前回までのあらすじ
帝国学園サッカー部のレギュラーの座をかけて、佐久間チームと不動チームが激突。練習の成果を発揮した佐久間チームはデスゾーンの進化系「デスゾーン2」を佐久間、寺門、洞面の3人が発揮し、不動チームから先制点を奪取。
そんな中不動は連携技に対して危機感を感じ、佐久間にラフプレーを仕掛けた…。
佐久間がグラウンドにうずくまって、一旦試合が止まった。
不動「おいおい。この程度でうずくまって同情を誘おってか? いつからそんな汚い手を使うようになったんだよ」
不動が悪態をつくと寺門が不動に突っかかった。
寺門「てめぇ!! 今のわざとだろ!!」
佐久間「やめろ寺門!!」
佐久間が止めると寺門が佐久間を見た。佐久間は少し辛そうにしていたが、何とか立ち上がった。
佐久間「手を出したらお前が退場になる。オレは大丈夫だ…」
寺門「…チッ」
寺門が視線をそらすと、不動は悪びれた様子はなかった。
不動「流石元帝国のキャプテン。ちゃんとチームメイトを制する事ができて偉い偉い」
佐久間「……」
不動の挑発を佐久間は無視すると、不動はチームメイトの方を見た。
不動「おいお前ら」
「!」
不動「本気で勝ちに行くぞ。アレを使って良いぜ」
佐久間「!!?」
不動の言葉に佐久間が反応すると、真帝国のFW陣が不敵な笑みを浮かべた。
佐久間(まさか…本当に…!!)
そして、試合が開始した。
佐久間「奴らにシュートを撃たせるな!!!」
佐久間が指示を出すと、佐久間チームは不動チームの選手を徹底的にマークをしたが、
不動「遅いんだよ!!」
不動が切り抜けて、ガラ空きだった日柄にパスが渡った。そして不動が笑みを浮かべる。
不動「やれ!! さっさとあの技だ!!」
日柄「ああ…」
すると日柄が指笛を吹くと、赤いペンギンが出てきた。
鬼道「あれは…!!!」
赤いペンギンが出て来た事で鬼道も焦り始めた。日柄が右足を後ろに振り上げると、複数の赤いペンギンが足に刺さった。
日柄「皇帝ペンギン…1号!!!」
そしてそのまま蹴り上げると、強力なシュートが放たれた。源田は皇帝ペンギン1号に驚くあまり、反応が遅れてそのまま失点してしまった。
王将「ゴール!! 日柄が1点を決めたー!!!」
王将がそうアナウンスし、佐久間チームが驚きを隠せなかった次の瞬間、日柄に異変が起きた。
日柄「ぐ…ぐあああああああああああああああああ!!!!!」
沢山の汗を流して悲鳴を上げた。
「!!?」
春奈「な、何が起きてるの!? お兄ちゃん!!」
春奈が鬼道の方を見て話しかけた。
鬼道「前にも話したが、皇帝ペンギン1号の副作用だ」
「!」
鬼道「どういうことだ!? 書物は佐久間達が処分した筈じゃなかったのか…!?」
そして不動は日柄の所にやって来た。
日柄「ふ、不動さん…」
不動「上出来だ日柄。次も頼むぜ」
日柄「は、はい…」
不動は容赦なく皇帝ペンギン1号を撃たせようとした為、佐久間が突っかかった。
佐久間「待て!!」
「!?」
佐久間「どうしてお前が皇帝ペンギン1号の事を知っている!? あれに関する資料はオレ達が処分した筈だ!!」
不動「敵に教える義理はねェよ。だが…」
不動が馬鹿にしたように笑いながら佐久間の方を見た。
不動「オレ達に勝ったら教えてやっても良いぜ?」
「!」
不動「まあ、出来ればの話だけどな。ハッハッハッハッハ!!」
そう言って不動は笑いながら仲間と共に去っていった。
壁山「何なんすかあいつ! あったま来るっす!」
塔子「あたし、あいつ嫌い!」
不動のふるまいを観客席から見ていた壁山と塔子が激怒していた。そして不動のふるまいを快く思っていなかったのは、他のメンバーも同様だった。
豪炎寺「皇帝ペンギン1号…なんて威力だ…」
円堂「鬼道…」
豪炎寺と円堂も真剣な様子で試合を見ていた。
そしてベンチでは…。
鬼道「一丈字コーチ」
飛鳥「出たい?」
「!」
鬼道の言葉に飛鳥はすぐに察知した。
飛鳥「でも後半戦まで待って」
鬼道「そんな事言ってる場合じゃありません! おそらくMFが使えるという事は、皇帝ペンギンは…」
飛鳥「恐らく不動くん以外は覚えてるだろうね。皇帝ペンギン1号」
「!!?」
飛鳥の言葉に鬼道や春奈、帝国のベンチ選手は驚いた。
鬼道「だったら!!」
飛鳥「頭を冷やしな鬼道くん」
「!」
飛鳥が厳しい態度で鬼道を見つめた。
飛鳥「そりゃあキャプテンとして心配なのは分かるけど、恐らくこれも不動くんの作戦だと思うよ。今の君が出ても足手まといになるだけだ」
鬼道「!!」
飛鳥「それに、佐久間くん達の様子を見てごらん」
鬼道が佐久間達を見つめると、不動に突っかかっていたが、冷静さを取り戻して作戦を考えている。
飛鳥「今の帝国のキャプテンはもう君じゃない。佐久間くんだ。彼を信じるんだ」
鬼道「佐久間…」
飛鳥はベンチの選手を見つめた。
飛鳥「君達もいつでも出れるように準備してね」
「はい!」
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そして試合が再開されたが、勝負はほぼ互角であるが、佐久間達は極力ボールを取られないようにしていた。
佐久間「皇帝ペンギン1号ばかりに気を取られるな!!」
「おう!!」
佐久間が声掛けをした事で、チームメイト達も目の前のディフェンスなどに集中していた。
不動「チッ…!!」
自分の想定していた通りにならず、不動は悪態をついていた。
春奈「佐久間さん達の動きが良くなりましたよ!」
鬼道「ああ…」
飛鳥「……」
鬼道と春奈が安心したようだったが、飛鳥は険しい様子で見ていた。
春奈「…コーチ?」
飛鳥「いや、不動くんなんだけど…彼、本当に才能があるよ」
飛鳥がそう呟くと、悲しそうにしていた。というのも、サッカーの技術だけではなく、皇帝ペンギン1号をちらつかせることで佐久間達を動揺させて、連携を乱す作戦を考えていたと踏んでいた為だった。
春奈「…どうしたんですか?」
飛鳥「何でもないよ。本当に勿体ないって思っただけ」
そして前半終了目前、佐久間にボールが渡り、そのままドリブルを仕掛けた。
佐久間「行くぞ!!」
佐久間がシュートを決めようとしたその時だった。不動がスライディングタックルを仕掛けてきて、佐久間が転倒した。
鬼道「佐久間!!!」
審判の笛が鳴り響き、不動にイエローカードが出された。
つづく
ファールがあった後はフリーキックをするのではないかというご指摘があった為、
文章を一部修正しております。
誠に申し訳ございません。