、帝国学園元キャプテンの鬼道勇人にバレてしまう。
結果的に鬼道の号令で合流することを命じられ、鬼道は飛鳥、響木と共に帝国学園に乗り込み、不動と再戦の約束を取り付ける。
勝った方が帝国学園サッカー部の1軍だが、佐久間達に2度の敗北は許されなかった。果たして、約束の日まで佐久間達はレベルアップし、リベンジ達成なるか!?
約束を取り付けた後の河川敷。そこには雷門イレブンと帝国イレブンが集結していたが、佐久間達は鬼道に正座させられていた。雷門イレブンや飛鳥は何とも言えない表情で鬼道たちを見ていた。
鬼道「お前達、なぜ黙っていた」
佐久間「す、済まない…」
源田「お前には、雷門のサッカーに集中してほしかったんだ…」
佐久間や源田だけじゃなくて他のメンバーも罰が悪そうに視線を除いた。五条以外は…。
春奈「お、お兄ちゃん。佐久間さん達はお兄ちゃんに気を遣ってたんだよ…」
鬼道の妹の春奈がフォローに入ると、鬼道は仕方ないと言わんばかりに視線をそらすと、飛鳥の方を見た。
鬼道「一丈字コーチ。うちの者がご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした」
飛鳥「いや、それはいいよ。ジェミニ以外の練習相手もそろそろ必要かなと思ってた所だし、帝国学園がやってくれるなら、こちらとしても有難いよ」
鬼道「コーチ…」
飛鳥の言葉に鬼道が反応した。
飛鳥「鬼道くんの言いたい事も分かるけど、今は佐久間くん達のレベルアップが先だ。さあ、皆立った立った! 早速だけど練習試合を始めるぜ!」
飛鳥の号令で急遽、雷門イレブンと帝国イレブンの練習試合が行われる事になった。
辺見「まさかオレ達がこんな所で練習試合をする事になるとはなぁ…」
佐久間「文句を言うな。今のオレ達はもう帝国イレブンじゃないんだ」
今までの高待遇とは真逆の対象に辺見がぶつくさ言うと、佐久間が諫めた。
雷門イレブンはというと、会議が行われていた。
飛鳥「スタメンはいつも通りね」
「はーい」
一之瀬「40年も無敗だったNo.1チームとの試合、一度やってみたかったんだ…」
FF地区予選決勝で帝国学園と戦ったが、その時一之瀬はまだいなかった。その為、帝国と戦うのを楽しみにしていた。
飛鳥「鬼道くんが抜けてるとはいえ、全ての選手がトップレベル。油断は禁物だよ」
「はい!」
そして練習試合が行われた。
角馬「さあ! 帝国学園の1軍をかけた戦いに備えての練習試合! 果たして勝敗はどちらの手に!!」
角馬もぶれずに実況をしていて、飛鳥達が苦笑いした。
試合はそれなりに白熱した試合を見せていたが、鬼道が抜けた穴が大きく、試合は雷門が押していた。
飛鳥「……」
試合の様子を見て、飛鳥は険しい顔をしていた。
夏美「やはり…鬼道くんが抜けた穴が大きいわね。チームにまとまりがないわ」
秋「うん…」
マネージャー達も帝国イレブンのチグハグした動きに気付いており、帝国学園のベンチの選手も気まずそうにしていた。
鬼道に至っては、表情を歪めていた。もし自分があの時いれば不動たちに勝てたかもしれなかったが、自分がいないだけでこんなにも戦力が大幅に落ちる事にショックが隠せなかった。
そして…
染岡「ワイバーンクラッシュ!!」
染岡のシュートで源田はついに失点してしまい、前半戦が終了した。
栗松「はぁ…はぁ…」
壁山「やっぱり帝国は強いっす…」
壁山と栗松は疲れた様子を見せていた次の瞬間、鬼道が佐久間達に近づいた。
鬼道「お前達! なんだそのサマは!!」
「!!」
鬼道「それでも帝国学園のサッカー部を背負っていた選手か! オレがいなくなっただけで何故こんなにも弱い!」
辺見「き、鬼道さん…」
鬼道の声に辺見をはじめ、帝国イレブンは何にも言えなくなり、佐久間が悔しそうにした。
飛鳥「お取込み中失礼するよ」
飛鳥が割って入ってきた。
飛鳥「後半の支持を伝えるね。鬼道くん、帝国側に入って」
鬼道「!?」
飛鳥「半田くん。代わりに入ってくれる?」
半田「は、はい!」
飛鳥の指示に皆が驚いた。
佐久間「ど、どうして…」
飛鳥「えっとね。まず前半戦なんだけど、オレは君達の実力を純粋に見させて貰って、君達は今の君達がどれだけなのかを雷門イレブンで試して欲しかったんだ。で、それをしっかり踏まえた上で、後半戦は鬼道くんの指示のもとで戦って貰う。そこでまた学習してもらうよ」
飛鳥の言葉に佐久間達は驚きが隠せなかった。
飛鳥「この練習試合は君達の弱点をあぶりだす為にやってる。後半戦はそれで頼むよ」
そして後半戦、鬼道はユニフォームを雷門から帝国学園のものに着替えた。
壁山「き、鬼道さんが敵になったっス…」
栗松「油断できないでやんすね…」
少林寺「鬼道さんが相手だなんて…。どこまで通用するか試してみるチャンスだ!!」
半田「…少林。なんか変わったな」
壁山と栗松が逃げ腰になっているのに対し、少林寺はやる気になっていて半田が困惑していた。
風丸「少林寺の言う通りだ」
半田「風丸…」
半田が後ろにいる風丸に話しかけると、風丸も頼もしい顔つきになっていた。
風丸「オレ達の力、見せてやろうぜ!」
半田「……!」
円堂「半田―! 風丸の言う通りだ!」
半田「…おう!!」
こうして、後半戦が行われた。鬼道が入り、指示を出すことで帝国学園の動きの切れが戻った。先ほどまでは雷門イレブンの優勢だったが、互角に戦っていた。
一之瀬「鬼道! 君とは本気で戦ってみたかったんだ!!」
鬼道「望むところだ」
鬼道と一之瀬の天才同士の対決は特にみもので、いつの間にか集まっていた見物客たちは大歓声を上げていた。
そして鬼道が突破をすると、前にいる佐久間と寺門に合図を送った。
鬼道「佐久間! 寺門、あれをやるぞ!」
佐久間・寺門「おう!」
すると鬼道が指笛を吹いた。すると地面から数羽のペンギンが現れた。鬼道が前方にパスを送ると、ペンギンも空を飛び、そして寺門と佐久間が同時にシュートをした。
鬼道「皇帝ペンギン…」
寺門・佐久間「2号!!」
シュートはゴールキーパーの円堂の元に飛んでいった。
壁山「通さないっス!! ザ・ウォール!!」
壁山が円堂の前に立ちはだかり、力を入れた。後ろには大きな壁が現れて皇帝ペンギン2号を防ごうとした。
壁山「ぐぐぐぐぐぐ…!!!」
壁山が踏ん張ったが、シュートの威力が強まり、壁山は吹き飛ばされた。だが、そのお陰でシュートの威力は弱まり、円堂は普通にキャッチをした。
円堂「ナイスだ壁山!!」
壁山「へへへへ…」
円堂と壁山の様子を見て、鬼道はとても険しい表情をしたまま2人を見つめた。
つづく