イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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第54話「激突! 鬼道 VS 不動!」

 

 不動たちにリベンジするために、本格的に練習を始める事になった帝国イレブン。各自が必殺技の強化や、新必殺技の特訓をしていた。鬼道や雷門イレブン、ジェミニストームもそんな彼らを時には見守り、競い合っては共に成長していった…。

 

********************

 

 そして、不動チームとの決戦の日がやってきた。部隊の会場となっている帝国学園グラウンドの観客は満員だった。そりゃそうだ。この一戦で帝国学園の運命が大きく変わっているのだから…。

 

円堂「もうすぐ始まるな…」

秋「うん…」

 

 雷門イレブンも観客席から観戦をしていた。ジェミニストームは仕事がある為、不参加だったが、現場から佐久間たちの勝利を願っていた。

 

飛鳥「さて、準備は出来たかい?」

 

 飛鳥はというと、ジャージに着替えて佐久間チームの監督を務めていた。飛鳥の目の前には一回り成長した帝国イレブンがいた。そしてその中には帝国のユニフォームを身にまとった鬼道もいた。そして、春奈がマネージャーについていた。

 

飛鳥「今回は鬼道くんもいるけど、キャプテンは佐久間くん。君にやって貰うよ」

佐久間「分かりました」

飛鳥「フォーメーションは説明した通りね」

 

FW: 寺門 佐久間

MF 咲山 恵那 洞面

     辺見

DF 万丈     五条

    大野 成神

GK    源田

 

飛鳥「相手の状況を見て鬼道くんを投入するけど、極力佐久間くん達で頑張って」

「はい!!」

 

 一方、不動チームはというと、監督の安西は何も言えずにいた。

 

 

FW   比得 相馬

MF 日柄 不動  小鳥遊

      目座

DF 弥谷     竺和

    帯屋  郷院

GK    片倉

 

 

 

不動「お前ら。今回はあの鬼道もいる。油断はするんじゃねーぞ」

「おう!!」

 

 そして両チームが整列し、キャプテンである不動と佐久間、そして佐久間の隣にいる鬼道が向き合う。

 

不動「何だ。キャプテンは鬼道じゃねーのかよ。ガッカリだぜ」

鬼道「オレとしては佐久間に任せたいと思っているんだ。悪いな」

佐久間「此間のようにはいかないぞ」

不動「ヘッ。何度やっても同じだという事を教えてやるよ。観客含めてな!」

 

 こうして戦いの火ぶたが切られた。

 

王将「さあ! いよいよ始まりました! 帝国学園の1軍の座をかけた真剣勝負! この1戦に帝国学園の未来もかかっております!! そしてその試合の実況は私、角馬王将がお送りいたします!!」

 

 帝国学園のアナウンス室から角馬王将が実況をしていた。

 

飛鳥「どこにでも現れるな。あの人…」

春奈「そうですね…」

 

 そんな王将を見て飛鳥と春奈は困惑していた。

 

 

身体能力はそれぞれ互角だった。

 

不動「こっちにボールを渡せ!」

 と、DFの弥谷からボールを受け取った不動はドリブルで攻めていくと、万丈と成神が攻めてきた。

 

不動「2人がかりか…」

 不動がFWの比得にパスしようとしたが、

 

成神「渡すかよ!!」

万丈「行くぞ!」

 

 すると万丈と成神が同時に足を振り上げて、竜巻を起こした。

 

万丈・成神「ダブルサイクロン!!!」

不動「ぐわあっ!!」

 

 不動は吹き飛ばされて、成神がボールを受け取り、万丈にパスをし、前にいた咲山に送った。その華麗なパス回しに観客は感心していた。

 

栗松「パスがつながったでやんす!!」

壁山「これならいけるっすよ!!」

 

 そして咲山のパスは寺門に渡った。

 

寺門「佐久間! 洞面! 行くぞ!!」

佐久間・洞面「おう!!」

不動「デスゾーンか…」

 

 寺門がボールを高く蹴り上げて、2人に合図を送ると、デスゾーンだと察知した不動だったが、流石に同じ手は使わないだろうと思い、デスゾーンの構えとは違い、3人が一旦しゃがみこんでいた事に今までとは違う事を察知した。

 

不動「ディフェンス!! 固めろ!!」

 

 不動が守備陣に指示を出すと、佐久間・寺門・洞面がしゃがんでからハイジャンプをすると、そのままデスゾーンの要領で3人とも回り始めた。ボールの周りには紫色のオーラがまとわり、そして3人が同時にシュートを撃った。

 

佐久間・寺門・洞面「デスゾーン…2!!!」

 

 完成した「デスゾーン2」はあっという間にディフェンス陣を超えて、真帝国側のゴールキーパーの片倉に襲い掛かった。

 

片倉「前と同じように止めてやる。フルパワーシールド!!」

 

 片倉はジャンプして右の拳を地面につけて、強力なシールドを張ったが、すぐに突破された。

片倉「な、なにぃ!? ぐわあああああ!!」

王将「ゴール!!! 佐久間チームが先制点を決めたー!! 河川敷で練習したデスゾーンの進化系、デスゾーン2で華々しく決めたー!!」

 

