イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

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 前回までのあらすじ

帝国学園サッカー部のレギュラーの座をかけて、佐久間チームと不動チームが激突。練習の成果を発揮した佐久間チームはデスゾーンの進化系「デスゾーン2」を佐久間、寺門、洞面の3人が発揮し、不動チームから先制点を奪取。

そんな中不動は連携技に対して危機感を感じ、佐久間にラフプレーを仕掛けた…。







第55話「禁断の技・皇帝ペンギン1号!」

 

 佐久間がグラウンドにうずくまって、一旦試合が止まった。

 

不動「おいおい。この程度でうずくまって同情を誘おってか? いつからそんな汚い手を使うようになったんだよ」

 

 不動が悪態をつくと寺門が不動に突っかかった。

 

寺門「てめぇ!! 今のわざとだろ!!」

佐久間「やめろ寺門!!」

 

 佐久間が止めると寺門が佐久間を見た。佐久間は少し辛そうにしていたが、何とか立ち上がった。

 

佐久間「手を出したらお前が退場になる。オレは大丈夫だ…」

寺門「…チッ」

 

 寺門が視線をそらすと、不動は悪びれた様子はなかった。

 

不動「流石元帝国のキャプテン。ちゃんとチームメイトを制する事ができて偉い偉い」

佐久間「……」

 

 不動の挑発を佐久間は無視すると、不動はチームメイトの方を見た。

 

不動「おいお前ら」

「!」

不動「本気で勝ちに行くぞ。アレを使って良いぜ」

佐久間「!!?」

 

 不動の言葉に佐久間が反応すると、真帝国のFW陣が不敵な笑みを浮かべた。

 

佐久間(まさか…本当に…!!)

 

 そして、試合が開始した。

 

佐久間「奴らにシュートを撃たせるな!!!」

 

 佐久間が指示を出すと、佐久間チームは不動チームの選手を徹底的にマークをしたが、

 

不動「遅いんだよ!!」

 

 不動が切り抜けて、ガラ空きだった日柄にパスが渡った。そして不動が笑みを浮かべる。

 

不動「やれ!! さっさとあの技だ!!」

日柄「ああ…」

 

 すると日柄が指笛を吹くと、赤いペンギンが出てきた。

 

鬼道「あれは…!!!」

 

 赤いペンギンが出て来た事で鬼道も焦り始めた。日柄が右足を後ろに振り上げると、複数の赤いペンギンが足に刺さった。

 

日柄「皇帝ペンギン…1号!!!」

 

 そしてそのまま蹴り上げると、強力なシュートが放たれた。源田は皇帝ペンギン1号に驚くあまり、反応が遅れてそのまま失点してしまった。

 

王将「ゴール!! 日柄が1点を決めたー!!!」

 

 王将がそうアナウンスし、佐久間チームが驚きを隠せなかった次の瞬間、日柄に異変が起きた。

 

日柄「ぐ…ぐあああああああああああああああああ!!!!!」

 

 沢山の汗を流して悲鳴を上げた。

 

「!!?」

 

春奈「な、何が起きてるの!? お兄ちゃん!!」

 

 春奈が鬼道の方を見て話しかけた。

 

鬼道「前にも話したが、皇帝ペンギン1号の副作用だ」

「!」

鬼道「どういうことだ!? 書物は佐久間達が処分した筈じゃなかったのか…!?」

 

 そして不動は日柄の所にやって来た。

 

日柄「ふ、不動さん…」

不動「上出来だ日柄。次も頼むぜ」

日柄「は、はい…」

 

 不動は容赦なく皇帝ペンギン1号を撃たせようとした為、佐久間が突っかかった。

 

佐久間「待て!!」

「!?」

佐久間「どうしてお前が皇帝ペンギン1号の事を知っている!? あれに関する資料はオレ達が処分した筈だ!!」

不動「敵に教える義理はねェよ。だが…」

 

