イナズマイレブン2 エイリアクライシス!?   作:ダシマ

57 / 98
第57話「GK・一丈字飛鳥!」

 

 後半戦が始まろうとしていたが、飛鳥が佐久間チーム側のゴールポストに立っていて、観客たちが騒然としていた。

 

秋「一丈字コーチ!!?」

円堂「え!?」

 

 雷門イレブンも驚いていた。

 

王将「お待ちください…。な、なんと選手登録もされています! 控えのGKである兵藤と交代した模様!!」

 

 背番号12番の兵藤は一応ベンチにはいたが、試合には参加しなかったのだ。

 

**************

 

飛鳥「兵藤くん。申し訳ないんだけど、今回はちょっとオレに試合を出させて貰えないかな」

兵藤「えっ!?」

 

 源田とGKの練習をしていると、飛鳥から交代の申し出があった。

 

飛鳥「勿論戦力にならないからじゃないぜ。不動くんの事でね…」

兵藤「分かりました…」

 

 兵藤は悔しそうにしていたが、すぐに飛鳥を見た。

 

兵藤「鬼道さんも帰ってきて、黒星をつけさせるわけにはいきません。お願いします!」

飛鳥「ありがとう」

源田「兵藤…」

 

 源田は兵藤の内情を察知しつつも、彼の分まで頑張る事を決意した。

 

飛鳥「で、君達にはもう事前に作戦を伝えておく…」

 

 源田と兵藤は事前に飛鳥が試合に出る事を伝えられていたが、それ以外の帝国イレブンは全く知らなかった為、動揺を隠せなかった。ちなみに内緒にしていたのは不動チームのスパイがいる可能性があった為、極力話したくなかったのだ。

 

***************

 

飛鳥「皆! 思いっきりサッカーやっちゃって!!」

 

 飛鳥が後ろから声をかけると、成神と万丈が困惑した。

 

成神「…まさかコーチ自身が参加するとは」

万丈「全く、ぶっ飛んでやがる…」

五条「面白いじゃないですか」

「!!?」

 

 五条が笑みを浮かべながら話すと、成神と万丈が五条を見た。

 

五条「そして前には鬼道さんがいる。これ程安心できるものはございませんよ」

成神「た、確かにそうだけど…」

五条「私達もリラックスしていきましょう。新必殺技のお披露目はまだ終わってないんですからね。ヒーッヒッヒッヒッヒッヒ」

 

 五条は笑いながら自分の持ち場についたが、万丈と成神は唖然としていた。

 

成神「…相変わらず何考えてるか分かんないっスね。五条さん」

万丈「ああ…。鬼道さんですら分かんねぇって言ってたからな…」

 

 佐久間チーム・ポジション

 

  寺門・恵那

 咲山・鬼道・洞面

    辺見

成神       五条

  大野  万丈

    飛鳥

 

 

源田(お願いしますよ。一丈字コーチ…)

佐久間(鬼道…)

 

 佐久間と源田はベンチから飛鳥達を見つめていた。春奈は心配そうに帝国イレブンを見つめる。

 

 そしてホイッスルが鳴ると、真帝国ボールから始まった。

 

不動「やれ!!」

比得「ああ!!」

 

 すると比得が指笛を吹きだした。

 

鬼道「!!?」

比得「死にたくなかったらどきなァ!! 皇帝ペンギン…1号!!!」

 

 比得が日柄と同じように足を後ろに上げると、赤いペンギンが足に刺さった。

 

比得「ヒェエエエエエエエエエエア!!!!」

 

 比得の強力シュートがFW、MF、DFをすり抜けていった。

 

大野「しまった!!」

万丈「一丈字コーチ!!」

 

 ボールは飛鳥の所まで来ていたが…。必殺技を使わずに片手であっさり止めてしまった。

 

「!!?」

王将「な、なんとー!! 一丈字が必殺技を使わず皇帝ペンギン1号を止めてしまったー!!!」

 