 王将がアナウンスをすると、帝国学園の観客席が大いににぎわっていた。

 

春奈「やったぁ!!」

飛鳥「……」

 

 技が決まり、春奈が喜んでいると、飛鳥が練習の時を思い出していた。

 

*********

 

「ハァ…ハァ…」

 

 日が暮れてまで、佐久間・寺門・洞面が練習をしていたが、中々上手く行かなかった。

 

寺門「なにがいけねぇんだ!」

洞面「デスゾーンの進化系なんて…本当に出来るのかな…」

佐久間「何が何でもやるんだ!!」

 

 そう言っていると、飛鳥と鬼道がやってきて、佐久間達も飛鳥達に気づいた。

 

佐久間「コーチ!」

飛鳥「中々苦戦してるみたいだね」

鬼道「出来そうか?」

 

 鬼道の言葉に3人が俯いた。

 

飛鳥「色々考えてはみたんだ」

佐久間「はい…。でも、どうやっても技の威力が大きくなるとは…」

飛鳥「タイミングとかずらしてみた?」

「えっ?」

 

 飛鳥の言葉に佐久間達は反応した。

 

飛鳥「デスゾーンって、いつもやっている通りにしてる?」

佐久間「は、はい…」

洞面「少しでもずれると、技が上手く行かないから…」

飛鳥「じゃあ、同時に回る奴のスピードとか変えてみたらどう? オレの経験上、それでも十分に違うと思うんだけど」

佐久間「えっ…」

鬼道「やってみる価値はある。明日またやってみるんだ」

寺門「そ、それだったら今からでも…」

鬼道「もう休め。無理をして体を壊されては困る。万全の態勢でやらなければ意味がない」

 

 鬼道にそう言われて、明日飛鳥の言った通りタイミングを少しずらしてみると…。少しだけ威力が高まった気がしたという。

 

佐久間「この感じだ!!」

洞面「何かいつもより大きくなった感じがするよ!!」

寺門「この調子でやってみようぜ!!」

 

 

*****************

 

寺門「やったな佐久間!」

洞面「上手く行ったね~」

佐久間「ああ。威力も確かに高まっている!」

 

 技の完成に佐久間達は喜び合った。

 

洞面「鬼道さんが言っていた通り、ちゃんと掛け算になったね~」

佐久間「そうだな…」

 

 鬼道からは今までのデスゾーンが足し算なら、デスゾーン2は掛け算で行うように指示を出されていたのだった。

 

寺門「これなら不動たちに勝てるぜ!!」

 

 そう寺門が言っていたのを不動が遠くから聞くと、無表情で片倉に近づいた。

 

 

片倉「そ、そんな馬鹿な…。此間は止められたのに…」

 

 片倉はデスゾーンを止めた自信があったのか、今回止められなかったことにうろついていた。すると不動が近づいた。

 

片倉「ふ、不動さ…」

 

 すると不動が片倉の胸ぐらをつかんだ。それに対し、円堂達が驚いた。

 

不動「油断するなって言っただろうがバカが! 次やったらここにてめぇの居場所はないと思え!!」

 

 不動の言葉に他のメンバーも片倉を睨みつけた。

 

 そして試合が継続されたが、佐久間チームのペースで試合が進んでいった。佐久間チームの新技だけではなく、飛鳥の練習の元で強化されたフィジカルは、時間が経つにつれて発揮された。不動チームの選手の動きが悪くなる中、佐久間チームは試合当初のポテンシャルをキープし続けていた。

 

春奈「特訓の成果が出てますね」

飛鳥「ああ。相手の動きをよく見て、無駄な動きは一切しないようトレーニングで矯正をしておいた。これなら時間をかけて体力をのばすトレーニングをしなくても、渡り合えるはずだ」

 

 佐久間チームに押されている事で、不動も内心焦っていた。

 

不動(オレはこのまま終わる訳にはいかねぇんだよ…!!)

 

 そして不動の脳裏にある事がよみがえった。

 

『弱者に言い分などない。強い奴だけが生き残るんだよ』

 

『明王。あなたはお父さんのようにならないで、偉くなって人を見返してやりなさい…』

 

 そしてボールは不動に渡った。

 

佐久間「させるかよ!!」

 

 寺門がブロックを仕掛けようとしたその時、不動は佐久間の胸にボールを当てた。

 

佐久間「なっ!!」

不動「ジャッジスルー2!!!」

 

 審判の見えない所で不動は佐久間に対して、十数回蹴りを入れ、そのまま佐久間を蹴り倒した。

 

「!!」

佐久間「ぐわああああーっ!!」

鬼道「佐久間!!!」

 

 蹴り倒された佐久間はそのままうずくまっていた。

佐久間「うっ…ううっ…!!」

不動「おいおい。ぼさっと突っ立ってるのが悪いんだぜ?」

 

 不動が悪態をついたが、途中で気づいた審判も流石にまずいと判断したのかファールとして笛を吹いた。

 

 

つづく

 

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