 不動が馬鹿にしたように笑いながら佐久間の方を見た。

 

不動「オレ達に勝ったら教えてやっても良いぜ?」

「!」

不動「まあ、出来ればの話だけどな。ハッハッハッハッハ!!」

 

 そう言って不動は笑いながら仲間と共に去っていった。

 

壁山「何なんすかあいつ! あったま来るっす!」

塔子「あたし、あいつ嫌い!」

 

 不動のふるまいを観客席から見ていた壁山と塔子が激怒していた。そして不動のふるまいを快く思っていなかったのは、他のメンバーも同様だった。

 

豪炎寺「皇帝ペンギン1号…なんて威力だ…」

円堂「鬼道…」

 

 豪炎寺と円堂も真剣な様子で試合を見ていた。

 

 そしてベンチでは…。

 

鬼道「一丈字コーチ」

飛鳥「出たい?」

「!」

 

 鬼道の言葉に飛鳥はすぐに察知した。

 

飛鳥「でも後半戦まで待って」

鬼道「そんな事言ってる場合じゃありません! おそらくMFが使えるという事は、皇帝ペンギンは…」

飛鳥「恐らく不動くん以外は覚えてるだろうね。皇帝ペンギン1号」

「!!?」

 

 飛鳥の言葉に鬼道や春奈、帝国のベンチ選手は驚いた。

 

鬼道「だったら!!」

飛鳥「頭を冷やしな鬼道くん」

「!」

 

 飛鳥が厳しい態度で鬼道を見つめた。

 

飛鳥「そりゃあキャプテンとして心配なのは分かるけど、恐らくこれも不動くんの作戦だと思うよ。今の君が出ても足手まといになるだけだ」

鬼道「!!」

飛鳥「それに、佐久間くん達の様子を見てごらん」

 

 鬼道が佐久間達を見つめると、不動に突っかかっていたが、冷静さを取り戻して作戦を考えている。

 

飛鳥「今の帝国のキャプテンはもう君じゃない。佐久間くんだ。彼を信じるんだ」

鬼道「佐久間…」

 

 飛鳥はベンチの選手を見つめた。

 

飛鳥「君達もいつでも出れるように準備してね」

「はい!」

 

************************

 

 そして試合が再開されたが、勝負はほぼ互角であるが、佐久間達は極力ボールを取られないようにしていた。

 

佐久間「皇帝ペンギン1号ばかりに気を取られるな!!」

「おう!!」

 

 佐久間が声掛けをした事で、チームメイト達も目の前のディフェンスなどに集中していた。

 

不動「チッ…!!」

 

 自分の想定していた通りにならず、不動は悪態をついていた。

 

春奈「佐久間さん達の動きが良くなりましたよ!」

鬼道「ああ…」

飛鳥「……」

 

 鬼道と春奈が安心したようだったが、飛鳥は険しい様子で見ていた。

 

春奈「…コーチ?」

飛鳥「いや、不動くんなんだけど…彼、本当に才能があるよ」

 

 飛鳥がそう呟くと、悲しそうにしていた。というのも、サッカーの技術だけではなく、皇帝ペンギン1号をちらつかせることで佐久間達を動揺させて、連携を乱す作戦を考えていたと踏んでいた為だった。

 

春奈「…どうしたんですか?」

飛鳥「何でもないよ。本当に勿体ないって思っただけ」

 

 そして前半終了目前、佐久間にボールが渡り、そのままドリブルを仕掛けた。

 

佐久間「行くぞ!!」

 

 佐久間がシュートを決めようとしたその時だった。不動がスライディングタックルを仕掛けてきて、佐久間が転倒した。

 

鬼道「佐久間!!!」

 

 

 審判の笛が鳴り響き、不動にイエローカードが出された。

 

 

 

 

 

 

つづく

 





ファールがあった後はフリーキックをするのではないかというご指摘があった為、
文章を一部修正しております。


誠に申し訳ございません。
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