飛鳥「いってぇ…ちょっとカッコつけすぎたな」

 

 ボールを受け止めた飛鳥はグローブの掌を見たが、少し焦げていた。そしてシュートを撃った比得を見ると、

 

 

比得「ひっ…ヒェエエエエエエエエエエエエア!!!!」

 

 シュートの副作用で体に激痛が走った。

 

鬼道「不動!! これ以上皇帝ペンギン1号を使わせるな!!」

不動「知るかよ。こいつが勝手にやった事だ」

 

 とはいえ、必殺技を使わず、片手で受け止めた事にショックを隠し切れなかった。距離も確かにあっただろうが、比得のキック力ならそれなりに行けた筈だった。

 

飛鳥「皆! 後半はボールをキープすることを心掛けろ!」

「はい!!」

飛鳥「万丈くん!」

 

 飛鳥が万丈にパスを回すと、そのままドリブルをして、五条にパスを回した。その時だった。

 

飛鳥「こっちだ!」

 

 飛鳥がゴールラインから上がっていたのだった。

 

成神「ええっ!!?」

万丈「マジかよ!!」

 

 飛鳥の行動に成神、万丈、大野は驚きが隠せず、

 

円堂「コ、コーチ!!?」

夏未「まるで誰かさんを見てるようね」

 

 円堂も驚いていたが、夏未の一言で円堂以外の雷門イレブンが苦笑いしていた。

 

五条「頼みますよ。ヘェア!!」

 

 五条からパスを受け取った。

 

日柄「行かせるか!!」

 日柄のブロックを簡単にかわすと、飛鳥はボールをあげてそのままシュートを放った。するとボールはあっという間に片倉の横を通過してそのまま入った。

 

片倉「え…」

不動「な…!!」

 

王将「ゴ、ゴール!!! 一丈字!! まさかのロングシュートで2点目を先取した~!!!」

 

 王将がアナウンスをすると、観客はざわついていた。

 

豪炎寺「あんな所からロングシュートを…!!?」

一之瀬「エイリア学園最強チームの元キャプテンっていうのは、嘘じゃなさそうだね…」

 

 豪炎寺と一之瀬も飛鳥の実力を見て驚きを隠せず、

 

壁山「あわわわわ…あんな凄い人が敵だったら勝てる気しないっす…」

栗松「エイリアを裏切ってくれて良かったでやんす…」

 

 壁山と栗松は恐れて抱き合っていた。少林寺と風丸は飛鳥の試合を息をのみながら見ていた。すると土門が話しかけてきた。

 

土門「…そういや、漫遊寺でコーチが練習してる所とか見てたんだよな?」

風丸「ああ…。あの人は足がとても速い。オレよりも遥かにな…」

少林寺「スタミナだって滅茶苦茶ありますよ。もしかしたら、ジェミニ以外のチームってオレ達が考えてる以上に強いと思います…」

 

 すると飛鳥の元に帝国イレブンが寄ってきた。

 

飛鳥「ごめんね。好き勝手やっちゃって」

成神「もういきなりゴールから飛び出すからビビったぜー」

万丈「帝国のサッカーじゃあり得ねぇよ…」

 

 成神と万丈が悪態をつくと、鬼道は飛鳥に出た。

 

鬼道「ちゃんとした理由があるんでしょうね?」

飛鳥「あるよ。今の不動くん達の顔が答えだ」

 

 そう言って飛鳥達が不動を見ると、不動は少し動揺が隠せない表情をして、他のメンバーは恐れおののいていた。

 

飛鳥「皇帝ペンギン1号を破られると思ってもいなかったんだ。ゆさぶりをかけ返したのさ。どっかのドラマでも言ってたでしょ。やられたらやりかえす」

洞面「倍返し~ってね!」

飛鳥「そういう事。それじゃ、次の作戦に行こうか」

 

 そう言って飛鳥達は準備をするのだった…。

 

 

つづく

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。